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オフロキサシン点眼液0.3%「日点」

広範囲抗菌点眼剤

1mL 34.6円

添付文書番号

1319722Q1279_1_03

企業コード

400042

作成又は改訂年月

2023年10月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

871319

薬効分類名

広範囲抗菌点眼剤

承認等

販売名

オフロキサシン点眼液0.3%「日点」

販売名コード

1319722Q1279

販売名英字表記

Ofloxacin Ophthalmic Solution

販売名ひらがな

おふろきさしんてんがんえき

承認番号等

承認番号
23000AMX00533000

販売開始年月

2001年8月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

オフロキサシン点眼液

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 本剤の成分及びキノロン系抗菌剤に対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

オフロキサシン点眼液0.3%「日点」
有効成分
1mL中 日局 オフロキサシン  3mg
添加剤
塩化カリウム、塩化カルシウム水和物、塩化ナトリウム、ホウ酸、ホウ砂

製剤の性状

オフロキサシン点眼液0.3%「日点」
pH6.5~7.5
浸透圧比0.95~1.15
性状
微黄色~淡黄色澄明、無菌水性点眼剤

効能又は効果

〈適応菌種〉
本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、ミクロコッカス属、モラクセラ属、コリネバクテリウム属、クレブシエラ属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、ヘモフィルス・エジプチウス(コッホ・ウィークス菌)、シュードモナス属、緑膿菌、バークホルデリア・セパシア、ステノトロホモナス(ザントモナス)・マルトフィリア、アシネトバクター属、アクネ菌
〈適応症〉
眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、瞼板腺炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、眼科周術期の無菌化療法

用法及び用量

通常、1回1滴、1日3回点眼する。なお、症状により適宜増減する。

重要な基本的注意

  1. 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
  2. 長期間使用しないこと。

特定の背景を有する患者に関する注意

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
    紅斑、発疹、呼吸困難、血圧低下、眼瞼浮腫等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

1%未満
頻度不明
眼刺激、眼痛
びまん性表層角膜炎等の角膜障害、眼瞼炎、結膜炎、眼のそう痒感
皮膚
そう痒、発疹、蕁麻疹

適用上の注意

薬剤交付時の注意
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
・薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
・他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。
・遮光して保存すること。

薬物動態

分布

  • 白内障手術患者(25例)に0.3%オフロキサシン点眼液1回1滴を術前5分毎5回点眼したとき、房水中濃度は最終点眼後1時間前後に最高値(1.20μg/mL)を示した。
  • 白色ウサギに0.3%オフロキサシン点眼液を1回1滴点眼したとき、角膜、球結膜、眼筋、強膜、虹彩・毛様体及び房水に良好な移行を認めた。その移行量は角膜、強膜、眼筋、虹彩・毛様体において点眼終了1時間後に最高値を示し、それぞれの値は3.32μg/g、1.62μg/g、2.62μg/g、0.95μg/gであった。また球結膜では15分後に2.95μg/g、前房水では30分後に0.71μg/mLとそれぞれ最高値を示した。
  • 白色ウサギに0.3%オフロキサシン点眼液を1回1滴、5分毎に5回点眼したとき、上記の1回点眼した場合と同様に眼組織へ良好な移行が認められた。その移行量は角膜、強膜、球結膜において点眼終了5分後に最高値を示し、それぞれの値は、7.78μg/g、7.66μg/g、34.98μg/gであった。また眼筋では15分後に18.54μg/g、虹彩・毛様体、硝子体では30分後にそれぞれ3.12μg/g、0.80μg/mL、前房水では1時間後に3.56μg/mLと最高値を示した。
  • 白色及び有色ウサギに0.3%オフロキサシン点眼液を1回1滴、1日3回2週間両眼に点眼し眼内動態を比較したとき、メラニン含有組織である虹彩・毛様体、網脈絡膜における濃度差がみられた。メラニンを含有していない組織では房水中濃度を除いて白色と有色ウサギの間に組織内濃度の動態に大きな差は認められなかった。

PharmacokineticsEtc

  1. 生物学的同等性試験
    オフロキサシン点眼液0.3%「日点」とタリビッド点眼液0.3%を、それぞれ50μL(オフロキサシンとして、0.15mg)ウサギの眼結膜嚢内に点眼して眼房水中オフロキサシン濃度を測定したところ、各測定時点の濃度に有意差は認められなかったことから両剤の生物学的同等性が確認された(t検定)。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

〈眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、瞼板腺炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)〉
  1. 国内第Ⅱ相試験
    外眼部細菌感染症患者286例を対象に、0.3%オフロキサシン点眼液、0.5%オフロキサシン点眼液(1回2滴、1日4回)注1)又は0.3%ミクロノマイシン硫酸塩点眼液(1回2滴、1日4回)を原則3日以上(症状消失後2日まで。ただし、原則として2週間を超えない)点眼した結果、累積有効率(有効以上)は0.3%オフロキサシン点眼液群98.5%(66/67例)、0.5%オフロキサシン点眼液群97.5%(79/81例)、0.3%ミクロノマイシン硫酸塩点眼液群89.6%(69/77例)であり、0.3%オフロキサシン点眼液群は0.3%ミクロノマイシン硫酸塩点眼液群と比較し、有意に優れた臨床効果が認められた。また、0.3%オフロキサシン点眼液群の疾患別及び有効菌種別臨床効果は表1及び表2のとおりであった。
    0.3%オフロキサシン点眼液群において副作用は94例中2例(2.1%)に認められ、主な副作用はしみるであった。
    ※眼感染症研究会制定基準(1982年)に従い評価。
    注1)本剤が承認されている濃度は0.3%、用法・用量は通常1回1滴、1日3回点眼、症状により適宜増減である。
    表1. 疾患別臨床効果
    疾患名
    有効率(%)〔有効以上〕
    眼瞼炎
    100.0(3/3)
    涙嚢炎
    100.0(3/3)
    麦粒腫
    100.0(4/4)
    結膜炎
    98.2(55/56)
    瞼板腺炎
    100.0(2/2)
    角膜炎
    100.0(3/3)
    ※複数の疾患を合併している場合は各々の疾患に1例として算入
    表2. 有効菌種別臨床効果
    菌種
    有効率(%)〔有効以上〕
    ブドウ球菌属
    100.0(41/41)
    レンサ球菌属
    100.0(5/5)
    肺炎球菌
    100.0(4/4)
    ミクロコッカス属
    100.0(1/1)
    モラクセラ属
    100.0(1/1)
    コリネバクテリウム属
    100.0(11/11)
    クレブシエラ属
    0.0(0/1)
    セラチア属
    100.0(2/2)
    プロテウス属
    100.0(1/1)
    ヘモフィルス・エジプチウス
    (コッホ・ウィークス菌)
    100.0(4/4)
    シュードモナス属
    100.0(9/9)
    緑膿菌
    100.0(2/2)
    バークホルデリア・セパシア
    100.0(6/6)
    アシネトバクター属
    100.0(2/2)
    ※複数の菌種が検出された場合は各々の菌種に1例として算入
  2. 国内第Ⅲ相試験①
    外眼部細菌感染症患者373例を対象に、0.3%オフロキサシン点眼液(1回2滴、1日4回)注2)又は0.3%ジベカシン点眼液(1回2滴、1日4回)を原則3日以上(症状消失後2日まで。ただし、原則として2週間を超えない)点眼した結果、0.3%オフロキサシン点眼液群の累積有効率(有効以上)は99.3%(137/138例)であり、0.3%ジベカシン点眼液群の94.3%(115/122例)と比較し、臨床効果が優れている傾向が認められた。また、0.3%オフロキサシン点眼液群の疾患別及び有効菌種別臨床効果は表3及び表4のとおりであった。
    0.3%オフロキサシン点眼液群において副作用は178例中2例(1.1%)に認められ、いずれもしみるであった。
    ※眼感染症研究会制定の評価判定基準(1985年)に準拠し評価。
    注2)本剤が承認されている用法・用量は、通常1回1滴、1日3回点眼、症状により適宜増減である。
    表3. 疾患別臨床効果
    疾患名
    有効率(%)〔有効以上〕
    眼瞼炎
    100.0(9/9)
    涙嚢炎
    100.0(13/13)
    麦粒腫
    100.0(12/12)
    結膜炎
    99.0(101/102)
    瞼板腺炎
    100.0(5/5)
    角膜炎
    100.0(4/4)
    ※複数の疾患を合併している場合は各々の疾患に1例として算入
    表4. 有効菌種別臨床効果
    菌種
    有効率(%)〔有効以上〕
    ブドウ球菌属
    98.7(78/79)
    レンサ球菌属
    100.0(18/18)
    肺炎球菌
    100.0(11/11)
    ミクロコッカス属
    100.0(3/3)
    モラクセラ属
    100.0(8/8)
    コリネバクテリウム属
    100.0(29/29)
    セラチア属
    100.0(6/6)
    プロテウス属
    100.0(2/2)
    インフルエンザ菌
    100.0(8/8)
    ヘモフィルス・エジプチウス
    (コッホ・ウィークス菌)
    100.0(5/5)
    シュードモナス属
    100.0(16/16)
    アシネトバクター属
    100.0(8/8)
    アクネ菌
    100.0(2/2)
    ※複数の菌種が検出された場合は各々の菌種に1例として算入
  3. 国内第Ⅲ相試験②
    外眼部細菌感染症患者448例を対象に、0.3%オフロキサシン点眼液(1回1滴、1日3回)又は0.3%ミクロノマイシン硫酸塩点眼液(1回2滴、1日4回)を原則3日以上(症状消失後2日まで。ただし、原則として2週間を超えない)点眼した結果、0.3%オフロキサシン点眼液群の累積有効率(有効以上)は93.0%(173/186例)であり、0.3%ミクロノマイシン硫酸塩点眼液群の85.2%(155/182例)と比較し、有意に優れた臨床効果が認められた。また、0.3%オフロキサシン点眼液群の疾患別及び有効菌種別臨床効果は表5及び表6のとおりであった。
    0.3%オフロキサシン点眼液群186例に副作用は認められなかった。
    ※眼感染症研究会制定の評価判定基準(1985年)に準拠し評価。
    表5. 疾患別臨床効果
    疾患名
    有効率(%)〔有効以上〕
    眼瞼炎
    100.0(9/9)
    涙嚢炎
    82.9(29/35)
    麦粒腫
    90.0(9/10)
    結膜炎
    95.0(113/119)
    瞼板腺炎
    100.0(7/7)
    角膜炎(角膜潰瘍を含む)
    93.1(27/29)
    ※複数の疾患を合併している場合は各々の疾患に1例として算入
    表6. 有効菌種別臨床効果
    菌種
    有効率(%)〔有効以上〕
    ブドウ球菌属
    92.6(112/121)
    レンサ球菌属
    100.0(15/15)
    肺炎球菌
    83.3(15/18)
    ミクロコッカス属
    90.0(9/10)
    モラクセラ属
    100.0(5/5)
    コリネバクテリウム属
    85.0(17/20)
    クレブシエラ属
    100.0(3/3)
    セラチア属
    100.0(1/1)
    プロテウス属
    100.0(1/1)
    インフルエンザ菌
    100.0(8/8)
    ヘモフィルス・エジプチウス
    (コッホ・ウィークス菌)
    85.7(6/7)
    シュードモナス属
    84.6(11/13)
    緑膿菌
    100.0(3/3)
    バークホルデリア・セパシア
    100.0(2/2)
    アシネトバクター属
    100.0(6/6)
    アクネ菌
    100.0(3/3)
    ※複数の菌種が検出された場合は各々の菌種に1例として算入
〈眼科周術期の無菌化療法〉
  1. 国内一般臨床試験
    眼手術患者367例を対象に、0.3%オフロキサシン点眼液を1日5回注3)、手術前2日間点眼した結果、全例とも術後感染はみられなかった。
    副作用は認められなかった。
    注3)本剤が承認されている用法・用量は、1回1滴、1日3回点眼、症状により適宜増減である。

薬効薬理

作用機序
主な作用機序はDNAジャイレース(トポイソメラーゼⅡ)活性及びトポイソメラーゼⅣ活性の阻害による細菌のDNA合成阻害である,
抗菌作用は殺菌的でMIC濃度で溶菌が認められた。
抗菌作用
オフロキサシンの抗菌スペクトラムは広範囲に及び、0.3%オフロキサシン点眼液はブドウ球菌属、肺炎球菌を含むレンサ球菌属、ミクロコッカス属、コリネバクテリウム属等のグラム陽性菌及び緑膿菌を含むシュードモナス属、インフルエンザ菌、ヘモフィルス・エジプチウス(コッホ・ウィークス菌)、モラクセラ属、セラチア属、クレブシエラ属、プロテウス属、アシネトバクター属等のグラム陰性菌並びに嫌気性菌であるアクネ菌等の眼感染症の起炎菌に対し、強い抗菌力を示す(in vitro,,
生物学的同等性試験
  1. 実験的細菌性角膜感染症に対する治療効果
    ウサギ緑膿菌角膜感染症モデルにおける角膜混濁の抑制効果について、オフロキサシン点眼液0.3%「日点」とタリビッド点眼液0.3%をそれぞれ50μL、2時間ごとに1日6回、3日間点眼して比較した。両剤ともに同様の著明な抑制効果を示し、両剤の間には角膜混濁の抑制効果に有意な差は認められず、生物学的同等性が確認された。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
オフロキサシン(Ofloxacin)
化学名
(3RS)-9-Fluoro-3-methyl-10-(4-methylpiperazin-1-yl)-7-oxo-2,3-dihydro-7H-pyrido[1,2,3-de][1,4]benzoxazine-6-carboxylic acid
分子式
C18H20FN3O4
分子量
361.37
性状
帯微黄白色~淡黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。酢酸(100)に溶けやすく、水に溶けにくく、アセトニトリル又はエタノール(99.5)に極めて溶けにくい。水酸化ナトリウム試液溶液(1→20)は旋光性を示さない。光によって変色する。
融点:約265℃(分解)
化学構造式

取扱い上の注意

外箱開封後は、遮光して保存すること。

包装

プラスチック点眼容器 5mL×10本、5mL×50本

主要文献

1
福田正道 他:日本眼科紀要. 1986;37:823-828
2
三井幸彦 他:あたらしい眼科. 1993;10:83-86
3
社内資料:生物学的同等性試験I
4
三井幸彦 他:眼科臨床医報. 1985;79:1718-1736
5
三井幸彦 他:眼科臨床医報. 1986;80:1813-1828
6
三井幸彦 他:日本眼科紀要. 1986;37:1115-1140
7
田村修 他:眼科臨床医報. 1986;80:1104-1116
8
Kato J, et al.:Cell. 1990;63:393-404
9
Blanche F, et al.:Antimicrob Agents Chemother. 1996;40:2714-2720
10
西野武志 他:Chemotherapy. 1984;32(Supp.1):62-82
11
社内資料:生物学的同等性試験Ⅱ

文献請求先及び問い合わせ先

ロートニッテン株式会社 医薬情報問合せ窓口
〒457-0038 名古屋市南区桜本町40番地の2
TEL:0120-691-910 FAX:052-823-9115

製造販売業者等

製造販売元
大興製薬株式会社
埼玉県川越市下赤坂560番地1
販売元
ロートニッテン株式会社
名古屋市南区桜本町40番地の2

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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