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閲覧履歴

プレガバリンOD錠150mg「KN」

疼痛治療剤(神経障害性疼痛・線維筋痛症)

1錠 39.6円

作成又は改訂年月

2020年12月作成
(第1版)

日本標準商品分類番号

871190

薬効分類名

疼痛治療剤(神経障害性疼痛・線維筋痛症)

承認等

販売名

プレガバリンOD錠25mg「KN」

販売名コード

1190017F1061

承認・許可番号

30200AMX00874000
PREGABALIN OD Tablets 25mg「KN」

薬価収載年月

2020年12月

販売開始年月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存
使用期限
外箱等に表示

規制区分

処方箋医薬品注)
注)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

成分・含量
1錠中、プレガバリン25mg含有
添加物
ヒドロキシプロピルセルロース、マクロゴール400、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、タルク、含水二酸化ケイ素、D-マンニトール、スクラロース、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、クロスポビドン、フマル酸ステアリルナトリウム

性状

性状白色の円形の素錠
大きさ直径:約6.1mm 厚さ:約3.2mm 重量:約80mg
外形
識別コードプレガバリンOD 25 KN

販売名

プレガバリンOD錠50mg「KN」

販売名コード

1190017F4028

承認・許可番号

30200AMX00875000
PREGABALIN OD Tablets 50mg「KN」

薬価収載年月

2020年12月

販売開始年月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存
使用期限
外箱等に表示

規制区分

処方箋医薬品注)
注)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

成分・含量
1錠中、プレガバリン50mg含有
添加物
ヒドロキシプロピルセルロース、マクロゴール400、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、タルク、含水二酸化ケイ素、D-マンニトール、スクラロース、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、クロスポビドン、フマル酸ステアリルナトリウム

性状

性状白色の円形の素錠
大きさ直径:約7.1mm 厚さ:約4.6mm 重量:約160mg
外形
識別コードプレガバリンOD 50 KN

販売名

プレガバリンOD錠75mg「KN」

販売名コード

1190017F2068

承認・許可番号

30200AMX00876000
PREGABALIN OD Tablets 75mg「KN」

薬価収載年月

2020年12月

販売開始年月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存
使用期限
外箱等に表示

規制区分

処方箋医薬品注)
注)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

成分・含量
1錠中、プレガバリン75mg含有
添加物
ヒドロキシプロピルセルロース、マクロゴール400、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、タルク、含水二酸化ケイ素、D-マンニトール、スクラロース、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、クロスポビドン、フマル酸ステアリルナトリウム

性状

性状白色の円形の素錠
大きさ直径:約8.4mm 厚さ:約5.2mm 重量:約240mg
外形
識別コードプレガバリンOD 75 KN

販売名

プレガバリンOD錠150mg「KN」

販売名コード

1190017F3064

承認・許可番号

30200AMX00877000
PREGABALIN OD Tablets 150mg「KN」

薬価収載年月

2020年12月

販売開始年月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存
使用期限
外箱等に表示

規制区分

処方箋医薬品注)
注)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

成分・含量
1錠中、プレガバリン150mg含有
添加物
ヒドロキシプロピルセルロース、マクロゴール400、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、タルク、含水二酸化ケイ素、D-マンニトール、スクラロース、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、クロスポビドン、フマル酸ステアリルナトリウム

性状

性状白色の円形の素錠
大きさ直径:約10.6mm 厚さ:約6.5mm 重量:約480mg
外形
識別コードプレガバリンOD 150 KN

一般的名称

プレガバリン口腔内崩壊錠

禁忌

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

効能又は効果に関連する使用上の注意

線維筋痛症の診断は、米国リウマチ学会の分類(診断)基準等の国際的な基準に基づき慎重に実施し、確定診断された場合にのみ投与すること。
神経障害性疼痛、線維筋痛症に伴う疼痛

用法及び用量

神経障害性疼痛
通常、成人には初期用量としてプレガバリン1日150mgを1日2回に分けて経口投与し、その後1週間以上かけて1日用量として300mgまで漸増する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最高用量は600mgを超えないこととし、いずれも1日2回に分けて経口投与する。
線維筋痛症に伴う疼痛
通常、成人には初期用量としてプレガバリン1日150mgを1日2回に分けて経口投与し、その後1週間以上かけて1日用量として300mgまで漸増した後、300〜450mgで維持する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最高用量は450mgを超えないこととし、いずれも1日2回に分けて経口投与する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

本剤の投与を中止する場合には、少なくとも1週間以上かけて徐々に減量すること。[「重要な基本的注意」の項参照]
本剤は主として未変化体が尿中に排泄されるため、腎機能が低下している患者では、血漿中濃度が高くなり副作用が発現しやすくなるおそれがあるため、患者の状態を十分に観察し、慎重に投与する必要がある。腎機能障害患者に本剤を投与する場合は、下表に示すクレアチニンクリアランス値を参考として本剤の投与量及び投与間隔を調節すること。また、血液透析を受けている患者では、クレアチニンクリアランス値に応じた1日用量に加えて、血液透析を実施した後に本剤の追加投与を行うこと。複数の用量が設定されている場合には、低用量から開始し、忍容性が確認され、効果不十分な場合に増量すること。なお、ここで示している用法・用量はシミュレーション結果に基づくものであることから、各患者ごとに慎重に観察しながら、用法・用量を調節すること。
神経障害性疼痛
クレアチニンクリアランス(mL/min):≧60
1日投与量:150〜600mg
初期用量:1回75mg1日2回
維持量:1回150mg1日2回
最高投与量:1回300mg1日2回
クレアチニンクリアランス(mL/min):≧30-<60
1日投与量:75〜300mg
初期用量:1回25mg1日3回又は1回75mg1日1回
維持量:1回50mg1日3回又は1回75mg1日2回
最高投与量:1回100mg1日3回又は1回150mg1日2回
クレアチニンクリアランス(mL/min):≧15-<30
1日投与量:25〜150mg
初期用量:1回25mg1日1回もしくは2回又は1回50mg1日1回
維持量:1回75mg1日1回
最高投与量:1回75mg1日2回又は1回150mg1日1回
クレアチニンクリアランス(mL/min):<15
1日投与量:25〜75mg
初期用量:1回25mg1日1回
維持量:1回25又は50mg1日1回
最高投与量:1回75mg1日1回
クレアチニンクリアランス(mL/min):血液透析後の補充用量注)
初期用量:25又は50mg
維持量:50又は75mg
最高投与量:100又は150mg
注: 2日に1回、本剤投与6時間後から4時間血液透析を実施した場合のシミュレーション結果に基づく。
線維筋痛症に伴う疼痛
クレアチニンクリアランス(mL/min):≧60
1日投与量:150〜450mg
初期用量:1回75mg1日2回
維持量:1回150mg1日2回
維持量(最高投与量):1回225mg1日2回
クレアチニンクリアランス(mL/min):≧30-<60
1日投与量:75〜225mg
初期用量:1回25mg1日3回又は1回75mg1日1回
維持量:1回50mg1日3回又は1回75mg1日2回
維持量(最高投与量):1回75mg1日3回
クレアチニンクリアランス(mL/min):≧15-<30
1日投与量:25〜150mg
初期用量:1回25mg1日1回もしくは2回又は1回50mg1日1回
維持量:1回75mg1日1回
維持量(最高投与量):1回100もしくは125mg1日1回又は1回75mg1日2回
クレアチニンクリアランス(mL/min):<15
1日投与量:25〜75mg
初期用量:1回25mg1日1回
維持量:1回25又は50mg1日1回
維持量(最高投与量):1回50又は75mg1日1回
クレアチニンクリアランス(mL/min):血液透析後の補充用量注)
初期用量:25又は50mg
維持量:50又は75mg
維持量(最高投与量):75又は100mg
注: 2日に1回、本剤投与6時間後から4時間血液透析を実施した場合のシミュレーション結果に基づく。
本剤は口腔内で崩壊するが、口腔粘膜からの吸収により効果発現を期待する製剤ではないため、唾液又は水で飲み込むこと。[「適用上の注意」の項参照]

使用上の注意

慎重投与

腎機能障害のある患者[「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照]
重度のうっ血性心不全の患者[心血管障害を有する患者において、うっ血性心不全があらわれることがある。(「副作用」の項参照)]
高齢者[「重要な基本的注意」及び「高齢者への投与」の項参照]
血管浮腫の既往がある患者[「副作用」の項参照]

重要な基本的注意

本剤の投与によりめまい、傾眠、意識消失等があらわれ、自動車事故に至った例もあるので、本剤投与中の患者には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。特に高齢者ではこれらの症状により転倒し骨折等を起こした例があるため、十分に注意すること。
本剤の急激な投与中止により、不眠、悪心、頭痛、下痢、不安及び多汗症等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、少なくとも1週間以上かけて徐々に減量すること。
本剤の投与により体重増加を来すことがあるので、肥満に注意し、肥満の徴候があらわれた場合は、食事療法、運動療法等の適切な処置を行うこと。特に、投与量の増加、あるいは長期投与に伴い体重増加が認められることがあるため、定期的に体重計測を実施すること。
本剤の投与により、弱視、視覚異常、霧視、複視等の眼障害が生じる可能性があるので、診察時に、眼障害について問診を行う等注意し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。[「その他の注意」の項参照]
本剤による神経障害性疼痛の治療は原因療法ではなく対症療法であることから、疼痛の原因となる疾患の診断及び治療を併せて行い、本剤を漫然と投与しないこと。

相互作用

併用注意

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
中枢神経抑制剤
 オピオイド系鎮痛剤
呼吸不全、昏睡がみられたとの報告がある。機序不明
オキシコドン
ロラゼパム
アルコール(飲酒)
認知機能障害及び粗大運動機能障害に対して本剤が相加的に作用するおそれがある。相加的な作用による
血管浮腫を引き起こす薬剤(アンジオテンシン変換酵素阻害薬等)血管浮腫との関連性が示されている薬剤を服用している患者では、血管浮腫(顔面、口、頸部の腫脹など)を発症するリスクが高まるおそれがある。機序不明
末梢性浮腫を引き起こす薬剤(チアゾリジン系薬剤等)チアゾリジン系薬剤と本剤の併用により末梢性浮腫を発症するリスクが高まるおそれがある。また、チアゾリジン系薬剤は体重増加又は体液貯留を引き起こし、心不全が発症又は悪化することがあるため、本剤と併用する場合には慎重に投与すること。機序不明

副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

めまい、傾眠、意識消失(頻度不明)
めまい、傾眠、意識消失があらわれ、転倒し骨折等に至ったとの報告があるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止又は減量するなど、適切な処置を行うこと。
心不全、肺水腫(頻度不明)
心不全、肺水腫があらわれるとの報告がある(特に心血管障害を有する患者)。心不全のリスクがある患者では、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症(頻度不明)
横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
腎不全(頻度不明)
腎不全があらわれるとの報告があるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
血管浮腫(頻度不明)
血管浮腫等の過敏症があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
低血糖(頻度不明)
低血糖があらわれることがあるので、脱力感、倦怠感、冷汗、振戦、意識障害等の低血糖症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
間質性肺炎(頻度不明)
間質性肺炎があらわれることがあるので、咳嗽、呼吸困難、発熱等の臨床症状を十分に観察し、異常が認められた場合には胸部X線、胸部CT等の検査を実施すること。間質性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
ショック、アナフィラキシー(頻度不明)
ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑(頻度不明)
皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
劇症肝炎、肝機能障害(頻度不明)
劇症肝炎、AST(GOT)、ALT(GPT)上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
1
血液及びリンパ系障害
頻度不明
好中球減少症、白血球減少症、血小板減少症
2
代謝及び栄養障害
頻度不明
食欲不振、食欲亢進、高脂血症、高血糖
3
精神障害
頻度不明
不眠症、錯乱、失見当識、多幸気分、異常な夢、幻覚、うつ病、落ち着きのなさ、気分動揺、抑うつ気分、無感情、不安、リビドー消失、睡眠障害、思考異常、離人症、無オルガズム症、激越、喚語困難、リビドー亢進、パニック発作、脱抑制
4
神経系障害
頻度不明
浮動性めまい、頭痛、平衡障害、運動失調、振戦、注意力障害、感覚鈍麻、嗜眠、構語障害、記憶障害、健忘、錯感覚、協調運動異常、鎮静、認知障害、ミオクローヌス、反射消失、ジスキネジー、精神運動亢進、体位性めまい、知覚過敏、味覚異常、灼熱感、失神、精神的機能障害、会話障害、昏迷、嗅覚錯誤、書字障害
5
眼障害
頻度不明
霧視、複視、視力低下、視覚障害、網膜出血、視野欠損、眼部腫脹、眼痛、眼精疲労、流涙増加、光視症、斜視、眼乾燥、眼振、眼刺激、散瞳、動揺視、深径覚の変化、視覚の明るさ、角膜炎
6
耳及び迷路障害
頻度不明
回転性めまい、耳鳴、聴覚過敏
7
心臓障害
頻度不明
動悸、第一度房室ブロック、頻脈、洞性不整脈、洞性徐脈、心室性期外収縮、洞性頻脈
8
血管障害
頻度不明
高血圧、低血圧、ほてり
9
呼吸器、胸郭及び縦隔障害
頻度不明
呼吸困難、鼻咽頭炎、咳嗽、いびき、鼻出血、鼻炎、鼻乾燥、鼻閉、咽喉絞扼感
10
胃腸障害
頻度不明
便秘、悪心、下痢、腹痛、嘔吐、腹部膨満、消化不良、鼓腸、胃炎、胃不快感、口内炎、流涎過多、胃食道逆流性疾患、膵炎、舌腫脹、腹水、嚥下障害
11
皮膚及び皮下組織障害
頻度不明
発疹、そう痒症、湿疹、眼窩周囲浮腫、多汗症、冷汗、蕁麻疹、脱毛、丘疹
12
筋骨格系及び結合組織障害
頻度不明
筋力低下、筋痙縮、関節腫脹、四肢痛、背部痛、筋肉痛、重感、関節痛、筋骨格硬直
13
腎及び尿路障害
頻度不明
尿失禁、排尿困難、尿閉、乏尿
14
生殖系及び乳房障害
頻度不明
乳房痛、勃起不全、女性化乳房、射精遅延、性機能不全、無月経、乳房分泌、月経困難症、乳房肥大
15
全身障害及び投与局所様態
頻度不明
浮腫、口渇、疲労、異常感、歩行障害、顔面浮腫、無力症、疼痛、圧痕浮腫、倦怠感、胸痛、発熱、冷感、悪寒、易刺激性、酩酊感、胸部絞扼感
16
傷害、中毒及び処置合併症
頻度不明
転倒・転落
17
臨床検査
頻度不明
体重増加、血中CPK(CK)増加、ALT(GPT)増加、AST(GOT)増加、血中アミラーゼ増加、血中クレアチニン増加、体重減少、血中尿酸増加、血中カリウム減少
上記のような副作用が認められた場合には、必要に応じ、減量、投与中止等の適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

高齢者では腎機能が低下していることが多いため、クレアチニンクリアランス値を参考に投与量、投与間隔を調節するなど、慎重に投与すること。[「用法・用量に関連する使用上の注意」、「慎重投与」の項参照]
また、高齢者ではめまい、傾眠、意識消失等により転倒し骨折等を起こした例があるため、十分に注意すること。[「重要な基本的注意」、「重大な副作用」の項参照]

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。動物実験で、胎児異常(低体重、限局性浮腫の発生率上昇、骨格変異、骨化遅延等)、出生児への影響(体重低下、生存率の低下、聴覚性驚愕反応の低下、発育遅延、生殖能に対する影響等)が報告されている。]
授乳婦
授乳中の婦人には、本剤投与中は授乳を避けさせること。[本剤はヒト母乳中への移行が認められている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(国内臨床試験において使用経験はない)[幼若ラットでは本薬の感受性が高く、最大臨床用量(600mg/日)と同等の曝露において、中枢神経症状(自発運動亢進及び歯ぎしり)及び成長への影響(一過性の体重増加抑制)が報告されている。また、最大臨床用量の2倍を超える曝露で聴覚性驚愕反応の低下が、約5倍の曝露で発情休止期の延長が報告されている。]

過量投与

症状
15gまでの過量投与例が報告されており、過量投与時にみられた主な症状は、情動障害、傾眠、錯乱状態、抑うつ、激越、落ち着きのなさ、痙攣発作である。
処置
対症療法を行う。本剤は血液透析により除去されることから、発現している症状の程度に応じて血液透析の実施を考慮すること。

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
服用時
本剤は舌の上にのせ唾液を湿潤させ、唾液のみで服用可能である。また、水で服用することもできる。

その他の注意

海外で実施された本剤を含む複数の抗てんかん薬における、てんかん、精神疾患等を対象とした199のプラセボ対照臨床試験の検討結果において、自殺念慮及び自殺企図の発現のリスクが、抗てんかん薬の服用群でプラセボ群と比較して約2倍高く(抗てんかん薬服用群:0.43%、プラセボ群:0.24%)、抗てんかん薬の服用群では、プラセボ群と比べ1000人あたり1.9人多いと計算された(95%信頼区間:0.6- 3.9)。また、てんかん患者のサブグループでは、プラセボ群と比べ1000人あたり2.4人多いと計算されている注)
注: 本剤は海外で抗てんかん薬として承認されているが、本邦における本剤の効能・効果は「神経障害性疼痛、線維筋痛症に伴う疼痛」である。
2年間のマウスがん原性試験において、最大臨床用量での平均ヒト曝露量の6倍以上の曝露量に相当する本薬の投与により、用量依存的に血管肉腫の発生率が増加したとの報告がある。
2年間のラットがん原性試験において、最大臨床用量での平均ヒト曝露量の5倍以上の曝露量に相当する本薬の投与により、加齢アルビノラットに通常認められる網膜萎縮の発現率が増加したとの報告がある。また、ラットを用いた組織分布試験において、水晶体での14C-プレガバリン由来放射能の消失は血液及びほとんどの組織にくらべ緩徐であったが、ラット13及び52週間反復投与毒性試験では水晶体に対する影響は認められなかった。眼に関する副作用の発現率はプラセボ群より高く、神経障害性疼痛を対象とした13〜16週間投与のプラセボ対照試験(3試験併合)のプラセボ群では3.8%に対し、本剤群(150〜600mg/日)で10.6%、長期投与試験(3試験併合)では10.2%、線維筋痛症を対象とした16週間投与のプラセボ対照試験のプラセボ群では2.8%に対し、本剤群(300〜450mg/日)で9.2%、長期投与試験では9.4%であった。
雄ラットの受胎能及び初期胚発生に関する試験において、最大臨床用量での平均ヒト曝露量の28倍以上の曝露量に相当する本薬の投与により、胎児異常の発生頻度が増加したとの報告がある。

薬物動態

<生物学的同等性試験>
プレガバリンOD錠25mg「KN」
プレガバリンOD錠25mg「KN」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン」(平成24年2月29日付 薬食審査発0229第10号)に基づき、プレガバリンOD 錠150mg「KN」を標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた。1)
プレガバリンOD錠50mg「KN」
プレガバリンOD錠50mg「KN」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン」(平成24年2月29日付 薬食審査発0229第10号)に基づき、プレガバリンOD 錠150mg「KN」を標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた。2)
プレガバリンOD錠75mg「KN」
プレガバリンOD錠75mg「KN」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン」(平成24年2月29日付 薬食審査発0229第10号)に基づき、プレガバリンOD 錠150mg「KN」を標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた。3)
プレガバリンOD錠150mg「KN」
プレガバリンOD錠150mg「KN」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(プレガバリン150mg)健康成人男性に水あり及び水なしで絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された(図1、図2、表)。4)

図1 プレガバリンの血漿中濃度推移(水あり)

図2 プレガバリンの血漿中濃度推移(水なし)

薬物動態の表

判定パラメータ判定パラメータ参考パラメータ参考パラメータ
AUC(0→36h)
(μg・hr/mL)
Cmax
(μg/mL)
tmax
(h)
t1/2
(h)
水ありプレガバリンOD錠
150mg「KN」
44.11±8.955.12±1.581.5±1.06.5±0.8
水あり標準製剤
(OD錠、150mg)
43.33±8.954.90±1.181.1±0.56.6±0.8
水なしプレガバリンOD錠
150mg「KN」
33.01±10.334.10±1.331.3±0.56.6±0.8
水なし標準製剤
(OD錠、150mg)
34.00±10.594.30±1.291.4±0.96.7±0.8
(Mean±S.D.)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

薬効薬理

1
鎮痛作用5〜10)
プレガバリンは、動物実験において急性侵害刺激に対する逃避行動は妨げず、末梢神経損傷及び糖尿病による神経障害性疼痛並びに慢性筋骨格系疼痛を抑制する。また、化学性、炎症性、組織損傷性に惹起される自発痛、痛覚過敏モデルにおいても鎮痛作用を示す。
慢性絞扼神経損傷(CCI)モデルにおける抗アロディニア注)作用5)
プレガバリンは、ラットCCIモデルによる、静的及び動的アロディニアをともに抑制した。
脊髄神経結紮(SNL)モデルにおける抗アロディニア作用5)
プレガバリンは、SNLモデルによりラットに発生させた静的及び動的アロディニアを抑制した。
ストレプトゾシン(STZ)糖尿病モデルにおける抗アロディニア作用6)
プレガバリンは、ラットSTZ糖尿病モデルにおいて発生する静的及び動的アロディニアを抑制した。
脊髄損傷後疼痛モデルにおける抗アロディニア作用7)
プレガバリンは、マウス脊髄への錘落下による脊髄損傷モデルにおいて発生する静的アロディニアを抑制した。
慢性筋骨格系疼痛モデルにおける抗アロディニア作用8)
プレガバリンは、ラット慢性筋骨格系疼痛モデルにおいて発生する静的アロディニアを抑制した。
ホルマリンテストにおける自発痛に対する鎮痛作用9)
ラット足蹠へのホルマリン投与により発生する2相性の疼痛関連行動のうち、プレガバリンは中枢性感作が関与するとされる第2相を抑制した。
注: 通常では無害な触覚刺激に対し感じる痛みを接触性アロディニアと呼び、静的(皮膚を軽く点状に圧することで生じる)及び動的(皮膚への軽擦で生じる)アロディニアに分類される。
2
作用機序11〜15)
プレガバリンは中枢神経系において電位依存性カルシウムチャネルの機能に対し補助的な役割をなすα2δサブユニットとの結合を介して、カルシウムチャネルの細胞表面での発現量及びカルシウム流入を抑制し、グルタミン酸等の神経伝達物質遊離を抑制することが示唆されている。さらに、プレガバリンの鎮痛作用には下行性疼痛調節系のノルアドレナリン経路及びセロトニン経路に対する作用も関与していることが示唆されている。

有効成分に関する理化学的知見

一般名
プレガバリン(Pregabalin)
化学名
(3S)-3-(Aminomethyl)-5-methylhexanoic acid
分子式
C8H17NO2
分子量
159.23
性状
白色の粉末である。
水にやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくく、メタノールに極めて溶けにくい。
構造式

取り扱い上の注意

安定性試験>16)
プレガバリンOD錠25mg「KN」、プレガバリンOD錠75mg「KN」、プレガバリンOD錠150mg「KN」
最終包装製品を用いた加速試験(40℃、75%RH、6ヵ月)の結果、通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。
プレガバリンOD錠50mg「KN」
最終包装製品を用いた長期保存試験(25℃、60%RH、1年間)の結果、通常の市場流通下において2年間安定であることが推測された。

包装

プレガバリンOD錠25mg「KN」
 PTP:100錠 500錠
プレガバリンOD錠50mg「KN」
 PTP:100錠
プレガバリンOD錠75mg「KN」
 PTP:100錠 500錠
プレガバリンOD錠150mg「KN」
 PTP:100錠

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
小林化工株式会社・社内資料(生物学的同等性試験)
2
小林化工株式会社・社内資料(生物学的同等性試験)
3
小林化工株式会社・社内資料(生物学的同等性試験)
4
小林化工株式会社・社内資料(生物学的同等性試験)
5
Field, M. J. et al.:Pain、83(2)、303(1999)
6
Field, M. J. et al.:Pain、80(1-2)、391(1999)
7
Tanabe, M. et al.:Eur J Pharmacol、609(1-3)、65(2009)
8
効力を裏付ける試験(リリカカプセル、承認年月日:2010年4月16日、申請資料概要2.6.2.2)
9
Field, M. J. et al.:Br J Pharmacol、121(8)、1513(1997)
10
Field, M. J. et al.:J Pharmacol Exp Ther、282(3)、1242 (1997)
11
Bauer, C. S. et al.:J Neurosci、29(13)、4076(2009)
12
Fink, K. et al.:Neuropharmacology、42(2)、229(2002)
13
Maneuf, Y. P. et al.:Pain、93(2)、191(2001)
14
Tanabe, M. et al.:J Neurosci Res、86(15)、3258(2008)
15
Bee, L. A. et al.:Pain、140(1)、209(2008)
16
小林化工株式会社・社内資料(安定性試験)

文献請求先

主要文献欄に記載の文献・社内資料は下記にご請求下さい。
 
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小林化工株式会社
福井県あわら市矢地5-15

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