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アルブミナー25%静注12.5g/50mL

血漿分画製剤(人血清アルブミン製剤)

1瓶 4193円

作成又は改訂年月

**
2019年10月改訂
(第22版)
*
2019年1月改訂

日本標準商品分類番号

876343

薬効分類名

血漿分画製剤(人血清アルブミン製剤)

承認等

販売名

アルブミナー25%静注12.5g/50mL

販売名コード

6343410X5202

承認・許可番号

22100AMX00053
Albuminar 25% I.V.Injection 12.5g/50mL

薬価基準収載年月

2009年3月

販売開始年月

1988年7月

貯法・使用期限等

貯  法
遮光、凍結を避けて30℃以下で保存
有効期間
製造日から3年間
最終有効年月日は外箱及びラベルに表示

基準名

生物学的製剤基準
「人血清アルブミン」
アルブミン含量 250mg/mL

規制区分

特定生物由来製品
処方箋医薬品
注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

有効成分:人血清アルブミン
1バイアル中の分量 50mL:12.5g
備考
ヒト血液由来成分
採血国:米国、ドイツ
採血の区分注):非献血
添加物:アセチルトリプトファン
1バイアル中の分量 50mL:246.3mg
添加物:カプリル酸
1バイアル中の分量 50mL:144.2mg
添加物:水酸化ナトリウム
1バイアル中の分量 50mL:80mg
添加物:塩化ナトリウム
1バイアル中の分量 50mL:適量
添加物:希塩酸
1バイアル中の分量 50mL:適量
添加物:pH調節剤
ナトリウム含量(3.7mg/mL以下)と塩素含量の実測値は外箱及びラベルに表示してある。
注)「献血又は非献血の区別の考え方」の項を参照。

性状

本剤はヒト血清アルブミンを主成分とする緑黄色から黄色ないしは黄褐色の澄明な液剤である。
pH 6.4〜7.4
浸透圧比 約0.9(生理食塩液に対する比)

特殊記載

本剤は、貴重なヒト血液を原料として製剤化したものである。原料となった血液を採取する際には、問診、感染症関連の検査を実施するとともに、製造工程における一定の不活化・除去処理などを実施し、感染症に対する安全対策を講じているが、ヒト血液を原料としていることによる感染症伝播のリスクを完全に排除することはできないため、疾病の治療上の必要性を十分に検討の上、「血液製剤の使用指針1)」等を参考に、必要最小限の使用にとどめること。(「使用上の注意」の項参照)

禁忌

本剤の成分に対しショックの既往歴のある患者

原則禁忌

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

効能又は効果/用法及び用量

アルブミンの喪失(熱傷、ネフローゼ症候群など)及びアルブミン合成低下(肝硬変症など)による低アルブミン血症、出血性ショック

用法及び用量

通常成人1回20〜50mL(人血清アルブミンとして5〜12.5g)を緩徐に静脈内注射又は点滴静脈内注射する。
なお、年齢、症状、体重により適宜増減する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

本剤の使用時には急激に循環血漿量が増加するので、輸注速度を調節するとともに、肺水腫、心不全などの発生に注意すること。なお、本剤50mL(アルブミン12.5g)の輸注は約250mLの循環血漿量の増加に相当する。1)
*参考として、投与後の目標血清アルブミン濃度は、急性の場合は3.0g/dL以上、慢性の場合は2.5g/dL以上を用いる。
本剤の投与前には、その必要性を明確に把握し、投与前後の血清アルブミン濃度と臨床所見の改善の程度を比較して、投与効果の評価を3日間を目途に行い、使用の継続を判断し、漫然と投与し続けることのないよう注意すること。1)

使用上の注意

慎重投与

ハプトグロビン欠損症の患者[過敏反応を起こすおそれがある。]
心臓障害のある患者[循環血漿量の増加により心負荷増大の可能性がある。]
循環血漿量が正常ないし過多の患者[急速に注射すると、心過負荷等の循環障害及び肺浮腫を起こすことがある。]
溶血性・失血性貧血の患者[ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない。感染した場合には、発熱と急激な貧血を伴う重篤な全身症状を起こすことがある。]
免疫不全患者・免疫抑制状態の患者[ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない。感染した場合には、持続性の貧血を起こすことがある。]

重要な基本的注意

[患者への説明]
本剤の使用にあたっては疾病の治療における本剤の必要性とともに、本剤の製造に際し感染症の伝播を防止するための安全対策が講じられているが、血液を原料としていることに由来する感染症伝播のリスクを完全に排除することができないことを患者に対して説明し、理解を得るよう努めること。
本剤の原材料となる血漿については、HBs抗原、抗HCV抗体、抗HIV‐1抗体及び抗HIV‐2抗体が陰性であることを確認している。さらに、プールした試験血漿については、HIV、HBV、HCV及びHAVについて核酸増幅検査(NAT)を実施し、適合した血漿を本剤の製造に使用しているが、当該NATの検出限界以下のウイルスが混入している可能性が常に存在する。また、ヒトパルボウイルスB19についてもNATによるスクリーニングを実施し、適合した血漿を用いている。
その後の製造工程であるコーンの低温エタノール分画法及び60℃、10時間液状加熱処理は、HIVをはじめとする各種ウイルス除去・不活化効果を有することが確認されているが、投与に際しては、次の点に十分注意すること。
血漿分画製剤の現在の製造工程では、ヒトパルボウイルスB19等のウイルスを完全に不活化・除去することが困難であるため、本剤の投与によりその感染の可能性を否定できないので、投与後の経過を十分に観察すること。
現在までに本剤の投与により変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)等が伝播したとの報告はない。しかしながら、製造工程において異常プリオンを低減し得るとの報告があるものの、理論的なvCJD等の伝播のリスクを完全には排除できないので、投与の際には患者への説明を十分行い、治療上の必要性を十分検討の上投与すること。
血清アルブミン濃度が2.5〜3g/dLでは、末梢の浮腫等の臨床症状を呈さない場合も多く、単なる血清アルブミン濃度の維持を目的として使用しないこと1)
*慢性のみならず、急性の病態に対する使用でも、アルブミンの合成能の低下を招くことがある。特に血清アルブミン濃度が4g/dL以上では合成能が抑制されることがあるので注意すること1)
肝硬変などの慢性の病態による低アルブミン血症では、たとえアルブミンを投与しても、血管内に留まらず、血管外に漏出するために血清アルブミン濃度は期待したほどには上昇せず、かえってアルブミンの分解が促進されるので注意すること1)
「血液製剤の使用指針1)」を参考に、蛋白質源としての栄養補給等を目的とした本剤の不適切な使用を避けること。

副作用

副作用等発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現率が明確となる調査を実施していない。(再審査対象外)

重大な副作用

ショック、アナフィラキシー
頻度不明
ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、呼吸困難、喘鳴、胸内苦悶、血圧低下、脈拍微弱、チアノーゼ等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

過敏症注)
頻度不明
発熱、顔面潮紅、蕁麻疹等
その他
頻度不明
悪寒、腰痛
その他の副作用の注意
注)このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。本剤の投与によりヒトパルボウイルスB19の感染の可能性を否定できない。感染した場合には胎児への障害(流産、胎児水腫、胎児死亡)が起こる可能性がある。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない。

適用上の注意

調製時
5%ブドウ糖液、生理食塩液等の中性に近い輸液・補液以外の他剤との混合注射を避けること。
使用後の残液は、細菌汚染の可能性があるので使用しないこと(本剤は細菌の増殖に好適な蛋白であり、しかも保存剤が含有されていないため)。
投与時
混濁しているものは投与しないこと。

薬効薬理

アルブミンは正常人血漿蛋白の約60%を占める最も多い蛋白で、血漿膠質浸透圧の維持に寄与している。
本剤は、人血漿のアルブミン濃度を40mg/mLとすると、約6倍に濃縮されており、本剤の投与により血中の膠質浸透圧を高め、組織中の体液を血管中に移行させ(アルブミン1gは約20mLの水分を保持する)、その結果、循環血漿量を正常化する。2,3)

取扱い上の注意

本剤は特定生物由来製品に該当することから、本剤を投与又は処方した場合は、医薬品名(販売名)、その製造番号(ロット番号)、投与又は処方した日、投与又は処方を受けた患者の氏名、住所等を記録し、使用日から少なくとも20年間保存すること。

包装

50mL×1バイアル

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
*厚生労働省医薬・生活衛生局:血液製剤の使用指針
2
大谷英樹:血漿蛋白とその臨床 (中外医学社) , 1978
3
Tullis, J. L.:JAMA, 237(5), 460, 1977

文献請求先

CSLベーリング株式会社 くすり相談窓口
**〒107‐0061 東京都港区北青山一丁目2番3号
0120‐534‐587

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

**製造販売(輸入)
CSLベーリング株式会社
東京都港区北青山一丁目2番3号

その他の説明(付属機器の取り扱い等)

献血又は非献血の区別の考え方
献血又は非献血の区別は製剤の安全性の優劣を示すものではありません。この表示区別は、下記の手順に従って決められています。

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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