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ポビドンヨードスクラブ液7.5%「明治」

外用消毒剤

1mL 1.72円

添付文書番号

2612701Q1137_2_02

企業コード

780009

作成又は改訂年月

2024年2月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872612

薬効分類名

外用消毒剤

承認等

販売名

ポビドンヨードスクラブ液7.5%「明治」

販売名コード

2612701Q1137

販売名英字表記

POVIDONE-IODINE SCRUB SOLUTION「MEIJI」

販売名ひらがな

ぽびどんよーどすくらぶえき7.5%「めいじ」

承認番号等

承認番号
22800AMX00290000

販売開始年月

2016年6月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

ポビドンヨード

組成・性状

組成

ポビドンヨードスクラブ液7.5%「明治」
有効成分
1mL中日局ポビドンヨード75mg(有効ヨウ素として7.5mg)
添加剤
pH調節剤、その他2成分

製剤の性状

ポビドンヨードスクラブ液7.5%「明治」
性状
発泡剤、界面活性剤を含有する黒褐色のわずかに粘性のある液剤で、弱いヨウ素臭がある。

効能又は効果

手指・皮膚の消毒、手術部位(手術野)の皮膚の消毒

用法及び用量

〈手指・皮膚の消毒〉
本剤の適量を用い、少量の水を加えて摩擦し、よく泡立たせたのち、流水で洗う。
〈手術部位(手術野)の皮膚の消毒〉
本剤を塗布するか、または少量の水を加えて摩擦し、泡立たせたのち、滅菌ガーゼで拭う。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 本剤又はヨウ素に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 甲状腺機能に異常のある患者
    血中ヨウ素の調節ができず甲状腺ホルモン関連物質に影響を与えるおそれがある。

妊婦

妊婦または妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
長期にわたる広範囲の使用を避けること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
長期にわたる広範囲の使用を避けること。

小児等

ポビドンヨード製剤を新生児に使用し、一過性の甲状腺機能低下を起こしたとの報告がある。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. ショック(0.1%未満)、アナフィラキシー(0.1%未満)
    呼吸困難、不快感、浮腫、潮紅、蕁麻疹等があらわれることがある。

その他の副作用

0.1%未満
過敏症
発疹
皮膚
接触皮膚炎、そう痒感、灼熱感、皮膚潰瘍
甲状腺
血中甲状腺ホルモン値(T3、T4値等)の上昇あるいは低下などの甲状腺機能異常

臨床検査結果に及ぼす影響

酸化反応を利用した潜血試験において、本剤が検体に混入すると偽陽性を示すことがある。

適用上の注意

薬剤使用時の注意
  1. 損傷・創傷皮膚及び粘膜には使用しないこと。
  2. 眼に入らないように注意すること。入った場合には、水でよく洗い流すこと。
  3. 石けん類は本剤の殺菌作用を弱めるので、石けん分を洗い落としてから使用すること。
  4. 電気的な絶縁性をもっているので、電気メスを使用する場合には、本剤が対極板と皮膚の間に入らないよう注意すること。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 臨床試験
    臨床効果の有効率は2,332例中2,265例97.1%を示し、その内容は手術部位(手術野)では2,177例中2,130例97.8%、術者手掌指では155例中135例87.1%であった。

薬効薬理

作用機序
水溶液中のポビドンヨード液はヨウ素を遊離し、その遊離ヨウ素(I2)が水を酸化してH2OIが生じる。H2OIは細菌及びウイルス表面の膜タンパク(-SHグループ、チロシン、ヒスチジン)と反応することにより、細菌及びウイルスを死滅させると推定される。
細菌等に対する効果(in vitro
  1. ポビドンヨード製剤(7.5%スクラブ液)の殺菌に要する最小時間は次のとおりであった。
    被験菌
    殺菌時間
    希釈しない時
    2倍に希釈した時
    Staphylococcus aureus ATCC 6538P
    30秒以内
    30秒以内
    Staphylococcus aureus R-No.26
    30秒以内
    30秒以内
    Staphylococcus epidermidis ATCC 12228
    30秒以内
    30秒以内
    Streptococcus pyogenes
    30秒以内
    30秒以内
    Corynebacterium diphtheriae
    30秒以内
    30秒以内
    Escherichia coli NIHJ JC-2
    30秒以内
    30秒以内
    Salmonella paratyphi A
    30秒以内
    30秒以内
    Salmonella paratyphi B
    30秒以内
    30秒以内
    Shigella sonnei
    30秒以内
    60秒以内
    Proteus vulgaris OX-19
    30秒以内
    30秒以内
    Pseudomonas aeruginosa IAM 1007
    30秒以内
    30秒以内
    Candida albicans
    30秒以内
    30秒以内
  2. ポビドンヨード製剤(10%液剤)の臨床分離株に対する効果は次のとおりであった,,,
    被験菌
    株数
    ポビドンヨード
    製剤(10%液剤)
    の希釈倍率
    (PVP-I濃度)
    作用
    時間
    滅菌率
    Staphylococcus aureus(MSSA)
    20
    20倍(0.5%)
    30秒
    99.99%以上
    Staphylococcus aureus(MRSA)
    20
    20倍(0.5%)
    30秒
    99.99%以上
    Escherichia coli
    10
    20倍(0.5%)
    30秒
    99.99%以上
    Pseudomonas aeruginosa
    20
    20倍(0.5%)
    30秒
    99.99%以上
    Serratia marcescens
    20
    20倍(0.5%)
    30秒
    99.99%以上
    Burkhorderia cepacia
    10
    20倍(0.5%)
    30秒
    99.99%以上
    Klebsiella pneumoniae
    10
    20倍(0.5%)
    30秒
    99.99%以上
    Mycobacterium avium
    2
    100倍(0.1%)
    30秒
    99.9%以上
    Mycobacterium kansasii
    3
    100倍(0.1%)
    30秒
    99.9%以上
    Mycobacterium tuberculosis
    7
    100倍(0.1%)
    30秒
    99.99%以上
    Bordetella pertussis
    10
    50倍(0.2%)
    15秒
    99.99%以上
  3. 生物学的同等性試験
    ポビドンヨードスクラブ液7.5%「明治」とイソジンスクラブ液7.5%について欧州標準試験法を参考に殺菌効果を比較した結果、両剤とも、同試験法で「有効」と判断される、5分間作用で供試菌数中少なくとも105分の1以下(細菌)若しくは104分の1以下(真菌)まで菌数を減少させる能力を有し、両剤同様の効果が認められた。
    1. 清浄条件(ウシ血清アルブミン非添加)
      菌株
      作用時間
      ポビドンヨード
      スクラブ液7.5%「明治」
      イソジンスクラブ液7.5%
      0.5分
      1分
      3分
      0.5分
      1分
      3分
      S. aureus
      ATCC 6538
      E. hirae
      ATCC 10541
      P. aeruginosa
      ATCC 15442
      E. coli
      ATCC 10536
      C. albicans
      ATCC 10231
    -:細菌数を105分の1以下、真菌数を104分の1以下まで減少させた。
    +:-の基準を満たさなかった。
    1. 汚染条件(ウシ血清アルブミン添加)
      菌株
      作用時間
      ポビドンヨード
      スクラブ液7.5%「明治」
      イソジンスクラブ液7.5%
      0.5分
      1分
      3分
      0.5分
      1分
      3分
      S. aureus
      ATCC 6538
      E. hirae
      ATCC 10541
      P. aeruginosa
      ATCC 15442
      E. coli
      ATCC 10536
      C. albicans
      ATCC 10231
    -:細菌数を105分の1以下、真菌数を104分の1以下まで減少させた。
    +:-の基準を満たさなかった。
ウイルスに対する効果(in vitro
ポビドンヨード製剤(10%液剤)のウイルスに対する効果は次のとおりであった,,,,,
ウイルス
ポビドンヨード
製剤(10%液剤)
の希釈倍率
(PVP-I濃度)
作用
時間
ウイルス
不活化率
単純ヘルペスウイルス
10倍(1.0%)
30秒
99.99%以上
アデノウイルス
10倍(1.0%)
30秒
99.9%以上
風疹ウイルス
10倍(1.0%)
60秒
99.99%以上
麻疹ウイルス
10倍(1.0%)
60秒
99.0%以上
ムンプスウイルス
10倍(1.0%)
60秒
99.99%以上
インフルエンザウイルス
10倍(1.0%)
30秒
99.99%以上
ロタウイルス(サル)
10倍(1.0%)
30秒
99.9%以上
ポリオウイルス
2倍(5.0%)
30秒
99.9%以上
HIV
200倍(0.05%)
30秒
99.9%以上
サイトメガロウイルス
10倍(1.0%)
30秒
99.9%以上
SARSウイルス
10倍(1.0%)
60秒
99.99%以上
鳥インフルエンザウイルス(高病原性)
5倍(2.0%)
10秒
99.99%以上
鳥インフルエンザウイルス(低病原性)
5倍(2.0%)
10秒
99.99%以上
豚インフルエンザウイルス
10倍(1.0%)
10秒
99.99%以上
カリシウイルス(ネコ、イヌ)
40倍(0.25%)
10秒
99.9%以上
マウスノロウイルス
50倍(0.2%)
15秒
99.99%以上
また、コクサッキーウイルス、エコーウイルス、エンテロウイルスに対しても効果が認められた,
術者手指の消毒効果
ポビドンヨード製剤(7.5%スクラブ液)5mLを用い55例に約5分間ブラッシングを行い滅菌水で十分洗い落とし、次いで新しいポビドンヨード製剤(7.5%スクラブ液)5mLで再び同様の処置を行った後、滅菌乾燥ガーゼで水分を拭い取った指を普通寒天平板培地に圧し、24時間培養を行ってコロニーの出現の有無を調べた。55例中処置前のコロニー出現平均数約40個であったが処置後コロニーの出現をみたのは1~3個の白色ないし灰白色のコロニーの7例であり、それはいずれもグラム陽性の球菌であった。
手術野の消毒効果
ポビドンヨード製剤(7.5%スクラブ液)を十分浸したガーゼで手術部位の中心から周辺に向けて約5分間塗擦した。次いで滅菌水で洗い、滅菌ガーゼで拭い乾かし、その皮膚面から上記殺菌処置の前と後に細菌試験検体をとり、普通寒天平板培地で培養し、37℃24時間後のコロニーの出現の有無を調べた。20例中処置後のコロニーの出現をみたのは2~5個の白色ないし灰白色のコロニーの4例であった。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ポビドンヨード(Povidone-Iodine)
化学名
Poly[1-(2-oxopyrrolidin-1-yl)ethylene]iodine
分子式
(C6H9NO)nxI
性状
ポビドンヨードは暗赤褐色の粉末で、僅かに特異なにおいがある。
本品は水又はエタノール(99.5)に溶けやすい。
本品1.0gを水100mLに溶かした液のpHは1.5~3.5である。
化学構造式

取扱い上の注意

直射日光を避けて保存すること。

包装

500mL

主要文献

1
Danziger, Y., et al.:Arch Dis Child. 1987;62:295-296
2
竹内 敏ほか:日本小児外科学会雑誌. 1994;30(4):749-754
3
Bar-Or, D., et al.:Lancet. 1981;2(8246):589
4
社内資料:殺菌力試験に関する資料
5
国定孝夫ほか:環境感染. 1999;14(2):142-147
6
国定孝夫ほか:環境感染. 2000;15(2):156-162
7
Rikimaru, T., et al.:Dermatology. 1997;195(Suppl.2):104-106
8
Suzuki, T., et al.:J Infect Chemother. 2012;18(2):272-275
9
社内資料:ポビドンヨードスクラブ液7.5%「明治」の生物学的同等性試験に関する資料
10
川名林治ほか:臨床とウイルス. 1998;26(5):371-386
11
Kariwa, H., et al.:Dermatology. 2006;212(Suppl.1):119-123
12
Ito, H., et al.:Dermatology. 2006;212(Suppl.1):115-118
13
伊藤啓史ほか:日本化学療法学会雑誌. 2009;57(6):508-510
14
遠矢幸伸ほか:日本化学療法学会雑誌. 2006;54(3):260-262
15
Matsuhira, T., et al.:Exp Anim. 2012;61(1):35-40
16
栗村 敬ほか:Biomedica. 1987;2(12):1223-1226
17
野田伸司ほか:岐衛研所報. 1979;24:15-21
18
安元健児ほか:皮膚と泌尿. 1967;29(1):53-55

文献請求先及び問い合わせ先

Meiji Seika ファルマ株式会社 くすり相談室
〒104-8002 東京都中央区京橋2-4-16
フリーダイヤル(0120)093-396 電話(03)3273-3539
FAX(03)3272-2438

製造販売業者等

製造販売元
Meiji Seika ファルマ株式会社
東京都中央区京橋2-4-16

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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