医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

閲覧履歴

タイオゼット注2mL

疼痛治療剤(局所注射用)

1管 59円

作成又は改訂年月

**印:
2022年4月改訂
(第17版、承継に伴う改訂)
*印:
2021年2月改訂

日本標準商品分類番号

871143

薬効分類名

疼痛治療剤(局所注射用)

承認等

販売名

タイオゼット注2mL

販売名コード

1149502A1097

承認・許可番号

21800AMX10699000
TAIOZET

薬価収載

2006年12月

販売開始

1997年 7月

使用期限等

貯 法
しゃ光・室温保存
使用期限
アンプル及び外装に表示の使用期限内に使用すること。
注  意
取扱い上の注意」の項参照

規制区分

劇薬、処方箋医薬品
(注意−医師等の処方箋により使用すること)

組成

有効成分 1管(2mL)中
ジブカイン塩酸塩 2mg
サリチル酸ナトリウム 6mg
臭化カルシウム 4mg
添加物
等張化剤、pH調節剤

性状

無色澄明の注射液
pH
4.0〜6.0
浸透圧比
0.9〜1.1(日局生理食塩液に対する比)

販売名

タイオゼット注5mL

販売名コード

1149503A1091

承認・許可番号

21800AMX10700000
TAIOZET

薬価収載

2006年12月

販売開始

1997年 7月

使用期限等

貯 法
しゃ光・室温保存
使用期限
アンプル及び外装に表示の使用期限内に使用すること。
注  意
取扱い上の注意」の項参照

規制区分

劇薬、処方箋医薬品
(注意−医師等の処方箋により使用すること)

組成

有効成分 1管(5mL)中
ジブカイン塩酸塩 5mg
サリチル酸ナトリウム 15mg
臭化カルシウム 10mg
添加物
等張化剤、pH調節剤

性状

無色澄明の注射液
pH
4.0〜6.0
浸透圧比
0.9〜1.1(日局生理食塩液に対する比)

警  告

本剤を脊椎麻酔に使用しないこと。

禁忌

[共通〈硬膜外ブロック、浸潤・伝達ブロック(トリガーポイント注射等)に使用時〉]
本剤の成分又はアミド型局所麻酔薬に対し過敏症の既往歴のある患者
[硬膜外ブロックに使用時]
大量出血やショック状態の患者[過度の血圧低下が起こることがある]
注射部位又はその周辺に炎症のある患者[化膿性髄膜炎症状を起こすことがある]
敗血症の患者[敗血症性の髄膜炎を生じるおそれがある]

効能・効果

症候性神経痛、筋肉痛、腰痛症、肩関節周囲炎

用法・用量

血管内を避けて局所に注射する。
顔面頸骨各部 0.5〜1.0mL
肩甲部 1.0〜2.0mL
胸・腰各部 1.0〜2.5mL
その他局所 0.5〜1.0mL

使用上の注意

慎重投与

[共通〈硬膜外ブロック、浸潤・伝達ブロック(トリガーポイント注射等)に使用時〉]
本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー反応を起こしやすい体質を持つ患者[ショックや発疹等のアレルギー反応を起こすおそれがある]
潰瘍性大腸炎の患者、クローン病の患者[他の非ステロイド性消炎鎮痛剤で症状が悪化したとの報告がある]
高齢者 (「高齢者への投与」の項参照)
[硬膜外ブロックに使用時]
中枢神経系疾患:髄膜炎、灰白脊髄炎等の患者[硬膜外ブロックにより症状が悪化するおそれがある]
妊産婦[妊娠末期は、ブロック範囲が広がり、仰臥性低血圧を起こすことがある]
血液疾患や抗凝血剤治療中の患者[出血しやすいので、血腫形成や脊髄への障害を起こすことがある]
重篤な高血圧症の患者[硬膜外ブロックにより低血圧が起こりやすい]
脊柱の著明な変形のある患者[脊髄や神経根の損傷のおそれがある]

重要な基本的注意

[共通〈硬膜外ブロック、浸潤・伝達ブロック(トリガーポイント注射等)に使用時〉]
サリチル酸系製剤の使用実態は我が国と異なるものの、米国においてサリチル酸系製剤とライ症候群との関連性を示す疫学調査報告があるので、本剤を15歳未満の水痘、インフルエンザの患者に投与しないことを原則とするが、やむを得ず投与する場合には、慎重に投与し、投与後の患者の状態を十分に観察すること。[ライ症候群:小児において極めてまれに水痘、インフルエンザ等のウイルス性疾患の先行後、激しい嘔吐、意識障害、痙攣(急性脳浮腫)と肝臓ほか諸臓器の脂肪沈着、ミトコンドリア変形、AST(GOT)・ALT(GPT)・LDH・CK(CPK)の急激な上昇、高アンモニア血症、低プロトロンビン血症、低血糖等の症状が短期間に発現する高死亡率の病態である]
まれにショックあるいは中毒症状を起こすことがあるので本剤の投与に際しては、常時、直ちに救急処置のとれる準備が望ましい。
本剤の投与に際し、その副作用を完全に防止する方法はないが、ショックあるいは中毒症状をできるだけ避けるために次の諸点に留意すること。
患者の全身状態の観察を十分に行うこと。
できるだけ必要最少量にとどめること。
注射針が血管又はくも膜下腔に入っていないことを確かめるため、一度吸引し、血液や脊髄液の逆流がないことを必ず確かめてから注射すること。
注射の速度はできるだけ遅くすること。
本剤に血管収縮剤(アドレナリン等)を添加して投与する場合には、血管収縮剤の添付文書に記載されている禁忌、慎重投与、重大な副作用等の使用上の注意を必ず確認すること。
[硬膜外ブロックに使用時]
ショックあるいは中毒症状がみられた際に、迅速な処置が行えるように、原則として事前の静脈の確保が望ましい。
[浸潤・伝達ブロック(トリガーポイント注射等)に使用時]
血管の多い部位(頭部、顔面、扁桃等)に注射する場合には、吸収が早いのでできるだけ少ない量で使用すること。

副作用

副作用等発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用(頻度不明)

ショック、アナフィラキシー ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあり、また心停止に至ることがあるので、観察を十分に行い、脈拍の異常、血圧低下、呼吸抑制、チアノーゼ、意識障害、喘鳴、眼瞼浮腫、発赤、蕁麻疹等があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

重大な副作用(類薬)

悪性高熱 類薬(リドカイン)で原因不明の頻脈・不整脈・血圧変動、急激な体温上昇、筋強直、血液の暗赤色化(チアノーゼ)、過呼吸、発汗、アシドーシス、高カリウム血症、ミオグロビン尿(ポートワイン色尿)等を伴う重篤な悪性高熱がまれにあらわれることが報告されている。本剤を使用中、悪性高熱に伴うこれらの症状を認めた場合は、直ちに中止し、ダントロレンナトリウムの静注、全身冷却、純酸素での過換気、酸塩基平衡の是正等、適切な処置を行うこと。また、本症は腎不全を続発することがあるので、尿量の維持を図ること。

その他の副作用

注1) このような症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、ジアゼパム又は超短時間作用型バルビツール酸製剤(チオペンタールナトリウム等)投与等の適切な処置を行うこと。
注2) ショックあるいは中毒への移行に注意し、必要に応じて適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

[共通〈硬膜外ブロック、浸潤・伝達ブロック(トリガーポイント注射等)に使用時〉]
一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。
[硬膜外ブロックに使用時]
高齢者では一般にブロック範囲が広がりやすいので、用量に留意して慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

本剤を投与する場合には慎重に投与すること。[アスピリン等のサリチル酸製剤には、動物実験で催奇形作用が報告されているものがある]
妊娠末期のラットに投与した実験で、胎児動脈管の軽度収縮が報告されている。
*妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。投与する際には、必要最小限にとどめ、適宜羊水量を確認するなど慎重に投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。]

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

過量投与

血中濃度の上昇に伴い、中毒症状が発現するとされている。その症状は、主に中枢神経系及び心血管系の症状としてあらわれる。
徴候・症状:
中枢神経系の症状 初期症状として不安、興奮、多弁、口周囲の知覚麻痺、舌のしびれ、ふらつき、聴覚過敏、耳鳴、視覚障害、振戦等があらわれる。症状が進行すると意識消失、全身痙攣があらわれ、これらの症状に伴い低酸素血症、高炭酸ガス血症が生じるおそれがある。より重篤な場合には呼吸停止を来すこともある。
心血管系の症状 血圧低下、徐脈、心筋収縮力低下、心拍出量低下、刺激伝導系の抑制、心室性頻脈及び心室細動等の心室性不整脈、循環虚脱、心停止等があらわれる。
処置:呼吸を維持し、酸素を十分投与することが重要である。必要に応じて人工呼吸を行う。振戦や痙攣が著明であれば、ジアゼパム又は超短時間作用型バルビツール酸製剤(チオペンタールナトリウム等)を投与する。心機能抑制に対しては、カテコールアミン等の昇圧剤を投与する。心停止を来した場合には直ちに心マッサージを開始する。

適用上の注意

[共通〈硬膜外ブロック、浸潤・伝達ブロック(トリガーポイント注射等)に使用時〉]
アンプルカット時:アンプルカット部分をエタノール綿等で清拭してから、ヤスリを用いないで、アンプル頭部のマークの反対方向に折ること。
[浸潤・伝達ブロック(トリガーポイント注射等)に使用時]
筋肉内注射により局所の硬結、発赤、腫脹、熱感などがみられることがある。

その他の注意

非ステロイド性消炎鎮痛剤を長期間投与されている女性において、一時的な不妊が認められたとの報告がある。

薬効薬理

タイオゼット注は、局所麻酔作用を有するジブカイン塩酸塩、消炎・鎮痛作用を有するサリチル酸ナトリウム及び中枢興奮抑制作用を示す臭化カルシウムを配合した局所注射用製剤である。
鎮痛作用1)
タイオゼット注(2.5mL/kg,足蹠皮下投与)は、カラゲニン誘発炎症足疼痛ラットに対し、カラゲニン投与3時間後において炎症足の疼痛閾値を有意に上昇させ(上昇率:37.8%)、鎮痛作用を示した。
浸潤麻酔作用1)
タイオゼット注(0.1mL/site,背部皮内投与)は、モルモットにおいて注射針刺激による皮膚攣縮反応回数を有意に減少させ(抑制率:64.6%)、浸潤麻酔作用を示した。

有効成分に関する理化学的知見

●ジブカイン塩酸塩
一般名
ジブカイン塩酸塩(Dibucaine Hydrochloride)
化学名
2-Butyloxy-N-(2-diethylaminoethyl)-4-quinolinecarboxamide monohydrochloride
分子式
C20H29N3O2・HCl
分子量
379.92
融 点
95〜100℃
性 状
白色の結晶又は結晶性の粉末である。水、エタノール(95)又は酢酸(100)に極めて溶けやすく、無水酢酸に溶けやすく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。吸湿性である。
構造式
●サリチル酸ナトリウム
一般名
サリチル酸ナトリウム(Sodium Salicylate)
化学名
Monosodium 2-hydroxybenzoate
分子式
C7H5NaO3
分子量
160.10
性 状
白色の結晶又は結晶性の粉末である。水に極めて溶けやすく、酢酸(100)に溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けやすい。光によって徐々に着色する。
構造式
●臭化カルシウム
一般名
臭化カルシウム(Calcium Bromide)
分子式
CaBr2・2H2O
分子量
235.92
性 状
白色の塊又は粒状の結晶で、においはなく、味はわずかに苦い。水又はメタノールに極めて溶けやすく、エタノール(95)に溶けやすく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。極めて吸湿性である。

取扱い上の注意

光により分解着色するので、しゃ光に注意すること。また、着色の認められるものは使用しないこと。
安定性試験結果の概要2)
加速試験(40℃、6ヵ月)の結果、タイオゼット注2mL及びタイオゼット注5mLは通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。

包装

●タイオゼット注2mL
100管
●タイオゼット注5mL
100管

主要文献

1
日医工岐阜工場(株)社内資料(薬効薬理試験)
2
日医工岐阜工場(株)社内資料(安定性試験)

文献請求先・製品情報お問い合わせ先

**主要文献欄に記載の文献・社内資料は下記にご請求下さい。

日医工株式会社 お客様サポートセンター
〒930-8583 富山市総曲輪1丁目6番21
TEL(0120)517-215
FAX(076)442-8948

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

販売
武田薬品工業株式会社
大阪市中央区道修町四丁目1番1号
**発売元
日医工株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21
**製造販売元
日医工岐阜工場株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

MESSAGE

MESSAGE

LABEL