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プロゲストンデポー筋注125mg

持続性黄体ホルモン製剤

1管 125円

添付文書番号

2477400A2067_1_04

企業コード

670109

作成又は改訂年月

2023年9月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872477

薬効分類名

持続性黄体ホルモン製剤

承認等

販売名

プロゲストンデポー筋注125mg

販売名コード

2477400A2067

販売名英字表記

PROGESTON depot intramuscular injection

承認番号等

承認番号
21900AMX01522

販売開始年月

1969年1月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

ヒドロキシプロゲステロンカプロン酸エステル

禁忌(次の患者には投与しないこと)

〈効能共通〉
  1. 重篤な肝障害・肝疾患のある患者
  2. 妊娠ヘルペスの既往歴のある患者[妊娠ヘルペスが再発するおそれがある。]
〈無月経、機能性子宮出血、黄体機能不全による不妊症〉
  1. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性

組成・性状

組成

プロゲストンデポー筋注125mg
有効成分
1管1mL中 ヒドロキシプロゲステロンカプロン酸エステル  125mg
添加剤
ベンジルアルコール 20mg
安息香酸ベンジル 30% ゴマ油 70% 適量

製剤の性状

プロゲストンデポー筋注125mg
剤形注射剤(アンプル)
色調・性状
微黄色澄明の油性注射液

効能又は効果

  • 無月経、機能性子宮出血、黄体機能不全による不妊症
  • 切迫流早産、習慣性流早産

効能又は効果に関連する注意

〈切迫流早産、習慣性流早産〉
本剤を妊娠維持の目的で投与する場合は、黄体機能不全によると考えられる流早産に留めること。また、妊娠状態が継続しているか否か確かめること。

用法及び用量

ヒドロキシプロゲステロンカプロン酸エステルとして、通常成人1週1回65~125mgを筋肉内注射する。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 心疾患又はその既往歴のある患者
    ナトリウムや体液の貯留により症状が増悪するおそれがある。

腎機能障害患者

  1. 腎疾患又はその既往歴のある患者
    ナトリウムや体液の貯留により症状が増悪するおそれがある。

肝機能障害患者

  1. 重篤な肝障害・肝疾患のある患者
    投与しないこと。症状が増悪することがある。

生殖能を有する者

〈無月経、機能性子宮出血、黄体機能不全による不妊症〉
問診、内診、基礎体温の測定、免疫学的妊娠診断などにより、妊娠していないことを十分に確認すること。

妊婦

〈無月経、機能性子宮出血、黄体機能不全による不妊症〉
  1. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。
〈効能共通〉
  1. 黄体ホルモン剤の使用と先天異常児出産との因果関係はいまだ確立されたものではないが、心臓・四肢等の先天異常児を出産した母親では、対照群に比して妊娠初期に黄体ホルモン剤又は黄体・卵胞ホルモン剤を使用していた率に有意差があるとする疫学調査の結果が報告されている。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

頻度不明
過敏症
発疹等
肝臓
AST・ALTの上昇等
電解質代謝
ナトリウムや体液の貯留による浮腫、体重増加等
精神神経系
頭痛、眠気、倦怠感等
投与部位
疼痛、発赤、硬結等

適用上の注意

薬剤投与時の注意
  1. 筋肉内注射にのみ使用すること。
  2. 筋肉内注射にあたっては組織・神経等への影響を避けるため、以下の点に注意すること。
    • 神経走行部位を避けること。
      注射針を刺入した時、神経に当たったと思われるような激痛を訴えた場合には直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。
    • 繰り返し注射する場合には、例えば左右交互に注射するなど、注射部位を変えること。
    • 注射器の内筒を軽くひき、血液の逆流がないことを確かめて注射すること。

薬効薬理

作用機序
ヒドロキシプロゲステロンカプロン酸エステルは、プロゲステロン活性を有する合成ホルモンである。プロゲステロンは黄体ホルモンであり妊娠の成立と維持をつかさどる。
子宮内膜に対する作用
プロゲステロンはエストロゲンにより肥厚増殖した子宮内膜に作用して、腺の拡張、分泌能の亢進、血管の新生拡張などのいわゆる分泌期を形成する。この状態で妊娠が成立しなければ、黄体機能の衰退に伴い、分泌期内膜の剥脱とともに月経が発来する。
子宮筋に対する作用
プロゲステロンは子宮筋の自発性収縮を抑制するとともに子宮筋のオキシトシン感受性を低下させ、絨毛血行を良好にして子宮の安静を保つ作用を有する,
妊娠維持作用
妊娠動物の黄体を剔除すると流産が惹起されることや、妊娠初期の卵巣剔除動物にプロゲステロンを投与すると妊娠が維持されることから、プロゲステロンは着床から胎児にいたる全過程で重要な役割を果たしていると考えられている(ウサギ、ラット)。
性中枢に対する作用
プロゲステロンが排卵を抑制することは古くから明らかにされており、妊娠時に排卵が起こらないのはプロゲステロンにより下垂体性ゴナドトロピンが抑制されることによると考えられている。一方、排卵前日にプロゲステロンを投与すると排卵が促進されることも認められており、プロゲステロンには投与時期により性中枢抑制作用と促進作用の相反する作用を有することが認められている(ウサギ、ラット、ニワトリ、サル)。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ヒドロキシプロゲステロンカプロン酸エステル(Hydroxyprogesterone Caproate)
化学名
17-Hydroxy-4-pregnene-3,20-dione hexanoate
分子式
C27H40O4
分子量
428.60
性状
白色~微黄色の結晶性の粉末で、においはない。
クロロホルムに極めて溶けやすく、メタノール、アセトン、酢酸エチル又は1,4-ジオキサンに溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。
化学構造式
融点
120~124℃

包装

1mL×10アンプル

主要文献

1
Janerich, D. T. et al.:N. Engl. J. Med. 1974;291(14):697-700
2
第十八改正日本薬局方解説書. 廣川書店, 2021 ; C-5004-5008
3
梅原千治 他:ステロイドホルモン Ⅳ 黄体ホルモン. 南江堂;1967. 603-613
4
Knaus, H.:Arch. für Gynäk. 1930;141(2):374-394

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