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ホスミシンS耳科用3%

ホスホマイシン系抗生物質製剤

1mL 84.6円

添付文書番号

1325703Q1036_1_04

企業コード

780009

作成又は改訂年月

2023年7月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

871325

薬効分類名

ホスホマイシン系抗生物質製剤

承認等

販売名

ホスミシンS耳科用3%

販売名コード

1325703Q1036

販売名英字表記

FOSMICIN-S FOR OTIC

販売名ひらがな

ほすみしんSじかよう3%

承認番号等

承認番号
22000AMX02101000

販売開始年月

1989年9月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
2年

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

ホスホマイシンナトリウム

禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

ホスミシンS耳科用3%
有効成分
1バイアル中日局ホスホマイシンナトリウム300mg(力価)
添加剤
無水クエン酸

製剤の性状

ホスミシンS耳科用3%
性状
白色の結晶性の粉末(無菌)で、水に極めて溶けやすい。

効能又は効果

〈適応菌種〉
ホスホマイシンに感性のブドウ球菌属、プロテウス属、緑膿菌
〈適応症〉
外耳炎、中耳炎

効能又は効果に関連する注意

〈中耳炎〉
「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。

用法及び用量

添付の溶解液で溶解し、1mL当りホスホマイシンナトリウムとして30mg(力価)の溶液とし、通常、10滴(約0.5mL)を1日2回点耳する。
なお、症状により適宜回数を増減するが、難治性あるいは遷延性の重症例では、1日4回まで点耳回数を増加する。

用法及び用量に関連する注意

本剤の使用にあたっては、4週間の使用を目安とし、その後の継続使用については、漫然と使用しないよう慎重に行うこと。

重要な基本的注意

  1. 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
  2. 使用中に感作されるおそれがあるので、観察を十分に行い、感作されたことを示す徴候があらわれた場合には、使用を中止すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1~5%未満
0.1%未満
過敏症
過敏症状
その他
めまい感
頭痛

適用上の注意

薬剤交付時の注意
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
  • 点耳後約10分間の耳浴を行うこと。
  • 使用する際の薬液の温度が低いと、めまい感を起こす可能性が高いので、使用時には、できるだけ体温に近い状態で使用すること。
  • 本剤の調製後は、室温で2週間以上保存したものは使用しないこと。

薬物動態

血中濃度

慢性化膿性中耳炎急性増悪症の患者(n=3)に、本剤を0.5mL点耳し、10分間耳浴した後の血清中濃度を測定した結果では、耳浴終了後30~60分での薬剤の血清中濃度は0.010~0.084μg/mLで、血清中への移行はわずかであった。

分布

  1. 耳漏中濃度
    ホスホマイシンナトリウムの300μg/mL(0.03%)注)の溶液0.5mLを慢性化膿性中耳炎の患者(n=5)に点耳し、10分間耳浴して耳漏中濃度を測定した結果では、耳浴終了後10~120分にわたり、耳漏中に20μg/mL以上のホスホマイシンが認められた。
    また、耳漏中の半減期は、およそ0.9時間であった。
    注)本剤1バイアルを添付の溶解液に溶解したときの溶液の濃度は30mg/mL(3%)である。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内臨床試験
    一般臨床試験における有効性評価対象症例261例での有効率は75.1%(196/261例)で、主な疾患別臨床効果は次表のとおりであった。なお、二重盲検比較試験では基礎治療としてセファレキシンを用いているので、その臨床試験の成績は、このまとめからは除外した,,,,,,
    疾患名
    有効率
    中耳炎
    慢性化膿性中耳炎
    71.6%(58/81)
    慢性化膿性中耳炎急性増悪症
    73.5%(100/136)
    急性化膿性中耳炎
    92.9%(13/14)
    小計
    74.0%(171/231)
    外耳炎
    83.3%(25/30)
    合計
    75.1%(196/261)
    このうち、難治性あるいは遷延性と主治医が判断し、1日3~4回投与した症例では84.6%(11/13例)と高い有効率が得られている。

薬効薬理

作用機序
ホスホマイシンは、UDP-GlcNAcエノールピルビン酸エーテル生成を触媒するUDP-GlcNAcエノールピルビルトランスフェラーゼを不可逆的に失活させ、細胞壁ペプチドグリカン生合成の初期反応を阻害することにより抗菌活性を示す。
in vitro抗菌作用
ホスホマイシンはグラム陽性菌、グラム陰性菌に対し殺菌的に作用し、特に、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、プロテウス属等の化膿性中耳炎の主な原因菌に対し優れた抗菌力を示した,
実験的中耳炎に対する治療効果
モルモットの中耳内に黄色ブドウ球菌あるいは緑膿菌を感染させ作成した実験的急性中耳炎に対し、本剤0.1mLを、黄色ブドウ球菌感染では単回投与、緑膿菌感染では1日1回7日間投与した結果、治療効果が認められた,

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ホスホマイシンナトリウム(Fosfomycin Sodium)
化学名
Disodium(2R,3S)-3-methyloxiran-2-ylphosphonate
分子式
C3H5Na2O4P
分子量
182.02
性状
ホスホマイシンナトリウムは白色の結晶性の粉末である。
本品は水に極めて溶けやすく、メタノールにやや溶けにくく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。
化学構造式
分配係数
略号
FOM

包装

10バイアル(溶解液 10mL×10本添付)

主要文献

1
厚生労働省健康局結核感染症課編:抗微生物薬適正使用の手引き
2
東堤 稔ほか:基礎と臨床. 1986;20(2):1399-1401
3
石井哲夫ほか:耳鼻と臨床. 1987;33(5):874-877
4
藤巻 豊ほか:耳鼻咽喉科臨床. 1986;79(2):321-329
5
馬場駿吉ほか:耳鼻と臨床. 1986;32(2):270-274
6
橘 正芳ほか:耳鼻咽喉科臨床. 1986;79(3):495-506
7
田頭宣治ほか:耳鼻と臨床. 1986;32(1):155-163
8
昇 卓夫ほか:耳鼻咽喉科臨床. 1986;79(4):657-667
9
河村正三ほか:耳鼻と臨床. 1986;32(6):1067-1089
10
馬場駿吉ほか:耳鼻と臨床. 1986;32(補2):946-965
11
泉 孝英ほか:ホスホマイシン―新たなる展開―(臨床医薬研究協会). 1995:28-33
12
出口浩一:Jpn. J. Antibiot. 1983;36(10):2844-2848
13
出口浩一ほか:Jpn. J. Antibiot. 1986;39(9):2344-2354
14
社内資料:ホスホマイシンのモルモット中耳腔内投与による治療効果
15
社内資料:耳科用ホスミシンSの感染治療実験

文献請求先及び問い合わせ先

Meiji Seika ファルマ株式会社 くすり相談室
〒104-8002 東京都中央区京橋2-4-16
フリーダイヤル(0120)093-396 電話(03)3273-3539
FAX(03)3272-2438

製造販売業者等

製造販売元
Meiji Seika ファルマ株式会社
東京都中央区京橋2-4-16

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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