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閲覧履歴

タンドスピロンクエン酸塩錠5mg「日医工」

セロトニン作動性抗不安薬

1錠 6.3円

添付文書番号

1129008F1071_1_05

企業コード

530169

作成又は改訂年月

2023年11月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

871129

薬効分類名

セロトニン作動性抗不安薬

承認等

販売名

タンドスピロンクエン酸塩錠5mg「日医工」

販売名コード

1129008F1071

販売名英字表記

Tandospirone Citrate Tablets

販売名ひらがな

たんどすぴろんくえんさんえんじょう5mg「にちいこう」

承認番号等

承認番号
22000AMX01114000

販売開始年月

2008年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

劇薬
処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

タンドスピロンクエン酸塩錠10mg「日医工」

販売名コード

1129008F2078

販売名英字表記

Tandospirone Citrate Tablets

販売名ひらがな

たんどすぴろんくえんさんえんじょう10mg「にちいこう」

承認番号等

承認番号
22000AMX01112000

販売開始年月

2008年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

劇薬
処方箋医薬品 注2)
注2)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

タンドスピロンクエン酸塩錠20mg「日医工」

販売名コード

1129008F3066

販売名英字表記

Tandospirone Citrate Tablets

販売名ひらがな

たんどすぴろんくえんさんえんじょう20mg「にちいこう」

承認番号等

承認番号
22100AMX01903000

販売開始年月

2009年11月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

劇薬
処方箋医薬品 注3)
注3)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

タンドスピロンクエン酸塩錠

組成・性状

組成

タンドスピロンクエン酸塩錠5mg「日医工」
有効成分
1錠中
タンドスピロンクエン酸塩  5mg
添加剤
乳糖水和物、トウモロコシデンプン、結晶セルロース、カルメロースカルシウム、ヒプロメロース、ステアリン酸マグネシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、酸化チタン、黄色三二酸化鉄、カルナウバロウ
タンドスピロンクエン酸塩錠10mg「日医工」
有効成分
1錠中
タンドスピロンクエン酸塩  10mg
添加剤
乳糖水和物、トウモロコシデンプン、結晶セルロース、カルメロースカルシウム、ヒプロメロース、ステアリン酸マグネシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、酸化チタン、カルナウバロウ
タンドスピロンクエン酸塩錠20mg「日医工」
有効成分
1錠中
タンドスピロンクエン酸塩  20mg
添加剤
乳糖水和物、トウモロコシデンプン、結晶セルロース、カルメロースカルシウム、ヒプロメロース、ステアリン酸マグネシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、酸化チタン、カルナウバロウ

製剤の性状

タンドスピロンクエン酸塩錠5mg「日医工」
剤形フィルムコーティング錠
色調淡黄色
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
6.2mm
大きさ(厚さ)
2.6mm
質量80mg
本体表示
045
5
本体コード
045
タンドスピロンクエン酸塩錠10mg「日医工」
剤形フィルムコーティング錠
色調白色
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
6.2mm
大きさ(厚さ)
2.6mm
質量80mg
本体表示
046
10
本体コード
046
タンドスピロンクエン酸塩錠20mg「日医工」
剤形割線入りのフィルムコーティング錠
色調白色~帯黄白色
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
8.2mm
大きさ(厚さ)
3.1mm
質量158mg
本体表示
047
20
本体コード
047

効能又は効果

  • 神経症における抑うつ、恐怖
  • 心身症(自律神経失調症、本態性高血圧症、消化性潰瘍)における身体症候ならびに抑うつ、不安、焦躁、睡眠障害

用法及び用量

通常、成人にはタンドスピロンクエン酸塩として1日30mgを3回に分け経口投与する。
なお、年齢・症状により適宜増減するが、1日60mgまでとする。

重要な基本的注意

〈効能共通〉
  1. 本剤の使用にあたっては、高度の不安症状を伴う患者の場合効果があらわれにくいので、慎重に症状を観察する等注意すること。
  2. 眠気・めまい等が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。
  3. ベンゾジアゼピン系誘導体とは交差依存性がないため、ベンゾジアゼピン系誘導体から直ちに本剤に切り替えると、ベンゾジアゼピン系誘導体の退薬症候が引き起こされ、症状が悪化することがあるので、前薬を中止する場合は徐々に減量する等注意すること。動物実験(ラット)で、ジアゼパム連続投与後休薬により起こる体重減少に対し、60mg/kg/日及び200mg/kg/日経口投与で抑制作用を示さず、ベンゾジアゼピン系誘導体との交差依存性は認められなかった。
〈神経症〉
  1. 罹病期間が長い(3年以上)例や重症例あるいは他剤(ベンゾジアゼピン系誘導体)での治療効果が不十分な例等の治療抵抗性の患者に対しては効果があらわれにくい。1日60mgを投与しても効果が認められないときは、漫然と投与することなく、中止すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 脳に器質的障害のある患者
    本剤の作用が強くあらわれるおそれがある。
  2. 中等度又は重篤な呼吸不全のある患者
    症状が悪化するおそれがある。
  3. 心障害のある患者
    症状が悪化するおそれがある。
  4. 脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者
    悪性症候群が起こりやすい。

腎機能障害患者

高い血中濃度が持続するおそれがある。

肝機能障害患者

高い血中濃度が持続するおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
  1. 動物実験(ラット)において、母獣に死亡が認められる投与量(200mg/kg)で胎児に波状肋骨の増加が報告されている。
  2. 妊娠前・妊娠初期投与試験
    SD系ラット(雄、雌)に8、20、50、80mg/kg/日連続経口投与した試験で、50mg/kg/日以上で性周期の異常、受胎率の低下、着床率の低下、胎児体重の低値が認められた。
  3. 器官形成期投与試験
    SD系ラットに13、32、80、200mg/kg/日連続経口投与した催奇形性試験で、80mg/kg/日以上で胎児体重の低値が、200mg/kg/日で生後修復するといわれている波状肋骨の増加が認められた。
    同じく、SD系ラットに8、20、50、80mg/kg/日連続経口投与した器官形成期投与試験で、80mg/kg/日で胎児及び出生児体重の低値が認められた。
    また、ウサギに38、75、150mg/kg/日連続経口投与した試験では、150mg/kg/日で胎児体重の低値が認められた。
  4. 周産期・授乳期投与試験
    SD系ラットに8、20、50mg/kg/日連続経口投与した試験で、50mg/kg/日で出生児の生後発育の抑制が認められた。
  5. 胎児への移行
    妊娠ラットに14C-タンドスピロンを20、100mg/kg1回経口投与した場合、胎児に母体血漿と同程度の放射能が認められた。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。哺育中のラットに14C-タンドスピロンを20、100mg/kg1回経口投与した場合、乳汁中に血漿中濃度の2.1~2.6倍の放射能の移行が認められた。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

低用量(例えば1日15mg)から投与を開始するなど注意すること。外国における高用量(90mg/日)注)を用いた体内薬物動態試験で若年者に比べ高い血中濃度を示した。
注)本剤の承認された1日最大用量は60mgである。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ブチロフェノン系薬剤
ハロペリドール
ブロムペリドール
スピペロン 等
錐体外路症状を増強することがある。
本剤の弱い抗ドパミン作用が、ブチロフェノン系薬剤の作用を増強する。
カルシウム拮抗剤
ニカルジピン
アムロジピン
ニフェジピン 等
降圧作用を増強することがある。
本剤のセロトニン受容体を介した中枢性の血圧降下作用が降圧作用を増強する。
セロトニン再取り込み阻害作用を有する薬剤
フルボキサミン
パロキセチン
ミルナシプラン
トラゾドン 等
セロトニン症候群があらわれることがある。
併用により、セロトニン作用が増強するおそれがある。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 肝機能障害(0.1%未満)、黄疸(頻度不明)
    AST、ALT、ALP、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがある。
  2. セロトニン症候群(頻度不明)
    興奮、ミオクロヌス、発汗、振戦、発熱等を主症状とするセロトニン症候群があらわれることがあるので、これらの症状が出現した場合には、投与を中止し、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。
  3. 悪性症候群(頻度不明)
    抗精神病薬、抗うつ薬等との併用、あるいは本剤の急激な減量・中止により、悪性症候群があらわれることがある。発熱、意識障害、強度の筋強剛、不随意運動、発汗、頻脈等があらわれた場合には、体冷却、水分補給等の適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CKの上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。
    注)発現頻度は使用成績調査を含む。

その他の副作用

1%以上
0.1~1%未満
0.1%未満
頻度不明
精神神経系
眠気
めまい、ふらつき、頭痛、頭重、不眠
振戦、パーキンソン様症状
悪夢
肝臓
AST、ALT、γ-GTPの上昇
ALPの上昇
循環器系
動悸
頻脈、胸内苦悶
消化器系
悪心、食欲不振、口渇、腹部不快感、便秘
嘔吐、胃痛、胃のもたれ、腹部膨満感、下痢
過敏症
発疹、じん麻疹、そう痒感
その他
倦怠感、脱力感、気分不快、四肢のしびれ、目のかすみ
悪寒、ほてり(顔面紅潮、灼熱感等)、多汗(発汗、寝汗等)、BUNの上昇、尿中NAGの上昇、好酸球増加、CKの上昇
浮腫
注)発現頻度は使用成績調査を含む。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

薬物動態

血中濃度

  1. 生物学的同等性試験
    タンドスピロンクエン酸塩錠10mg「日医工」及びセディール錠10mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(タンドスピロンクエン酸塩として10mg)をタンドスピロンクエン酸塩安定同位体10mgと共に健康成人男子に絶食単回経口投与し、血漿中未変化体(12C-タンドスピロン)濃度及び血漿中安定同位体未変化体(13C-タンドスピロン)濃度を測定し、これらの値より得られた薬物動態パラメータ(r-AUC,r-Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
    判定パラメータ
    r-AUC0→12注1)
    r-Cmax注2)
    タンドスピロンクエン酸塩錠
    10mg「日医工」
    0.6721±0.1935
    0.6346±0.2367
    セディ―ル錠10mg
    0.6260±0.1780
    0.6329±0.2247
     (1錠+10mg投与,Mean±SD.,n=15)
    注1)※1:r-AUC0→12
    12C-タンドスピロンのAUC0→12/13C-タンドスピロンのAUC0→12
    注2)※2:r-Cmax
    12C-タンドスピロンのCmax/13C-タンドスピロンのCmax
    血漿中薬物濃度推移(未変化体(12C-タンドスピロン))
    血漿中薬物濃度推移(安定同位体未変化体(13C-タンドスピロン))
    血漿中濃度並びにr-AUC、r-Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

PharmacokineticsEtc

  1. タンドスピロンクエン酸塩錠5mg「日医工」
    タンドスピロンクエン酸塩錠5mg「日医工」は、タンドスピロンクエン酸塩錠10mg「日医工」を標準製剤としたとき、溶出挙動が同等と判定され、生物学的に同等とみなされた。
  2. タンドスピロンクエン酸塩錠20mg「日医工」
    タンドスピロンクエン酸塩錠20mg「日医工」は、タンドスピロンクエン酸塩錠10mg「日医工」を標準製剤としたとき、溶出挙動が同等と判定され、生物学的に同等とみなされた。

薬効薬理

作用機序
脳内セロトニン受容体のサブタイプの1つである5-HT1A受容体に選択的に作用することにより、抗不安作用や心身症モデルにおける改善効果を示すと考えられる,
薬力学的薬物相互作用
  1. ベンゾジアゼピン系誘導体との併用で、相互に抗不安作用を増強するが、抗けいれん作用、麻酔増強作用や協調運動抑制作用には影響は認められていない(ラット)。
  2. ブチロフェノン系誘導体との併用で、抗ドパミン作用を軽度に増強することが認められている(ラット)。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
タンドスピロンクエン酸塩(Tandospirone Citrate)
化学名
(1R*,2S*,3R*,4S*)-N-[4-[4-(2-pyrimidinyl)-1-piperazinyl]butyl]-2,3-bicyclo[2.2.1]heptanedicarboximide dihydrogen citrate
分子式
C21H29N5O2・C6H8O7
分子量
575.61
性状
白色の結晶又は結晶性の粉末である。
酢酸(100)に溶けやすく、水又はメタノールにやや溶けにくく、エタノール(95)に溶けにくい。
化学構造式

包装

〈タンドスピロンクエン酸錠5mg「日医工」〉
100錠[10錠×10;PTP]
〈タンドスピロンクエン酸錠10mg「日医工」〉
100錠[10錠×10;PTP]
〈タンドスピロンクエン酸錠20mg「日医工」〉
100錠[10錠×10;PTP]

主要文献

1
河南昇 他:基礎と臨床. 1992;26:1803-1823
2
水野佳子 他:基礎と臨床. 1992;26:1903-1945
3
田中孝典 他:新薬と臨牀. 2008;57(6):936-951
4
社内資料:生物学的同等性試験(錠5mg)
5
社内資料:生物学的同等性試験(錠20mg)
6
清水宏志 他:Jap. J. Pharmacol. 1988;46:311-314
7
清水宏志 他:基礎と臨床. 1992;26:1681-1695

文献請求先及び問い合わせ先

日医工株式会社 お客様サポートセンター
〒930-8583 富山市総曲輪1丁目6番21
TEL(0120)517-215
FAX(076)442-8948

製造販売業者等

製造販売元
日医工株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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