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S・M配合散

調剤用胃腸薬

1g 6.3円

添付文書番号

2339177B1038_4_02

企業コード

530258

作成又は改訂年月

2023年3月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872339

薬効分類名

調剤用胃腸薬

承認等

販売名

S・M配合散

販売名コード

2339177B1038

販売名英字表記

S・M Combination Powder

販売名ひらがな

えすえむはいごうさん

承認番号等

承認番号
22100AMX00864

販売開始年月

1959年3月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年6ヵ月

一般的名称

タカヂアスターゼメタケイ酸アルミン酸マグネシウム炭酸水素ナトリウム沈降炭酸カルシウムカンゾウ末オウレン末ケイヒ末ショウキョウ末チョウジ末ウイキョウ末サンショウ末

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 透析療法を受けている患者
  3. ナトリウム摂取制限を必要とする患者(高ナトリウム血症、浮腫、妊娠中毒症等)[ナトリウムの貯留増加により症状が悪化するおそれがある。]
  4. 高カルシウム血症の患者[血中カルシウム濃度が上昇し、症状が悪化するおそれがある。]
  5. 甲状腺機能低下症又は副甲状腺機能亢進症の患者[血中カルシウム濃度の上昇により病態に悪影響を及ぼすおそれがある。]

組成・性状

組成

S・M配合散
有効成分
タカヂアスターゼ  100mg
有効成分
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム(日局)  400mg
有効成分
炭酸水素ナトリウム(日局)  300mg
有効成分
沈降炭酸カルシウム(日局)  200mg
有効成分
カンゾウ(甘草)末(日局)  118mg
有効成分
オウレン(黄連)末(日局)  50mg
有効成分
ケイヒ(桂皮)末(日局)  74.5mg
有効成分
ショウキョウ(生姜)末(日局)  24.5mg
有効成分
チョウジ(丁子)末(日局)  10mg
有効成分
ウイキョウ(茴香)末(日局)  20mg
有効成分
サンショウ(山椒)末(日局)  1mg
添加剤
l-メントール、デキストリン

製剤の性状

S・M配合散
におい特異な芳香
色・剤形
淡灰色~灰褐色の粉末

効能又は効果

下記消化器症状の改善
食欲不振、胃部不快感、胃もたれ、嘔気・嘔吐

用法及び用量

通常1回量として、下表の用量を1日3回食後水又は温湯で服用する。
年齢
1回量
成人
7~14歳
4~6歳
2~3歳
約1.3g
成人の1/2
成人の1/3
成人の1/6
なお、疾患、症状により適宜増減する。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 重篤な消化管潰瘍のある患者
    炭酸水素ナトリウムを配合しているため、症状が悪化するおそれがある。
  2. 心機能障害のある患者
    症状が悪化するおそれがある。
  3. 肺機能障害のある患者
    症状が悪化するおそれがある。
  4. リン酸塩低下のある患者
    アルミニウムにより無機リンの吸収が阻害される。
  5. 低クロル性アルカローシス等の電解質失調の患者
    症状が悪化するおそれがある。

腎機能障害患者

  1. 透析療法を受けている患者
    投与しないこと。長期投与によりアルミニウム脳症、アルミニウム骨症があらわれるおそれがある。
  2. 腎不全の患者
    排泄障害により副作用があらわれることがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
活性型ビタミンD
アルファカルシドール
カルシトリオール
高カルシウム血症があらわれやすくなる。
消化管からのカルシウムの吸収が亢進される。
テトラサイクリン系抗生物質
テトラサイクリン塩酸塩
ミノサイクリン塩酸塩等
本剤との併用により、これらの薬剤の効果が減弱することがあるので、同時に服用させないなど注意すること。
この作用は薬剤の服用時間をずらすことにより弱まるとの報告がある。
本剤に含まれるアルミニウム、マグネシウム等とキレートを生成し、吸収が低下することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下する。
ニューキノロン系抗菌剤
ノルフロキサシン
オフロキサシン等
本剤との併用により、これらの薬剤の効果が減弱することがあるので、同時に服用させないなど注意すること。
この作用は薬剤の服用時間をずらすことにより弱まるとの報告がある。
本剤に含まれるアルミニウム、マグネシウム等とキレートを生成し、吸収が低下することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下する。
大量の牛乳・カルシウム製剤
Milk-alkali syndrome(高カルシウム血症、高窒素血症、アルカローシス等)があらわれるおそれがあるので、観察を十分に行い、症状が発現した場合には投与を中止すること。
本剤の吸着作用又は消化管内・体液のpH上昇による作用と考えられている。
その他の併用薬剤
併用薬剤の吸収・排泄に影響を与えることがある。
この作用は薬剤の服用時間をずらすことにより弱まるとの報告がある。
本剤の吸着作用又は消化管内・体液のpH上昇による作用と考えられている。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

頻度不明
長期・大量投与
腎結石、尿路結石
代謝異常注1)
高マグネシウム血症
消化器
便秘
過敏症
発疹
その他注2)
低カリウム血症、血圧上昇、体重増加、浮腫
注1)長期投与によりあらわれることがある。
注2)カンゾウを配合しているため、長期連用によりあらわれることがある。

薬効薬理

作用機序
  1. タカヂアスターゼ:主として炭水化物の消化作用を有する。
  2. メタケイ酸アルミン酸マグネシウム:制酸作用を有し、過剰の胃酸を中和するので、胃酸過多症や胸やけに用いられる。また胃粘膜の炎症面を保護し、吸着作用も有する。
  3. 炭酸水素ナトリウム、沈降炭酸カルシウム:過剰に分泌された胃酸を中和し粘膜が消化されるのを防ぐとともに、中和によってペプシン活性を低下させる。
  4. カンゾウ末:胃腸の過度の緊張をおさえ、胃壁を保護する。
  5. オウレン末(苦味性)、ケイヒ末・ウイキョウ末・チョウジ末(芳香性)、ショウキョウ末・サンショウ末(芳香・辛味性):特有の味や香りによって反射的に唾液、胃液の分泌を盛んにし、胃腸の運動を亢進する,

有効成分に関する理化学的知見

19.1 タカヂアスターゼ
性状
淡黄色~黄褐色の粉末で、わずかに特異なにおいがある。
19.2 メタケイ酸アルミン酸マグネシウム
性状
白色の粉末又は粒である。
水又はエタノール(99.5)にほとんど溶けない。
1gを希塩酸10mLと加熱するとき、大部分溶ける。
19.3 炭酸水素ナトリウム
性状
白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、特異な塩味がある。
水にやや溶けやすく、エタノール(95)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
湿った空気中で徐々に分解する。
19.4 沈降炭酸カルシウム
性状
白色の微細な結晶性の粉末で、におい及び味はない。
水にほとんど溶けないが、二酸化炭素が存在すると溶解性を増す。
エタノール(95)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
希酢酸、希塩酸又は希硝酸に泡立って溶ける。
19.5 カンゾウ(甘草)末
性状
淡黄褐色又は淡黄色~灰黄色(皮去りカンゾウの粉末)を呈し、弱いにおいがあり、味は甘い。
19.6 オウレン(黄連)末
性状
黄褐色~灰黄褐色を呈し、弱いにおいがあり、味は極めて苦く、残留性で、唾液を黄色に染める。
19.7 ケイヒ(桂皮)末
性状
赤褐色~褐色を呈し、特異な芳香があり、味は甘く、辛く、後にやや粘液性で、僅かに収れん性である。
19.8 ショウキョウ(生姜)末
性状
淡灰褐色~淡灰黄色を呈し、特異なにおいがあり、味は極めて辛い。
19.9 チョウジ(丁子)末
性状
暗褐色を呈し、強い特異なにおいがあり、味は舌をやくようで、後に僅かに舌を麻痺させる。
19.10 ウイキョウ(茴香)末
性状
帯緑淡褐色~帯緑褐色を呈し、特異なにおい及び味がある。
19.11 サンショウ(山椒)末
性状
暗黄褐色を呈し、強い特異な芳香があり、味は辛く舌を麻痺させる。

取扱い上の注意

吸湿性であるので、開封後は密栓して乾燥した場所に保存すること。

包装

1.3g×840[3包×280]
1.3g×3780[3包×1260]
1kg[ポリエチレン袋、バラ]
5kg[ポリエチレン袋、バラ]

主要文献

1
三浦勇吉:高峰研究所年報. 1960;12:1-21
2
田中千賀子 他:NEW薬理学 改訂第3版 南江堂. 1996;442-444
3
漢薬の臨床応用 神戸中医学研究会編 医歯薬出版. 1979;316-318
4
高木敬次郎 他:薬物学 第2版 南山堂. 1987;394-396

文献請求先及び問い合わせ先

アルフレッサ ファーマ株式会社 製品情報部
〒540-8575 大阪市中央区石町二丁目2番9号
TEL 06-6941-0306 FAX 06-6943-8212

製造販売業者等

製造販売元
アルフレッサ ファーマ株式会社
大阪市中央区石町二丁目2番9号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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