医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

閲覧履歴

0.5%ヘキザック水R

外用殺菌消毒剤

1mL 0.64円

添付文書番号

2619702Q2104_1_11

企業コード

830039

作成又は改訂年月

2024年2月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872619

薬効分類名

外用殺菌消毒剤

承認等

販売名

0.5%ヘキザック水R

販売名コード

2619702Q2104

販売名英字表記

0.5% Hexizac Water R

販売名ひらがな

れいてんごぱーせんとへきざっくすいあーる

承認番号等

承認番号
20900AMZ00202000

販売開始年月

1997年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

クロルヘキシジン製剤

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. クロルヘキシジン製剤に対し過敏症の既往歴のある者
  2. 脳、脊髄、耳(内耳、中耳、外耳)には使用しないこと[聴神経及び中枢神経に対して直接使用した場合は、難聴、神経障害を来すことがある。]
  3. 腟、膀胱、口腔等の粘膜面には使用しないこと[クロルヘキシジン製剤の左記部位への使用により、ショック、アナフィラキシーの症状の発現が報告されている。]
  4. 眼には使用しないこと[角膜障害等の眼障害を来すおそれがある。]

組成・性状

組成

0.5%ヘキザック水R
有効成分
100mL 中 日局クロルヘキシジングルコン酸塩液 2.5mL(クロルヘキシジングルコン酸塩 0.5g を含む。)
添加剤
ラウロマクロゴール、赤色 2 号

製剤の性状

0.5%ヘキザック水R
性状
淡赤色~赤色澄明の水溶液である。
滅菌製剤である。

効能又は効果

手指・皮膚の消毒、手術部位(手術野)の皮膚の消毒、皮膚の創傷部位の消毒、医療機器の消毒、手術室・病室・家具・器具・物品などの消毒

用法及び用量

効能又は効果
用法及び用量
手指・皮膚の消毒、手術部位(手術野)の皮膚の消毒、医療機器の消毒
クロルヘキシジングルコン酸塩として 0.1 ~ 0.5%水溶液を用いる。
皮膚の創傷部位の消毒及び手術室・病室・家具・器具・物品などの消毒
クロルヘキシジングルコン酸塩として 0.05%水溶液を用いる。

重要な基本的注意

ショック、アナフィラキシー等の反応を予測するため、使用に際してはクロルヘキシジン製剤に対する過敏症の既往歴、薬物過敏体質の有無について十分な問診を行うこと。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 薬物過敏症の既往歴のある者(クロルヘキシジン製剤に対し過敏症の既往歴のある者を除く)
  2. 喘息等のアレルギー疾患の既往歴、家族歴のある者

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. ショック(0.1%未満)、アナフィラキシー(頻度不明)
    血圧低下、じん麻疹、呼吸困難等があらわれた場合は、直ちに使用を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1%未満
過敏症
発疹、じん麻疹
注)発現頻度は文献、自発報告等を参考にした。

適用上の注意

薬剤調製時の注意
  1. 本剤は濃度に注意して使用すること。
  2. 希釈水溶液を調製する場合は、精製水を使用して滅菌することが望ましい。
  3. 創傷部位に使用する希釈水溶液は、調製後必ず滅菌処理すること。
  4. 手洗い等に使用する本剤の希釈液は、少なくとも毎日新しい溶液と取換えること。
  5. 本剤を取扱う容器類は常に清浄なものを使用すること。
  6. 本剤の希釈水溶液は調製後直ちに使用すること。
  7. 綿球・ガーゼ等は本剤を吸着するので、これらを希釈液に浸漬して用いる場合には、有効濃度以下にならないように注意すること。
薬剤使用前の注意
  1. 血清・膿汁等の有機性物質は殺菌作用を減弱させるので、これらが付着している場合は十分に洗い落としてから使用すること。
  2. 石鹸類は本剤の殺菌作用を弱めるので、石鹸分を洗い落としてから使用すること。
薬剤使用時の注意
  1. 外用にのみ使用すること。
  2. 産婦人科用(腟・外陰部の消毒等)、泌尿器科用(膀胱・外性器の消毒等)には使用しないこと。
  3. 眼に入らないように注意すること。眼に入った場合は直ちによく水洗すること。
  4. 溶液の状態で長時間皮膚と接触させた場合に皮膚化学熱傷を起こしたとの報告があるので、注意すること。
  5. 本剤に含有される界面活性剤は、希釈した場合でも長期保存の間に接着剤を侵すことがあるため、接着剤を使用したガラス器具等の長期保存には使用しないこと。
薬剤使用後の注意
  1. 注射器、カテーテル等の神経や粘膜面に接触する可能性のある器具を本剤で消毒した場合は、滅菌水でよく洗い流した後使用すること。
  2. 本剤の付着したカテーテルを透析に用いると、透析液の成分により難溶性の塩を生成することがあるので、本剤で消毒したカテーテルは、滅菌水でよく洗い流した後使用すること。
  3. 本剤の付着した白布を次亜塩素酸ナトリウム等の塩素系漂白剤で漂白すると、褐色のシミができることがある。漂白には過炭酸ナトリウム等の酸素系漂白剤が適当である。

その他の注意

臨床使用に基づく情報
クロルヘキシジングルコン酸塩製剤の使用によりショック症状を起こした患者のうち数例について、血清中にクロルヘキシジンに特異的なIgE抗体が検出されたとの報告がある 。

薬物動態

吸収

  1. 5 例の健康成人男性の上腕皮膚面 50cm2 に、5%又は 4%の標識されたクロルヘキシジングルコン酸塩液(18μCiの14C を含有)を塗布し 3 時間放置した。14C 標識物質は塗布後 6 時間及び 24 時間後の血中から検出されなかった (外国人データ)。
  2. 15 例の健康成人が 4%注)のクロルヘキシジングルコン酸塩液10mL で手指と腕の消毒を 3 週間(1 日 5 回、週 5 日)行ったが、消毒 30 分後の血中からクロルヘキシジン及びその誘導体は検出されなかった (外国人データ)。
    注)本剤の手指・皮膚の消毒に対する承認された用法及び用量は「クロルヘキシジングルコン酸塩として0.1 ~ 0.5%水溶液を用いる。」である。

排泄

5 例の健康成人男性の上腕皮膚面 50cm2 に、5%又は 4%の標識されたクロルヘキシジングルコン酸塩液(18μCi の14C を含有)を塗布し 3 時間放置した。塗布後 10 日間の糞尿中の14C 標識物質の総量の測定では、尿中から検出されず、2 例の糞便中から塗布量の 0.009%以下の14C 標識物質が検出された (外国人データ)。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内臨床試験
    0.1%水溶液による手指消毒試験、0.5%水溶液による手術部位(手術野)の皮膚消毒試験で、いずれもクロルヘキシジングルコン酸塩液の消毒効果が認められた,,

薬効薬理

作用機序
低濃度では細菌の細胞膜に障害を与え、細胞質成分の不可逆的漏出や酵素阻害を起こし、抗菌作用(殺菌作用)を示す。高濃度では細胞内のタンパク質や核酸の沈着を起こすことにより、抗菌作用を示す 。
殺菌作用
  1. 広範囲の微生物に作用するが、特にグラム陽性菌には低濃度でも有効である。グラム陰性菌にも比較的低濃度で殺菌作用を示すが、グラム陽性菌に比べて抗菌力に幅がある。グラム陰性菌のうち、AlcaligenesPseudomonasAchromobacterFlavobacterium 属などにはまれに抵抗菌株もある。芽胞形成菌の芽胞には無効である。結核菌に対し水溶液では静菌作用、アルコール溶液では迅速な殺菌作用がある。真菌類の多くに対し抗菌力を示すが細菌類より弱い。ウイルスに対する効力は確定していない 。
生物学的同等性
0.5%ヘキザック水 R とステリクロン R 液 0.5 の殺菌効果を減菌率法にて検討した結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
0.5%ヘキザック水 R の殺菌効果:減菌率(%)
供試菌株
希釈倍率
接触時間(分)
1
3
5
10
Staphylococcus aureus
1000
99.7
>99.9
>99.9
>99.9
Escherichia coli
1000
>99.9
>99.9
>99.9
>99.9
Pseudomonas aeruginosa
250
99.8
>99.9
>99.9
>99.9
Serratia marcescens
500
>99.9
>99.9
>99.9
>99.9
Candida albicans
500
96.9
98.9
99.6
>99.9

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
クロルヘキシジングルコン酸塩(Chlorhexidine Gluconate)
化学名
1,1′-Hexamethylenebis[5-(4-chlorophenyl)biguanide],di-D-gluconate
分子式
C22H30Cl2N10・2C6H12O7
分子量
897.76
性状
通常、水溶液として存在し、その 20w/v%液は、無色~微黄色の澄明な液で、においはなく、味は苦い。
水又は酢酸(100)と混和する。
20w/v%液 1mL はエタノール(99.5)5mL 以下又はアセトン 3mL 以下と混和するが、溶媒の量を増加するとき白濁する。
光によって徐々に着色する。
化学構造式
比重d 2020
1.06 ~ 1.07

取扱い上の注意

  1. 本剤は滅菌製剤なので、開封時及び開封後は、微生物による汚染に注意すること。
  2. 使用期限内であっても容器開封後はなるべく速やかに使用すること。

包装

500mL(ポリ容器)

主要文献

1
大利隆行 他:アレルギー.1984;33 (9):707
2
Case D.E.:R. Soc. Med. Int. Congr. Symp. Ser. 1980;(23):39-43
3
永井 勲 他:外科診療.1984;26 (9):1224-1228
4
古橋正吉:外科治療.1972;26 (4):407-415
5
第十八改正日本薬局方解説書.廣川書店.2021:C-1877-C-1881
6
吉田製薬株式会社 社内資料:生物学的同等性

文献請求先及び問い合わせ先

吉田製薬株式会社 学術部
〒164-0011 東京都中野区中央5-1-10
TEL 03-3381-2004
FAX 03-3381-7728

製造販売業者等

製造販売元
吉田製薬株式会社
埼玉県狭山市南入曽951

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

MESSAGE

MESSAGE

LABEL