作成又は改訂年月
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2019年12月改訂
(第10版、販売名変更に伴う改訂)
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2017年5月改訂
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
販売名
**テルビナフィン錠125mg「タカタ」
販売名コード
承認・許可番号
30100AMX00328
TERBINAFINE HYDROCHLORIDE
薬価基準収載年月
販売開始年月
貯法・使用期限等
貯法
気密容器・室温保存
使用期限
外箱等に表示(3年)
基準名
規制区分
処方箋医薬品
(注意−医師等の処方箋により使用すること)
組成
成分・分量
1錠中
テルビナフィン塩酸塩:140.625mg
(テルビナフィンとして 125mg)
添加物
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、乳糖水和物、デンプングリコール酸ナトリウム、ヒプロメロース、ステアリン酸マグネシウム、酸化チタン、マクロゴール6000、パラフィン
性状
性状 | 白色〜帯黄白色のフィルムコーティング錠 |
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外形 表面 直径 | |
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裏面 重さ | |
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側面 厚さ | |
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識別コード | TTS-660 |
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警告
重篤な肝障害(肝不全、肝炎、胆汁うっ滞、黄疸等)及び汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少があらわれることがあり、死亡に至った例も報告されている。本剤を使用する場合には、投与前に肝機能検査及び血液検査を行い、本剤の投与中は随伴症状に注意し、定期的に肝機能検査及び血液検査を行うなど観察を十分に行うこと。(【禁忌】、「重要な基本的注意」、「副作用」の項参照)
本剤の投与開始にあたっては、添付文書を熟読すること。
禁忌
重篤な肝障害のある患者[肝障害が増悪するおそれがある。](「副作用」の項参照)
汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少等の血液障害のある患者[血液障害が増悪するおそれがある。](「副作用」の項参照)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能又は効果
効能又は効果に関連する使用上の注意
本剤の投与は、罹患部位、重症度及び感染の範囲より本剤の内服が適切と判断される患者にのみ使用し、外用抗真菌剤で治療可能な患者には、使用しないこと。
効能又は効果/用法及び用量
皮膚糸状菌(トリコフィトン属、ミクロスポルム属、エピデルモフィトン属)、カンジダ属、スポロトリックス属、ホンセカエア属による下記感染症
但し、外用抗真菌剤では治療困難な患者に限る。
深在性皮膚真菌症
白癬性肉芽腫、スポロトリコーシス、クロモミコーシス
表在性皮膚真菌症
白癬
爪白癬、手・足白癬、生毛部白癬、頭部白癬、ケルスス禿瘡、白癬性毛瘡、生毛部急性深在性白癬、硬毛部急性深在性白癬
◆手・足白癬は角質増殖型の患者及び趾間型で角化・浸軟の強い患者、生毛部白癬は感染の部位及び範囲より外用抗真菌剤を適用できない患者に限る。
カンジダ症
爪カンジダ症
用法及び用量
通常、成人にはテルビナフィンとして125mg(1錠)を1日1回食後に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
用法及び用量に関連する使用上の注意
本剤の投与中は随伴症状に注意し、定期的に肝機能検査及び血液検査(血球数算定、白血球分画等)を行うなど観察を十分に行うこと。(「副作用」の項参照)
使用上の注意
慎重投与
肝障害のある患者[慢性もしくは活動性等の肝疾患を有する患者は肝障害が増悪するおそれがあるので、本剤の投与中は頻回に肝機能検査を行うなど、観察を十分に行うこと。](「副作用」の項参照)
腎障害のある患者[高い血中濃度が持続するおそれがある。]
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
重要な基本的注意
重篤な肝障害(肝不全、肝炎、胆汁うっ滞、黄疸等)があらわれることがあり、死亡に至った例も報告されている。重篤な肝障害は主に投与開始後2ヵ月以内にあらわれるので、投与開始後2ヵ月間は月1回の肝機能検査を行うこと。また、その後も定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行うこと。(「副作用」の項参照)
汎血球減少、無顆粒球症及び血小板減少があらわれることがあるので、定期的に血液検査(血球数算定、白血球分画等)を行うなど観察を十分に行うこと。(「副作用」の項参照)
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、急性全身性発疹性膿疱症、紅皮症(剥脱性皮膚炎)があらわれることがあるので、本剤の投与中は観察を十分に行うこと。(「副作用」の項参照)
本剤の投与は、皮膚真菌症の治療に十分な経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される患者についてのみ投与すること。
本剤の投与にあたっては、添付文書を熟読し、本剤の副作用について患者に十分説明するとともに、異常が認められた場合には、速やかに主治医に連絡するよう指示するなど注意を喚起すること。
眠気、めまい・ふらつき等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には、注意させること。
相互作用
本剤は、主として肝代謝酵素チトクロームP450の分子種CYP2C9、CYP1A2、CYP3A4、CYP2C8、CYP2C19によって代謝され、また、CYP2D6を阻害する。
併用注意
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
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シメチジン、フルコナゾール | 本剤の血中濃度が上昇するとの報告があるので、併用する場合には、用量に注意すること。 | これらの薬剤によるチトクロームP450の抑制により本剤の代謝が遅延する。 |
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リファンピシン | 本剤の血中濃度が低下するとの報告があるので、併用する場合には、用量に注意すること。 | リファンピシンによる肝代謝酵素の誘導により、本剤の代謝が促進される。 |
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三環系抗うつ剤(イミプラミン、ノルトリプチリン、アミトリプチリン) マプロチリン、デキストロメトルファン | これらの薬剤又はその活性代謝物の血中濃度が上昇することがあるので、併用する場合には、用量に注意すること。 | 本剤のCYP2D6の阻害により、これらの薬剤又はその活性代謝物の代謝が遅延する。 |
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黄体・卵胞ホルモン混合製剤(経口避妊薬等) | 月経異常があらわれたとの報告があるので注意すること。 | 機序は不明である。 |
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シクロスポリン | シクロスポリンの血中濃度が低下したとの報告があるので、併用する場合には、シクロスポリンの血中濃度を参考にシクロスポリンの投与量を調節すること。特に、移植患者では、拒絶反応の発現に注意すること。 | 機序は不明である。 |
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副作用
副作用等発現状況の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
重篤な肝障害(肝不全、肝炎、胆汁うっ滞、黄疸等)
頻度不明
発疹、皮膚そう痒感、発熱、悪心・嘔吐、食欲不振、けん怠感等の随伴症状に注意するとともに、投与開始後2ヵ月間は月1回の肝機能検査を行うこと。また、その後も定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少
頻度不明
咽頭炎、発熱、リンパ節腫脹、紫斑、皮下出血等の随伴症状に注意し、定期的に血液検査(血球数算定、白血球分画等)を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、急性全身性発疹性膿疱症、紅皮症(剥脱性皮膚炎)
頻度不明
中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、急性全身性発疹性膿疱症、紅皮症(剥脱性皮膚炎)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症
頻度不明
横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
ショック、アナフィラキシー
頻度不明
ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等の症状が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬剤性過敏症症候群
頻度不明
初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので、注意すること。
亜急性皮膚エリテマトーデス
頻度不明
亜急性皮膚エリテマトーデスがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
過敏症注)
頻度不明
乾癬様発疹、血清病様反応、発疹、蕁麻疹、そう痒感、紅斑、光線過敏性反応、顔面浮腫、リンパ節腫脹、多形紅斑、水疱性皮膚炎
筋・骨格系
頻度不明
関節痛、筋肉痛
肝臓
頻度不明
γ-GTP上昇、AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、LDH上昇、Al-P上昇
血液
頻度不明
白血球減少、貧血
消化器
頻度不明
膵炎、胃部不快感、腹痛、悪心、下痢、胃部膨満感、食欲不振、口渇、嘔吐、舌炎
精神神経系
頻度不明
錯感覚、感覚鈍麻、不安、抑うつ、めまい、ふらつき、頭痛、眠気、注意力低下、不眠、しびれ
泌尿器
頻度不明
BUN上昇、頻尿
感覚器
頻度不明
嗅覚異常、聴覚障害、聴力低下、霧視、視力低下、味覚異常・味覚消失、耳鳴
その他
頻度不明
乾癬、血管炎、インフルエンザ様疾患、体重減少、トリグリセライド上昇、総コレステロール上昇、疲労・けん怠感、動悸、浮腫、月経異常、脱毛、発熱、CK(CPK)上昇
注)症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。(太字)
高齢者への投与
本剤は主として肝臓で代謝され、胆汁中及び尿中に排泄されるが、高齢者では、一般に肝・腎機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続するおそれがあるので、副作用の発現に注意し、患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。ウサギの器官形成期の大量投与(200mg/kg)により母獣の摂餌量の減少、体重増加の抑制が観察されている。]
授乳中の婦人には、投与しないこと。やむを得ず投与する場合には、授乳を中止させること。[動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。]
小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない。)
過量投与
徴候、症状
悪心、腹痛、めまいが報告されている。
処置法
薬物除去には活性炭投与、症状により対症療法を行う。
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
その他の注意
サルへの長期大量(150mg/kg以上)経口投与により網膜上に黄白色点が発現したとの報告があるので、本剤を6ヵ月以上の長期にわたり投与する場合には、眼科学的検査を実施することが望ましい。
薬物動態
生物学的同等性試験1)
本剤と標準製剤(錠剤、125mg)をクロスオーバー法により、健康成人男子24名にそれぞれ1錠(テルビナフィンとして125mg)を空腹時に単回経口投与し、投与前、投与後0.5、1、1.5、2、2.5、3、4、6、8、12、24及び48時間に前腕静脈より採血した。液体クロマトグラフィーにより測定したテルビナフィンの血漿中濃度の推移及びパラメータは次のとおりであり、AUC及びCmaxについて統計的評価を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された。
*溶出挙動2)
本剤は、日本薬局方医薬品各条に定められたテルビナフィン塩酸塩錠の溶出規格に適合していることが確認されている。
薬効薬理
*テルビナフィン塩酸塩は、アリルアミン系抗真菌薬で、真菌細胞膜の主成分であるエルゴステロールの合成を阻害し膜機能を障害するが、作用機序はスクアレンエポキシダーゼの阻害である。3)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
テルビナフィン塩酸塩[日局]
Terbinafine Hydrochloride
化学名
(2E)-N,6,6-Trimethyl-N-(naphthalen-1-ylmethyl)hept-2-en-4-yn-1-amine monohydrochloride
構造式
分子式
C21H25N・HCl
分子量
327.89
性状
白色〜微黄白色の結晶性の粉末である。
メタノール、エタノール(99.5)又は酢酸(100)に溶けやすく、水に溶けにくい。
1.0gを水1000mLに溶かした液のpHは3.5〜4.5である。
融点 約205℃(分解)
取扱い上の注意
安定性試験4)
最終包装製品を用いた長期保存試験(室温、36ヵ月)の結果、3年間安定であることが確認された。
包装
テルビナフィン錠125mg「タカタ」
PTP包装:100錠(10錠×10)、140錠(14錠×10)、300錠(10錠×30)
主要文献及び文献請求先
主要文献
1
保田国伸他:医学と薬学,55(3):387,2006.
2
*高田製薬(株)社内資料(溶出性)
3
*日本薬局方解説書編集委員会編:第十七改正 日本薬局方解説書(廣川書店)C-3282,2016.
4
高田製薬(株)社内資料(安定性)
文献請求先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
高田製薬株式会社 文献請求窓口
*〒336-8666 さいたま市南区沼影1丁目11番1号
電話 0120-989-813
*FAX 048-816-4183
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売
高田製薬株式会社
さいたま市西区宮前町203番地1