作成又は改訂年月
**印:
2019年9月改訂
(第17版)
*印:
2019年8月改訂
日本標準商品分類番号
日本標準商品分類番号等
2007年11月(品質再評価)
薬効分類名
承認等
販売名
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩徐放錠6mg「武田テバ」
販売名コード
承認・許可番号
23000AMX00526000
d-Chlorpheniramine Maleate Sustained-release Tab. 6mg "TAKEDA TEVA"
薬価収載
販売開始
使用期限等
貯 法
室温保存
使用期限
外装に表示の使用期限内に使用すること。
組成
1錠中:
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩…6mg
(内核錠 d-クロルフェニラミンマレイン酸塩…3.0mg)
(外層錠 d-クロルフェニラミンマレイン酸塩…3.0mg)
〈添加物〉
**カルナウバロウ、カルメロースカルシウム、クエン酸カルシウム水和物、結晶セルロース、硬化油、酢酸ビニル樹脂、酸化チタン、ステアリン酸マグネシウム、ゼラチン、タルク、乳酸カルシウム水和物、乳糖水和物、白糖、ヒプロメロースフタル酸エステル、ポビドン
性状
特殊コーティングを施した内核錠とそれを包む外層錠とからなる白色の糖衣錠
識別コード(PTP)
t144
外形(サイズ)
表(直径mm)
7.4
外形(サイズ)
裏(重量mg)
195
外形(サイズ)
側面(厚さmm)
4.2
一般的名称
禁忌
本剤の成分又は類似化合物に対し過敏症の既往歴のある患者
*閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある]
前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある患者[抗コリン作用により排尿困難、尿閉等があらわれ、症状が増悪することがある]
低出生体重児・新生児(「小児等への投与」の項参照)
効能・効果
○感冒等上気道炎に伴うくしゃみ・鼻汁・咳嗽、アレルギー性鼻炎、血管運動性鼻炎、枯草熱
○皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)、じん麻疹
用法・用量
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩として、通常成人1回6mgを1日2回経口投与する。
なお、年齢・症状により適宜増減する。
使用上の注意
慎重投与
*開放隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある]
眼内圧亢進のある患者[抗コリン作用により眼内圧が上昇し、症状が増悪するおそれがある]
甲状腺機能亢進症のある患者[抗コリン作用により症状が増悪するおそれがある]
狭窄性消化性潰瘍、幽門十二指腸通過障害のある患者[抗コリン作用により平滑筋の運動抑制、緊張低下が起こり、症状が増悪するおそれがある]
循環器系疾患のある患者[抗コリン作用による心血管系への作用により、症状が増悪するおそれがある]
高血圧症のある患者[抗コリン作用により血管拡張が抑制され、血圧が上昇するおそれがある]
重要な基本的注意
眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう十分注意すること。
相互作用
併用注意
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
---|
中枢神経抑制剤 アルコール MAO阻害剤 抗コリン作用を有する薬剤 | 相互に作用を増強することがあるので、併用する場合には減量するなど慎重に投与すること。 | 中枢神経抑制剤、アルコール: 本剤の中枢抑制作用により、作用が増強される。 MAO阻害剤: 本剤の解毒機構に干渉し、作用を遷延化し増強することがある。 |
---|
ドロキシドパ ノルアドレナリン | 併用により血圧の異常上昇を来すおそれがある。 | 本剤はヒスタミンによる毛細血管拡張を抑制する。 |
---|
副作用
副作用等発現状況の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用(頻度不明)
ショック
ショックを起こすことがあるので、観察を十分に行い、チアノーゼ、呼吸困難、胸内苦悶、血圧低下等の症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
痙攣、錯乱
痙攣、錯乱があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常があらわれた場合には、減量又は休薬等適切な処置を行うこと。
再生不良性貧血、無顆粒球症
再生不良性貧血、無顆粒球症があらわれることがあるので、血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止すること。
その他の副作用
過敏症注1)
5%以上又は頻度不明
発疹、光線過敏症等
精神神経系
5%以上又は頻度不明
鎮静、神経過敏、頭痛、焦燥感、複視、眠気、不眠、めまい、耳鳴、前庭障害、多幸症、情緒不安、ヒステリー、振戦、神経炎、協調異常、感覚異常、霧視等
消化器
5%以上又は頻度不明
口渇、胸やけ、食欲不振、悪心・嘔吐、腹痛、便秘、下痢等
泌尿器
5%以上又は頻度不明
頻尿、排尿困難、尿閉等
循環器注2)
5%以上又は頻度不明
低血圧、心悸亢進、頻脈、期外収縮
呼吸器
5%以上又は頻度不明
鼻及び気道の乾燥、気管分泌液の粘性化、喘鳴、鼻閉等
血液
5%以上又は頻度不明
溶血性貧血
血液
0.1%未満
血小板減少
肝臓
5%以上又は頻度不明
肝機能障害[AST(GOT)・ALT(GPT)・Al-Pの上昇等]
その他
5%以上又は頻度不明
悪寒、発汗異常、疲労感、胸痛、月経異常
注1)症状があらわれた場合には投与を中止すること。
注2)症状があらわれた場合には減量又は休薬等適切な処置を行うこと。
高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]
小児等への投与
低出生体重児、新生児には投与しないこと。[中枢神経系興奮等の抗コリン作用に対する感受性が高く、痙攣等の重篤な反応があらわれるおそれがある]
適用上の注意
薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)
かまずに服用するよう指導すること。
薬物動態
血中濃度(参考)1)
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩徐放錠6mg「武田テバ」を1錠(d-クロルフェニラミンマレイン酸塩として6mg)ビーグル犬に食後経口投与したとき、投与後約1.5時間で最高血中濃度(約1.7ng/mL)に達し、以後、徐々に減少(投与後10時間で約0.07ng/mL)するが、投与後12時間で約0.21ng/mLに上昇する二峰性の推移を示した。
溶出性2)
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩徐放錠6mg「武田テバ」の溶出性は、日本薬局方外医薬品規格第3部に定められた規格に適合していることが確認されている。
薬効薬理
ヒスタミンH1受容体遮断薬。H1受容体を介するヒスタミンによるアレルギー性反応(毛細血管の拡張と透過性亢進、知覚神経終末刺激によるそう痒など)を抑制する。クロルフェニラミンのH1受容体遮断作用の殆どはd体によるので、dl体に比して約2倍の効力を有する。
また、d-クロルフェニラミンマレイン酸塩徐放錠6mg「武田テバ」は、外層錠と内核錠の作用発現時間が異なる様設計されており、作用持続時間が長い。3)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩(d-Chlorpheniramine Maleate)
化学名
(3S)-3-(4-Chlorophenyl)-N,N-dimethyl-3-pyridin-2-ylpropylamine monomaleate
分子式
C16H19ClN2・C4H4O4
分子量
390.86
融 点
111〜115℃
性 状
白色の結晶性の粉末である。水、メタノール又は酢酸(100)に極めて溶けやすく、N,N-ジメチルホルムアミド又はエタノール(99.5)に溶けやすい。希塩酸に溶ける。
構造式
取扱い上の注意
安定性試験結果の概要4)
加速試験(40℃、6ヵ月)の結果、d-クロルフェニラミンマレイン酸塩徐放錠6mg「武田テバ」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。
包装
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩徐放錠6mg「武田テバ」
PTP包装:100錠(10錠×10)、1,000錠(10錠×100)
主要文献
1
武田テバファーマ(株)社内資料(薬物動態試験)
2
武田テバファーマ(株)社内資料(溶出試験)
3
第十七改正日本薬局方解説書
4
武田テバファーマ(株)社内資料(安定性試験)
文献請求先・製品情報お問い合わせ先
主要文献欄に記載の文献・社内資料は下記にご請求下さい。
武田テバファーマ株式会社 武田テバDIセンター
〒453-0801 名古屋市中村区太閤一丁目24番11号
TEL 0120-923-093
受付時間 9:00〜17:30(土日祝日・弊社休業日を除く)
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
販売
武田薬品工業株式会社
大阪市中央区道修町四丁目1番1号
製造販売元
武田テバファーマ株式会社
名古屋市中村区太閤一丁目24番11号