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閲覧履歴

ラミシール錠125mg

アリルアミン系経口抗真菌剤

1錠 95.2円

作成又は改訂年月

**
2021年10月改訂
(第22版)
2017年5月改訂

日本標準商品分類番号

87629

日本標準商品分類番号等

2005年3月
1990年10月

薬効分類名

アリルアミン系経口抗真菌剤

承認等

販売名

ラミシール錠125mg

販売名コード

6290005F1024

承認・許可番号

20900AMY00169000
Lamisil Tablets 125mg

薬価基準収載年月

1997年9月

販売開始年月

1997年9月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存
開封後は光を避けて保存すること
使用期限
包装に表示の使用期限内に使用すること

基準名

*日本薬局方
テルビナフィン塩酸塩錠

規制区分

処方箋医薬品
(注意−医師等の処方箋により使用すること)

組成

成分・含量
1錠中テルビナフィン塩酸塩(日局)140.625mg(テルビナフィンとして125mg)
添加物
セルロース、乳糖、デンプングリコール酸ナトリウム、ヒプロメロース、ステアリン酸マグネシウム

性状

性状白色〜淡黄白色の片面割線入りの素錠
外形
識別コードLP
大きさ(約)直径:9.0mm 厚さ:3.7mm 質量:0.21g

警告

重篤な肝障害(肝不全、肝炎、胆汁うっ滞、黄疸等)及び汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少があらわれることがあり、死亡に至った例も報告されている。本剤を使用する場合には、投与前に肝機能検査及び血液検査を行い、本剤の投与中は随伴症状に注意し、定期的に肝機能検査及び血液検査を行うなど観察を十分に行うこと。(【禁忌】、「重要な基本的注意」、「副作用」の項参照)
本剤の投与開始にあたっては、添付文書を熟読すること。

禁忌

重篤な肝障害のある患者〔肝障害が増悪するおそれがある。〕(「副作用」の項参照)
汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少等の血液障害のある患者〔血液障害が増悪するおそれがある。〕(「副作用」の項参照)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

効能又は効果に関連する使用上の注意

本剤の投与は、罹患部位、重症度及び感染の範囲より本剤の内服が適切と判断される患者にのみ使用し、外用抗真菌剤で治療可能な患者には使用しないこと。
皮膚糸状菌(トリコフィトン属、ミクロスポルム属、エピデルモフィトン属)、カンジダ属、スポロトリックス属、ホンセカエア属による下記感染症。
但し、外用抗真菌剤では治療困難な患者に限る。
深在性皮膚真菌症
白癬性肉芽腫、スポロトリコーシス、クロモミコーシス
表在性皮膚真菌症
白癬
爪白癬、手・足白癬、生毛部白癬、頭部白癬、ケルスス禿瘡、白癬性毛瘡、生毛部急性深在性白癬、硬毛部急性深在性白癬
手・足白癬は角質増殖型の患者及び趾間型で角化・浸軟の強い患者、生毛部白癬は感染の部位及び範囲より外用抗真菌剤を適用できない患者に限る。
カンジダ症
爪カンジダ症

用法及び用量

通常、成人にはテルビナフィンとして125mgを1日1回食後に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

本剤の投与中は随伴症状に注意し、定期的に肝機能検査及び血液検査(血球数算定、白血球分画等)を行うなど観察を十分に行うこと。(「副作用」の項参照)

使用上の注意

慎重投与

肝障害のある患者〔慢性もしくは活動性等の肝疾患を有する患者は肝障害が増悪するおそれがあるので、本剤の投与中は頻回に肝機能検査を行うなど、観察を十分に行うこと。〕(「副作用」の項参照)
腎障害のある患者〔高い血中濃度が持続するおそれがある。〕
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

重要な基本的注意

重篤な肝障害(肝不全、肝炎、胆汁うっ滞、黄疸等)があらわれることがあり、死亡に至った例も報告されている。重篤な肝障害は主に投与開始後2ヵ月以内にあらわれるので、投与開始後2ヵ月間は月1回の肝機能検査を行うこと。また、その後も定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行うこと。(「副作用」の項参照)
汎血球減少、無顆粒球症及び血小板減少があらわれることがあるので、定期的に血液検査(血球数算定、白血球分画等)を行うなど観察を十分に行うこと。(「副作用」の項参照)
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、急性全身性発疹性膿疱症、紅皮症(剥脱性皮膚炎)があらわれることがあるので、本剤の投与中は観察を十分に行うこと。(「副作用」の項参照)
本剤の投与は、皮膚真菌症の治療に十分な経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される患者についてのみ投与すること。
本剤の投与にあたっては、添付文書を熟読し、本剤の副作用について患者に十分説明するとともに、異常が認められた場合には速やかに主治医に連絡するよう指示するなど注意を喚起すること。
眠気、めまい・ふらつき等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

相互作用

相互作用の概略

本剤は、主として肝代謝酵素チトクロームP450の分子種CYP2C9、CYP1A2、CYP3A4、CYP2C8、CYP2C19によって代謝され、また、CYP2D6を阻害する。

併用注意

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
(1)シメチジン
(2)フルコナゾール
本剤の血中濃度が上昇するとの報告があるので、併用する場合には用量に注意すること。これらの薬剤によるチトクロームP450の抑制により本剤の代謝が遅延する。
リファンピシン本剤の血中濃度が低下するとの報告があるので、併用する場合には用量に注意すること。リファンピシンによる肝代謝酵素の誘導により、本剤の代謝が促進される。
(1)三環系抗うつ剤(イミプラミン、ノルトリプチリン、アミトリプチリン)
(2)マプロチリン
(3)デキストロメトルファン
これらの薬剤又はその活性代謝物の血中濃度が上昇することがあるので、併用する場合には用量に注意すること。本剤のCYP2D6の阻害により、これらの薬剤又はその活性代謝物の代謝が遅延する。
黄体・卵胞ホルモン混合製剤(経口避妊薬等)月経異常があらわれたとの報告があるので注意すること。機序不明。
シクロスポリンシクロスポリンの血中濃度が低下したとの報告があるので、併用する場合にはシクロスポリンの血中濃度を参考にシクロスポリンの投与量を調節すること。特に、移植患者では拒絶反応の発現に注意すること。機序不明。

副作用

副作用等発現状況の概要

承認時までの調査767例中、何らかの副作用(自他覚症状又は臨床検査値異常)が報告されたのは81例(10.56%)であった。主な自他覚症状は、胃部不快感29件(3.78%)、下痢15件(1.96%)、悪心14件(1.83%)、腹痛13件(1.69%)、胃部膨満感10件(1.30%)、めまい8件(1.04%)、発疹7件(0.91%)、頭痛6件(0.78%)、食欲不振4件(0.52%)等であった。また、主な臨床検査値異常は、AST(GOT)上昇13件(1.69%)、ALT(GPT)上昇12件(1.56%)、γ-GTP上昇8件(1.04%)、LDH上昇5件(0.65%)等であった。
市販後の使用成績調査6,929例中、何らかの副作用(自他覚症状又は臨床検査値異常)が報告されたのは825例(11.91%)であった。主な自他覚症状は、胃部不快感114件(1.65%)、肝障害・肝機能異常等の肝胆道系障害106件(1.53%)、腹痛53件(0.76%)、悪心37件(0.53%)等であった。また、主な臨床検査値異常は、白血球減少90件(1.30%)、γ-GTP上昇72件(1.04%)、貧血62件(0.89%)、ALT(GPT)上昇51件(0.74%)、LDH上昇42件(0.61%)等であった。
(承認時まで及び再審査終了時までの集計)

重大な副作用

重篤な肝障害(肝不全、肝炎、胆汁うっ滞、黄疸等)(0.01%)
発疹、皮膚そう痒感、発熱、悪心・嘔吐、食欲不振、けん怠感等の随伴症状に注意するとともに、投与開始後2ヵ月間は月1回の肝機能検査を行うこと。また、その後も定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少(いずれも頻度不明)
咽頭炎、発熱、リンパ節腫脹、紫斑、皮下出血等の随伴症状に注意し、定期的に血液検査(血球数算定、白血球分画等)を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、急性全身性発疹性膿疱症、紅皮症(剥脱性皮膚炎)(いずれも頻度不明)
中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、急性全身性発疹性膿疱症、紅皮症(剥脱性皮膚炎)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症(頻度不明)
横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬剤性過敏症症候群(頻度不明)
初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
亜急性皮膚エリテマトーデス(頻度不明)
亜急性皮膚エリテマトーデスがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

過敏症注)
(頻度不明)
乾癬様発疹、血清病様反応
過敏症注)
(0.1%〜1%未満)
発疹、蕁麻疹、そう痒感、紅斑
過敏症注)
(0.1%未満)
光線過敏性反応、顔面浮腫、リンパ節腫脹、多形紅斑、水疱性皮膚炎
筋・骨格系
(頻度不明)
関節痛
筋・骨格系
(0.1%未満)
筋肉痛
肝臓
(1%〜5%未満)
γ-GTP上昇
肝臓
(0.1%〜1%未満)
AST(GOT)、ALT(GPT)、LDH、ALPの上昇
血液
(1%〜5%未満)
白血球減少
血液
(0.1%〜1%未満)
貧血
消化器
(頻度不明)
膵炎
消化器
(1%〜5%未満)
胃部不快感
消化器
(0.1%〜1%未満)
腹痛、悪心、下痢、胃部膨満感、食欲不振、口渇
消化器
(0.1%未満)
嘔吐、舌炎
精神神経系
(頻度不明)
錯感覚、感覚鈍麻、不安、抑うつ
精神神経系
(0.1%〜1%未満)
めまい、ふらつき、頭痛、眠気
精神神経系
(0.1%未満)
注意力低下、不眠、しびれ
泌尿器
(0.1%〜1%未満)
BUN上昇
泌尿器
(0.1%未満)
頻尿
感覚器
(頻度不明)
嗅覚異常、聴覚障害、聴力低下、霧視、視力低下
感覚器
(0.1%〜1%未満)
味覚異常・味覚消失
感覚器
(0.1%未満)
耳鳴
その他
(頻度不明)
乾癬、血管炎、インフルエンザ様疾患、体重減少
その他
(0.1%〜1%未満)
トリグリセライド上昇、総コレステロール上昇、疲労・けん怠感
その他
(0.1%未満)
動悸、浮腫、月経異常、脱毛、発熱、CK(CPK)上昇
その他の副作用の注意
注)投与を中止し、適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

本剤は主として肝臓で代謝され、胆汁中及び尿中に排泄されるが、高齢者では一般に肝・腎機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続するおそれがあるので、副作用の発現に注意し、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。ウサギの器官形成期の大量投与(200mg/kg)により母獣の摂餌量の減少、体重増加の抑制が観察されている。〕
授乳中の婦人には投与しないこと。やむを得ず投与する場合には、授乳を中止させること。〔動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。〕

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

過量投与

徴候、症状
悪心、腹痛、めまいが報告されている。
処置
薬物除去には活性炭投与、症状により対症療法を行う。

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)

その他の注意

サルへの長期大量(150mg/kg以上)経口投与により網膜上に黄白色点が発現したとの報告があるので、本剤を6ヵ月以上の長期にわたり投与する場合には眼科学的検査を実施することが望ましい。

薬物動態

吸収・血中濃度
健康成人10例にテルビナフィン125mgを空腹時又は食後に単回経口投与した場合、食後投与における未変化体の最高血漿中濃度(Cmax)は空腹時投与の約1.5倍であった。最高血漿中濃度到達時間(Tmax)及び半減期(T1/2β)もわずかに遅延がみられたが有意な差は認められなかった。
薬物動態パラメータ
空腹時:Tmax(h) 2.0±0.4、Cmax(ng/mL) 472±80、AUC0→72(ng・h/mL)2,361±411、T 1/2β(h) 30.8±8.1
薬物動態パラメータ
食後:Tmax(h) 2.2±0.3、Cmax(ng/mL) 725±103、AUC0→72(ng・h/mL)3,572±499、T 1/2β(h) 39.9±7.1
連日投与時の薬物動態
爪白癬患者にテルビナフィン125mgを1日1回1錠を連日投与した場合、投与2週後より爪甲中に検出され、病爪中濃度は投与12週まで徐々に増加し、12週では0.78μg/gに達し、その後はほぼ同じ濃度で推移した。また、毛髪中には投与23〜32週で、平均3.14μg/gのテルビナフィンが検出された。1)
更に上記症例のうち追跡可能であった17例(投与期間:28〜49週)に対し、本剤中止後の血漿中濃度を測定した結果、血中半減期は2.8週[中央値(min〜max):2.8(1.5〜28.9)]と、単回投与より延長することが認められた。
代謝・排泄
血漿中の主代謝産物はカルボン酸体及びN-脱メチルカルボン酸体であった。また、尿中主代謝産物はN-脱メチルカルボン酸体であり、未変化体は検出されなかった。
健康成人に14C-テルビナフィンを経口投与した場合、総放射能の排泄率は尿中約80%及び糞中約20%であった。投与後72時間までに投与量の約85%が排泄された。2)(外国人のデータ)
In vitroの試験において、テルビナフィン塩酸塩は主として肝代謝酵素チトクロームP450の分子種CYP2C9、CYP1A2、CYP3A4、CYP2C8、CYP2C19によって代謝され、また、CYP2D6を阻害することが確認された。3)

臨床成績

臨床試験成績4〜6)
比較試験を含む有効性解析対象554例について1日1回投与による本剤の臨床試験成績は次のとおりである。
表在性皮膚真菌症
爪白癬84.4%(222/263)、手・足白癬75.6%(93/123)、生毛部白癬77.8%(77/99)、頭部白癬100.0%(3/3)、ケルスス禿瘡100.0%(2/2)、白癬性毛瘡100.0%(4/4)、生毛部急性深在性白癬100.0%(2/2)、硬毛部急性深在性白癬100.0%(1/1)、爪カンジダ症65.8%(25/38)
深在性皮膚真菌症
白癬性肉芽腫100.0%(2/2)、スポロトリコーシス64.3%(9/14)、クロモミコーシス66.7%(2/3)

薬効薬理

テルビナフィン塩酸塩は真菌細胞内のスクアレンエポキシダーゼを選択的に阻害し、スクアレンの蓄積並びにエルゴステロール含量の低下をもたらし抗真菌作用を示す。7)
皮膚糸状菌に対しては低濃度で細胞膜構造を破壊し、殺真菌的に作用する。7,8)また、C.albicansに対しては低濃度から部分的発育阻止効果を示し、高濃度では直接的細胞膜障害作用により抗真菌活性をあらわす。9)
抗真菌作用(in vitro
テルビナフィン塩酸塩は広い抗真菌スペクトルをもち、皮膚糸状菌(トリコフィトン属、ミクロスポルム属、エピデルモフィトン属)、カンジダ属、スポロトリックス属及び黒色真菌に対して優れた抗真菌活性が認められている。10〜13)
テルビナフィン塩酸塩は皮膚糸状菌(T.rubrumT.mentagrophytes)に対して0.001〜0.01μg/mLの最小発育阻止濃度(MIC)を示す。13)また、T.mentagrophytes発芽分生子に対し低濃度で明らかな殺真菌作用を示す。11)
テルビナフィン塩酸塩はC.albicansに対して0.098μg/mL以上の濃度で酵母形から菌糸形への変換を阻止し14)、1μg/mL以上の濃度では酵母形増殖に対し静真菌作用を示す。9)
実験的白癬に対する作用
モルモットのT.mentagrophytesあるいはM.canis感染に対しテルビナフィン2.5mg/kg以上1日1回経口投与により優れた真菌学的治療効果が認められている。15)
また、T.mentagrophytes接種1〜2日前に本剤を1回経口投与した場合、非投与対照に比して発症陽性率及び平均病変スコアの低下が認められ、本剤の薬効の持続性が示された。16)

有効成分に関する理化学的知見

構造式
一般名
テルビナフィン塩酸塩(Terbinafine Hydrochloride)
化学名
(2E)-N, 6, 6-Trimethyl-N-(naphthalen-1-ylmethyl)hept-2-en-4-yn-1-amine monohydrochloride
分子式
C21H25N・HCl
分子量
327.89
性状
白色〜微黄白色の結晶性の粉末である。
メタノール、エタノール(99.5)又は酢酸(100)に溶けやすく、水に溶けにくい。
1.0gを水1000mLに溶かした液のpHは3.5〜4.5である。
融点
約205℃(分解)
分配係数
7.4(1-オクタノール/水)

包装

ラミシール錠 125mg:100錠(PTP)、300錠(PTP)

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
松本忠彦ほか:西日本皮膚科56(2),374,1994 〔LASJ00080〕
2
Jensen,J.C.:Clin.Exp.Dermatol.14(2),110,1989〔LASM00038〕
3
Vickers,A.E.M.et al.:Drug Metab. Dispos. 27(9),1029,1999〔LASM01071〕
4
香川三郎ほか:基礎と臨床28(1),141,1994 〔LASJ00103〕
5
Terbinafine研究班:西日本皮膚科56(4),794,1994〔LASJ00095〕
6
Terbinafine研究班:西日本皮膚科56(3),569,1994〔LASJ00090〕
7
Ryder,N.S.:Clin.Exp.Dermatol.14(2),98,1989〔LASM00034〕
8
西山彌生ほか:日本医真菌学会雑誌32(2),165,1991〔LASJ00032〕
9
平谷民雄ほか:日本医真菌学会雑誌33(1),9,1992〔LASJ00042〕
10
Petranyi,G.et al.:Antimicrob.Agents Chemother.31(9),1365,1987 〔LASM00021〕
11
平谷民雄ほか:日本医真菌学会雑誌32(4),323,1991〔LASJ00022〕
12
内田勝久ほか:日本医真菌学会雑誌32(4),343,1991〔LASJ00024〕
13
Schuster,I.et al.:"Preclinical characteristics of allylamines.";in Berg,D.et al.eds.Sterol Biosynthesis Inhibitors:Pharmaceutical and Agrochemical Aspects.:Pbl.:Ellis Horwood Ltd.,Chichester(UK)PP.449-470,1988 〔LASM00114〕
14
Schaude,M.et al.:Mykosen30(6),281,1987 〔LASM00017〕
15
Petranyi,G.et al.:Antimicrob.Agents Chemother.31(10),1558,1987〔LASM00022〕
16
内田勝久ほか:Jpn.J.Antibiot.47(1),50,1994〔LASJ00105〕

文献請求先

**サンファーマ株式会社 くすり相談センター
受付時間:9時〜17時30分
(土、日、祝日、その他当社の休業日を除く)
TEL:0120-22-6880
ホームページ:https://jp.sunpharma.com/

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
サンファーマ株式会社
東京都港区芝公園1-7-6

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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