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0.5%グルコジンR水

外用殺菌消毒剤

1mL 0.7円

添付文書番号

2619702Q2120_1_11

企業コード

800012

作成又は改訂年月

2024年1月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872619

薬効分類名

外用殺菌消毒剤

承認等

販売名

0.5%グルコジンR水

販売名コード

2619702Q2120

販売名英字表記

0.5% Glucodine R Water

販売名ひらがな

0.5%ぐるこじんRすい

承認番号等

承認番号
21200AMZ00004000

販売開始年月

2000年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

クロルヘキシジングルコン酸塩製剤

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. クロルヘキシジン製剤に対し過敏症の既往歴のある者
  2. 脳、脊髄、耳(内耳、中耳、外耳)には使用しないこと[聴神経及び中枢神経に対して直接使用した場合は、難聴、神経障害を来すことがある。]
  3. 腟、膀胱、口腔等の粘膜面には使用しないこと[クロルヘキシジン製剤の左記部位への使用により、ショック、アナフィラキシーの症状の発現が報告されている。]
  4. 眼には使用しないこと[角膜障害等の眼障害を来すおそれがある。]

組成・性状

組成

0.5%グルコジンR水
有効成分
100mL中
クロルヘキシジングルコン酸塩液  2.50mL
クロルヘキシジングルコン酸塩として  0.475~0.525w/v%
添加剤
ラウロマクロゴール、赤色2号

製剤の性状

0.5%グルコジンR水
剤形・性状
淡赤色澄明な液で、においはなく、味は苦い。
振ると強く泡立つ。
滅菌製剤

効能又は効果

  • 手指・皮膚の消毒
  • 手術部位(手術野)の皮膚の消毒
  • 皮膚の創傷部位の消毒
  • 医療機器の消毒
  • 手術室・病室・家具・器具・物品などの消毒

用法及び用量

〈手指・皮膚の消毒、手術部位(手術野)の皮膚の消毒及び医療機器の消毒〉
クロルヘキシジングルコン酸塩として0.1~0.5%水溶液を用いる。
〈皮膚の創傷部位の消毒及び手術室・病室・家具・器具・物品などの消毒〉
クロルヘキシジングルコン酸塩として0.05%水溶液を用いる。

重要な基本的注意

ショック、アナフィラキシー等の反応を予測するため、使用に際してはクロルヘキシジン製剤に対する過敏症の既往歴、薬物過敏体質の有無について十分な問診を行うこと。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 薬物過敏症の既往歴のある者(クロルヘキシジン製剤に対し過敏症の既往歴のある者を除く)
  2. 喘息等のアレルギー疾患の既往歴、家族歴のある者

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. ショック(0.1%未満)、アナフィラキシー(頻度不明)
    血圧低下、じん麻疹、呼吸困難等があらわれた場合は、直ちに使用を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1%未満
過敏症
発疹、じん麻疹
注)発現頻度は文献、自発報告等を参考にした。

適用上の注意

薬剤調製時の注意
  1. 本剤は濃度に注意して使用すること。
  2. 希釈水溶液を調製する場合は、精製水を使用して滅菌することが望ましい。
  3. 創傷部位に使用する希釈水溶液は、調製後必ず滅菌処理すること。
  4. 手洗い等に使用する本剤の希釈液は、少なくとも毎日新しい溶液と取換えること。
  5. 本剤を取扱う容器類は常に清浄なものを使用すること。
  6. 本剤の希釈水溶液は調製後直ちに使用すること。
  7. 綿球・ガーゼ等は本剤を吸着するので、これらを希釈液に浸漬して用いる場合には、有効濃度以下にならないように注意すること。
薬剤使用前の注意
  1. 血清・膿汁等の有機性物質は殺菌作用を減弱させるので、これらが付着している場合は十分に洗い落としてから使用すること。
  2. 石鹸類は本剤の殺菌作用を弱めるので、石鹸分を洗い落としてから使用すること。
薬剤使用時の注意
  1. 外用にのみ使用すること。
  2. 産婦人科用(腟・外陰部の消毒等)、泌尿器科用(膀胱・外性器の消毒等)には使用しないこと。
  3. 眼に入らないように注意すること。眼に入った場合は直ちによく水洗すること。
  4. 溶液の状態で長時間皮膚と接触させた場合に皮膚化学熱傷を起こしたとの報告があるので、注意すること。
  5. 本剤に含有される界面活性剤は、希釈した場合でも長期保存の間に接着剤を侵すことがあるため、接着剤を使用したガラス器具等の長期保存には使用しないこと。
薬剤使用後の注意
  1. 注射器、カテーテル等の神経や粘膜面に接触する可能性のある器具を本剤で消毒した場合は、滅菌水でよく洗い流した後使用すること。
  2. 本剤の付着したカテーテルを透析に用いると、透析液の成分により難溶性の塩を生成することがあるので、本剤で消毒したカテーテルは、滅菌水でよく洗い流した後使用すること。
  3. 本剤の付着した白布を次亜塩素酸ナトリウム等の塩素系漂白剤で漂白すると、褐色のシミができることがある。漂白には過炭酸ナトリウム等の酸素系漂白剤が適当である。

その他の注意

臨床使用に基づく情報
クロルヘキシジングルコン酸塩製剤の使用によりショック症状を起こした患者のうち数例について、血清中にクロルヘキシジンに特異的なIgE抗体が検出されたとの報告がある。

薬物動態

吸収

  1. 5例の健康成人男性の上腕皮膚面50cm2に、5%又は4%の標識されたクロルヘキシジングルコン酸塩液(18μCiの14Cを含有)を塗布し3時間放置した。14C標識物質は塗布後6時間及び24時間後の血中から検出されなかった(外国人データ)。
  2. 15例の健康成人が4%注)のクロルヘキシジングルコン酸塩液10mLで手指と腕の消毒を3週間(1日5回、週5日)行ったが、消毒30分後の血中からクロルヘキシジン及びその誘導体は検出されなかった(外国人データ)。
    注)本剤の手指・皮膚の消毒に対する承認された用法及び用量は「クロルヘキシジングルコン酸塩として0.1~0.5%水溶液を用いる。」である。

排泄

5例の健康成人男性の上腕皮膚面50cm2に、5%又は4%の標識されたクロルヘキシジングルコン酸塩液(18μCiの14Cを含有)を塗布し3時間放置した。塗布後10日間の糞尿中の14C標識物質の総量の測定では、尿中から検出されず、2例の糞便中から塗布量の0.009%以下の14C標識物質が検出された(外国人データ)。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内臨床試験
    0.1%水溶液による手指消毒試験、0.5%水溶液による手術部位(手術野)の皮膚消毒試験で、いずれもクロルヘキシジングルコン酸塩液の消毒効果が認められた,

薬効薬理

作用機序
作用機序は十分には解明されていないが、比較的低濃度では細菌の細胞膜に障害を与え、細胞質成分の不可逆的漏出や酵素阻害を起こし、比較的高濃度では細胞内の蛋白質や核酸の沈着を起こすことが報告されている。
抗菌作用
広範囲の微生物に作用するが、特にグラム陽性菌には低濃度でも有効である。グラム陰性菌にも比較的低濃度で殺菌作用を示すが、グラム陽性菌に比べて抗菌力に幅がある。グラム陰性菌のうちAlcaligenesPseudomonasAchromobacterFlavobacterium属などにはまれに抵抗菌株もある。芽胞形成菌の芽胞には無効である。結核菌に対し水溶液では静菌作用、アルコール溶液では迅速な殺菌作用がある。真菌類の多くに対し抗菌力を示すが細菌類より弱い。ウイルスに対する効力は確定していない。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
クロルヘキシジングルコン酸塩(Chlorhexidine Gluconate)
化学名
1,1'-Hexamethylenebis[5-(4-chlorophenyl)biguanide],di-D-gluconate
分子式
C22H30Cl2N10・2C6H12O7
分子量
897.76
性状
クロルヘキシジングルコン酸塩液は、無色~微黄色の澄明な液で、においはなく、味は苦い。
水又は酢酸(100)と混和する。
1mLはエタノール(99.5)5mL以下又はアセトン3mL以下と混和するが、溶媒の量を増加するとき白濁する。
光によって徐々に着色する。
化学構造式

取扱い上の注意

  1. 本剤は滅菌製剤なので、開封時及び開封後は、微生物による汚染に注意すること。
  2. 使用期限内であっても容器開封後はなるべく速やかに使用すること。

包装

500mL[ポリ容器]

主要文献

1
Ohtoshi T., et al.:Clin. Allergy. 1986;16:155-161
2
Case D. E.:R. Soc. Med. Int. Congr. Symp. Ser. 1980;(23):39-43
3
永井勲 他:外科診療. 1984;26(9):1224-1228
4
古橋正吉:外科治療. 1972;26(4):407-415
5
第十八改正日本薬局方解説書 廣川書店 2021;C1877-C1881

文献請求先及び問い合わせ先

日医工株式会社 お客様サポートセンター
〒930-8583 富山市総曲輪1丁目6番21
TEL(0120)517-215
FAX(076)442-8948

製造販売業者等

製造販売元
ヤクハン製薬株式会社
北海道北広島市北の里27番地
販売元
日医工株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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