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プロセキソール錠0.5mg

卵胞ホルモン製剤

1錠 27.4円

添付文書番号

2474001F1033_1_09

企業コード

470007

作成又は改訂年月

2020年6月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872474

薬効分類名

卵胞ホルモン製剤

承認等

販売名

プロセキソール錠0.5mg

販売名コード

2474001F1033

販売名英字表記

PROSEXOL TABLETS

販売名ひらがな

ぷろせきそーるじょう0.5みりぐらむ

承認番号等

承認番号
22000AMX01829

販売開始年月

1981年11月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
5年

基準名

日本薬局方
エチニルエストラジオール錠

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

エチニルエストラジオール

禁忌(次の患者には投与しないこと)

〈効能共通〉
  1. エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば、乳癌、子宮内膜癌)及びその疑いのある患者(治療の目的で投与する場合を除く)
    [腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがある。]
  2. 血栓性静脈炎、肺塞栓症又はその既往歴のある患者
    [血液凝固能の亢進により、これらの症状が増悪することがある。]
〈閉経後の末期乳癌(男性ホルモン療法に抵抗を示す場合)〉
  1. 未治療の子宮内膜増殖症のある患者
    [子宮内膜増殖症は細胞異型を伴う場合がある。]

組成・性状

組成

プロセキソール錠0.5mg
有効成分
1錠中 日局エチニルエストラジオール  0.5mg
添加剤
乳糖水和物、トウモロコシデンプン、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロースフタル酸エステル、酸化チタン、ステアリン酸、グリセリン脂肪酸エステル、カルナウバロウ

製剤の性状

プロセキソール錠0.5mg
剤形白色の腸溶性フィルムコーティング錠
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
約6.7mm
大きさ(厚さ)
約2.8mm
質量約108mg
識別コードTZ316

効能又は効果

前立腺癌、閉経後の末期乳癌(男性ホルモン療法に抵抗を示す場合)

用法及び用量

前立腺癌、乳癌には、通常1回1~2錠を1日3回経口投与する。ただし、年齢、症状により適宜増減する。
なお、原体の再評価結果の用法及び用量は、前立腺癌、乳癌にはエチニルエストラジオールとして、通常成人1回0.05~1.0mgを1日3回経口投与である。

重要な基本的注意

〈閉経後の末期乳癌(男性ホルモン療法に抵抗を示す場合)〉
女性に投与する場合には、投与前に病歴、家族素因等の問診、乳房検診並びに婦人科検診(子宮を有する患者においては子宮内膜細胞診及び超音波検査による子宮内膜厚の測定を含む)を行い、投与開始後は定期的に乳房検診並びに婦人科検診を行うこと。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

〈効能共通〉
  1. 心疾患又はその既往歴のある患者
    ナトリウムや体液の貯留により、症状が増悪するおそれがある。
  2. てんかん患者
    体液の貯留により、症状が増悪するおそれがある。
  3. 糖尿病患者
    十分コントロールを行いながら投与すること。耐糖能が低下することがある。
〈閉経後の末期乳癌(男性ホルモン療法に抵抗を示す場合)〉
  1. 子宮筋腫のある患者
    子宮筋腫の発育を促進するおそれがある。
  2. 子宮内膜症のある患者
    症状が増悪するおそれがある。

腎機能障害患者

  1. 腎疾患又はその既往歴のある患者
    ナトリウムや体液の貯留により、症状が増悪するおそれがある。

肝機能障害患者

代謝能が低下しており肝臓への負担が増加するため、症状が増悪するおそれがある。

高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
副腎皮質ホルモン
プレドニゾロン等
三環系抗うつ剤
イミプラミン等
セレギリン塩酸塩
シクロスポリン
テオフィリン
オメプラゾール
これらの薬剤の作用が増強するおそれがある。
本剤はこれらの薬剤の代謝を抑制すると考えられる。
リファンピシン
バルビツール酸系製剤
フェノバルビタール等
ヒダントイン系製剤
フェニトインナトリウム等
カルバマゼピン
ボセンタン
モダフィニル
トピラマート
本剤の効果の減弱化及び不正性器出血の発現率が増大するおそれがある。
これらの薬剤は薬物代謝酵素を誘導し、本剤の代謝を促進すると考えられる。
テトラサイクリン系抗生物質
テトラサイクリン等
ペニシリン系抗生物質
アンピシリン水和物等
本剤の効果の減弱化及び不正性器出血の発現率が増大するおそれがある。
これらの薬剤は腸内細菌叢を変化させ、本剤の腸肝循環による再吸収を抑制すると考えられる。
テルビナフィン塩酸塩
黄体ホルモン・卵胞ホルモン配合剤との併用で、月経異常があらわれたとの報告がある。
機序不明
Gn-RH誘導体
ブセレリン酢酸塩等
これらの薬剤の作用を減弱するおそれがある。
これらの薬剤は性ホルモンの分泌を低下することにより薬効を示すため、性ホルモンである本剤の投与によってこれらの薬剤の効果を減弱する可能性が考えられる。
血糖降下剤
インスリン製剤、
スルフォニル尿素系製剤、
スルフォンアミド系製剤、
ビグアナイド系製剤等
血糖降下剤の作用が減弱するおそれがある。血糖値その他患者の状態を十分観察し、血糖降下剤の用量を調節するなど注意する。
本剤は耐糖能を低下させ、血糖降下剤の作用を減弱させると考えられる。
ラモトリギン
モルヒネ
サリチル酸
これらの薬剤の血中濃度が低下するおそれがある。
本剤はこれらの薬剤のグルクロン酸抱合を促進すると考えられる。
HIVプロテアーゼ阻害剤
ネルフィナビルメシル酸塩、
リトナビル、
ダルナビル、
ホスアンプレナビル(リトナビル併用時)、
ロピナビル・リトナビル配合剤等
非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤
ネビラピン
本剤の作用が減弱するおそれがある。
エチニルエストラジオールのAUCが減少する。
HIVプロテアーゼ阻害剤
アタザナビル
本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
アタザナビルは本剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害すると考えられる。
非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤
エトラビリン
本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
エトラビリンは本剤の代謝酵素(CYP2C9)を阻害すると考えられる。
フルコナゾール
本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
フルコナゾールは本剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害すると考えられる。
ボリコナゾール
本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
ボリコナゾールの血中濃度が上昇するおそれがある。
ボリコナゾールは本剤の代謝酵素(CYP3A4)を阻害すると考えられる。
本剤がボリコナゾールの代謝酵素(CYP2C19)を阻害すると考えられる。
アセトアミノフェン
本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
アセトアミノフェンの血中濃度が低下するおそれがある。
アセトアミノフェンはエチニルエストラジオールの硫酸抱合を阻害すると考えられる。
本剤が肝におけるアセトアミノフェンのグルクロン酸抱合を促進すると考えられる。
セイヨウオトギリソウ(St. John’s Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
本剤の効果の減弱化及び不正性器出血の発現率が増大するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。
この食品は薬物代謝酵素を誘導し、本剤の代謝を促進すると考えられる。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 血栓症(頻度不明)
    長期連用により、血栓症(心筋、脳、四肢等)があらわれることがある。
  2. 心不全、狭心症(頻度不明)

その他の副作用

頻度不明
過敏症
発疹等
肝臓
黄疸、肝機能異常等
循環器
血圧上昇等
精神神経系
精神障害の再発
電解質代謝
大量継続投与により
高カルシウム血症、ナトリウムや体液の貯留
子宮
不正出血、経血量変化、下腹部痛等
乳房
乳房緊満感、乳房痛等
消化器
悪心、嘔吐、下痢、食欲不振、胃痛、腹痛等
その他
頭痛、めまい、倦怠感、陰萎

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

その他の注意

臨床使用に基づく情報
〈閉経後の末期乳癌(男性ホルモン療法に抵抗を示す場合)〉
卵胞ホルモン剤を長期間(約1年以上)使用した閉経期以降の女性では、子宮内膜癌を発生する危険度が対照群の女性に比較して高く、この危険度の上昇は使用期間、使用量と相関性があることを示唆する疫学調査の結果が報告されている,,

薬物動態

血中濃度

〈前立腺癌〉
前立腺癌患者4例に5mg注) を経口投与した結果、血中濃度は投与後2~4時間後に最高となり、平均5.7ng/mLであった 。
注)本剤の承認された1回用量は0.5~1mgである。

吸収

経口投与後、吸収は速いが小腸で抱合を受け、バイオアベイラビリティは40~50%程度である 。

分布

分布容積は3.5L/kg、消失半減期は10時間、全身クリアランスは5.4mL/min/kgであり、血漿中たん白結合率は95~98%である 。

排泄

尿中(投与量の約30%)及び糞中(投与量の約22%)に排泄されるといわれている 。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内臨床試験
    〈前立腺癌〉
    前立腺癌(半数以上がStage D)に対し1~3mg/日の投与で、前立腺触診所見の改善、酸性フォスファターゼ値の減少等の制癌効果を示した,,, 。前立腺癌患者に1~3mg/日を経口投与した結果、血中LH、FSH、テストステロン値は2~4週で低下をみたが、テストステロンが女性値レベルに達するには数カ月以上を要した,,,

薬効薬理

作用機序
前立腺及び精嚢重量を減少させ、血中テストステロン値を低下させる(正常成熟及び老齢ラット、経口) 。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
エチニルエストラジオール(Ethinylestradiol)
化学名
19-Nor-17α-pregna-1,3,5 (10) -triene-20-yne-3,17-diol
分子式
C20H24O2
分子量
296.40
性状
白色~微黄色の結晶又は結晶性の粉末で、においはない。
ピリジン又はテトラヒドロフランに溶けやすく、エタノール(95)又はジエチルエーテルにやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。水酸化ナトリウム試液に溶ける。
化学構造式
融点
180~186℃又は142~146℃

包装

100錠[10錠(PTP)×10]

主要文献

1
Ziel,H.K.et al.:New Engl.J.Med.1975;293(23):1167-1170
2
Smith,D.C.et al.:New Engl.J.Med.1975;293(23):1164-1167
3
Mack,T.M.et al.:New Engl.J.Med.1976;294(23):1262-1267
4
穂坂正彦他:ホルモンと臨床.1984;32(11):1105-1112
5
第十七改正日本薬局方解説書.廣川書店;2016.C865-868
6
志田圭三他:泌尿器科紀要.1982;28(4):469-480
7
丸田 浩他:泌尿器科紀要.1981;27(9):1133-1142
8
北島直登他:ホルモンと臨床.1981;29(2):223-228
9
斉藤 泰他:泌尿器科紀要.1981;27(9):1143-1146

文献請求先及び問い合わせ先

あすか製薬株式会社 くすり相談室
〒108-8532 東京都港区芝浦二丁目5番1号
TEL 0120-848-339
FAX 03-5484-8358

製造販売業者等

製造販売元
あすか製薬株式会社
東京都港区芝浦二丁目5番1号
販売元
武田薬品工業株式会社
大阪市中央区道修町四丁目1番1号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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