医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

閲覧履歴

クアトロバック皮下注シリンジ

ワクチン・トキソイド混合製剤

作成又は改訂年月

**
2017年3月改訂
(第5版)
*
2016年4月改訂

日本標準商品分類番号

876361

日本標準商品分類番号等

2012年7月

薬効分類名

ワクチン・トキソイド混合製剤

承認等

販売名

クアトロバック皮下注シリンジ

販売名コード

636140DG2028

承認・許可番号

22400AMX00782
Quattrovac

薬価基準収載年月

適用外

販売開始年月

2012年10月

貯法・使用期限等

貯法
遮光して、10℃以下に凍結を避けて保存(【取扱い上の注意】参照)
有効期間
製造日から2年(最終有効年月日は外箱等に表示)

基準名

生物学的製剤基準
沈降精製百日せきジフテリア破傷風不活化ポリオ(セービン株)混合ワクチン

規制区分

生物由来製品
劇薬
処方箋医薬品
注意-医師等の処方箋により使用すること

*製法の概要及び組成・性状

*製法の概要
 本剤の製法は次のとおりである。
 百日せき菌I相菌(東浜株)の培養菌ろ液から遠心及びカラムクロマトグラフィーの物理化学的方法で感染防御抗原(百日せき毒素及び線維状赤血球凝集素)をそれぞれ単離精製し、ホルマリンで減毒化した両防御抗原を含む液を作製する。ジフテリア菌(Park-Williams No.8株)の産生する毒素を精製し、ホルマリンで無毒化(トキソイド化)したジフテリアトキソイドを作製し、アルミニウム塩を加えて不溶性とする。破傷風菌(Harvard A-47株)の産生する毒素を精製し、ホルマリンで無毒化(トキソイド化)した破傷風トキソイドを作製し、アルミニウム塩を加えて不溶性とする。弱毒ポリオウイルスセービン株の1型(LSc,2ab株)、2型(P712,Ch,2ab株)及び3型(Leon,12ab株)をVero細胞(アフリカミドリザル腎臓由来の株化細胞)でそれぞれ増殖させ、得られたウイルスを精製した後に、ホルマリンで不活化し混合した三価不活化ポリオウイルス液を作製する。本剤は、これら全てを混合したものである。
 なお、本剤は製造工程でウシの乳由来成分(カザミノ酸、スキムミルク、ポリペプトン、乳糖、エリスロマイシンラクトビオン酸塩、ラクトアルブミン加水分解物)、ウシの肝臓、ウシの血液、ウシの血液由来成分(血清)、ウシの肉、ブタの胃由来成分(ペプトン)、ブタの膵臓由来成分(パンクレアチン、トリプシン)、ウマの血液由来成分(血清)、クジラの心臓由来成分(ハートエキス)、ヒツジの毛由来成分(コレステロール)、ヒトの血液由来成分(アポセルロプラスミン)及びブタの腸粘膜由来成分(ヘパリンナトリウム)を使用している。
組成
 本剤は、0.5mL(1シリンジ)中に次の成分を含有する。
有効成分
百日せき菌防御抗原
4単位以上
有効成分
ジフテリアトキソイド
16.7Lf以下
有効成分
破傷風トキソイド
6.7Lf以下
有効成分
不活化ポリオウイルス1型(Sabin株)
1.5DU注)
有効成分
不活化ポリオウイルス2型(Sabin株)
50DU注)
有効成分
不活化ポリオウイルス3型(Sabin株)
50DU注)
添加物
ブドウ糖
0.5mg
添加物
L-リシン塩酸塩
0.05mg以下
添加物
エデト酸ナトリウム水和物
0.035mg
添加物
ホルマリン(ホルムアルデヒドとして)
0.05mg以下
添加物
塩化アルミニウム
1.5mg以下
添加物
水酸化ナトリウム
0.6mg以下
添加物
塩化ナトリウム
2.9mg
添加物
リン酸水素ナトリウム水和物
0.16mg
添加物
リン酸二水素ナトリウム
0.16mg
添加物
M199培地
0.9mg
添加物
pH調節剤
*適量
注)DU:D抗原単位

製剤の性状

 本剤は、不溶性で、振り混ぜるとき、均等に白濁する液剤である。
 pH:6.6〜7.6
 浸透圧比(生理食塩液に対する比):約1

接種不適当者

(予防接種を受けることが適当でない者)
 被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合には、接種を行ってはならない。
明らかな発熱を呈している者
重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者
本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者
上記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者

効能・効果

 百日せき、ジフテリア、破傷風及び急性灰白髄炎の予防

用法・用量

初回免疫:小児に通常、1回0.5mLずつを3回、いずれも3週間以上の間隔で皮下に注射する。
追加免疫:小児に通常、初回免疫後6か月以上の間隔をおいて、0.5mLを1回皮下に注射する。

用法・用量に関連する接種上の注意

接種対象者・接種時期
 本剤の接種は、生後3か月から90か月までの間にある者に行うが、沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチンと同様に、初回免疫については、標準として生後3か月から12か月までの者に3〜8週間の間隔で、追加免疫については、標準として初回免疫終了後12か月から18か月を経過した者に接種する。
 なお、被接種者が保育所、幼稚園等の集団生活に入る場合には、その前に接種を完了することが望ましい。
他のワクチン製剤との接種間隔
 生ワクチンの接種を受けた者は、通常、27日以上、また、他の不活化ワクチンの接種を受けた者は、通常、6日以上間隔を置いて本剤を接種すること。
 ただし、医師が必要と認めた場合には、同時に接種することができる(なお、本剤を他のワクチンと混合して接種してはならない)。

接種上の注意

接種要注意者

(接種の判断を行うに際し、注意を要する者)
 被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害等の基礎疾患を有する者
予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者
過去にけいれんの既往のある者
過去に免疫不全の診断がなされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者
本剤の成分に対してアレルギーを呈するおそれのある者

重要な基本的注意

本剤は、「予防接種実施規則」及び「定期接種実施要領」に準拠して使用すること。
被接種者について、接種前に必ず問診、検温及び診察(視診、聴診等)によって健康状態を調べること。
被接種者又はその保護者に、接種当日は過激な運動は避け、接種部位を清潔に保ち、また、接種後の健康監視に留意し、局所の異常反応や体調の変化、さらに高熱、けいれん等の異常な症状を呈した場合には速やかに医師の診察を受けるよう事前に知らせること。

副反応

**承認時までの臨床試験
 生後3か月以上90か月未満の小児259例中235例(90.7%)に副反応が認められた。その主なものは注射部位紅斑(69.1%)、注射部位硬結(52.1%)、発熱(46.7%)、注射部位腫脹(30.9%)、気分変化(28.6%)、下痢(25.5%)、鼻漏(13.5%)、咳嗽(12.7%)、発疹(11.2%)、食欲減退(10.0%)、咽頭紅斑(8.9%)、嘔吐(7.3%)であり、これらの副反応のほとんどは接種3日後までにみられた。
**使用成績調査(第6回安全性定期報告時)
 初回免疫の1回目接種865例中215例(24.9%)、2回目接種849例中220例(25.9%)、3回目接種838例中157例(18.7%)、追加免疫821例中223例(27.2%)に副反応が認められた。
 その主なものは注射部位紅斑(1回目14.9%、2回目15.2%、3回目13.2%、追加16.3%)、発熱(1回目8.8%、2回目7.7%、3回目2.3%、追加6.8%)、注射部位硬結(1回目7.3%、2回目8.7%、3回目8.5%、追加12.9%)、注射部位腫脹(1回目4.2%、2回目4.5%、3回目3.6%、追加9.1%)であった。

重大な副反応

ショック、アナフィラキシー(0.1%未満注1)):ショック、アナフィラキシー(蕁麻疹、呼吸困難、血管浮腫等)があらわれることがあるので、接種後は観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
血小板減少性紫斑病(0.1%未満注1)):血小板減少性紫斑病があらわれることがある。通常、接種後数日から3週ごろに紫斑、鼻出血、口腔粘膜出血等があらわれる。本症が疑われる場合には、血液検査等を実施し、適切な処置を行うこと。
脳症(頻度不明注1)):脳症があらわれることがある。接種後、発熱、四肢麻痺、けいれん、意識障害等の症状があらわれる。本症が疑われる場合には、MRI等で診断し、適切な処置を行うこと。
けいれん(0.4%注2)):けいれんがあらわれることがある。通常、接種直後から数日ごろまでにけいれん症状があらわれる。本症が疑われる場合には、観察を十分に行い、適切な処置を行うこと。

その他の副反応

局所反応注3)(注射部位)
5%以上注2)
紅斑、硬結、腫脹
局所反応注3)(注射部位)
1〜5%未満注2)
内出血、熱感
局所反応注3)(注射部位)
1%未満注2)
そう痒感、疼痛、発疹、小水疱
皮膚
5%以上注2)
発疹
皮膚
1〜5%未満注2)
湿疹、紅斑、そう痒症
皮膚
1%未満注2)
蕁麻疹
精神神経系
5%以上注2)
気分変化
精神神経系
1%未満注2)
傾眠
呼吸器
5%以上注2)
鼻漏、咳嗽、咽頭紅斑
呼吸器
1〜5%未満注2)
鼻閉、痰、喘鳴、くしゃみ
呼吸器
1%未満注2)
発声障害
消化器
5%以上注2)
下痢、食欲減退、嘔吐
消化器
1〜5%未満注2)
胃腸音異常
消化器
1%未満注2)
悪心
その他
5%以上注2)
発熱
その他
1〜5%未満注2)
鼓膜充血
その他
1%未満注2)
無力症
注1)沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチンにおける発現頻度。
注2)承認時の国内臨床試験成績(259例における発現頻度)に基づく。
注3)本剤はアルミニウムを含む沈降ワクチンであるので、小さい硬結が1か月ぐらい残存することがある。
2回以上の被接種者には、ときに著しい局所反応を呈することがあるが、通常、数日中に消失する。

接種時の注意

接種用器具
【クアトロバック(R)皮下注シリンジの使用方法】に従い接種準備を行うこと。
注射針及び注射筒は、被接種者ごとに取り換えなければならない(開封後の使用は1回限りとし、シリンジの再滅菌・再使用はしないこと)。
接種時
 注射針の先端が血管内に入っていないことを確かめること。
接種部位
 接種部位は、通常、上腕伸側とし、アルコールで消毒する。
 なお、同一接種部位に反復して接種することは避けること。

その他の注意

 類薬(不活化ポリオワクチン(ソークワクチン))において、因果関係は明確ではないが、ギラン・バレー症候群、急性散在性脳脊髄炎の海外報告がある。
 なお、本剤の臨床試験における報告はない。

臨床成績

 生後3か月以上90か月未満の健康小児221例を対象として、本剤0.5mLを20日から56日間隔で3回、3回目接種の6か月後から18か月後に1回、皮下接種した。
 本剤の3回接種後(初回免疫後)の抗体陽性率は、百日せきの百日せき毒素(PT)及び線維状赤血球凝集素(FHA)で、それぞれ98.6%及び99.1%であり、ジフテリア、破傷風及び弱毒ポリオウイルスの1〜3型では、いずれも100%であった。
 なお、4回接種後(追加免疫後)の抗体陽性率は、いずれも100%であった。(抗体陽性基準である発症防御抗体レベルは【薬効薬理】の項参照)
 

臨床成績の表

有効性(免疫原性)
〈3回接種後(初回免疫後)〉
 抗体陽性率(%)幾何平均抗体価
評価例数217例217例
百日せき(PT)98.639.0EU/mL
百日せき(FHA)99.162.0EU/mL
ジフテリア100.01.72IU/mL
破傷風100.01.32IU/mL
 抗体陽性率(%)平均抗体価(log2
評価例数221例221例
弱毒ポリオ1型100.011.02
弱毒ポリオ2型100.010.48
弱毒ポリオ3型100.010.79
〈4回接種後(追加免疫後)〉
 抗体陽性率(%)幾何平均抗体価
評価例数214例214例
百日せき(PT)100.0196EU/mL
百日せき(FHA)100.0255EU/mL
ジフテリア100.018.0IU/mL
破傷風100.05.40IU/mL
 抗体陽性率(%)平均抗体価(log2
評価例数218例218例
弱毒ポリオ1型100.012.13
弱毒ポリオ2型100.012.61
弱毒ポリオ3型100.012.22

薬効薬理

 百日せき、ジフテリア、破傷風及び急性灰白髄炎を予防するためには、あらかじめ各々の感染防御抗原に対する血中抗体が一定(発症防御)レベル以上産生される必要がある。
 百日せきは、罹患小児の回復期血清で抗PT抗体及び抗FHA抗体をELISA法により測定した結果から、両抗体ともに少なくとも10EU(ELISA単位)/mL以上が血中に存在すればよいとする報告もある1)。ジフテリアに対する発症防御は、0.1IU(国際単位)/mLの抗毒素(抗体)が存在すればよいと考えられている2)。破傷風に対する発症防御は、0.01IU/mLの抗毒素(抗体)が存在すればよいと考えられている3)。急性灰白髄炎に対する発症防御には、中和抗体価1:8以上(log2表示で3以上)が必要と考えられている4)

取扱い上の注意

保存時
 誤って凍結させたものは、品質が変化しているおそれがあるので、使用してはならない。
接種前
ブリスター包装は開封口(開)から静かに開けること。
ブリスター包装から取り出す際、押子を持って無理に引き出さないこと。
使用前には、必ず、異常な混濁、着色、異物の混入その他の異常がないかを確認すること。
シリンジに破損等の異常が認められるときには使用しないこと。
注射針のキャップが外れているときには使用しないこと。
接種時
冷蔵庫から取り出し室温になってから、必ず振り混ぜ均等にして使用すること。
シリンジが破損するおそれがあるため、強い衝撃を避けること。
接種後
 注射針等は誤刺や感染防止に留意し、安全な方法で廃棄すること。

包装

0.5mL:1シリンジ(注射針:26ゲージ 5/8インチ RB)

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
加藤達夫:小児科診療 53 (10) 2275,1990 [DPT00046]
2
平成15年度(2003年度)感染症流行予測調査報告書 p.162 [R05988]
3
佐藤博子ほか:ワクチンハンドブック(国立予防衛生研究所学友会編) p.81,1994 [R02693]
4
Plotkin SA,et al.:Vaccines.5th ed,616,2008 [R05989]

文献請求先

〈文献請求先・製品情報お問い合わせ先〉
アステラス製薬株式会社 メディカルインフォメーションセンター
〒103-8411 東京都中央区日本橋本町2丁目5番1号
フリーダイヤル0120-189-371

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売
一般財団法人 化学及血清療法研究所
熊本市北区大窪一丁目6番1号
販売
アステラス製薬株式会社
東京都中央区日本橋本町2丁目5番1号

その他の説明(付属機器の取り扱い等)

 
【クアトロバック皮下注シリンジ の使用方法】
(1)このシリンジは2つのゴム栓で薬液が密封されている。また、注射針を包むキャップがロックされている状態で無菌性が保たれている。
(2)シリンジをゆっくり2〜3回反転し、シリンジ内の薬液を泡立たせないように分散させ、必ず均等にする。
(3)注射針を上に向けて、シリンジを指ではじき、シリンジ内の気泡を上部に集める。
(4)注射針がきちんと装着されていることを確認して、キャップを外す。注射針のキャップを外す時は、真上へまっすぐ引き抜くこと。キャップを時計方向と逆向きに回すと、注射針がはずれることがある。シリンジを傾けて、押子をゆっくりと押すと、針側のゴム栓がポケットに入り、同時にシリンジ内の気泡が抜ける。
(5)シリンジ内の気泡が完全に抜け、さらに、押子側のゴム栓の薬液面が0.5の青いラインに達するまでゆっくり押し込む。 これを確認した後、押子を最後まで押しこみ接種を行う。
注意)半量ライン:接種の際の液量の「半量の目安」として、0.5の青いラインとは別に注射針側に「細い青いライン」を設けた。

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

MESSAGE

MESSAGE

LABEL