医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

閲覧履歴

デキストロメトルファン臭化水素酸塩注射液5mg「日医工」

鎮咳剤

1管 55円

添付文書番号

2223400A1042_1_04

企業コード

530169

作成又は改訂年月

2022年12月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872223

薬効分類名

鎮咳剤

承認等

販売名

デキストロメトルファン臭化水素酸塩注射液5㎎「日医工」

販売名コード

2223400A1042

販売名英字表記

Dextromethorphan Hydrobromide Injection

販売名ひらがな

できすとろめとるふぁんしゅうかすいそさんえんちゅうしゃえき5mg「にちいこう」

承認番号等

承認番号
22300AMX01222000

販売開始年月

1972年2月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

劇薬
処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物注射液

禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

デキストロメトルファン臭化水素酸塩注射液5㎎「日医工」
有効成分
1管(1mL)中
デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物  5mg
添加剤
1管中
pH調節剤 適量

製剤の性状

デキストロメトルファン臭化水素酸塩注射液5㎎「日医工」
pH5.2~6.5
浸透圧比約0.1
(生理食塩液に対する比)
剤形・性状
水性注射剤
無色澄明の水性の液

効能又は効果

  • 下記疾患に伴う咳嗽
    感冒、急性気管支炎、慢性気管支炎、気管支拡張症、肺炎、肺結核、上気道炎(咽喉頭炎、鼻カタル)
  • 気管支造影術および気管支鏡検査時の咳嗽

用法及び用量

デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物として、通常成人1回10mgを1日1回皮下または筋肉内注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

重要な基本的注意

眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

本剤は、主に肝代謝酵素CYP2D6で代謝される。

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
選択的MAO-B阻害剤
セレギリン塩酸塩
ラサギリンメシル酸塩
サフィナミドメシル酸塩
セロトニン症候群があらわれることがある。
本剤及びこれらの薬剤は脳内のセロトニン濃度を上昇させる作用を有するため、併用によりセロトニンの濃度が更に高くなるおそれがある。
薬物代謝酵素(CYP2D6)を阻害する薬剤
キニジン
アミオダロン
テルビナフィン 等
本剤の血中濃度が上昇することがある。
これらの薬剤の薬物代謝酵素(CYP2D6)阻害作用により、本剤の代謝が阻害されるため。
セロトニン作用薬
選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI) 等
セロトニン症候群等のセロトニン作用による症状があらわれることがある。
セロトニン作用が増強するおそれがある。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 呼吸抑制(頻度不明)
  2. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
    呼吸困難、蕁麻疹、血管浮腫等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
発疹
精神神経系
眠気、頭痛、眩暈
不眠
不快
消化器
悪心・嘔吐、便秘
食欲不振、口渇、おくび
腹痛

過量投与

  1. 症状
    嘔気、嘔吐、尿閉、運動失調、錯乱、興奮、神経過敏、幻覚、呼吸抑制、嗜眠等を起こすことがある。
  2. 処置
    ナロキソンの投与により改善したとの報告がある。

適用上の注意

薬剤投与時の注意
〈筋肉内注射〉
組織・神経等への影響を避けるため下記の点に注意すること。
  • 神経走行部位を避けるよう注意すること。
  • 同一部位への反復注射は行わないこと。なお、新生児、低出生体重児、乳児、幼児又は小児には特に注意すること。
  • 注射針を刺入したとき激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。
薬剤投与後の注意
まれに局所の発赤、腫脹、疼痛等があらわれることがある。

薬物動態

代謝

デキストロメトルファンは肝臓で大部分が代謝され、O-脱メチル体(デキストルファン)、N-脱メチル体及びNO-脱メチル体となる。
デキストロメトルファンの肝代謝に関するCYP分子種は、O-脱メチル化ではCYP2D6、N-脱メチル化ではCYP3A4である。

排泄

ヒトに14C-標識デキストロメトルファンを経口投与したとき、投与後24時間以内の尿中及び糞中回収率は、総投与放射活性に対してそれぞれ42.71%、0.12%であった(外国人データ)。

薬効薬理

作用機序
非麻薬性中枢性鎮咳薬で、鎮咳効果は麻薬性のものに及ばないが、耐性や依存性がないという利点がある。作用機序は咳中枢の抑制であるが、オピオイド受容体とは異なる受容部位に結合することによると考えられている。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物
(Dextromethorphan Hydrobromide Hydrate)
化学名
(9S,13S,14S)-3-Methoxy-17-methylmorphinan monohydrobromide monohydrate
分子式
C18H25NO・HBr・H2O
分子量
370.32
性状
白色の結晶又は結晶性の粉末である。
メタノールに極めて溶けやすく、エタノール(95)又は酢酸(100)に溶けやすく、水にやや溶けにくい。
化学構造式
融点
約126℃(116℃の浴液中に挿入し、1分間に約3℃上昇するように加熱を続ける。)

包装

1mL×50管

主要文献

1
野口英世:薬物動態. 1995;10(3):407-412
2
Calesnick B., et al.:Clin. Pharmacol. Ther. 1967;8(3):374-380
3
第十七改正日本薬局方解説書 廣川書店 2016;C3197-C3201

文献請求先及び問い合わせ先

日医工株式会社 お客様サポートセンター
〒930-8583 富山市総曲輪1丁目6番21
TEL(0120)517-215
FAX(076)442-8948

製造販売業者等

製造販売元
日医工株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

MESSAGE

MESSAGE

LABEL