作成又は改訂年月
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2013年9月改訂
(第6版)
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2011年10月改訂
日本標準商品分類番号
日本標準商品分類番号等
薬効分類名
承認等
販売名
エンペシドトローチ10mg
販売名コード
承認・許可番号
22000AMX02420
Empecid Troche
薬価基準収載年月
販売開始年月
貯法・使用期限等
組成
成分・含量
1錠中,日局クロトリマゾール10mg含有
添加物
ブドウ糖,結晶セルロース,ポビドン,ステアリン酸マグネシウム
性状
色・剤形 | 白色〜微黄白色のトローチ剤 |
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外形(識別コード) | |
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直径(mm) | 15.9 |
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厚さ(mm) | 4.0 |
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重さ(g) | 1.0 |
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一般的名称
禁忌
効能又は効果
効能又は効果に関連する使用上の注意
食道カンジダ症に対する本剤の有効性は認められていない.
効能又は効果/用法及び用量
HIV感染症患者における口腔カンジダ症(軽症,中等症)
用法及び用量
通常,成人には1回1錠(クロトリマゾールとして10mg)を1日5回口腔内投与する(起床から就寝までの間に,3〜4時間毎に使用する).
本剤は口腔内で唾液により徐々に溶解しながら用いるもので,噛み砕いたり,呑み込んだり,強くしゃぶったりせずに,完全に溶解するまで口腔内に留めて使用すること.
用法及び用量に関連する使用上の注意
本剤の使用に際しては,投与開始後7日を目安としてさらに継続投与が必要か判定し,投与中止又はより適切な他剤に切り替えるべきか検討を行うこと.さらに,本剤の投与期間は原則として14日間とすること.
使用上の注意
慎重投与
他のイミダゾール系抗真菌剤に対して薬物過敏症の既往歴のある患者
重要な基本的注意
本剤はHIV感染症患者における口腔カンジダ症に対してのみ適用を考慮すること.[本剤は口腔内での局所適用であるので,食道カンジダ症及び全身性の深在性真菌症には効果が期待できない.]
相互作用
併用注意
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
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免疫抑制剤 タクロリムス水和物 | タクロリムス水和物の血中濃度が上昇することが報告されている. | 本剤がタクロリムス水和物の肝代謝(チトクロームP-450酵素系)反応を抑制し,クリアランスを低下させるためと考えられている. |
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副作用
副作用等発現状況の概要
*承認時までの米国臨床試験及び国内臨床試験では,174例中14例(8.0%)に副作用(臨床検査値の異常変動を含む)が認められ,主な副作用は嘔気6件(3.4%),嘔吐3件(1.7%),血清中肝酵素上昇3件(1.7%)等であった.(承認時)
製造販売後臨床試験及び使用成績調査では,27例中1例 (3.7%)に副作用が認められ,その副作用は腹痛であった.(再審査終了時)
その他の副作用
以下のような副作用があらわれた場合には,症状に応じて適切な処置を行うこと.
肝臓
0.1〜5%未満
AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇等
*消化器
0.1〜5%未満
嘔気,嘔吐,腹痛
口腔
0.1〜5%未満
口内乾燥,口腔疼痛
*口腔
頻度不明
口内灼熱感
*皮膚
頻度不明
そう痒
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦(3ヵ月以内)又は妊娠している可能性のある婦人には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること.[妊娠中の投与に関する安全性は確立されていない.]
類薬(イトラコナゾール,ミコナゾール,フルコナゾール)において,乳汁中に移行することが報告されているので,授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが,やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせること.
小児等への投与
低出生体重児,新生児,乳児,幼児又は小児に対する安全性は確立していない.[使用経験が少ない.]
過量投与
**徴候,症状
外国において過量投与(クロトリマゾール60〜100mg/kg/日)により抑うつ,見当識障害,傾眠,視覚障害があらわれたとの報告がある.
**処置
本剤の投与を中止し,対症療法を行う.
その他の注意
逆転写酵素阻害剤及びプロテアーゼ阻害剤などのエイズ治療薬との薬物相互作用について検討した成績はない.
他の経口抗真菌剤との併用時の安全性は確立していない.
薬物動態
健康成人に10mgトローチを口腔内投与した場合,服用後速やかに治療に十分な唾液中濃度が得られ,投与3時間後においても2μg/mLのクロトリマゾール濃度が維持されていた.なお,血漿中には未変化体及び非活性代謝物(カルビノール体)が定常状態でそれぞれ4.1ng/mL及び19ng/mLと低濃度検出されたが,蓄積性は認められなかった1).(外国データ)
臨床成績
米国において免疫低下状態の患者における口腔カンジダ症を対象に実施された比較試験を含む臨床試験で,有効性評価対象例57例中,有効以上は28例(49.1%),やや有効以上は55例(96.5%)であった.
薬効薬理
クロトリマゾールはCandida属の病原真菌に対して強い抗真菌作用を有する2).各種Candida属の臨床分離株に対する最小発育阻止濃度(MIC)は下表のとおりである3).(表1参照)
クロトリマゾールは真菌細胞の細胞膜,核膜等の膜系構造のリン脂質分子に特異的親和性を持って結合し,その透過性を変化させ,抗真菌作用を示す4,5).
菌種 | MIC(μg/mL) |
Candida albicans grabrata tropicalis krusei | ≦0.015〜4 0.25〜2 ≦0.015〜4 0.03〜0.5 |
有効成分に関する理化学的知見
構造式
一般名
クロトリマゾール(Clotrimazole)JAN
(Clotrimazole INN)
化学名
1-[(2-Chlorophenyl)(diphenyl)methyl]-1H-imidazole
分子式
C22H17ClN2
分子量
344.84
融点
142〜145℃
性状
本品は白色の結晶性の粉末で,におい及び味はない.
本品はジクロロメタン又は酢酸(100)に溶けやすく,N,N-ジメチルホルムアミド,メタノール又はエタノール(95)にやや溶けやすく,ジエチルエーテルに溶けにくく,水にほとんど溶けない.
包装
トローチ 10mg バラ包装(ポリエチレン容器) 70錠
主要文献及び文献請求先
主要文献
1
Latocha, G.et al.:バイエル薬品社内資料[薬物動態](1996)
2
Plempel, M.et al.:Arzneim.-Forsch., 22(8), 1280(1972)
3
Schmidt, A.et al.:バイエル薬品社内資料[薬効薬理(in vitro)](1994)
4
岩田和夫他:日本細菌学雑誌, 28(6), 513(1973)
5
山口英世他:日本細菌学雑誌, 29(2), 379(1974)
文献請求先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい.
バイエル薬品株式会社・メディカルインフォメーション
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製造販売元
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大阪市北区梅田二丁目4番9号