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トラネキサム酸錠250mg「日医工」

抗プラスミン剤

1錠 10.1円

添付文書番号

3327002F1193_1_04

企業コード

530169

作成又は改訂年月

2023年9月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

873327

薬効分類名

抗プラスミン剤

承認等

販売名

トラネキサム酸錠250mg「日医工」

販売名コード

3327002F1193

販売名英字表記

Tranexamic Acid Tablets

販売名ひらがな

とらねきさむさんじょう250mg「にちいこう」

承認番号等

承認番号
23100AMX00247000

販売開始年月

2019年6月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
トラネキサム酸錠

一般的名称

トラネキサム酸錠

禁忌(次の患者には投与しないこと)

トロンビンを投与中の患者

組成・性状

組成

トラネキサム酸錠250mg「日医工」
有効成分
1錠中
トラネキサム酸  250mg
添加剤
トウモロコシデンプン、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム

製剤の性状

トラネキサム酸錠250mg「日医工」
剤形素錠
色調白色
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
10.1mm
大きさ(厚さ)
3.2mm
質量289mg
本体表示
トラネキサム
250
日医工
包装コード
227

効能又は効果

  • 全身性線溶亢進が関与すると考えられる出血傾向
    (白血病、再生不良性貧血、紫斑病等、および手術中・術後の異常出血)
  • 局所線溶亢進が関与すると考えられる異常出血
    (肺出血、鼻出血、性器出血、腎出血、前立腺手術中・術後の異常出血)
  • 下記疾患における紅斑・腫脹・そう痒等の症状
    湿疹およびその類症、蕁麻疹、薬疹・中毒疹
  • 下記疾患における咽頭痛・発赤・充血・腫脹等の症状
    扁桃炎、咽喉頭炎
  • 口内炎における口内痛および口内粘膜アフター

用法及び用量

トラネキサム酸として、通常成人1日750~2,000mgを3~4回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 血栓のある患者(脳血栓、心筋梗塞、血栓性静脈炎等)及び血栓症があらわれるおそれのある患者
    血栓を安定化するおそれがある。
  2. 消費性凝固障害のある患者
    ヘパリン等と併用すること。血栓を安定化するおそれがある。
  3. 術後の臥床状態にある患者及び圧迫止血の処置を受けている患者
    静脈血栓を生じやすい状態であり、本剤投与により血栓を安定化するおそれがある。離床、圧迫解除に伴い肺塞栓症を発症した例が報告されている。
  4. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

腎機能障害患者

  1. 腎不全のある患者
    血中濃度が上昇することがある。
  2. 人工透析患者

妊婦

治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

相互作用

併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
トロンビン
血栓形成傾向があらわれるおそれがある。
血栓形成を促進する作用があり、併用により血栓形成傾向が増大する。

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ヘモコアグラーゼ
大量併用により血栓形成傾向があらわれるおそれがある。
ヘモコアグラーゼによって形成されたフィブリン塊は、本剤の抗プラスミン作用によって比較的長く残存し閉塞状態を持続させるおそれがあると考えられている。
バトロキソビン
血栓・塞栓症を起こすおそれがある。
バトロキソビンによって生成するdesAフィブリンポリマーの分解を阻害する。
凝固因子製剤
エプタコグアルファ等
口腔等、線溶系活性が強い部位では凝固系がより亢進するおそれがある。
凝固因子製剤は凝固系を活性化させることにより止血作用を発現する。一方、本剤は線溶系を阻害することにより止血作用を発現する。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 痙攣(頻度不明)
    人工透析患者において痙攣があらわれることがある。

その他の副作用

0.1~1%未満
0.1%未満
過敏症
そう痒感、発疹等
消化器
食欲不振、悪心、嘔吐、下痢、胸やけ
その他
眠気

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

その他の注意

非臨床試験に基づく情報
イヌに長期・大量投与したところ網膜変性があらわれたとの報告がある。

薬物動態

血中濃度

  1. 生物学的同等性試験
    トラネキサム酸錠250mg「日医工」及びトランサミン錠250mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(トラネキサム酸として250mg)健康成人男性に絶食単回経口投与して血漿中トラネキサム酸濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
    薬物動態パラメータ
    判定パラメータ
    参考パラメータ
    AUC0→24
    (μg・hr/mL)
    Cmax
    (μg/mL)
    Tmax
    (hr)
    t1/2
    (hr)
    トラネキサム酸錠250mg「日医工」
    25.16±6.78
    4.23±1.09
    2.54±0.41
    4.08±1.84
    トランサミン錠250mg
    27.07±7.74
    4.60±1.31
    2.65±0.58
    3.93±1.55
    (1錠投与,Mean±S.D.,n=24)
    血漿中薬物濃度推移
    血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

分布

マウスに14C-トラネキサム酸を40mg/kgの投与量で単回経口投与したところ、大部分の臓器において投与1~2時間後に最高濃度を示し、組織内分布は、肝、腎、肺、膵で高く、子宮、脾、心、筋肉がこれに次ぎ、脳では低かった。

排泄

健康成人男性15例にトラネキサム酸を250mg又は500mg単回経口投与したとき、投与後24時間以内に投与量の約40~70%が未変化体として尿中に排泄された。

薬効薬理

作用機序
抗線溶薬。凝固した血液(フィブリン塊)は繊維素溶解(線溶)系により徐々に溶解されるが、フィブリンを分解するのはプラスミンである。本薬はプラスミンの前駆物質であるプラスミノーゲンからプラスミンへの変換を阻害すると共に、プラスミンのフィブリンへの結合を阻害してフィブリンの溶解を防ぐ。臨床的には、線溶系亢進による異常出血に用いられる。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
トラネキサム酸(Tranexamic Acid)
化学名
trans-4-(Aminomethyl)cyclohexanecarboxylic acid
分子式
C8H15NO2
分子量
157.21
性状
白色の結晶又は結晶性の粉末である。
水に溶けやすく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。
化学構造式

包装

100錠[10錠×10;PTP]
1000錠[10錠×100;PTP]

主要文献

1
社内資料:生物学的同等性試験
2
豊島滋 他:基礎と臨床. 1971;5(4):740-748
3
佐野光司 他:臨床薬理. 1976;7(4):375-382
4
第十八改正日本薬局方解説書 廣川書店 2021;C3598-C3603

文献請求先及び問い合わせ先

日医工株式会社 お客様サポートセンター
〒930-8583 富山市総曲輪1丁目6番21
TEL(0120)517-215
FAX(076)442-8948

製造販売業者等

製造販売元
日医工株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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