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エホチール注10mg

昇圧剤

1管 61円

添付文書番号

2119401A1057_2_03

企業コード

780069

作成又は改訂年月

2023年7月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872119

薬効分類名

昇圧剤

承認等

販売名

エホチール注10mg

販売名コード

2119401A1057

販売名英字表記

Effortil Injection

販売名ひらがな

えほちーるちゅう10mg

承認番号等

承認番号
22000AMX02008

販売開始年月

1961年7月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

劇薬
処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

エチレフリン塩酸塩製剤

禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

エホチール注10mg
有効成分
1管(1mL)中
日局エチレフリン塩酸塩  10mg

製剤の性状

エホチール注10mg
pH5.5~6.5
浸透圧比約0.3
性状・剤形
無色注射液
褐色アンプル入り注射剤

効能又は効果

起立性低血圧、各種疾患若しくは状態に伴う急性低血圧又はショック時の補助治療

用法及び用量

通常成人には、1回0.2~1mL(エチレフリン塩酸塩として2~10mg)を皮下注射、筋肉内注射又は静脈内注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

重要な基本的注意

  1. ショックの緊急治療の原則は換気の確保、輸液及び心拍出量の増加と昇圧である。ショック時の循環動態はショックを起こした原因及び病期によって異なるので、昇圧剤の選択及び使用時期については十分注意すること。
    また、本剤は血圧下降等の応急処置剤として用いるべき薬剤であり、輸血又は輸液にかわるものではない。
  2. 過度の昇圧反応を起こすことがあり、急性肺水腫、不整脈、心停止等があらわれることがあるので、過量投与にならないよう注意すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 心室性頻拍のある患者
    治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。刺激伝導系の促進により、症状を悪化させるおそれがある。
  2. 高血圧の患者
    血圧を上昇させるおそれがある。
  3. 重篤な動脈硬化症の患者
    症状を悪化させるおそれがある。
  4. 甲状腺機能亢進症の患者
    心悸亢進、頻脈等を悪化させるおそれがある。
  5. 心疾患のある患者
    心筋酸素消費量の増大により、症状を悪化させるおそれがある。
  6. 徐脈のある患者
    反射性の拍動数の増加を抑制するおそれがある。

高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ハロゲン化吸入麻酔剤
ハロタン
期外収縮、徐脈等があらわれることがある。
ハロタン等の麻酔剤は本剤に対する心筋の感受性を高めるため、不整脈がおこりやすくなる。
分娩促進剤
オキシトシン
エルゴタミン
血圧の異常上昇をきたすことがあるので、その様な場合はクロルプロマジンの静注を行う。
本剤の昇圧作用と麦角アルカロイドの末梢血管収縮作用により血圧が上昇する。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1~5%未満
0.1%未満
循環器注)
心悸亢進、胸内苦悶、徐脈、血圧異常上昇、呼吸困難
精神神経系
頭痛
不眠、振戦
過敏症
発疹
発現頻度は再評価結果を含む。
注)徐脈は、アトロピンにより容易に回復する。

過量投与

  1. 症状
    脳内出血、肺水腫、頭痛等があらわれることがあるので、特に感受性の高い患者には注意すること。

適用上の注意

薬剤投与時の注意
  1. 静脈内注射
    下記の点に留意すること。
    • 血圧の異常上昇を来さないよう慎重に投与すること。
    • 点滴静注で大量の注射液が血管外に漏出した場合、局所の虚血性壊死があらわれることがあるので、注意すること。
    • 本剤により過度の血圧上昇を生じた場合には、α遮断剤(フェントールアミン等)を使用すること。
  2. 皮下・筋肉内注射
    動物実験で充血、出血、変性等の局所障害が認められるので、組織・神経等への影響を避けるため、下記の点に留意すること。
    • 神経走行部位を避けるよう注意して注射すること。
    • 繰り返し注射する場合には、例えば左右交互に注射するなど、注射部位を変えて行うこと。
      なお、乳幼小児には連用しないことが望ましい。
    • 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合には、直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。

薬物動態

血中濃度

  1. 単回投与
    健康成人にエチレフリン塩酸塩0.75mg注1) を静脈内投与した場合、血中濃度の半減期は約2時間であった (外国人データ)。
    注1)承認用量は0.2~1mL(エチレフリン塩酸塩として2~10mg)である。

分布

静脈内投与した場合、2分で全身に分布し、心筋及び肝に大量に分布した。脳内への分布は認められなかった (ラット)。

代謝

主代謝産物はエチレフリンのグルクロン酸及び硫酸抱合体であった (外国人データ)。

排泄

健康成人にエチレフリン塩酸塩0.75mg注2) を静脈内投与したとき、24時間で約78%が尿中に排泄された。未変化体の尿中排泄率は約28%であった (外国人データ)。
注2)承認用量は0.2~1mL(エチレフリン塩酸塩として2~10mg)である。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

国内で実施された臨床試験の結果、承認された効能・効果に対する本剤の臨床効果が認められた。

製造販売後調査等

再評価時の調査症例1,025例中、本剤の副作用は6例(0.59%)であり、主な副作用は心悸亢進4例(0.39%)、頭痛3例(0.29%)であった。また、臨床検査値においては特に一定の傾向を示す変動は認められていない。

薬効薬理

作用機序
本剤は交感神経刺激作用(α, β刺激)により、心拍出量を増加させる。また、静脈緊張度の改善により、循環血流量を増加させ、血圧を上昇させる。
心筋収縮力増強作用
心筋の収縮力を増し、心拍出量及び分時拍出量を増加させる, (イヌ心肺標本)。
血圧上昇作用
用量依存的に血圧を上昇させる (イヌ)。
臨床薬理
低血圧患者に皮下注射した場合、心拍出量の増加、血圧の上昇がみられる。末梢血管抵抗は減少する 。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
エチレフリン塩酸塩(JAN)
Etilefrine Hydrochloride(JAN)
Etilefrine(INN)
化学名
(1RS)-2-Ethylamino-1-(3-hydroxyphenyl)ethanol monohydrochloride
分子式
C10H15NO2・HCl
分子量
217.69
性状
白色の結晶又は結晶性の粉末である。
水に極めて溶けやすく、エタノール(99.5)に溶けやすく、酢酸(100)にやや溶けにくい。
光によって徐々に黄褐色に着色する。
本品の水溶液(1→20)は旋光性を示さない。
化学構造式
融点
118~122℃

取扱い上の注意

外箱開封後は遮光して保存すること。

包装

1mL(1管)×10管
1mL(1管)×50管

主要文献

1
Hengstmann J H et al.:Eur J Clin Pharmacol. 1975;9:179-87
2
社内資料:薬物動態(ラット)
3
Unna K et al.:Arch Exp Pathol Pharmakol. 1951;213:207-34
4
橋本虎六 ほか:応用薬理. 1969;3(1):27-33
5
斉藤十六 ほか:内科の領域. 1961;9(1):75-80

文献請求先及び問い合わせ先

サノフィ株式会社
コールセンター くすり相談室
〒163-1488 東京都新宿区西新宿三丁目20番2号
フリーダイヤル 0120-109-905

製造販売業者等

製造販売元
サノフィ株式会社
〒163-1488 東京都新宿区西新宿三丁目20番2号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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