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コレキサミン錠200mg

脂質代謝・末梢血行改善剤

1錠 9.3円

添付文書番号

2189004F1335_2_01

企業コード

231099

作成又は改訂年月

2022年12月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872189

薬効分類名

脂質代謝・末梢血行改善剤

承認等

販売名

コレキサミン錠200mg

販売名コード

2189004F1335

販売名英字表記

CHOLEXAMIN Tablets 200mg

販売名ひらがな

これきさみんじょう

承認番号等

承認番号
21900AMX00774000

販売開始年月

1971年6月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
ニコモール錠

一般的名称

ニコモール

禁忌(次の患者には投与しないこと)

重症低血圧症、出血が持続している患者[末梢血管拡張作用により、低血圧症の悪化や出血を助長させるおそれがある。]

組成・性状

組成

コレキサミン錠200mg
有効成分
1錠中
日局 ニコモール  200mg
添加剤
乳糖水和物、結晶セルロース、トウモロコシデンプン、アラビアゴム末、ステアリン酸マグネシウム

製剤の性状

コレキサミン錠200mg
剤形素錠
色調白色
外形
表面
裏面
大きさ
大きさ(直径)
8.5mm
大きさ(厚さ)
4.4mm
質量約250mg
識別コードKP-160

効能又は効果

○高脂血症
○下記疾患に伴う末梢血行障害の改善
凍瘡、四肢動脈閉塞症(血栓閉塞性動脈炎・動脈硬化性閉塞症)、レイノー症候群

用法及び用量

通常、成人にはニコモールとして1回200~400mgを1日3回食後に経口投与する。
なお、年齢、症状により、適宜増減する。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 緑内障の患者
    末梢血管拡張作用により、網膜血管の血流量を増し、眼内圧を上昇させるおそれがある。
  2. 消化性潰瘍の患者
    類薬(ニコチン酸)で消化性潰瘍を増悪させたとの報告がある。

肝機能障害患者

類薬(ニコチン酸)の過量投与で、肝機能の異常が起こるとの報告がある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
HMG-CoA還元酵素阻害剤
シンバスタチン
プラバスタチンナトリウム等
類薬(ニコチン酸)で併用により筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。
機序は不明である。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

5%以上
0.1~5%未満
0.1%未満
過敏症
発疹、発赤、そう痒感
消化器
胃部不快感、食欲不振、悪心・嘔吐、下痢
口渇
精神神経系
頭痛、感覚異常
眩暈
その他
顔面潮紅・熱感(6.0%)
動悸、発汗亢進、悪寒
注)発現頻度は再評価時の文献調査による集計を含む。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
薬剤投与時の注意
空腹時に服用すると潮紅、発赤等の発現が多くなるので、食後すぐに服用することが望ましい。

その他の注意

臨床使用に基づく情報
類薬(ニコチン酸)の過量投与により肝機能の異常が、また、糖尿病及び消化性潰瘍を増悪させたとの報告がある。

薬物動態

血中濃度

健康成人10例にニコモール400mgを食後30分に単回経口投与したときの遊離ニコチン酸の薬物速度論的パラメータは下表のとおりであった。
表 薬物速度論的パラメータ
Tmax
(hr)
Cmax
(μg/mL)
AUC0→8
(μg・hr/mL)
遊離ニコチン酸
2.2
0.25
0.49

代謝

ニコモールはニコチン酸のエステル化合物であり、生体内で加水分解され、ニコチン酸と2,2,6,6-テトラキスハイドロオキシメチルシクロヘキサノール(THC)として代謝される。

排泄

健康成人にニコモール400mgを食後30分に単回経口投与したところ、投与24時間までにTHCとして投与量の49%が尿中に排泄された。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

〈高脂血症〉
  1. 国内臨床試験
    二重盲検比較試験を含む本剤投与前血清総コレステロール値が220mg/dL以上の高血圧症、動脈硬化症を対象とした臨床試験で血清総コレステロール値が10%以上低下した症例は、62.6%(159/254例)、5%以上低下した症例は77.6%(197/254例)であった。
    また、二重盲検比較試験において本剤の有用性が確認された。
〈末梢血行障害〉
  1. 国内臨床試験
    二重盲検比較試験を含めた有効率は、凍瘡63.2%(24/38例)、血栓閉塞性動脈炎50.6%(80/158例)、動脈硬化性閉塞症61.5%(40/65例)、レイノー症候群87.2%(41/47例)であった。やや有効以上の症例は、凍瘡76.3%(29/38例)、血栓閉塞性動脈炎69.0%(109/158例)、動脈硬化性閉塞症78.5%(51/65例)、レイノー症候群87.2%(41/47例)であった。
    また、二重盲検比較試験において本剤の有用性が確認された。

薬効薬理

作用機序
〈高脂血症〉
  1. 本剤はコレステロールの消化管からの吸収抑制及び胆汁への排泄促進、中性脂肪の消化管からの吸収抑制及び血中リポ蛋白リパーゼによる分解と組織への転送の促進、そしてアドレナリンによる血清遊離脂肪酸の上昇を抑制することにより、血中脂質代謝を改善する。
〈末梢血行障害〉
  1. 本剤は血管内皮細胞のプロスタグランジンI2生合成の促進、及びCa2+、Mg2+-ATPase活性を高めて血管筋収縮線維からのCa2+除去による血管の弛緩、並びに血小板のトロンボキサンA2生合成抑制、血管内皮細胞のプロスタグランジンI2生合成促進による血小板の凝集抑制作用及び緩和なプラスミン活性化作用による血栓形成や凝血の予防により末梢血行障害を改善する。
薬理作用
〈高脂血症〉
  1. 脂質代謝改善作用
    1. コレステロール
      高脂血症患者の総コレステロールを減少させる。高脂血症患者のHDL-コレステロールを増加させ、VLDL及びLDL-コレステロールを減少させて、動脈硬化指数を改善する。また、HDL-コレステロールについては、抗動脈硬化作用が強いとされるHDL2-コレステロールの増加が著明であった。
      マウスにおいて消化管からのコレステロール吸収を抑制し、体組織のコレステロールを減少させる。ラットにおいて利胆作用を有し、コレステロールの異化排泄を促進する。
    2. 中性脂肪
      高脂血症患者の中性脂肪を減少させる。
      ラットにおいて消化管からの中性脂肪吸収を抑制する。ラットにおいて血中リポ蛋白リパーゼ値を上昇させ、中性脂肪の分解及び組織への転送を促進する。
    3. 遊離脂肪酸
      ウサギにおいてアドレナリンによる血清遊離脂肪酸の上昇を抑制する。
    4. 過酸化脂質
      高脂血症患者の過酸化脂質を減少させる。
〈末梢血行障害〉
  1. 凝固線溶系に対する作用
    1. 血小板凝集
      高脂血症患者の血小板凝集能の亢進を抑制する。
      血小板のトロンボキサンA2生合成を抑制し、血管内皮細胞のプロスタグランジンI2生合成を促進することにより血小板の凝集を抑制する(in vitro)。
    2. プラスミン
      ウサギにおいて緩和なプラスミン活性化作用を有し、血栓形成や凝血を予防する。
  1. 末梢血行改善作用
    血栓閉塞性動脈炎患者の患部血流量を増加させる。
    血管内皮細胞のプロスタグランジンI2生合成を促進し、血管を弛緩させる(in vitro)。また、ウシ大動脈筋ミクロゾームのCa2+、Mg2+-ATPase活性を高め、血管筋収縮線維からCa2+を除くことにより弛緩を増す可能性が示唆されている(in vitro)。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ニコモール(Nicomol)[JAN]
化学名
(2-Hydroxycyclohexane-1,1,3,3-tetrayl)tetramethyl tetranicotinate
分子式
C34H32N4O9
分子量
640.64
性状
本品は白色の結晶性の粉末で、におい及び味はない。
本品はクロロホルムにやや溶けやすく、水、エタノール(95)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
本品は希塩酸又は希硝酸に溶ける。
化学構造式
融点
181~185℃
分配係数
クロロホルム/水系において水相に分配しなかった。(pH3~13、24℃)

包装

100錠[10錠(PTP)×10]
500錠[10錠(PTP)×50]
500錠[ポリ瓶、バラ]

主要文献

1
社内資料 :ニコモールの体内動態
2
中村治雄, 他. :老年医学. 1980 ;18(8) :1141-1144
3
中村保子, 他. :老年医学. 1981 ;19(2) :261-267
4
中村治雄, 他. :応用薬理. 1974 ;8(9) :1423-1437
5
入倉勉, 他. :応用薬理. 1968 ;2(3) :259-264
6
藤井節郎, 他. :基礎と臨床. 1974 ;8(9) :2694-2698
7
入倉勉, 他. :応用薬理. 1968 ;2(3) :237-246
8
石垣健一. :診療と新薬. 1976 ;13(4) :691-698
9
平山亮夫, 他. :診療と新薬. 1981 ;18(8) :1735-1737
10
関谷敬三, 他. :動脈硬化. 1982 ;10(2) :229-234
11
伊東治武, 他. :診療と新薬. 1978 ;15(8) :2063-2068
12
澄田道博, 他. :基礎と臨床. 1984 ;18(1) :189-196

文献請求先及び問い合わせ先

杏林製薬株式会社 くすり情報センター
〒101-8311 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地
電話 0120-409341
受付時間 9:00~17:30(土・日・祝日を除く)

製造販売業者等

製造販売元
杏林製薬株式会社
東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地

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