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閲覧履歴

アミニック輸液

総合アミノ酸製剤

1袋 381円

添付文書番号

3253407A3032_3_06

企業コード

171575

作成又は改訂年月

2023年4月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

873253

薬効分類名

総合アミノ酸製剤

承認等

販売名

アミニック輸液

販売名コード

3253407A3032

販売名英字表記

AMINIC Injection

承認番号等

承認番号
22000AMX00560

販売開始年月

1989年6月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

-

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. アミノ酸代謝異常のある患者
    [投与されたアミノ酸が代謝されず、アミノ酸インバランスが助長されるおそれがある。]
  2. 重篤な腎障害のある患者又は高窒素血症の患者(いずれも透析又は血液ろ過を実施している患者を除く)
  3. 肝性昏睡又は肝性昏睡のおそれのある患者

組成・性状

組成

アミニック輸液
有効成分
L-イソロイシン  1.820g
有効成分
L-ロイシン  2.580g
有効成分
L-リシン酢酸塩  2.000g
L-リシンとして  1.418g
有効成分
L-メチオニン  0.880g
有効成分
L-フェニルアラニン  1.400g
有効成分
L-トレオニン  1.500g
有効成分
L-トリプトファン  0.260g
有効成分
L-バリン  2.800g
有効成分
L-アラニン  1.420g
有効成分
L-アルギニン  1.800g
有効成分
L-アスパラギン酸  0.200g
有効成分
L-システイン  0.070g
有効成分
L-グルタミン酸  0.100g
有効成分
L-ヒスチジン  1.000g
有効成分
L-プロリン  1.000g
有効成分
L-セリン  0.340g
有効成分
L-チロシン  0.080g
有効成分
グリシン  1.400g
添加剤
亜硫酸水素ナトリウム  0.060g
氷酢酸(pH調節剤)  適量
アミノ酸
総遊離アミノ酸量
20.07g
総窒素量
3.04g
分岐鎖アミノ酸含有率
35.9w/w%
必須アミノ酸/非必須アミノ酸
2.13
電解質注)
Na+
約0.58mEq
Acetate-
約16mEq
注)添加剤に由来するものを含む

製剤の性状

アミニック輸液
pH6.8~7.8
浸透圧比約3(生理食塩液に対する比)
性状
無色澄明の液

効能又は効果

下記状態時のアミノ酸補給
低蛋白血症、低栄養状態、手術前後

用法及び用量

〈末梢静脈投与時〉
通常成人1回200~400mLを緩徐に点滴静注する。投与速度は、アミノ酸の量として60分間に10g前後が体内利用に望ましく、通常成人200mL当たり約120分を基準とし、小児、老人、重篤な患者にはさらに緩徐に注入する。
なお、年齢、症状、体重により適宜増減する。
生体のアミノ酸利用効率上、糖類輸液剤と同時投与することが望ましい。
〈中心静脈投与時〉
通常成人1日400~800mLを高カロリー輸液法により中心静脈内に持続点滴注入する。
なお、年齢、症状、体重により適宜増減する。

重要な基本的注意

透析又は血液ろ過を実施している重篤な腎障害のある患者又は高窒素血症の患者における、尿素等の除去量、蓄積量は透析の方法及び病態によって異なる。血液生化学検査、酸塩基平衡、体液バランス等の評価により患者の状態を確認した上で投与開始及び継続の可否を判断すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 高度のアシドーシスのある患者
    アシドーシスが悪化するおそれがある。
  2. うっ血性心不全の患者
    循環血液量の増加により、症状が悪化するおそれがある。
  3. 低ナトリウム血症の患者
    低ナトリウム血症が悪化するおそれがある。

腎機能障害患者

  1. 重篤な腎障害のある患者又は高窒素血症の患者(いずれも透析又は血液ろ過を実施している患者を除く)
    投与しないこと。アミノ酸の代謝産物である尿素等が滞留し、症状が悪化するおそれがある。
  2. 透析又は血液ろ過を実施している重篤な腎障害のある患者又は高窒素血症の患者
    アミノ酸の代謝産物である尿素等の滞留がおこるおそれがある。

肝機能障害患者

  1. 肝性昏睡又は肝性昏睡のおそれのある患者
    投与しないこと。アミノ酸の代謝が十分に行われないため、症状が悪化する又は誘発されるおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

低出生体重児及び新生児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

高齢者

投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1~5%未満
頻度不明
過敏症
発疹等
消化器
悪心、嘔吐
肝臓
肝機能障害
循環器
胸部不快感、動悸
腎臓
腎機能障害
大量・急速投与
アシドーシス
その他
悪寒、熱感、頭痛、血管痛

適用上の注意

全般的な注意
  1. 使用時には、感染に対する配慮をすること。
  2. 注射針や輸液セットのびん針は、ゴム栓の刻印部(凹部)に垂直にゆっくりと刺すこと。斜めに刺した場合、削り片の混入及び液漏れの原因となるおそれがある。また、針は同一箇所に繰り返し刺さないこと。
薬剤調製時の注意
薬剤を配合する場合には、配合変化に注意すること。
薬剤投与時の注意
  1. 酢酸イオン約80mEq/Lを含有しているため、大量投与時又は電解質液を併用する場合には電解質バランスに注意すること。
  2. 原則として、連結管を用いたタンデム方式による投与は行わないこと。輸液セット内に空気が流入するおそれがある。
  3. 容器の目盛りは目安として使用すること。
  4. 残液は使用しないこと。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内第Ⅲ相試験(一般臨床試験)
    高カロリー輸液療法を必要とする異化亢進の著しい症例(手術、感染症、外傷、熱傷、進行癌)の患者314例を対象に、本剤を1週間以上投与し、症例別での栄養状態(自他覚症状、身体計測、蛋白栄養指標)の改善度により評価した結果、解析対象症例における全般的改善度(「有効」以上)は、成人では99.0%(189/191例)、小児では100%(52/52例)であり、侵襲時の高度異化亢進した病態に対する効果が確認された。副作用は、成人において1例のBUN上昇が認められた。
  2. 国内第Ⅲ相試験(比較臨床試験)
    胃亜全摘・胃全摘手術を受けた患者173例を対象に、本剤(81例)又は対照薬として市販の総合アミノ酸製剤(79例)の中心静脈投与による比較臨床試験を実施した。栄養指標(総蛋白、アルブミン、レチノール結合蛋白、プレアルブミン、トランスフェリン)と累積窒素平衡等の経日的推移を考慮し総合的に判断した結果、市販総合アミノ酸製剤に比べ異化亢進時の蛋白代謝効率が優れており、有用性の高い製剤と結論された。副作用は、1例の肝機能障害が認められた。

薬効薬理

作用機序
本剤はアミノ酸の補給効果を示す。
アミノ酸補給効果
  1. 小腸部分切除を施行した侵襲ラットを用い、本剤と対照輸液である市販の総合アミノ酸製剤を高カロリー輸液療法により中心静脈から6日間投与した群及び経口摂取群との比較検討を行った結果、本剤は経口摂取群よりも窒素平衡、創傷部治療の改善、腓腹筋重量で優れ、対照輸液群に比べ窒素平衡、創傷部治療の改善及びアミノグラムの改善において同等あるいはやや優れた傾向を示した。
  2. 小腸部分切除を施行した侵襲イヌを用い、本剤と対照輸液である市販の総合アミノ酸製剤を高カロリー輸液療法により中心静脈から14日間投与し比較検討を行った結果、本剤は手術侵襲時における栄養状態の回復に有用であると考えられ、蛋白質代謝に良好な効果をもたらすと考えられた。

取扱い上の注意

  1. 液漏れの原因となるので、強い衝撃や鋭利なものとの接触等を避けること。
  2. 品質保持のためにガスバリア性の外袋で包装し、脱酸素剤を封入しているので、外袋は使用時まで開封しないこと。
  3. 以下の場合には使用しないこと。
    • 外袋が破損している場合
    • 外袋内や容器表面に水滴や結晶が認められる場合
    • 容器から薬液が漏れている場合
    • 容器を振とうしても溶解しない結晶が認められる場合
    • 性状その他薬液に異状が認められる場合
    • ゴム栓部のシールがはがれている場合

包装

200mL×30袋(プラスチックバッグ)[脱酸素剤入り]

主要文献

1
森 昌造, 他:薬理と治療.1986;14(10):6341-6379
2
藤村隆夫, 他:薬理と治療.1986;14(10):6135-6143
3
菊地武夫, 他:薬理と治療.1986;14(10):6145-6160

文献請求先及び問い合わせ先

株式会社陽進堂 お客様相談室
富山県富山市婦中町萩島3697番地8号
 フリーダイヤル 0120-647-734

製造販売業者等

製造販売元
エイワイファーマ株式会社
東京都中央区日本橋浜町二丁目31番1号
販売元
株式会社陽進堂
富山県富山市婦中町萩島3697番地8号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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