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MSツワイスロンカプセル10mg

持続性癌疼痛治療剤

1カプセル 236.1円

作成又は改訂年月

**
2020年2月改訂
(第9版)
*
2018年1月改訂

日本標準商品分類番号

878114

薬効分類名

持続性癌疼痛治療剤

承認等

販売名

MSツワイスロンカプセル10mg

販売名コード

8114004N4025

承認・許可番号

21300AMZ00348
MS-TWICELON cap.

薬価基準収載年月

2001年7月

販売開始年月

2001年12月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存

規制区分

劇薬
麻薬
処方箋医薬品
※注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

成分・分量(1カプセル中)
モルヒネ硫酸塩水和物10mg
添加物
白糖
トウモロコシデンプン
マクロゴール
ヒプロメロース
エチルセルロース
セタノール
タルク
ラウリル硫酸ナトリウム
その他1成分

性状

剤形 徐放性顆粒を充填した硬カプセル剤
顆粒:白色〜淡褐色
キャップ:黄色不透明
ボディ:無色透明
外形
4号カプセル
質量(g) 約0.065
識別コード TF-TL10

販売名

MSツワイスロンカプセル30mg

販売名コード

8114004N5021

承認・許可番号

21300AMZ00347
MS-TWICELON cap.

薬価基準収載年月

2001年7月

販売開始年月

2001年12月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存

規制区分

劇薬
麻薬
処方箋医薬品
※注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

成分・分量(1カプセル中)
モルヒネ硫酸塩水和物30mg
添加物
白糖
トウモロコシデンプン
マクロゴール
ヒプロメロース
エチルセルロース
セタノール
タルク
ラウリル硫酸ナトリウム
赤色3号
その他1成分

性状

剤形 徐放性顆粒を充填した硬カプセル剤
顆粒:白色〜淡褐色
キャップ:淡紅色不透明
ボディ:無色透明
外形
4号カプセル
質量(g) 約0.115
識別コード TF-TL30

販売名

MSツワイスロンカプセル60mg

販売名コード

8114004N6028

承認・許可番号

21300AMZ00349
MS-TWICELON cap.

薬価基準収載年月

2001年7月

販売開始年月

2001年12月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存

規制区分

劇薬
麻薬
処方箋医薬品
※注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

成分・分量(1カプセル中)
モルヒネ硫酸塩水和物60mg
添加物
白糖
トウモロコシデンプン
マクロゴール
ヒプロメロース
エチルセルロース
セタノール
タルク
ラウリル硫酸ナトリウム
黄色5号
その他1成分

性状

剤形 徐放性顆粒を充填した硬カプセル剤
顆粒:白色〜淡褐色
キャップ:だいだい色不透明
ボディ:無色透明
外形
3号カプセル
質量(g) 約0.199
識別コード TF-TL60

一般的名称

モルヒネ硫酸塩徐放性カプセル

禁忌

重篤な呼吸抑制のある患者[呼吸抑制を増強する。]
気管支喘息発作中の患者[気道分泌を妨げる。]
重篤な肝障害のある患者[昏睡に陥ることがある。]
慢性肺疾患に続発する心不全の患者[呼吸抑制や循環不全を増強する。]
痙攣状態(てんかん重積症、破傷風、ストリキニーネ中毒)にある患者[脊髄の刺激効果があらわれる。]
急性アルコール中毒の患者[呼吸抑制を増強する。]
アヘンアルカロイドに対し過敏症の患者
出血性大腸炎の患者[腸管出血性大腸菌(O157等)や赤痢菌等の重篤な細菌性下痢のある患者では、症状の悪化、治療期間の延長を来すおそれがある。]
ナルメフェン塩酸塩水和物を投与中又は投与中止後1週間以内の患者[「相互作用」の項参照]

原則禁忌

細菌性下痢のある患者[治療期間の延長を来すおそれがある。]

効能又は効果

激しい疼痛を伴う各種癌における鎮痛

用法及び用量

モルヒネ硫酸塩水和物として、通常、成人1日20〜120mgを2回に分割経口投与する。
なお、初回量は10mgとすることが望ましい。
症状に応じて適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

心機能障害のある患者[循環不全を増強するおそれがある。]
呼吸機能障害のある患者[呼吸抑制を増強するおそれがある。]
肝・腎機能障害のある患者[代謝・排泄が遅延し副作用があらわれるおそれがある(「薬物動態」の項参照)。]
脳に器質的障害のある患者[呼吸抑制や頭蓋内圧の上昇を起こすおそれがある。]
ショック状態にある患者[循環不全や呼吸抑制を増強するおそれがある。]
代謝性アシドーシスのある患者[呼吸抑制を起こすおそれがある。]
甲状腺機能低下症(粘液水腫等)の患者[呼吸抑制や昏睡を起こすおそれがある。]
副腎皮質機能低下症(アジソン病等)の患者[呼吸抑制作用に対し、感受性が高くなっている。]
薬物依存の既往歴のある患者[依存性を生じやすい。]
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
新生児、乳児[「小児等への投与」の項参照]
衰弱者[呼吸抑制作用に対し、感受性が高くなっている。]
前立腺肥大による排尿障害、尿道狭窄、尿路手術術後の患者 [排尿障害を増悪することがある。]
器質的幽門狭窄、麻痺性イレウス又は最近消化管手術を行った患者[消化管運動を抑制する。]
痙攣の既往歴のある患者[痙攣を誘発するおそれがある。]
胆のう障害及び胆石のある患者[胆道痙攣を起こすことがある。]
重篤な炎症性腸疾患のある患者[連用した場合、巨大結腸症を起こすおそれがある。]
ジドブジン(アジドチミジン)を投与中の患者[「相互作用」の項参照]

重要な基本的注意

連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。[「副作用」の項参照]
眠気、眩暈が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
本剤を増量する場合には、副作用に十分注意すること。

相互作用

併用禁忌

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
**ナルメフェン塩酸塩水和物
 セリンクロ
本剤の鎮痛作用を減弱させることがある。また、退薬症候を起こすことがある。(【禁忌】の項参照) μオピオイド受容体拮抗作用により、本剤の作用が競合的に阻害される。

併用注意

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
中枢神経抑制剤
 フェノチアジン系誘導体、バルビツール酸系誘導体等
吸入麻酔剤
MAO阻害剤
三環系抗うつ剤
β-遮断剤
アルコール
臨床症状:呼吸抑制、低血圧及び顕著な鎮静又は昏睡が起こることがある。
措置方法:減量するなど慎重に投与すること。
相加的に中枢神経抑制作用を増強させる。
クマリン系抗凝血剤
 ワルファリン
クマリン系抗凝血剤の作用が増強されることがあるので投与量を調節するなど慎重に投与すること。 機序は不明
抗コリン作用を有する薬剤臨床症状:麻痺性イレウスに至る重篤な便秘又は尿貯留が起こることがある。 相加的に抗コリン作用を増強させる。
ジドブジン(アジドチミジン)ジドブジンのクリアランスを低下させる。 ジドブジンの代謝が阻害される。
ブプレノルフィンブプレノルフィンの高用量(8mg連続皮下投与)において、本剤の作用に拮抗するとの報告がある。 ブプレノルフィンはμ受容体の部分アゴニストである。

副作用

副作用等発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。(再審査対象外)

重大な副作用

ショック
ショックを起こすことがあるので、観察を十分に行い、症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
依存性
連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、あくび、くしゃみ、流涙、発汗、悪心、嘔吐、下痢、腹痛、散瞳、頭痛、不眠、不安、せん妄、振戦、全身の筋肉・関節痛、呼吸促迫等の退薬症候があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、1日用量を徐々に減量するなど、患者の状態を観察しながら行うこと。
呼吸抑制
呼吸抑制があらわれることがあるので、息切れ、呼吸緩慢、不規則な呼吸、呼吸異常等があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
なお、本剤による呼吸抑制には、麻薬拮抗剤(ナロキソン、レバロルファン等)が拮抗する。
錯乱、せん妄
錯乱、せん妄があらわれることがあるので、このような場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
無気肺、気管支痙攣、喉頭浮腫
無気肺、気管支痙攣、喉頭浮腫があらわれるとの報告がある。
麻痺性イレウス、中毒性巨大結腸
炎症性腸疾患の患者に投与した場合、麻痺性イレウス、中毒性巨大結腸があらわれるとの報告がある。
肝機能障害
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、Al-P上昇等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
(いずれも頻度不明)

その他の副作用

過敏症注)
頻度不明
発疹、そう痒感 等
循環器
頻度不明
不整脈、血圧変動、顔面潮紅 等
精神神経系
頻度不明
眠気・傾眠、不安定感、不穏、意識障害、発汗、眩暈、視調節障害、不安、興奮 等
消化器
頻度不明
便秘、悪心、嘔吐、口渇、食欲不振
その他
頻度不明
排尿障害、頭蓋内圧の亢進
注)症状があらわれた場合には投与を中止すること。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しており、特に呼吸抑制の感受性が高いため、低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[動物実験(マウス)でモルヒネ硫酸塩の大量投与により胎児催奇形性作用が報告されている。]
分娩前に投与した場合、出産後新生児に退薬症候(多動、神経過敏、不眠、振戦等)があらわれることがある。
分娩時の投与により、新生児に呼吸抑制があらわれることがある。
授乳中の婦人には、本剤投与中は授乳を避けさせること。[ヒト母乳中へ移行することがある。]

小児等への投与

新生児、乳児では呼吸抑制の感受性が高いため、低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。

過量投与

徴候・症状
呼吸抑制、意識不明、痙攣、錯乱、血圧低下、重篤な脱力感、重篤な眩暈、嗜眠、心拍数の減少、神経過敏、不安、縮瞳、皮膚冷感等を起こすことがある。
処置
過量投与時には以下の治療を行うことが望ましい。
投与を中止し、気道確保、補助呼吸及び呼吸調節により適切な呼吸管理を行う。
麻薬拮抗剤投与を行い、患者に退薬症候又は麻薬拮抗剤の副作用が発現しないよう慎重に投与する。なお、麻薬拮抗剤の作用持続時間はモルヒネのそれより短いので、患者のモニタリングを行うか又は患者の反応に応じて初回投与後は注入速度を調節しながら持続静注する。
必要に応じて、補液、昇圧剤等の投与又は他の補助療法を行う。

適用上の注意

薬剤交付時
本剤は徐放性製剤であるため、カプセルの内容物を砕いたり、すりつぶしたりしないで、そのままかまずに服用させること。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)
本剤が不要となった場合には、病院又は薬局へ返却するなどの処置について適切に指導すること。

薬物動態

血漿中濃度
外国人のデータでは、健康成人男子24名に絶食状態で本剤(30mg)を単回投与したときの血漿中濃度は、下図のような推移を示した1)

また、高脂肪食摂取後のモルヒネの吸収に対する影響は認められなかった2)。(外国人によるデータ;健康成人男子24名)
主な代謝産物及び代謝経路
モルヒネの主な代謝産物は、3位及び6位の水酸基が肝臓においてグルクロン酸抱合を受けたモルヒネ-3-グルクロナイド及びモルヒネ-6-グルクロナイドであり、主として尿中に排泄される3)4)
腎機能障害患者における薬物動態
類薬(モルヒネ硫酸塩徐放錠)において、腎不全患者及び血液透析患者では、モルヒネ-6-グルクロナイドの蓄積によると考えられる遷延性の意識障害あるいは遷延性の呼吸抑制が起きたとの報告がある5)6)

臨床成績

癌性疼痛患者を対象としたモルヒネ硫酸塩徐放錠からの切り替え試験において、本剤の疼痛全般改善度を患者アンケート並びに医師評価を指標として評価した結果は、以下のとおりであった7)

臨床成績の表

評価法 有効率(%)
患者アンケートによる疼痛全般改善度 95.2%(40/42)
医師評価による疼痛全般改善度 100.0%(42/42)

薬効薬理

鎮痛作用
中枢性の強力な鎮痛作用を有し、意識や運動系及び痛み以外の知覚に影響を及ぼさない量で痛覚を選択的に抑制する。
作用機序
オピオイド受容体の主としてμ受容体を介し、大脳皮質知覚領域の痛覚閾値を上昇させるほか、痛覚伝導路のうち脊髄以上の部位に作用し、脳幹の下行性抑制系の賦活や、視床及び脊髄後角を抑制するものと考えられている。

有効成分に関する理化学的知見

一般名
モルヒネ硫酸塩水和物(JAN)
morphine sulfate hydrate
化学名
(5R,6S)-4,5-Epoxy-17-methyl-7,8-didehydromorphinan-3,6-diol hemisulfate hemipentahydrate
分子式
(C17H19NO3)2・H2SO4・5H2O
分子量
758.83
構造式
性状
白色の結晶又は結晶性の粉末である。
ギ酸に極めて溶けやすく、水にやや溶けやすく、メタノールに溶けにくく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくい。
希水酸化ナトリウム試液に溶ける。

包装

MSツワイスロンカプセル10mg:40カプセル、100カプセル
MSツワイスロンカプセル30mg:40カプセル、100カプセル
MSツワイスロンカプセル60mg:40カプセル

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
帝國製薬株式会社 社内資料[MS001]
(薬物動態に関する資料)
2
帝國製薬株式会社 社内資料[MS002]
(薬物動態に関する資料)
3
Boerner,U.et al.:Drug Metab.Rev.,4,39(1975)
4
Yeh,S.Y.:J.Pharmacol.Exp.Ther.,192,201(1975)
5
石津 隆他:透析会誌,28,357(1995)
6
Osborne,R.et al.:Clin.Pharmacol.Ther.,54,158(1993)
7
小林 国彦他:医学と薬学,46,715(2001)

*文献請求先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。

帝國製薬株式会社 医薬営業部 製品情報室
〒103-0024 東京都中央区日本橋小舟町6番6号
TEL 0120-189-567

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
帝國製薬株式会社
香川県東かがわ市三本松567番地
提携
エチファーム社

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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