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ジスロマックSR成人用ドライシロップ2g

15員環マクロライド系抗生物質製剤

1瓶 1981円

作成又は改訂年月

**
2018年10月改訂
(第12版)
*
2017年8月改訂

日本標準商品分類番号

876149

日本標準商品分類番号等

2014年12月
1991年4月

薬効分類名

15員環マクロライド系抗生物質製剤

承認等

販売名

ジスロマックSR成人用ドライシロップ2g

販売名コード

6149004R1024

承認・許可番号

22100AMX00393
ZITHROMAC SR Dry Syrup

薬価基準収載年月

2009年3月

販売開始年月

2009年4月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存
使用期限
2年(最終年月をラベル・外箱等に記載)

規制区分

処方箋医薬品注)
注)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

1瓶中:
有効成分
日局 アジスロマイシン水和物 2.096g
(アジスロマイシンとして2.0g(力価))
添加物
ヒドロキシプロピルセルロース、無水ケイ酸、酸化チタン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、キサンタンガム、水酸化マグネシウム、グリセリン脂肪酸エステル、リン酸三ナトリウム、白糖、香料

性状

白色の粉末又は粒の混合物(経口懸濁液用徐放性製剤)

一般的名称

シロップ用アジスロマイシン水和物

禁忌

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

効能又は効果に関連する使用上の注意

**咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、副鼻腔炎への使用にあたっては、「抗微生物薬適正使用の手引き」1)を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。
<適応菌種>
アジスロマイシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、淋菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、インフルエンザ菌、ペプトストレプトコッカス属、クラミジア属、マイコプラズマ属
<適応症>
深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、尿道炎、子宮頸管炎、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎

用法及び用量

成人にはアジスロマイシンとして、2g(力価)を用時水で懸濁し、空腹時に1回経口投与する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認すること。
外国の臨床における体内動態試験の成績から、本剤2g(力価)を単回経口投与することにより、感受性菌に対して有効な組織内濃度が約7日間持続することが予測されているので、治療に必要な投与回数は1回とする。
本剤は、食後2時間以上の空腹時に服用する。服用後は、次の食事を2時間以上控えること。[「薬物動態」の項参照]
本剤を懸濁する際は、容器の目盛りを目安に適量の水(約60mL)で十分に振とうした後、速やかに服用すること。また、本剤を完全に服用すること。
4日目以降においても臨床症状が不変もしくは悪化の場合には、医師の判断で適切な他の薬剤への変更を検討すること。ただし、尿道炎、子宮頸管炎の場合には本剤1回投与後2〜4週間は経過を観察し、効果を判定すること。細菌学的検査結果又は臨床症状から効果が認められない場合には医師の判断で適切な他の薬剤への変更を検討すること。
本剤を含む抗菌薬は、指示どおり正しく服用しなかった場合、初期治療の有効性が低下し、原因菌の薬剤耐性化が起こり易くなり、本剤のみならずその他の抗菌薬による治療にも反応しなくなる可能性があることを患者に指導すること。

使用上の注意

慎重投与

他のマクロライド系又はケトライド系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
高度な肝機能障害のある患者[肝機能を悪化させるおそれがあるので、慎重に投与すること。]
心疾患のある患者[QT延長、心室性頻脈(Torsades de pointesを含む)をおこすことがある。]
遺伝性フルクトース不耐症、グルコース・ガラクトース吸収不全症又はスクラーゼ・イソマルターゼ欠損症の患者[本剤は白糖(約20g)を含む。]

重要な基本的注意

アナフィラキシー・ショックがあらわれるおそれがあるので、アレルギー既往歴、薬物過敏症等について十分な問診を行うこと。
ショック、アナフィラキシー、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので注意すること。
本剤の使用にあたっては、事前に患者に対して、次の点を指導すること。
・中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群が疑われる症状[発疹に加え、粘膜(口唇、眼、外陰部)のびらんあるいは水ぶくれ等の症状]があらわれた場合には、ただちに医師に連絡すること。
意識障害等があらわれることがあるので、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意するよう患者に十分に説明すること。
本剤は組織内半減期が長いことから、投与終了数日後においても副作用が発現する可能性があるので、観察を十分に行うなど注意すること。

相互作用

併用注意

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ワルファリン国際標準化プロトロンビン比上昇の報告がある2,3)マクロライド系薬剤はワルファリンの肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、ワルファリンの作用が増強することがあるが、アジスロマイシンでの機序の詳細は明らかではない。
シクロスポリンシクロスポリンの最高血中濃度の上昇及び血中濃度半減期の延長の報告がある4)マクロライド系薬剤はシクロスポリンの主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、シクロスポリンの血中濃度が上昇することがあるが、アジスロマイシンでの機序の詳細は明らかではない。
メシル酸ネルフィナビルアジスロマイシン600mg錠を1200mg(力価)投与した時、アジスロマイシンの濃度・時間曲線下面積(AUC)及び平均最高血中濃度が上昇した報告がある5)機序不明
ジゴキシン本剤との併用により、ジゴキシン中毒の発現リスク上昇の報告がある6)P-糖蛋白質を介したジゴキシンの輸送が阻害されることにより、ジゴキシンの血中濃度が上昇することを示唆した報告があるが、本剤での機序の詳細は明らかではない。
(2)他のマクロライド系薬剤において、下記薬剤による相互作用が報告されている。
なお、アジスロマイシンのチトクロームP450による代謝は確認されていない。
1)テオフィリン、ミダゾラム、トリアゾラム、カルバマゼピン、フェニトイン[これらの薬剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されるおそれがある。]
2)エルゴタミン含有製剤[四肢の虚血をおこすことがある。]

副作用

副作用等発現状況の概要

承認時の臨床試験1608例において、452例(28.1%)に副作用が認められた。主な副作用は、下痢(264例、16.4%)、悪心(64例、4.0%)、腹痛(50例、3.1%)、頭痛(26例、1.6%)、腹部膨満(15例、0.9%)、ALT(GPT)増加(15例、0.9%)、嘔吐(14例、0.9%)等であった。
市販後の特定使用成績調査498例において、52例(10.4%)に副作用が認められた。主な副作用は、下痢(44例、8.8%)、悪心(4例、0.8%)等であった。(再審査終了時)

重大な副作用

ショック注)、アナフィラキシー注)
ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、喘鳴、血管浮腫等)をおこすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
*中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)注)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)注)、急性汎発性発疹性膿疱症注)
中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、急性汎発性発疹性膿疱症があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。これらの副作用はアジスロマイシンの投与終了から1週間以内に発現しているので、投与終了後も注意すること。
薬剤性過敏症症候群7)注)
初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、ヒトヘルペスウイルス6 (HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
肝炎注)、肝機能障害注)、黄疸注)、肝不全注)
肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
急性腎障害注)
急性腎障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、乏尿等の症状や血中クレアチニン値上昇等の腎機能低下所見が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
偽膜性大腸炎注)、出血性大腸炎注)
偽膜性大腸炎、出血性大腸炎等の重篤な大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、頻回の下痢、血便等があらわれた場合には、適切な処置を行うこと。
間質性肺炎注)、好酸球性肺炎注)
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、好酸球性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
QT延長注)、心室性頻脈(Torsades de pointesを含む)注)
QT延長、心室性頻脈(Torsades de pointesを含む)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。なお、QT延長等の心疾患のある患者には特に注意すること。
白血球減少(0.1%)、顆粒球減少注)、血小板減少注)
白血球減少、顆粒球減少、血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症注)
横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
発現頻度は、承認時の臨床試験の結果に基づく。
注:自発報告のため頻度不明

その他の副作用

以下のような症状があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
皮膚(0.2%以上)
そう痒症、発疹、蕁麻疹
皮膚(0.2%未満)
寝汗、多汗症、皮膚乾燥
皮膚(頻度不明注)
光線過敏性反応、紅斑、水疱、皮膚剥離、アトピー性皮膚炎増悪、多形紅斑、皮膚変色、脱毛
血液(0.2%以上)
血小板数増加、好酸球数増加
血液(0.2%未満)
白血球数減少
血液(頻度不明注)
貧血、好塩基球数増加、リンパ球数減少、ヘモグロビン減少、白血球数増加、プロトロンビン時間延長、顆粒球数減少、血小板数減少
血管障害(0.2%未満)
潮紅
血管障害(頻度不明注)
血栓性静脈炎
循環器(0.2%未満)
動悸
循環器(頻度不明注)
血圧低下、血圧上昇
肝臓(0.2%以上)
ALT(GPT)増加、AST(GOT)増加、γ-GTP増加
肝臓(0.2%未満)
ALP増加、肝機能検査異常
肝臓(頻度不明注)
LDH増加、血中ビリルビン増加
腎臓(0.2%未満)
腎臓痛、排尿困難、尿潜血陽性、尿中蛋白陽性
腎臓(頻度不明注)
クレアチニン増加、BUN増加、頻尿
消化器(0.2%以上)
悪心、下痢、腹痛、おくび、鼓腸放屁、消化不良、胃炎、腹部不快感、腹部膨満、嘔吐
消化器(0.2%未満)
アフタ性口内炎、口腔内不快感、口唇炎、口内炎、口内乾燥、黒毛舌、舌炎、唾液増加、便秘、食欲不振
消化器(頻度不明注)
舌変色、口・舌のしびれ感、舌苔、口唇のあれ、腹鳴、膵炎、消化管障害
精神・神経系(0.2%以上)
頭痛、めまい、味覚異常
精神・神経系(0.2%未満)
不眠症
精神・神経系(頻度不明注)
失神、痙攣、振戦、激越、傾眠、感覚鈍麻、嗅覚異常、無嗅覚、神経過敏、不安、錯感覚、攻撃性、灼熱感
感染症(0.2%以上)
カンジダ症、真菌感染
感染症(0.2%未満)
β溶血性レンサ球菌感染、胃腸炎、咽頭炎、肺炎、皮膚感染
感染症(頻度不明注)
膣炎
(0.2%未満)
眼瞼浮腫、結膜炎、霧視
(頻度不明注)
ぶどう膜炎、眼痛、視力障害
筋骨格系(0.2%以上)
頚部痛
筋骨格系(0.2%未満)
関節腫脹、筋肉痛、四肢痛、背部痛
筋骨格系(頻度不明注)
関節痛
呼吸器(0.2%以上)
鼻出血
呼吸器(0.2%未満)
アレルギー性鼻炎、くしゃみ、ラ音、気管障害、呼吸困難、低音性連続性ラ音、鼻部障害、鼻閉、鼻漏、羊鳴性気管支音、痰貯留
呼吸器(頻度不明注)
咳嗽、嗄声
(0.2%未満)
耳痛
(頻度不明注)
難聴、耳鳴、聴力低下、耳の障害
生殖器(0.2%未満)
精巣痛、不正子宮出血
生殖器(頻度不明注)
卵巣嚢腫
代謝(頻度不明注)
血中カリウム増加、血中カリウム減少、血中重炭酸塩減少、脱水、低カリウム血症
その他(0.2%以上)
倦怠感、無力症、浮腫
その他(0.2%未満)
咽喉頭異物感、胸痛、局所腫脹、粘膜異常感覚、発熱、疼痛
その他(頻度不明注)
低体温、気分不良、口渇、浮遊感、不整脈、疲労
発現頻度は、承認時の臨床試験の結果に基づく。
注:他剤型の臨床試験又は本剤の自発報告で発現しているため頻度不明

高齢者への投与

本剤の臨床試験成績から、高齢者と非高齢者の体内動態に大きな差はなく、高齢者において認められた副作用の種類及び副作用発現率は、非高齢者と同様であった。ただし、一般に高齢者では、生理機能が低下しているので、患者の一般状態に注意して投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦
妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
授乳婦
ヒト母乳中に移行することが報告されている8〜10)ので、授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には、授乳を中止させること。

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。

過量投与

症状
アジスロマイシンの過量投与により聴力障害をおこす可能性がある。
処置
異常が認められた場合には、症状に応じて対症療法等の適切な処置を行うこと。

適用上の注意

服用時
本剤は用時水で懸濁し、懸濁後は速やかに服用すること。

その他の注意

ラットの受胎能及び一般生殖能試験(雄2ヵ月以上、雌2週間以上投与)で、20mg/kg投与の雄雌に受胎率の低下が認められた11)
動物(ラット、イヌ)に20〜100mg/kgを1〜6ヵ月間反復投与した場合に様々な組織(眼球網膜、肝臓、肺臓、胆嚢、腎臓、脾臓、脈絡叢、末梢神経等)にリン脂質空胞形成がみられたが、投薬中止後消失することが確認されている12〜17)。なお、リン脂質空胞はアジスロマイシン−リン脂質複合体を形成することによる組織像と解釈され、その毒性学的意義は低い。
アジスロマイシンとの因果関係は不明だが、心悸亢進、間質性腎炎、肝壊死、運動亢進があらわれたとの報告がある。

薬物動態

血清中濃度
単回投与
健康成人男子12例にクロスオーバー法で本剤2g(力価)を単回経口投与又はアジスロマイシン250mg錠を500mg(力価)1日1回、3日間経口投与したときの血清中アジスロマイシン濃度推移及び薬物動態パラメータは以下の通りであった18)

健康成人に本剤2g(力価)を単回投与又はアジスロマイシン250mg錠を500mg(力価)1日1回、3日間投与したときの血清中アジスロマイシン濃度推移(N=12、平均値+標準偏差)
(下表参照)

本剤2g(力価)を単回経口投与時とアジスロマイシン250mg錠を500mg(力価)1日1回、3日間経口投与時の比較において、総AUCは同様であり、投与1日目のCmax及びAUC0-24はそれぞれ約2倍及び3倍を示し、Tmaxは0.5時間遅延した18)
食事の影響(外国人データ)
外国人健康被験者92例に本剤2g(力価)をクロスオーバー法により、空腹時又は食後(標準食)に単回経口投与した。空腹時投与と比較して、食後投与時のCmaxは約2.2倍に上昇し、Tmaxが2時間早まった。AUC0-lastに食事の影響は認められなかった19)
組織内濃度(外国人データ)
アジスロマイシンのヒトにおける全身クリアランス及び分布容積はそれぞれ10mL/min/kg及び33.3L/kgと報告されており20)、分布容積が大きく、組織へ移行しやすいことが示されている。
外国人健康被験者又は患者に本剤2g(力価)を単回経口投与後の白血球、肺及び副鼻腔液の各組織中濃度と共に血清中濃度推移を示す。いずれの組織においても本剤の良好な組織移行が認められ、各組織中濃度は血清中濃度よりも2〜700倍高値を示した21〜23)

本剤2g(力価)を単回投与したときの血清、多形核白血球、肺組織及び上顎洞吸引液中のアジスロマイシン濃度推移(平均値+標準偏差)
<参考>
アジスロマイシンはヒト多形核白血球及びマウスマクロファージ等の食細胞への良好な移行が認められた24)
アジスロマイシンが移行した食細胞が感染組織に遊走することにより、感染組織では非感染組織に比べて高い濃度が得られることが動物(マウス)試験で認められている25)
血清蛋白結合率
アジスロマイシンのヒト血清蛋白との結合率は12.2〜20.3%(in vivo、超遠心法)であった26)
代謝・排泄
健康成人男子6名にアジスロマイシン250mg錠を500mg(力価)単回経口投与したとき、投与後168時間までの尿中に未変化体として投与量の9%が排泄された27)
健康成人男子の尿及び患者の胆汁中代謝物について検討した結果、いずれもほとんどは未変化体で、代謝物として脱メチル体、脱クラジノース体が確認された26)。アジスロマイシンは胆汁、消化管分泌を介して、未変化体としてほとんど糞中に排泄される。
<参考>
ラットに14C-標識アジスロマイシン20mg/kgを単回経口投与したとき、投与後168時間までに投与量の80.3%が糞中に、13.3%が尿中に排泄され、また投与後72時間までに投与量の3.1%が呼気中に排泄された8)
薬物相互作用(外国人データ)
外国人健康被験者に本剤2g(力価)を水酸化アルミニウム及び水酸化マグネシウムを含有する制酸剤と併用投与したとき、アジスロマイシンのCmax及びAUCに有意な影響は認められなかった19)
肝機能障害患者(外国人データ)28)
軽度及び中等度の肝機能障害患者(成人)16例にアジスロマイシン250mgカプセル注)を500mg(力価)単回経口投与したとき、健康成人男子に比べて、Cmaxが増加し、t1/2が延長する傾向が認められたが、有意な影響は認められなかった。また尿中排泄率においても有意な影響は認められなかった。
腎機能障害患者29,30)
腎機能障害患者(成人)17例にアジスロマイシン250mg錠を500mg(力価)単回経口投与したとき、アジスロマイシンの体内動態は健康成人と比較して有意な影響は認められなかった。
高齢者
健康高齢者(65〜73歳)12例に本剤2g(力価)を単回経口投与したとき、血清中アジスロマイシン濃度は投与後2〜6時間でCmax1.09±0.333μg/mL(平均値±標準偏差)に達した後徐々に減少し、t1/2は70.3±11.8時間、AUC0-24及びAUC0-lastはそれぞれ9.67±3.31及び19.8±7.68μg・h/mLであった。これらの値は日本人健康成人(非高齢者)12例から得られた値と大きな違いはなく、加齢による明らかな影響は認められなかった31)
注:アジスロマイシン250mgカプセルは国内未承認
健康成人に本剤2g(力価)を単回投与又はアジスロマイシン250mg錠を500mg(力価)1日1回、3日間投与したときのアジスロマイシンの薬物動態パラメータ
製剤Cmax
(μg/mL)
AUC0-24
(μg・h/mL)
AUC0-last
(μg・h/mL)
Tmax
(h)
t1/2
(h)
本剤1.24±0.209.39±1.9416.6±4.482.5
(1.0-6.0)
66.2±8.24
アジスロマイシン250mg錠0.69±0.253.07±0.8516.3±4.512.0
(1.0-3.0)
65.6±8.58
N=12、平均値±標準偏差、ただしTmaxは中央値(範囲)

臨床成績

呼吸器感染症に対する国内臨床試験の臨床効果評価症例253例及び外国臨床試験の臨床効果評価症例837例の成績は以下のとおりである。
国内臨床試験
肺炎に対する有効率は92.6%(112/121)であった。各菌種別の臨床効果は、ペニシリン耐性肺炎球菌で100%(7/7)、マクロライド耐性肺炎球菌で92.9%(13/14)及びインフルエンザ菌のBLNARで100%(3/3)であった32)
急性気管支炎及び慢性呼吸器疾患の二次感染に対する有効率は93.3%(42/45)であった33)
咽喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍)及び副鼻腔炎に対する有効率は88.5%(77/87)であった34)
外国臨床試験
外国臨床試験はいずれも二重盲検比較試験で実施され、対照薬との非劣性が検証されている。
市中肺炎に対する有効率は91.2%(343/376)であった(2試験の併合解析)35)
急性副鼻腔炎に対する有効率は94.5%(242/256)であった36)
咽頭炎、扁桃炎に対する有効率は99.0%(203/205)であった37)

薬効薬理

抗菌作用
In vitroにおいて、ブドウ球菌属、レンサ球菌属等のグラム陽性菌、ペプトストレプトコッカス属、マイコプラズマ属及びクラミジア属に抗菌作用を示し、その作用は他のマクロライド系抗生物質と同程度であった。また、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、インフルエンザ菌等の一部グラム陰性菌及び淋菌にも抗菌作用を示し、その作用は他のマクロライド系抗生物質より強かった38〜43)
黄色ブドウ球菌、肺炎球菌、インフルエンザ菌等の各種細菌を用いた感染症モデルにおいて、アジスロマイシンの良好な組織移行性を反映し、従来のマクロライド系抗生物質よりも強い防御効果及び治療効果を示した42〜46)
黄色ブドウ球菌及びインフルエンザ菌に対して、1MIC以上の薬剤濃度で殺菌的な作用を示した39)
肺炎球菌、レンサ球菌属、及びインフルエンザ菌を感染させた、マウス及びスナネズミの実験感染モデルにおいて、アジスロマイシンを単回投与し、投与初期により高い濃度を得た場合、同じ投与量を2〜3日に分割投与した場合と比較してより速やかな除菌効果が得られた47)
アジスロマイシンの治療効果は、AUC/MICと最もよく相関した47)
作用機序
細菌の70Sリボソームの50Sサブユニットと結合し、蛋白合成を阻害する48)

有効成分に関する理化学的知見

一般名
アジスロマイシン水和物(Azithromycin Hydrate)
化学名
(2R,3S,4S,5R,6R,8R,11R,12R,13S,14R)-5-(3,4,6-Trideoxy-3-dimethylamino-β-D-xylo-hexopyranosyloxy)-3-(2,6-dideoxy-3-C-methyl-3-O-methyl-α-L-ribo-hexopyranosyloxy)-10-aza-6,12,13-trihydroxy-2,4,6,8,10,11,13-heptamethylhexadecan-14-olide dihydrate
略号
AZM
分子式
C38H72N2O12・2H2O
分子量
785.02
構造式
力価
アジスロマイシン水和物の力価は、アジスロマイシン(C38H72N2O12:748.98)としての量を質量(力価)で示す。
性状
アジスロマイシン水和物は、白色の結晶性の粉末である。メタノール又はエタノール(99.5)に溶けやすく、水にほとんど溶けない。

包装

ジスロマックSR成人用ドライシロップ2g:1瓶

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
**厚生労働省健康局結核感染症課編:抗微生物薬適正使用の手引き [L20180313010]
2
Woldtvedt, B. R. et al.:Ann Pharmacother 32(2):269, 1998 [L19980924044]
3
Lane, G.:Ann Pharmacother 30(7/8):884, 1996 [L19980925042]
4
社内資料:シクロスポリンとの薬物相互作用 [L20000216021]
5
Amsden, G. W. et al.:J Clin Pharmacol 40(12-2):1522, 2000 [L20001215065]
6
Gomes, T. et al.:Clin Pharmacol Ther 86(4):383, 2009 [L20090928014]
7
厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬剤性過敏症症候群
8
Kelsey, J. et al.:Am J Obstet Gynecol 170(5-1):1375, 1994 [L19990226027]
9
Salman, S. et al.:Antimicrob Agents Chemother 60(3):1592, 2015 [L20160307216]
10
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