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一般診断用精製ツベルクリン(PPD)

その他の生物学的製剤

1瓶 2336円

添付文書番号

6393400X1027_1_08

企業コード

530331

作成又は改訂年月

2022年5月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

876393

薬効分類名

その他の生物学的製剤

承認等

販売名

一般診断用精製ツベルクリン(PPD)

販売名コード

6393400X1027

販売名英字表記

Freeze-dried Tuberculin Purified Protein Derivative

承認番号等

承認番号
15000EZZ00722000

販売開始年月

1975年7月

貯法、有効期間

貯法
10℃以下で保存
有効期間
3年

基準名

生物学的製剤基準
精製ツベルクリン

規制区分

生物由来製品
劇薬
処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

精製ツベルクリン

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. ツベルクリン反応検査においてツベルクリン反応が水ほう、壊死等の非常に強い反応を示したことのある者
  2. 上記に掲げる者のほか、ツベルクリン反応検査を行うことが不適当な状態にある者

組成・性状

製法の概要

本剤は、ヒト型結核菌(青山B株)の培養を加温して殺菌後、除菌ろ過し、そのろ液から結核に特異な皮膚反応を起こすに必要な活性物質を分離精製し、凍結乾燥して得た原末を0.5w/v%乳糖液に溶かして分注し、凍結乾燥したものである。
なお、本剤は製造工程でニワトリの卵を使用している。

組成

一般診断用精製ツベルクリン(PPD)
有効成分
精製ツベルクリン原末  標準品0.05μg相当量
添加剤
乳糖水和物  0.25mg
溶解液
リン酸水素ナトリウム水和物 1.528mg
リン酸二水素カリウム 0.145mg
塩化ナトリウム 0.48mg
フェノール 0.5mg
注射用水 適量

製剤の性状

一般診断用精製ツベルクリン(PPD)
pH7.2~7.5
浸透圧比約1(日本薬局方生理食塩液に対する比)
性状
白色の乾燥製剤である。溶解液を加えるとき、無色の澄明な液剤となる。

効能又は効果

結核の診断に用いる。

用法及び用量

(1)標準品1μg相当量入りの本剤は添付の溶解液2mLを正確にはかって溶解し、0.5μg相当量/mLの精製ツベルクリン溶液をつくる。
(2)精製ツベルクリン溶液0.1mLを前膊(前腕)屈側のほぼ中央部又は上膊(上腕)屈側の中央からやや下部の皮内に注射し、注射後およそ48時間後に判読する。

用法及び用量に関連する注意

  1. 判読
    注射後およそ48時間後に判読する。
    (判読の基準は次表のとおり。ただし、1mm未満は四捨五入する。)
    反応
    判定
    符号
    発赤の長径9mm以下
    陰性
    (-)
    発赤の長径10mm以上
    陽性
    弱陽性
    (+)
    発赤の長径10mm以上で硬結を伴うもの
    中等度陽性
    (++)
    発赤の長径10mm以上で硬結に二重発赤、水ほう、壊死等を伴うもの
    強陽性
    (+++)
  2. 次のような条件下において、ツベルクリン反応が弱められることが知られている。
    高齢、栄養不良、細胞性免疫異常、悪性腫瘍、重症あるいは急激に進展する時期の結核(粟粒結核・胸膜炎・髄膜炎・重症肺結核等)、ウイルス感染症(麻しん・風しん・インフルエンザ・水痘等)又はそれらの生ワクチン接種、膠原病、ホジキン病、サルコイドーシス、薬剤(免疫抑制剤・副じん皮質ホルモン剤・制癌剤等)の投与中。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 明らかな発熱を呈している者
  2. 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者
  3. まん延性の皮膚病にかかっている者
  4. 副じん皮質ホルモン剤を使用している者
    正確な反応が出ないおそれがある。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
生ワクチン
麻しんワクチン等
接種後、1か月以内はツベルクリン反応が弱められる。
機序は不明である。
副じん皮質ホルモン剤
プレドニゾロン等(軟膏の注射部位以外の局所的塗布を除く。)
正確な反応が出ないおそれがある。
特に長期又は大量の投与を受けている者、又は投与中止後6か月以内の者は、サイトカインの産生を抑えるなどリンパ球の機能を抑制されている。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

その他の副作用

頻度不明
過敏症注1)
掻痒、紅斑、発疹、蕁麻疹
局所症状注2)
(注射部位)
水ほう、壊死
注1)注射直後からあらわれることがある。
注2)局所反応が特に強いときに生じることがあるが、適切な措置により消失する。
注射部位に、水ほう、壊死等が生じた場合は、水ほうの内容液を無菌的に除き、局所殺菌剤を塗布し、包帯して清潔を保つようにする。

適用上の注意

薬剤調製時の注意
  1. 調製時
    添付の溶解液で精製ツベルクリンを溶解し、0.5μg相当量/mLの濃度の精製ツベルクリン溶液を調製する。
    1. 精製ツベルクリンバイアル中に白い乾燥製剤が入っていることを確認し、バイアル頭部のプラスチック製上ブタをはずし、ゴム栓及びその周辺をアルコール綿で消毒する。(乾燥製剤はいくつかの塊になっていたり、一部が容器内壁に膜状に付着していることがあるが、使用上差し支えない。)
    2. 2mL用の注射筒を用意し、注射針(23G~25G)を装着して、アンプル中の溶解液を2mL正確に吸い上げ、精製ツベルクリンバイアルに静かに注入する。この操作に当たっては雑菌が迷入しないよう注意する。また、栓を取り外し、あるいは他の容器に移し使用してはならない。
      なお、添付の溶解液は、必要量より多く入っているので、誤って全量を加えないよう使用量を正確にはかること。
    3. 溶解液を注入すると精製ツベルクリンは瞬時に溶けて無色の澄明な精製ツベルクリン溶液ができる。
  2. 溶解後は、熱に対して不安定となり、またバイアル内壁に精製ツベルクリンの一部が吸着して力価の減弱を来たしやすくなるので、なるべく低温を保ち、振動を与えないようにする。
  3. 溶解したものはすみやかに使用し、残液は廃棄すること。
薬剤注射時の注意
  1. 注射時
    1. 注射には、滅菌されたディスポーザブルのツベルクリン専用の注射筒(1mL用)及び注射針(26G~27G)を用い、被検者ごとに取り換えること。
    2. バイアルから精製ツベルクリン溶液を吸引する際、別に注射針を1本ゴム栓に刺しておくと楽に吸引できる。
  2. 注射部位
    1. 注射部位は、前膊(前腕)屈側のほぼ中央部、又は上膊(上腕)屈側の中央からやや下部とし、注射部位をアルコール綿で拭い消毒してから、皮膚を緊張させ、皮内に正確に注射する。
    2. 同一部位に反復してツベルクリン注射をすると促進反応を起こしやすいので、常に新しい部位に行うこと。
    3. 被検者又はその保護者に、注射部位をもんだり、こすったりしないように指導すること。

薬効薬理

測定法
結核菌に自然感染した、又はBCGワクチンを接種された個体に抗原物質であるツベルクリンを皮内注射すると、全身を循環している感作Tリンパ球と接触する。このTリンパ球が産生する種々のサイトカインには皮膚に反応を起こす因子も含まれ、またマクロファージなども集まることも加わり、注射部位に発赤・硬結などの反応が起こる。この反応は、抗原であるツベルクリンを注射してから48~72時間後に最大となる。

包装

標準品1μg相当量入り 1バイアル
(添付溶解液 3mL 1アンプル)

主要文献

1
森 亨.:ツベルクリン反応検査. 結核予防会. 1995:45-48
2
戸井田一郎.:Medical Practice. 2000;17:348-349

文献請求先及び問い合わせ先

〈文献請求先〉
日本ビーシージー製造株式会社 学術部
〒112-0012 東京都文京区大塚一丁目5番21号
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FAX(03)5395-5580
〈問い合わせ先〉
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〒112-0012 東京都文京区大塚一丁目5番21号
TEL(03)5395-5590
FAX(03)5395-5580

製造販売業者等

製造販売元
日本ビーシージー製造株式会社
東京都清瀬市松山三丁目1番5号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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