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閲覧履歴

ネオバルギンUHD

X線造影剤

1g 1.35円

作成又は改訂年月

**
2014年9月改訂
(第6版)
*
2013年4月改訂

日本標準商品分類番号

877212

薬効分類名

X線造影剤

承認等

販売名

ネオバルギンUHD

販売名コード

7212031B1040

承認・許可番号

21700AMZ00318000

薬価基準収載年月

2005年7月

販売開始年月

2005年7月

貯法・使用期限等

貯法
直射日光を避け、室温で保存してください。
注意
調製した懸濁液はできるだけ速やかにご使用ください。
使用期間
36ヶ月
使用期限
袋・容器及び外箱に表示。使用期限内であっても、開封後はできるだけ速やかにご使用ください。

規制区分

処方箋医薬品
注意―医師等の処方箋により使用すること

組成

本品100g中硫酸バリウム2) 98.5gを含有する。
添加物
トラガント末、CMC-Na、アラビアゴム末、ポリリン酸ナトリウム、クエン酸、安息香酸ナトリウム、ラウロマクロゴール、シリコーン樹脂、サッカリンナトリウム、粉末還元麦芽糖水アメ、エタノール、グリセリン、プロピレングリコール、香料

性状

本品は白色の散剤で、甘味と芳香を有する。

一般的名称

硫酸バリウム

禁忌

消化管の穿孔又はその疑いのある患者
[消化管外(腹腔内等)に漏れることにより、バリウム腹膜炎等の重篤な症状を引き起こすおそれがある。]
消化管に急性出血のある患者
[出血部位に穿孔を生ずるおそれがある。また、粘膜損傷部等より硫酸バリウムが血管内に侵入するおそれがある。]1)
消化管の閉塞又はその疑いのある患者
[穿孔を生ずるおそれがある。]
全身衰弱の強い患者
硫酸バリウム製剤に対し、過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

食道・胃・十二指腸二重造影撮影

用法及び用量

本剤100gに対し水18〜26mLを加えて200w/v%〜240w/v%の濃度の懸濁液とし、その適量を経口投与する。
通常成人は下記量を標準とする。
検査部位 検査方法 硫酸バリウム濃度(w/v%) 用量(mL)
食道 二重造影 200〜240 30〜50
胃・十二指腸 二重造影 200〜240 200〜230

使用上の注意

**慎重投与

消化管に瘻孔又はその疑いのある患者
[穿孔を生じ、消化管外に漏れるおそれがある。]
穿孔を生ずるおそれのある患者(胃・十二指腸潰瘍、虫垂炎、憩室炎、潰瘍性大腸炎、腸重積症、腫瘍、寄生虫感染、生体組織検査後間もない患者等)3)〜8)
消化管の狭窄又はその疑いのある患者
[腸閉塞、穿孔等を生ずるおそれがある。]
腸管憩室のある患者
[穿孔、憩室炎を生ずるおそれがある。]

**重要な基本的注意

他の医薬品に対し過敏症の既往歴のある患者、喘息、アトピー性皮膚炎等過敏症反応を起こしやすい体質を有する患者では、ショック、アナフィラキシーがあらわれるおそれがあるので、投与に際しては問診を行い、観察を十分に行うこと。9),10)
消化管内に硫酸バリウムが停留することにより、まれに消化管穿孔、腸閉塞、大腸潰瘍、大腸炎、憩室炎、バリウム虫垂炎等を引き起こすことが報告されており、特に高齢者においては、より重篤な転帰をたどることがあるので、次の点に留意すること。11)〜13)
患者の日常の排便状況に応じた下剤投与を行うこと。
迅速に硫酸バリウムを排出する必要があるため、十分な水分の摂取を患者に指導すること。
患者に排便状況を確認させ、持続する排便困難、腹痛等の消化器症状があらわれた場合には、直ちに医療機関を受診するよう指導すること。
腹痛等の消化器症状があらわれた場合には、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を実施し、適切な処置を行うこと。
心臓に基礎疾患を有する患者、高齢者では、不整脈・心電図異常があらわれることが報告されているので、観察に留意すること。14)〜17)
誤嚥により、呼吸困難、肺炎、肺肉芽腫の形成等を引き起こすおそれがあるので、誤嚥を起こすおそれのある患者(高齢者、嚥下困難、喘息患者等)に経口投与する際には注意すること。誤嚥した場合には、観察を十分に行い、急速に進行する呼吸困難、低酸素血症、胸部X線による両側性びまん性肺浸潤陰影が認められた場合には、呼吸管理、循環管理等の適切な処置を行うこと。18)〜21)

**副作用

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

(頻度不明)
1
ショック、アナフィラキシー
ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、顔面蒼白、四肢冷感、血圧低下、チアノーゼ、意識消失、潮紅、蕁麻疹、顔面浮腫、喉頭浮腫、呼吸困難等があらわれた場合には、適切な処置を行うこと。9),10)
2
消化管穿孔、腸閉塞、腹膜炎
消化管穿孔、腸閉塞、腹膜炎を起こすことがある。また、大腸潰瘍、大腸炎、憩室炎、バリウム虫垂炎等から消化管穿孔に至るおそれもあるので、観察を十分に行い、検査後、腹痛等の異常が認められた場合には、腹部の診察や画像検査(単純X線、超音波、CT等)を実施し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

以下のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。9),10),22)
消化器(頻度不明)
排便困難、便秘、一過性の下痢・腹痛、肛門部痛・出血、悪心、嘔吐
過敏症(頻度不明)
発疹、そう痒感、蕁麻疹

高齢者への投与

高齢者では消化管運動機能が低下していることが多いため、硫酸バリウムの停留により、消化管穿孔が起こりやすく、また、起こした場合には、より重篤な転帰をたどることがあるので、検査後の硫酸バリウムの排泄については十分に留意すること。23)

妊婦・産婦・授乳婦等への投与

妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。また、本剤投与の際にはX線照射を伴うので、妊婦又は妊娠している可能性のある患者には、診断上の有益性が危険性を上まわると判断された場合にのみ投与すること。

小児等への投与

新生児、低出生体重児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験が少ない。)また、本剤投与の際にはX線照射を伴うので、小児等には、診断上の有益性が危険性を上まわると判断された場合にのみ投与すること。

適用上の注意

投与後の処置
排便困難や便秘を防ぐため検査後、水分の摂取・下剤投与等の処置をすること。24)

その他の注意

硫酸バリウム製剤が消化管損傷部等を介して組織内(腹腔、腸管、肺等)に停留した場合、肉芽腫を形成することがあるとの報告がある。25)〜27)

薬物動態

吸収及び排泄:
経口投与された硫酸バリウムは吸収されず、消化管を通じて糞便と共に、すべて体外に排泄される。

有効成分に関する理化学的知見

一般名
硫酸バリウム2) Barium Sulfate
分子式
BaSO4 (Mw.233.39)
性 状
白色の粉末で、におい及び味はない。水、エタノール(95)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。塩酸、硝酸又は水酸化ナトリウム試液に溶けない。

取扱い上の注意

安定性試験:最終包装製品を用いた安定性試験の結果、本剤は通常の市場流通下において、使用期間の間安定であることが確認された。28)

包装

280g×30本 300g×30本 900g×10袋
900g×15本 1.2kg×12本 4kg×3本

主要文献及び文献請求先

*主要文献

1
Mari Takahashi et al: Internal Medicine, 43(12), 1145 (2004)
2
第16改正日本薬局方解説書, 廣川書店, C-5248 (2011)
3
及川司ほか: 岩手県立病院医学会雑誌, 24(1), 39 (1984)
4
三浦敏夫ほか: 外科, 43(5), 522 (1981)
5
多賀須幸男: パンエンドスコピー, 医学書院, 99 (1994)
6
金子榮蔵ほか: Gastroenterol Endosc, 46(1), 54 (2004)
7
石原敬夫ほか: 外科治療, 18(2), 240 (1968)
8
加藤祐之助ほか: 大腸肛門誌, 29, 4 (1976)
9
藤原和美ほか: 日内会誌, 72(7), 921 (1983)
10
Javors BR et al: Gastrointest Radiol, 9, 357 (1984)
11
田上鑛一郎ほか: 外科, 52(4), 410 (1990)
12
福与光昭ほか: Ther Res, 15(2), 343 (1994)
13
築野和男ほか: 日消外会誌, 23(11), 2673 (1990)
14
MARTINDALE, 32nd, 1003 (1999)
15
Meyler's Side Effects of Drugs, 14th, 1603 (2000)
16
Eastwood GL: JAMA, 219(6), 719 (1972)
17
林亨ほか: 日消集検誌, 41(2), 75 (2003)
18
和田勝則ほか: 日消病会誌, 79(10), 2035 (1982)
19
野口修ほか: 日胸疾患会誌, 26(6), 687 (1988)
20
Pracy JPM et al: J Laryngol Otol, 107, 347 (1993)
21
Blackmore SJ et al: CARE OF THE CRITICALLY ILL, 21(1), 26 (2005)
22
中沢勝子: 印刷局医報, 21(1), 173 (1975)
23
仁科雅良ほか: 日消外会誌, 26(5), 1310 (1993)
24
新妻伸二: 臨床放射線, 12(3), 248 (1967)
25
大原昌樹ほか: 香川県内科医会誌, 28, 104 (1991)
26
山森積雄ほか: 臨外, 38(2), 277 (1983)
27
Masayuki Shintaku et al: Acta Histochem, 18(6), 589 (1985)
28
カイゲンファーマ(株)社内資料

*文献請求先

カイゲンファーマ株式会社 商品企画部 学術課
〒541-0045 大阪市中央区道修町二丁目5番14号
TEL 06(6202)8975
FAX 06(6202)0872

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

*製造販売元
カイゲンファーマ株式会社
大阪市中央区道修町二丁目5番14号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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