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ロキソプロフェンNa外用ポンプスプレー1%「YD」

経皮吸収型鎮痛・抗炎症剤

1g 5.6円

添付文書番号

2649735R1034_1_04

企業コード

830001

作成又は改訂年月

2024年1月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872649

薬効分類名

経皮吸収型鎮痛・抗炎症剤

承認等

販売名

ロキソプロフェンNa外用ポンプスプレー1%「YD」

販売名コード

2649735R1034

販売名英字表記

LOXOPROFEN Na SPRAY

販売名ひらがな

ろきそぷろふぇんなとりうむがいようぽんぷすぷれー

承認番号等

承認番号
22700AMX00461

販売開始年月

2015年6月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

ロキソプロフェンナトリウム水和物スプレー

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[喘息発作を誘発することがある。]

組成・性状

組成

ロキソプロフェンNa外用ポンプスプレー1%「YD」
有効成分
1g中、ロキソプロフェンナトリウム水和物  11.3mg
無水物として  10mg
添加剤
ヒプロメロース、1,3-ブチレングリコール、クエン酸水和物、クエン酸ナトリウム水和物、メチルパラベン、l-メントール、エタノール

製剤の性状

ロキソプロフェンNa外用ポンプスプレー1%「YD」
剤形無色~微黄色透明の液で、芳香を有する。
識別コードYD755

効能又は効果

下記疾患並びに症状の消炎・鎮痛
 変形性関節症、筋肉痛、外傷後の腫脹・疼痛

用法及び用量

症状により、適量を1日数回患部に噴霧する。

重要な基本的注意

  1. 消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
  2. 慢性疾患(変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には薬物療法以外の療法も考慮すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 気管支喘息の患者(アスピリン喘息又はその既往歴のある患者を除く)
    病態を悪化させることがある。
  2. 皮膚感染症のある患者
    感染による炎症に対して用いる場合には適切な抗菌剤又は抗真菌剤を併用し、観察を十分行い慎重に使用すること。皮膚の感染症を不顕性化するおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。他の非ステロイド性消炎鎮痛剤の外皮用剤を妊娠後期の女性に使用し、胎児動脈管収縮が起きたとの報告がある。また、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

65歳以上の高齢者に使用する場合は、噴霧部の皮膚の状態に注意すること。
ロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg及びテープ剤50mg・100mgの製造販売後調査の結果、65歳以上の高齢者での副作用の発現率(3.7%、1,738例中65例)は、65歳未満(1.7%、1,300例中22例)と比較して有意に高く、主な副作用が使用部位の皮膚症状であった。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明)
    ショック、アナフィラキシー(血圧低下、蕁麻疹、喉頭浮腫、呼吸困難等)があらわれることがある。

その他の副作用

1~3%未満
0.5~1%未満
0.5%未満
頻度不明
皮膚
そう痒、紅斑、接触性皮膚炎、皮疹
皮膚刺激、色素沈着、水疱、腫脹
消化器
胃不快感
上腹部痛、下痢・軟便
肝臓
AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇
その他
浮腫
ロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mgの承認時までの臨床試験結果をもとに頻度を算出した。

適用上の注意

薬剤投与時の注意
  1. 損傷皮膚、眼及び粘膜に使用しないこと。
  2. 湿疹又は発疹の部位に使用しないこと。
  3. 密封包帯法(ODT)での使用により、全身的投与と同様の副作用が発現する可能性があるので、密封包帯法で使用しないこと。

薬物動態

分布

  1. 生物学的同等性試験
    ロキソプロフェンNa外用ポンプスプレー1%「YD」とロキソニンゲル1%を皮膚薬物動態学的試験によりそれぞれ健康成人男子12名の背部に塗布したときの角層中未変化体量を測定した。得られた評価パラメータ(塗布後2・4・6・8時間における角層中未変化体量)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、いずれの時点においてもlog(0.70)~log(1.43)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
    評価パラメータ(角層中未変化体量(μg/3.14cm2))
    2時間塗布
    4時間塗布
    6時間塗布
    8時間塗布
    ロキソプロフェンNa外用ポンプスプレー1%「YD」
    12.8±6.7
    14.4±6.9
    14.5±6.4
    16.1±6.7
    ロキソニンゲル1%
    10.8±4.0
    11.3±4.7
    12.6±5.2
    13.2±6.4
    (平均値±標準偏差、n=12)

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

〈変形性関節症の消炎・鎮痛〉
  1. 国内第Ⅱ相試験
    変形性膝関節症患者を対象とした一般臨床試験において、ロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mgもしくは200mg/日を2週間投与した結果、100mg群での最終全般改善度の改善率(「改善」以上の比率)は80.0%(44/55例)、200mg群での改善率は79.7%(47/59例)であった。副作用は100mg群で4.7%(3/64例)、200mg群で6.1%(4/66例)に認められ、100mg群での副作用は、紅斑、そう痒症、丘疹、発疹が各1.6%(1/64例)、200mg群での主な副作用は、紅斑、そう痒症が各3.0%(2/66例)であった。
  2. 国内第Ⅲ相試験
    1. 変形性膝関節症患者を対象とした二重盲検試験において、ロキソプロフェンナトリウム錠180mg/日を対照薬としてロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg/日を4週間投与した結果、ロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg群での最終全般改善度の改善率(「改善」以上の比率)は77.9%(67/86例)であった。副作用はロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg群で18.8%(16/85例)に認められ、主な副作用は、腹部不快感5.9%(5/85例)、下痢、そう痒症が各3.5%(3/85例)であった。
    2. 変形性膝関節症患者を対象とした非盲検試験において、ケトプロフェンナトリウム貼付剤60mg/日を対照薬としてロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg/日を4週間投与した結果、ロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg群での最終全般改善度の改善率(「改善」以上の比率)は72.8%(107/147例)であった。副作用はロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg群で10.0%(15/150例)に認められ、主な副作用は、接触皮膚炎、γ-GTP増加が各2.7%(4/150例)、ALT増加2.0%(3/150例)であった。
    3. 変形性膝関節症患者を対象とした一般臨床試験において、ロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg/日を12~24週間投与した結果、最終全般改善度の改善率(「改善」以上の比率)は73.3%(22/30例)であった。副作用は10.0%(3/30例)に認められ、発現した副作用は接触皮膚炎、紅斑、皮下出血、そう痒症、発疹が各3.3%(1/30例)であった。
〈筋肉痛の消炎・鎮痛〉
  1. 国内第Ⅲ相試験
    1. 筋肉痛患者を対象とした二重盲検試験において、ロキソプロフェンナトリウム錠180mg/日を対照薬としてロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg/日を2週間投与した結果、ロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg群での最終全般改善度の改善率(「改善」以上の比率)は75.2%(82/109例)であった。副作用はロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg群で9.4%(10/106例)に認められ、主な副作用は、そう痒症3.8%(4/106例)、上腹部痛2.8%(3/106例)であった。
    2. 筋肉痛患者を対象とした非盲検試験において、インドメタシン貼付剤140mg/日を対照薬としてロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg/日を2週間投与した結果、ロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg群での最終全般改善度の改善率(「改善」以上の比率)は85.7%(102/119例)であった。副作用はロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg群で5.0%(6/120例)に認められ、主な副作用は、そう痒症1.7%(2/120例)であった。
〈外傷後の腫脹・疼痛〉
  1. 国内第Ⅲ相試験
    外傷後の腫脹・疼痛患者を対象とした二重盲検試験において、ロキソプロフェンナトリウム錠180mg/日を対照薬としてロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg/日を7日間投与した結果、ロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg群での最終全般改善度の改善率(「改善」以上の比率)は98.1%(101/103例)であった。副作用はロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg群で7.8%(8/102例)に認められ、主な副作用は、そう痒症2.9%(3/102例)であった。

薬効薬理

作用機序
ロキソプロフェンナトリウム水和物は皮膚から吸収された後、活性代謝物trans-OH体に変換され、急性炎症・慢性炎症、疼痛に対して、優れた抗炎症・鎮痛作用を示す。
抗炎症作用
ロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤をラットに貼付したとき、カラゲニン浮腫(急性炎症モデル)、アジュバント関節炎(慢性炎症モデル)のいずれに対しても有意な抗炎症作用を示した。
鎮痛作用
ロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤をラットに貼付したとき、Randall-Selitto法(炎症足加圧法)において、鎮痛作用を示した,。また、ラットのアジュバント慢性関節炎疼痛に鎮痛作用を示した。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ロキソプロフェンナトリウム水和物(Loxoprofen Sodium Hydrate)
化学名
Monosodium 2-{4-[(2-oxocyclopentyl)methyl]phenyl}propanoate dihydrate
分子式
C15H17NaO3・2H2O
分子量
304.31
性状
白色~帯黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。
水又はメタノールに極めて溶けやすく、エタノール(95)に溶けやすく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
水溶液(1→20)は旋光性を示さない。
1.0gを新たに煮沸して冷却した水20mLに溶かした液のpHは6.5~8.5である。
化学構造式

包装

100g(プラスチック容器)×5本

主要文献

1
(株)陽進堂社内資料:生物学的同等性試験
2
菅原幸子 他:臨床医薬. 2006;22(4):311-326
3
菅原幸子 他:臨床医薬. 2006;22(5):393-409
4
菅原幸子 他:臨床医薬. 2007;23(1):55-71
5
変形性膝関節症に対する一般臨床試験(ロキソニンパップ:2006年1月23日承認、申請資料概要ト.1-4-6)
6
菅原幸子 他:臨床医薬. 2006;22(5):411-426
7
菅原幸子 他:臨床医薬. 2007;23(2):127-141
8
菅原幸子 他:臨床医薬. 2006;22(5):427-442
9
薬理作用発現に対する組織内濃度からの考察(ロキソニンパップ:2006年1月23日承認、申請資料概要ホ.3)
10
浜本哲和 他:臨床医薬. 2006;22(3):179-186
11
ラット足蹠イースト誘発疼痛に対する鎮痛作用(ロキソニンパップ:2006年1月23日承認、申請資料概要ホ.2-1)
12
ラットアジュバント関節炎疼痛に対する鎮痛作用(ロキソニンパップ:2006年1月23日承認、申請資料概要ホ.2-2)

文献請求先及び問い合わせ先

株式会社陽進堂 お客様相談室
富山県富山市婦中町萩島3697番地8号
0120-647-734

製造販売業者等

製造販売元
株式会社陽進堂
富山県富山市婦中町萩島3697番地8号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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