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閲覧履歴

プロナーゼMS

胃内粘液溶解除去剤

1 126円

作成又は改訂年月

**
2022年6月改訂
(第9版)
*
2021年8月改訂

日本標準商品分類番号

87799

日本標準商品分類番号等

2001年12月
2001年12月
1962年4月

薬効分類名

胃内粘液溶解除去剤

承認等

販売名

プロナーゼMS

販売名コード

7990002B2036

承認・許可番号

20700AMZ00430000
PRONASE MS

薬価基準収載年月

1995年5月

販売開始年月

1995年6月

貯法・使用期限等

貯法 
室温保存、気密容器
使用期限
外箱に表示
注意 
取扱い上の注意の項参照

規制区分

処方箋医薬品
(注意−医師等の処方箋により使用すること)

組成

有効成分
0.5g中にプロナーゼ20,000単位を含有する。
添加物
乳糖、ヒドロキシプロピルセルロース

性状

白色〜帯褐白色の散剤で、わずかに特異なにおいと味を有する。
識別コード
KC-655(ヒートシールに表示)

一般的名称

プロナーゼ

禁忌

胃内出血のある患者
[粘液の除去に伴い、出血が悪化するおそれがある。]
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

胃内視鏡検査における胃内粘液の溶解除去

用法及び用量

検査15〜30分前に、プロナーゼとして20,000単位を炭酸水素ナトリウム1gとともに約50〜80mLの水に溶かし、経口投与する。

使用上の注意

慎重投与

胃内出血の疑いのある患者
[粘液の除去に伴い、患部より出血するおそれがある。]
血液凝固異常のある患者
in vitroでフィブリン溶解作用が認められていることから、血液凝固系に影響を与えるおそれがある。]
重篤な肝障害、腎障害のある患者
[重篤な肝障害、腎障害のある患者では、血液凝固能の異常がみられるおそれがある。]

重要な基本的注意

本剤の投与により、胃の潰瘍部、ポリープ等の病変から出血があらわれることがあるので、胃内出血のある患者には投与しないこと。また、胃内出血の疑いのある患者には十分注意すること。

副作用

副作用等発現状況の概要

総症例4,207例中、副作用(臨床検査値異常を含む)が認められたのは9例(0.21%)15件で、その主なものは胃出血2件(0.05%)等であった。(効能追加承認時及び再審査結果時)

重大な副作用

ショック、アナフィラキシー
ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、全身潮紅、浮腫等)(いずれも頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

消化器
0.1%未満
胃出血(胃の潰瘍部、ポリープ等の病変からの出血)
*消化器
頻度不明
嘔気・嘔吐、下痢
過敏症
頻度不明
発疹・発赤等
※:自発報告等により認められている副作用のため頻度不明。

適用上の注意

投与・服用時
本剤は内視鏡検査時に実施されている通常の前処置(6時間以上の絶食、咽頭麻酔及び鎮痙剤、抗不安剤等の投与)として投与する。
本剤は酸性条件下では不安定であるため、炭酸水素ナトリウム1gを同時に投与すること。また、ジメチコン等の消泡剤と同時に投与することが望ましい。
本剤の溶解には水を使用し、溶解後、直ちに服用すること。
本剤の十分な効果を得るため、投与後は臥位による体位変換を行うことが望ましい。

薬物動態

<参考>動物における体内動態1)
プロナーゼ20,000単位/kgをSD系ラット(n=8)に経口投与した場合、Tmaxは30分、Cmaxは0.00196単位/mL、AUCは0.0059単位/mL・hrであった。

臨床成績

色素撤布法による胃内視鏡検査適用例(国内4施設、186例)を対象に、胃内付着粘液の量、限局性病変の観察能等を指標とした二重盲検試験及び一般臨床試験等の総合評価は、「良い」以上68.8%(128/186)であった。
通常法による胃内視鏡検査適用例(国内9施設、297例)を対象に、胃内付着粘液の量、限局性病変の観察能等を指標とした二重盲検試験及び一般臨床試験等の総合評価は、「良い」以上81.1%(241/297)であった。2〜9)

薬効薬理

本剤は、蛋白分解酵素製剤であり、胃粘液の主成分である粘液糖蛋白質ムチンのペプチド結合を切断することにより胃粘液を溶解除去する。
ムチン粘度低下作用in vitro10)
プロナーゼ(10〜5,000単位/mL)はムチン粘度を濃度及び時間依存的に低下させ、至適pHは7.0〜10.0であった。
イヌ胃粘液溶解除去作用の内視鏡的検討in vivo11)
プロナーゼの胃粘液溶解作用について、ビーグル犬を用い胃内視鏡検査法により検討した結果、通常検査法及び色素撤布法ともに、プロナーゼ(0、5,000、20,000単位/body)投与による用量依存的な胃粘膜表面の付着粘液量の軽減化及び胃粘膜像の描出状態の明瞭化が認められた。
ヒト胃粘液の粘度低下作用in vitro12)
胃疾患患者から採取した胃粘液に対するプロナーゼ(0、100、300単位/mL)の粘度低下作用を検討した結果、対照の胃粘液粘度に対しプロナーゼ100及び300単位/mLでそれぞれ43.1%及び68.3%の有意(p<0.01)な粘度低下作用が認められた。

有効成分に関する理化学的知見

プロナーゼ(pronase)は、放線菌Streptomyces griseusの産生する蛋白分解酵素である。
性状
プロナーゼは白色〜淡褐色の粉末で、わずかに特異なにおいがあり、味はわずかに苦い。
水にやや溶けやすく、エタノール又はエーテルにほとんど溶けない。
水溶液(1→100)のpHは6.7〜8.3である。

取扱い上の注意

注意
本剤は飛散しやすく、特に多量に取扱う際に過敏症状(くしゃみ、鼻水等)を起こすことがあるので、マスクを使用するなど一般的保護手段を講じることが望ましい。

包装

(ヒートシール、1包0.5g)60、120包
(プラスチック容器)10g×10

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
宇田一正 他:プロナーゼ経口投与後のラットにおける血中濃度推移(科研製薬(株)社内資料)
2
井田和徳 他:新薬と臨牀, 39, 2073〜2083(1990)
3
井田和徳 他:胃内視鏡検査前処置剤KPD(Pronase)の至適用量の検討-消包剤未使用症例の成績-(科研製薬(株)社内資料)
4
井田和徳 他:基礎と臨床, 25, 1793〜1804(1991)
5
福地創太郎他:臨牀と研究, 68, 1226〜1230(1991)
6
井田和徳 他:臨牀と研究, 77, 2187〜2199(2000)
7
井田和徳 他:基礎と臨床, 25, 1781〜1792(1991)
8
佐貫むつみ他:基礎と臨床, 25, 1500〜1505(1991)
9
有山重美 他:新薬と臨牀, 40, 990〜997(1991)
10
荘子知志 他:プロナーゼの効力を裏付ける試験(科研製薬(株)社内資料)
11
青池 晟 他:薬理と治療, 19, 1735〜1741(1991)
12
浅野泰司  :プロナーゼのヒト胃粘液粘度低下作用について(科研製薬(株)社内資料)

文献請求先

主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。

科研製薬株式会社 医薬品情報サービス室
〒113-8650 東京都文京区本駒込二丁目28番8号
電話 0120-519-874

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

**製造販売元
科研製薬株式会社
東京都文京区本駒込二丁目28番8号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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