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閲覧履歴

フィジオ140輸液

1%ブドウ糖加酢酸リンゲル液

1袋 212円

添付文書番号

3319561A1036_1_04

企業コード

180079

作成又は改訂年月

2023年3月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

873319

薬効分類名

1%ブドウ糖加酢酸リンゲル液

承認等

販売名

フィジオ140輸液(250mL)

販売名コード

3319561A1036

販売名英字表記

Physio 140 Injection

販売名ひらがな

ふぃじお140ゆえき

承認番号等

承認番号
22100AMX00589

販売開始年月

2000年8月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
2年

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

フィジオ140輸液(500mL)

販売名コード

3319561A2032

販売名英字表記

Physio 140 Injection

販売名ひらがな

ふぃじお140ゆえき

承認番号等

承認番号
22100AMX00589

販売開始年月

2000年8月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

処方箋医薬品 注2)
注2)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

1%ブドウ糖加酢酸リンゲル液

禁忌(次の患者には投与しないこと)

高マグネシウム血症、甲状腺機能低下症の患者[高マグネシウム血症が悪化する又は誘発されるおそれがある。]

組成・性状

組成

フィジオ140輸液(250mL)
添加剤
塩酸  適量
水酸化ナトリウム  適量
電解質
塩化ナトリウム
1.593g
塩化カリウム
0.075g
グルコン酸カルシウム水和物
0.168g
塩化マグネシウム
0.051g
無水酢酸ナトリウム
0.513g
クエン酸ナトリウム水和物
0.147g
糖質
ブドウ糖
2.500g
熱量
10kcal
電解質濃度(mEq/L)
Na+
140
K+
4
Mg2+
2
Ca2+
3
Cl-
115
Acetate-
25
Gluconate-
3
Citrate3-
6
フィジオ140輸液(500mL)
添加剤
塩酸  適量
水酸化ナトリウム  適量
電解質
塩化ナトリウム
3.185g
塩化カリウム
0.149g
グルコン酸カルシウム水和物
0.337g
塩化マグネシウム
0.102g
無水酢酸ナトリウム
1.025g
クエン酸ナトリウム水和物
0.294g
糖質
ブドウ糖
5.000g
熱量
20kcal
電解質濃度(mEq/L)
Na+
140
K+
4
Mg2+
2
Ca2+
3
Cl-
115
Acetate-
25
Gluconate-
3
Citrate3-
6

製剤の性状

フィジオ140輸液(250mL)
pH5.9~6.2
浸透圧比約1(生理食塩液に対する比)
性状
無色澄明の液
フィジオ140輸液(500mL)
pH5.9~6.2
浸透圧比約1(生理食塩液に対する比)
性状
無色澄明の液

効能又は効果

  • 循環血液量及び組織間液の減少時における細胞外液の補給・補正
  • 代謝性アシドーシスの補正

用法及び用量

通常、成人1回500~1000mLを点滴静注する。投与速度は通常成人1時間当たり15mL/kg体重以下とする。
なお、年齢、症状、体重により適宜増減する。

重要な基本的注意

本剤はエネルギー補給を目的とした薬剤ではないため、本剤の投与により患者の循環動態等が安定した場合には、患者の状態を考慮の上、漫然と投与することなく本剤の投与を中止し、必要に応じ維持輸液や高カロリー輸液等の投与に切り替えること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 糖尿病の患者
    血糖値が上昇することにより、症状が悪化するおそれがある。
  2. 心不全の患者
    循環血液量の増加により、症状が悪化するおそれがある。
  3. 高張性脱水症の患者
    水分補給が必要であり、電解質を含む本剤の投与により症状が悪化するおそれがある。
  4. 閉塞性尿路疾患により尿量が減少している患者
    水分、電解質等の排泄が障害されているため、症状が悪化するおそれがある。

腎機能障害患者

水分、電解質の過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

高齢者

投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1~5%未満
頻度不明
循環器
ST低下、不整脈
大量・急速投与
脳浮腫、肺水腫、末梢の浮腫

適用上の注意

全般的な注意
  1. 使用時には、感染に対する配慮をすること。
  2. 注射針や輸液セットのびん針は、ゴム栓の刻印部(○印)に垂直にゆっくりと刺すこと。斜めに刺した場合、削り片の混入及び液漏れの原因となるおそれがある。また、針は同一箇所に繰り返し刺さないこと。
薬剤調製時の注意
薬剤を配合する場合には、配合変化に注意すること。
薬剤投与時の注意
  1. 原則として、連結管を用いたタンデム方式による投与は行わないこと。輸液セット内に空気が流入するおそれがある。
  2. 容器の目盛りは目安として使用すること。
  3. 残液は使用しないこと。

その他の注意

非臨床試験に基づく情報
一般薬理試験において、本剤をビーグル犬に急速投与(1mL/kg/分)した際、投与開始直後に酢酸ナトリウムの配合に起因する一過性の血圧の軽度低下、心電図R波電位の減高及び呼吸数の増加がみられた。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内第Ⅲ相試験
    中等度手術侵襲患者(胃亜全摘術、胆嚢摘出術等)311例を対象とした群間比較試験(電話法)において、本剤又は対照薬(市販の酢酸リンゲル液)を静脈路確保後1時間目までは15mL/kg/hr、以後手術終了までは10mL/kg/hrで投与した。
    有効性解析対象症例289例(本剤群138例、対照薬群151例)における有効性評価(循環動態の維持、尿量の維持、血糖値のコントロール、糖質の利用、血清電解質の維持をもとに総合的に評価し、4段階で判定)は、「有効」以上が81.9%(113/138例)であった。
    副作用発現頻度は本剤群で1.4%(2/142例)であり、ST低下0.7%(1/142例)、不整脈0.7%(1/142例)であった。

薬効薬理

作用機序
本剤は細胞外液の補給・補正効果を示す。本剤に含まれる酢酸ナトリウムは、体内で代謝されてHCO3-となり、アシドーシスを補正する。
循環動態維持効果
循環血液量の約30%を急速に脱血した急性大量出血モデルウサギに対して、本剤を脱血量の約3倍の60mL/kgを1時間で耳辺縁静脈から急速投与し、循環動態の維持効果をリンゲル液及び5%ブドウ糖加乳酸リンゲル液と比較検討を行った。その結果、脱血終了直後には血圧・心拍数・血流量は低下したが、本剤投与により回復し、血圧及び心拍数はその後良好に維持された。
血清マグネシウム維持及び出納の改善効果
手術侵襲モデルウサギに対して、マグネシウム濃度の維持効果を、マグネシウムを含まない酢酸リンゲル液及び5%ブドウ糖加酢酸リンゲル液を対照として比較検討を行った。その結果、対照群では血清マグネシウムは低下する推移を示したが、本剤では術前のレベルが維持された。
血糖の維持、肝臓グリコーゲン低下抑制効果(1%ブドウ糖の配合効果)
  1. 手術侵襲モデルウサギに対して、術直後より本剤を投与し、血清グルコース推移及び尿中グルコース排泄について、酢酸リンゲル液、5%ブドウ糖加酢酸リンゲル液を対照として比較検討を行った。その結果、5%ブドウ糖加酢酸リンゲル液では、血清グルコースは著しく上昇し、尿中に投与量の約30%のグルコース排泄がみられた。それに対し、本剤では酢酸リンゲル液と同様に尿中グルコース排泄はほとんどみられなかった。
  2. 手術侵襲モデルラットに対して、術直後より本剤を投与し、糖を含まない酢酸リンゲル液を対照として比較検討を行った。その結果、本剤では術前絶食により低下した血漿グルコースが上昇し、正常レベルに回復し、肝臓グリコーゲン低下が抑制された。また、両群とも術前の絶食により血漿中の遊離脂肪酸及び総ケトン体が上昇したが、本剤においては血漿中の遊離脂肪酸及び総ケトン体が対照群に比し、有意に低値を推移した。
  3. 循環血液量の約30%を急速に脱血した急性大量出血モデルウサギに対して、本剤を脱血量の約3倍の60mL/kgを1時間で急速投与し、5%ブドウ糖加乳酸リンゲル液を対照として比較検討を行った。その結果、両群とも血清グルコースは上昇したが、5%ブドウ糖加乳酸リンゲル液でみられる多量の尿中グルコース排泄は、本剤ではほとんどみられなかった。

取扱い上の注意

  1. 液漏れの原因となるので、強い衝撃や鋭利なものとの接触等を避けること。
  2. 以下の場合には使用しないこと。
    • 外袋内や容器表面に水滴や結晶が認められる場合
    • 容器から薬液が漏れている場合
    • 性状その他に異状が認められる場合
    • ゴム栓部のシールがはがれている場合

包装

250mL 20袋 ソフトバッグ
500mL 20袋 ソフトバッグ

主要文献

1
岡田和夫,他:臨牀と研究.1996;73(8):1881-1899
2
㈱大塚製薬工場 社内資料:薬効薬理
3
禿 英樹,他:医薬品研究.1996;27(4):145-154
4
禿 英樹,他:薬理と治療.1996;24(3):605-613
5
禿 英樹,他:医薬品研究.1995;26(12):991-1001

文献請求先及び問い合わせ先

株式会社大塚製薬工場 輸液DIセンター
〒101-0048 東京都千代田区神田司町2-2
TEL:0120-719-814
FAX:03-5296-8400

製造販売業者等

製造販売元
株式会社大塚製薬工場
徳島県鳴門市撫養町立岩字芥原115
販売提携
大塚製薬株式会社
東京都千代田区神田司町2-9

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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