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フルオロメトロン点眼液0.1%「日点」

抗炎症ステロイド水性懸濁点眼剤

1mL 17.9円

添付文書番号

1315704Q1140_1_03

企業コード

530304

作成又は改訂年月

2023年7月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

871315

薬効分類名

抗炎症ステロイド水性懸濁点眼剤

承認等

販売名

フルオロメトロン点眼液0.02%「日点」

販売名コード

1315704Q1140

販売名英字表記

Fluorometholone Ophthalmic Suspension

販売名ひらがな

ふるおろめとろんてんがんえき

承認番号等

承認番号
23000AMX00597000

販売開始年月

1987年10月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

販売名

フルオロメトロン点眼液0.05%「日点」

販売名コード

1315704Q2065

販売名英字表記

Fluorometholone Ophthalmic Suspension

販売名ひらがな

ふるおろめとろんてんがんえき

承認番号等

承認番号
23000AMX00598000

販売開始年月

1979年4月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

販売名

フルオロメトロン点眼液0.1%「日点」

販売名コード

1315704Q3150

販売名英字表記

Fluorometholone Ophthalmic Suspension

販売名ひらがな

ふるおろめとろんてんがんえき

承認番号等

承認番号
23000AMX00599000

販売開始年月

1987年10月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

フルオロメトロン点眼液

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

フルオロメトロン点眼液0.02%「日点」
有効成分
1mL中 日局 フルオロメトロン  0.2mg
添加剤
ポリソルベート80、ベンザルコニウム塩化物、無水リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム水和物、等張化剤
フルオロメトロン点眼液0.05%「日点」
有効成分
1mL中 日局 フルオロメトロン  0.5mg
添加剤
ポリソルベート80、ベンザルコニウム塩化物、無水リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム水和物、等張化剤
フルオロメトロン点眼液0.1%「日点」
有効成分
1mL中 日局 フルオロメトロン  1mg
添加剤
ポリソルベート80、ベンザルコニウム塩化物、無水リン酸一水素ナトリウム、無水リン酸二水素ナトリウム、等張化剤

製剤の性状

フルオロメトロン点眼液0.02%「日点」
pH5.5~7.5
浸透圧比0.9~1.1
性状
振りまぜるとき白濁、無菌水性懸濁点眼剤
フルオロメトロン点眼液0.05%「日点」
pH5.5~7.5
浸透圧比0.9~1.1
性状
振りまぜるとき白濁、無菌水性懸濁点眼剤
フルオロメトロン点眼液0.1%「日点」
pH5.5~7.5
浸透圧比0.9~1.1
性状
振りまぜるとき白濁、無菌水性懸濁点眼剤

効能又は効果

〈フルオロメトロン点眼液0.02%「日点」〉
外眼部の炎症性疾患(眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、強膜炎、上強膜炎等)
〈フルオロメトロン点眼液0.05%「日点」〉
外眼部および前眼部の炎症性疾患の対症療法(眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、強膜炎、上強膜炎、前眼部ブドウ膜炎、術後炎症)
〈フルオロメトロン点眼液0.1%「日点」〉
外眼部および前眼部の炎症性疾患(眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、強膜炎、上強膜炎、虹彩炎、虹彩毛様体炎、ブドウ膜炎、術後炎症等)

用法及び用量

〈フルオロメトロン点眼液0.02%「日点」、フルオロメトロン点眼液0.1%「日点」〉
用時よく振りまぜたのち、通常、1回1~2滴、1日2~4回、点眼する。年令、症状に応じ適宜増減する。
〈フルオロメトロン点眼液0.05%「日点」〉
用時よく振りまぜたのち、通常、1日3~5回、1回1~2滴宛点眼する。なお症状により適宜増減する。

重要な基本的注意

  1. 連用により、数週後から眼内圧亢進、緑内障があらわれることがあるので、定期的に眼内圧検査を実施すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 角膜上皮剥離又は角膜潰瘍のある患者
    治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。症状が増悪するおそれがある。また、角膜穿孔を生ずるおそれがある。
  2. ウイルス性結膜・角膜疾患、結核性眼疾患、真菌性眼疾患又は化膿性眼疾患のある患者
    治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。症状が増悪するおそれがある。また、角膜穿孔を生ずるおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。長期・頻回投与を避けること。

小児等

特に2歳未満の場合には、慎重に投与すること。小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

一般に生理機能が低下している。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 緑内障(頻度不明)
    連用により、数週後から眼内圧亢進、緑内障があらわれることがある。
  2. 角膜ヘルペス、角膜真菌症、緑膿菌感染症(いずれも頻度不明)
    角膜ヘルペス、角膜真菌症、緑膿菌感染症等を誘発することがある。
  3. 穿孔(頻度不明)
    角膜ヘルペス、角膜潰瘍又は外傷等に投与した場合には穿孔を生ずることがある。
  4. 後嚢下白内障(頻度不明)
    長期投与により、後嚢下白内障があらわれることがある。

その他の副作用

頻度不明
眼刺激、結膜充血、角膜沈着物、眼瞼炎、眼瞼皮膚炎
下垂体・副腎皮質系機能
(長期連用した場合)
下垂体・副腎皮質系機能の抑制
皮膚
発疹
その他
創傷治癒の遅延

適用上の注意

薬剤交付時の注意
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
  • 点眼前にキャップをしたまま点眼容器をよく振ること。
  • 薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
  • 患眼を開瞼して結膜囊内に点眼し、1~5分間閉瞼して涙囊部を圧迫させた後、開瞼すること。
  • 他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。

薬物動態

分布

標識した0.1%フルオロメトロン懸濁液25μLをウサギに点眼すると、眼組織濃度は角膜では5分後に、房水では45分後にそれぞれ1.99μg/g、0.16μg/gのピークを示した。点眼30分後の各組織濃度は、角膜1.544μg/g、球結膜0.738μg/g、虹彩0.320μg/g、強膜0.178μg/g、房水0.154μg/gであった。また、フルオロメトロンの眼組織からの消失速度は、デキサメタゾン、プレドニゾロン酢酸エステルに比べて速かった。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内臨床試験①
    外眼部疾患患者57例(有効性解析対象集団49例)を対象に、0.02%フルオロメトロン点眼液、0.01%フルオロメトロン点眼液注)又は0.1%酢酸プレドニゾロン点眼液を1回1~2滴、1日3~4回点眼した結果、有効率(やや有効以上)は表1のとおりであり、3薬剤間で有意差は認められなかったが、有効率は0.02%フルオロメトロン点眼液群がもっとも高かった。
    また、眼疾患患者192例(有効性解析対象集団174例)を対象に、0.1%フルオロメトロン点眼液、0.05%フルオロメトロン点眼液注)又は0.5%酢酸プレドニゾロン点眼液を1回1~2滴、1日3~4回点眼した結果、有効率(やや有効以上)は表2のとおりであった。
    表1 総合判定による有効率(やや有効以上)
    0.02%フルオロメトロン点眼液群
    0.01%フルオロメトロン点眼液群注)
    0.1%酢酸プレドニ
    ゾロン点眼液群
    外眼部疾患
    100.0%
    86.7%
    94.1%
    表2 総合判定による有効率(やや有効以上)
    0.1%フルオロメトロン点眼液群
    0.05%フルオロメトロン点眼液群注)
    0.5%酢酸プレドニゾロン点眼液群
    外眼部疾患
    91.3%
    91.3%
    87.0%
    前眼部疾患
    71.4%
    66.7%
    81.3%
    術後炎症
    80.0%
    88.2%
    100.0%
    合計
    82.5%
    82.8%
    89.8%
    注)本試験で承認されたフルオロメトロン点眼液の濃度は0.02%及び0.1%である。
  2. 国内臨床試験②
    眼疾患患者111例(有効性解析対象集団95例)を対象に、0.05%フルオロメトロン点眼液又は0.5%酢酸プレドニゾロン点眼液を1日3~4回、1回1~2滴点眼した結果、有効率(やや有効以上)は表のとおりであり、薬剤間で有意差は認められなかった。
    表 総合判定による有効率(やや有効以上)
    0.05%フルオロメトロン点眼液群
    0.5%酢酸プレドニゾロン点眼液群
    外眼部疾患
    89.5%
    94.1%
    前眼部疾患
    92.9%
    84.6%
    術後炎症
    94.1%
    100.0%
    合計
    92.0%
    93.3%

薬効薬理

作用機序
フルオロメトロンは合成副腎皮質ホルモンで、天然の糖質コルチコイドと同じ機序により抗炎症作用を発現する。糖質コルチコイドは受容体に結合して特定の遺伝子の転写を開始あるいは阻害する。その結果、起炎物質の生合成抑制と炎症細胞の遊走抑制により抗炎症作用を現すと考えられる。
抗炎症作用
フルオロメトロン点眼液をウサギのフェリチンあるいはウシ血清蛋白による実験的ブドウ膜炎に用いると炎症抑制効果を示した,,
生物学的同等性試験
  1. 家兎実験的外眼部炎症モデルに対する効果
    フルオロメトロン点眼液0.02%「日点」とフルメトロン点眼液0.02%の効果を界面活性剤による家兎実験的急性炎症モデルを用いて、Draize法に準じた炎症強度により評価した。分散分析を行った結果、両群に有意差は認められず、生物学的に同等であると判断された。
  2. 家兎実験的急性炎症モデルに対する効果
    フルオロメトロン点眼液0.1%「日点」とフルメトロン点眼液0.1%の効果をマスタードオイルによる家兎実験的急性炎症モデルを用いて、Draize法に準じた炎症強度により評価した。分散分析を行った結果、両群に有意差は認められず、生物学的に同等であると判断された。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
フルオロメトロン(Fluorometholone)
化学名
9-Fluoro-11β,17-dihydroxy-6α-methylpregna-1,4-diene-3,20-dione
分子式
C22H29FO4
分子量
376.46
性状
白色~淡黄白色の結晶性の粉末で、においはない。ピリジンに溶けやすく、メタノール、エタノール(99.5)又はテトラヒドロフランに溶けにくく、水又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
化学構造式

取扱い上の注意

本剤は、保管の仕方によっては振り混ぜても粒子が分散しにくくなる場合があるので、上向きに保管すること。

包装

〈フルオロメトロン点眼液0.02%「日点」〉
プラスチック点眼容器 5mL×10本、5mL×50本
〈フルオロメトロン点眼液0.05%「日点」〉
プラスチック点眼容器 5mL×10本、5mL×50本
〈フルオロメトロン点眼液0.1%「日点」〉
プラスチック点眼容器 5mL×10本、5mL×50本

主要文献

1
Yamauchi H, et al.:Jpn J Ophthalmol. 1975;19:339-347
2
石川哲 他:医学のあゆみ. 1974;88:442-449
3
小原博亨 他:日本眼科紀要. 1977;28:625-634
4
第十八改正日本薬局方解説書 廣川書店. 2021:C4848-C4851
5
第十八改正日本薬局方解説書 廣川書店. 2021:C4346-C4353
6
Grad HD, et al.:Ophthalmic Res. 1973;5:204-214
7
山内秀泰 他:日本眼科紀要. 1973;24:969-979
8
小原博亨 他:日本眼科紀要. 1977;28:619-624
9
社内資料:生物学的同等性試験Ⅰ
10
社内資料:生物学的同等性試験Ⅱ

文献請求先及び問い合わせ先

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〒457-0038 名古屋市南区桜本町40番地の2
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製造販売元
ロートニッテン株式会社
名古屋市南区桜本町40番地の2

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後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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