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閲覧履歴

リレンザ

抗インフルエンザウイルス剤

1ブリスター 147.1円

作成又は改訂年月

**
2018年8月改訂
(第18版)(下線:改訂箇所)
*
2017年12月改訂
(第17版)

日本標準商品分類番号

87625

日本標準商品分類番号等

2014年3月
2007年1月
1999年2月

薬効分類名

抗インフルエンザウイルス剤

承認等

販売名

リレンザ

販売名コード

6250702G1028

承認・許可番号

21100AMY00288
RELENZA

薬価基準収載年月

2001年2月
(健保等一部限定適用)

販売開始年月

2000年12月

貯法・使用期限等

貯法 
室温保存
使用期限
包装に表示

規制区分

処方箋医薬品
(注意−医師等の処方箋により使用すること)

組成

成分・含量
1ブリスター中にザナミビル水和物をザナミビルとして5mg含有する。
添加物
乳糖水和物注)
注)夾雑物として乳蛋白を含む。

性状

両面アルミニウムのブリスター包装で、その内容物は白色の粉末である。

一般的名称

ザナミビル水和物
Zanamivir Hydrate

警告

本剤を治療に用いる場合は、本剤の必要性を慎重に検討すること。
インフルエンザウイルス感染症の予防の基本はワクチンによる予防であり、本剤の予防使用はワクチンによる予防に置き換わるものではない。

禁忌

本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

効能又は効果に関連する使用上の注意

本剤を治療に用いる場合には、抗ウイルス薬の投与が全てのA型又はB型インフルエンザウイルス感染症の治療には必須ではないことを踏まえ、本剤の使用の必要性を慎重に検討すること。
本剤を治療に用いる場合、インフルエンザ様症状の発現から2日以内に投与を開始すること。
本剤を予防に用いる場合には、原則として、インフルエンザウイルス感染症を発症している患者の同居家族又は共同生活者である下記の者を対象とする。
高齢者(65歳以上)
慢性心疾患患者
代謝性疾患患者(糖尿病等)
腎機能障害患者
本剤はC型インフルエンザウイルス感染症には効果がない。
本剤は細菌感染症には効果がない(「重要な基本的注意」参照)。
A型又はB型インフルエンザウイルス感染症の治療及びその予防

用法及び用量

治療に用いる場合
通常、成人及び小児には、ザナミビルとして1回10mg(5mgブリスターを2ブリスター)を、1日2回、5日間、専用の吸入器を用いて吸入する。
予防に用いる場合
通常、成人及び小児には、ザナミビルとして1回10mg(5mgブリスターを2ブリスター)を、1日1回、10日間、専用の吸入器を用いて吸入する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

本剤を治療に用いる場合、発症後、可能な限り速やかに投与を開始することが望ましい(症状発現から48時間経過後に投与を開始した患者における有効性を裏付けるデータは得られていない)。
本剤を予防に用いる場合には、次の点に注意して使用すること。
インフルエンザウイルス感染症患者に接触後1.5日以内に投与を開始すること(接触後 36時間経過後に投与を開始した患者における有効性を裏付けるデータは得られていない)。
インフルエンザウイルス感染症に対する予防効果は、本剤を連続して使用している期間のみ持続する。
気管支喘息及び慢性閉塞性肺疾患等の慢性呼吸器疾患のある患者に対し、慢性呼吸器疾患の治療に用いる吸入薬(短時間作用発現型気管支拡張剤等)を併用する場合には、本剤を投与する前に使用するよう指導すること(「重要な基本的注意」参照)。

使用上の注意

慎重投与

乳製品に対して過敏症の既往歴のある患者(「重要な基本的注意」参照)

重要な基本的注意

**抗インフルエンザウイルス薬の服用の有無又は種類にかかわらず、インフルエンザ罹患時には、異常行動を発現した例が報告されている(「重大な副作用」参照)
異常行動による転落等の万が一の事故を防止するための予防的な対応として、[1]異常行動の発現のおそれがあること、[2]自宅において療養を行う場合、少なくとも発熱から2日間、保護者等は転落等の事故に対する防止対策を講じること、について患者・家族に対し説明を行うこと。
なお、転落等の事故に至るおそれのある重度の異常行動については、就学以降の小児・未成年者の男性で報告が多いこと、発熱から2日間以内に発現することが多いこと、が知られている。
免疫低下状態の患者に対する使用経験が少ない。免疫低下状態の患者に投与する場合には、患者の状態を十分に観察しながら投与すること。
軽度又は中等度の喘息患者(ただし、急性のインフルエンザ症状を有さない症例)を対象とした海外の臨床薬理試験において、13例中1例に気管支攣縮が認められた。
インフルエンザウイルス感染症により気道過敏性が亢進することがあり、本剤投与後に気管支攣縮や呼吸機能の低下がみられたという報告がある(呼吸器疾患の既往歴がない患者においても同様な報告がある)。このような症状があらわれた場合、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
また、気管支喘息及び慢性閉塞性肺疾患等の慢性呼吸器疾患のある患者に本剤を投与する場合には本剤投与後に気管支攣縮が起こる可能性があることを患者に説明することとし、必要時に使用できるよう短時間作用発現型気管支拡張剤を患者に所持させること。
なお、慢性呼吸器疾患の治療に用いる吸入薬(短時間作用発現型気管支拡張剤等)を併用する場合には、本剤を投与する前に使用するよう指導すること。
細菌感染症がインフルエンザウイルス感染症に合併したり、インフルエンザ様症状と混同されることがある。細菌感染症の場合には、抗菌剤を投与するなど適切な処置を行うこと(「効能・効果に関連する使用上の注意」参照)。
本剤投与後に失神やショック症状があらわれたとの報告がある。この失神やショック症状はインフルエンザウイルス感染症に伴う発熱、脱水等の全身状態の悪化に加え、本剤を強く吸入したこと、または長く息を止めたことが誘因となった可能性がある。患者には使用説明書に記載されている吸入法を十分に理解させ、くつろいだ状態(例えば座位等)で吸入するよう指導すること。また、このような症状があらわれた場合には、患者に仰臥位をとらせ安静に保つとともに、補液を行うなど適切な処置を行うこと。
本剤は、夾雑物として乳蛋白を含む乳糖水和物を使用しており、乳製品に対して過敏症の既往歴のある患者に投与した際にアナフィラキシーがあらわれたとの報告があるので、投与に際しては十分に注意すること。

副作用

副作用等発現状況の概要

治療
<成人>
国内臨床試験において、総症例291例(40mg/日111例、吸入・鼻腔内噴霧40例を含む)中、50例(17.2%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された(承認時)。
使用成績調査及び特定使用成績調査5393例中、68例(1.3%)に副作用が報告された。その主なものは下痢13例(0.24%)、発疹7例(0.13%)、悪心・嘔吐7例(0.13%)、嗅覚障害6例(0.11%)であった(再審査終了時)。
<小児>
国内臨床試験において、総症例145例中、3例(2.1%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された(承認時)。
特定使用成績調査784例中、13例(1.7%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された(再審査終了時)。
予防
国内臨床試験において、総症例161例中、2例(1.2%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告された(承認時)。
特定使用成績調査289例中、副作用は報告されなかった(再審査終了時)。

重大な副作用

ショック、アナフィラキシー
ショック、アナフィラキシー(血圧低下、呼吸困難、咽頭・喉頭浮腫等)(頻度不明注1),2))が起こることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
気管支攣縮、呼吸困難
気管支攣縮、呼吸困難(いずれも頻度不明注1),2))が起こることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと(「重要な基本的注意」参照)。
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑
中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑(いずれも頻度不明注1),2))等の重篤な皮膚障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
**異常行動
因果関係は不明であるものの、インフルエンザ罹患時には、転落等に至るおそれのある異常行動(急に走り出す、徘徊する等)(0.06%)があらわれることがある(「重要な基本的注意」参照)。

その他の副作用

以下のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
過敏症注3)
0.1%〜1%
発疹
過敏症注3)
0.1%未満
顔面浮腫、蕁麻疹
精神神経系
0.1%未満
頭痛、手指のしびれ感、不眠症
精神神経系
頻度不明注1)
血管迷走神経反応注2)
消化器
0.1%〜1%
下痢、悪心・嘔吐
消化器
0.1%未満
咽喉乾燥、口渇、口内炎、舌あれ、食欲不振、胃部不快感
呼吸器
0.1%未満
嗄声、咽喉刺激感、鼻道刺激感、喘鳴、鼻出血、鼻漏、痰
感覚器
0.1%未満
嗅覚障害、耳鳴
循環器
0.1%未満
動悸
全身症状
0.1%未満
発汗、発熱、頚部痛、背部痛、低体温
注1) 自発報告又は海外のみで認められている副作用については頻度不明とした。
注2) 海外での頻度:0.01%未満
注3)このような場合には投与を中止すること。
<海外臨床試験>
国内臨床試験でみられず海外臨床試験でみられた主な副作用は以下の通りであり、発現頻度はいずれも1%未満であった。
失神、視力障害、喘息、気道出血、味覚障害、うつ状態、激越

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に投与する場合には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。動物実験(ラット、ウサギ)で胎盤通過性が報告されている。]
授乳婦に投与する場合には授乳を避けさせること。[授乳婦に対する安全性は確立していない。動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。]

小児等への投与

1
小児に対しては、本剤を適切に吸入投与できると判断された場合にのみ投与すること(「適用上の注意」の項参照)。
2
低出生体重児、新生児、乳児又は4歳以下の幼児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

適用上の注意

本剤は添付の専用吸入器を用いて、口腔内への吸入投与にのみ使用すること。ネブライザーもしくは機械式人工呼吸器には使用しないこと。本剤(吸入用散剤)を溶解し、ネブライザーもしくは機械式人工呼吸器を介してインフルエンザ入院患者に投与し、添加物である乳糖による医療機器の閉塞のために患者が死亡したとの報告がある。
患者又は保護者には添付の専用吸入器(ディスクヘラー)及び使用説明書を渡し、使用方法を指導すること。なお、小児に対しては、本剤を適切に吸入投与できると判断された場合にのみ投与すること(「小児等への投与」の項参照)。
ザナミビル水和物は吸湿性が高いので、ブリスターは吸入の直前に穴をあけること。

薬物動態

血中濃度
健康成人
国内及び海外の健康成人に10mgを単回吸入投与したときの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータを以下に示した。 (表1参照)

また、国内の健康成人に20mg注)を1日2回6日間反復吸入投与、海外の健康成人に10mgを1日4回6日間反復投与したとき、蓄積性は認められなかった。
(注)本剤の承認用量は1回10mgである。
腎機能障害患者(海外データ)
健康成人に比較して、重度の腎機能障害患者(CLcr:25mL/min未満)でT1/2が約5倍延長し、AUC0-∞は約7 倍増加した。この重度腎機能障害患者に通常用量(1回10mg,1日2回)を5日間吸入投与した時に推定されるAUCは、健康成人に600mgを1日2回5日間静脈内投与し忍容性を認めた時のAUC(73110ng・hr/mL)の約40分の1であった。このことから、海外では投与量の調整を行う必要はないとされているが、国内において腎機能障害患者を対象とした試験は行われていない。なお、透析を必要とするような腎機能障害患者における本剤の有効性、安全性及び薬物動態は検討されていない。
肝機能障害患者
本剤は肝で代謝されない。なお、肝機能障害患者における本剤の薬物動態は検討されていない。
高齢者
(国内データ)
高齢者6例に20mg注)単回吸入投与した時の血中薬物動態は、健康成人と比較してTmax及びT1/2に変化を認めず、Cmaxは約1.5倍、AUCは約1.6倍高かった。
(注)本剤の承認用量は1回10mgである。
(海外データ)
なお、海外では、本薬の主要排泄経路が腎であり、腎機能障害患者において投与量の調整の必要はないことから、高齢者においても投与量の調整は必要ないとされている。
小児
国内及び海外の小児に10mgを単回吸入投与したときの薬物動態パラメータを以下に示した。(表2参照)
代謝・排泄
1
健康成人
国内及び海外の健康成人に10mgを単回吸入投与したとき、投与後24時間までの未変化体の尿中排泄率は国内で投与量の9.63%、海外で7.08%であった。
(海外データ)
また、経口投与時の絶対的生物学的利用率(消化管からの吸収)は2%1)であり、残りは糞中に排泄されるものと考えられる。
なお、健康成人に50mg〜600mgを単回静脈内投与した場合、投与後24時間までの未変化体の尿中排泄率は投与量の約85〜95%で、ほとんど代謝を受けず、主に腎を介して尿中に排泄された1)
2
小児
国内及び海外の小児に10mgを単回吸入投与したとき、投与後8時間までの未変化体の尿中排泄率はいずれも約5%であった。
相互作用
本薬は静脈内投与後、代謝を受けずに、大部分が尿中に未変化体として排泄される。また、本薬がヒト肝チトクロムP-450の各分子種の代謝能に影響を与えないことがin vitro試験で確認されている2)
その他の薬物速度論的パラメータ
血漿蛋白結合率:14%以下(in vitro)2)

薬物動態の表

表1
 Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
AUC0-24
(ng・hr/mL)
T1/2
(hr)
国内データ(n=12)29.77±9.741.67±0.83166.78±39.072.56±0.56
海外データ(n=12)28.96±17.471.25±0.50149.48±79.102.48±0.28
表2
 Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
AUCinf
(ng・hr/mL)
T1/2
(hr)
国内データ(n=10)30.5±11.50.8±0.3133.5±51.32.2±0.5
海外データ(n=11)44.1±14.81.0±0.4182.7±68.02.0±0.3

臨床成績

<本邦にて実施された臨床試験成績>
国内治療試験成績
国内における成人を対象とした臨床試験成績
ザナミビル吸入(20mg、40mg/日)5日間投与において、主要評価項目である主要な3症状(発熱、頭痛及び筋肉痛)の軽減(発熱は腋窩体温が37.0℃未満、頭痛及び筋肉痛は「ほとんど気にならない」又は「症状がない」の状態が24時間以上持続した場合を軽減と定義)した率をプラセボを対照に二重盲検法により比較した。登録された333例の内、同意撤回又は有効性のデータが評価できない15例を除いた318例を有効性解析対象例として解析した結果、軽減の中央値はいずれの群も4.0日で統計学的に有意な差は見られなかった。なお、治験実施計画書から逸脱した症例数は89例(26.7%)であった。(表3参照)
日内最高体温は、2日目及び3日目においてザナミビル吸入投与はプラセボに比し速やかな低下がみられた。

また、副次的評価項目である主要な5症状(発熱、頭痛、筋肉痛、咳及び咽頭痛)について、インフルエンザウイルスの感染が確認された症例における軽減の推移を示した。(表4参照)
国内における小児を対象とした臨床試験成績
5〜14歳までの小児を対象とし、ザナミビル吸入(20mg/日)5日間投与による治療投与試験(Open試験)を実施した。主要評価項目であるインフルエンザ主要症状の軽減[体温(腋窩)37.5℃未満、咳「なし」又は「軽度」、頭痛、咽頭痛、熱感・悪寒、筋肉・関節痛が「なし/気にならない程度」の状態が24時間以上持続した場合を軽減と定義]までに要した日数(中央値)は4.0日であった。
国内予防試験成績
18歳以上の医療機関の従事者を対象とし、ザナミビル吸入(10mg/日)28日間投与による予防試験(プラセボを対照とした二重盲検群間比較試験)を実施した。その結果、インフルエンザ様症状の発現(発熱(37.5℃以上)、発熱感、咳、頭痛、咽頭痛、筋肉・関節痛のうち2つ以上の症状の発現)及びインフルエンザウイルス感染が確認された患者の割合は、ザナミビル群1.9%(3/160)、プラセボ群 3.8%(6/156)であった(p=0.331)。
<海外にて実施された臨床試験成績>
海外治療試験成績
海外における成人を対象とした臨床試験
インフルエンザウイルスの感染が確認された症例において、南半球、欧州の試験ではザナミビル吸入投与はプラセボに比し有意に速い軽減がみられたが、最も症例数の多かった北米の試験では本剤群とプラセボ群の軽減に要した日数について統計的な有意差は認められなかった。
なお、これらの試験ではB型インフルエンザウイルス感染症に対する効果を確認するには充分な症例数が収集されなかった。(表5参照)
主要評価項目の結果
ザナミビル20mg/日吸入における症状の軽減の速さを、投与した全例の集団、インフルエンザウイルスの感染が確認された集団について二重盲検法によりプラセボを対照として比較した。なお、発熱がなくなり(口腔内体温37.8℃未満かつ発熱感無)、頭痛、筋肉痛、咽頭痛及び咳が「軽症」又は「症状無」の状態が24時間以上持続した場合を軽減と定義した。その結果、南半球、欧州の試験ではザナミビル群はプラセボ群に比し有意に速い軽減がみられたが、北米の試験では群間に統計的な有意差はみられなかった。(表6参照)
上記、南半球、欧州及び北米の試験において、A型あるいはB型インフルエンザウイルスの感染が確認された患者における発熱、頭痛、筋肉痛、咽頭痛及び咳症状の軽減に要した日数(中央値)を以下に示した。なお、B型インフルエンザウイルス感染症に対する効果を確認するには充分な症例数が収集されなかった。(表7参照)
副次的な評価項目の結果
インフルエンザウイルスの感染が確認された症例を対象に、ザナミビル20mg/日吸入における症状の軽減の速さをプラセボを対照とし、インフルエンザにおける一般的な症状である咳と発熱の軽減及び二次的な合併症(気管支炎、肺炎及び副鼻腔炎等)の併発率について以下に示した。(表8参照)
その他の知見
本臨床成績の層別解析では、試験開始時に発熱が比較的高い患者(耳内あるいは口腔内体温で38.3℃以上)、あるいは症状の程度が重度の患者で治療の有益性がより高くなる可能性のあることが示された。
海外におけるハイリスク患者を対象とした臨床試験成績
海外における慢性呼吸器疾患(喘息/慢性閉塞性肺疾患)を基礎疾患に持つ患者での臨床試験成績
南半球、欧州及び北米にて、気管支喘息又は慢性閉塞性肺疾患(以下COPD)を基礎疾患にもつインフルエンザウイルス感染患者を対象とした試験が実施された。
発熱、頭痛、筋肉痛、咽頭痛及び咳の5症状の全ての症状が軽減するのに要した日数を指標として、ザナミビル(20mg/日吸入)の有効性を、プラセボを対照として評価した。評価には、インフルエンザウイルスの感染が確認された症例と試験薬が割り付けられた全例を用いた。その結果、試験薬が割り付けられた全例では、ザナミビル群はプラセボ群に比し軽減までの所要日数を1.0日短縮していたが、統計学的有意差は検出されなかった。なお、インフルエンザウイルスの感染が確認された症例でザナミビル群はプラセボ群に比し、1.5日(p=0.009)の有意な短縮がみられた。(表9参照)
有害事象の発現率は、投与中においてプラセボ群42%(111/263)、ザナミビル群38%(99/261)、投与後においてプラセボ群35%(92/263)、ザナミビル群43%(112/261)といずれも両群で同程度であった。薬剤に関連があると判定された有害事象は、投与中においてプラセボ群9%(23/263)、ザナミビル群9%(23/261)であり、投与後においてプラセボ群2%(6/263)、ザナミビル群1%未満(2/261)であった。
主な有害事象は喘息、副鼻腔炎、気管支炎であり、両群間に差は認められなかった。
肺機能に対するザナミビルの影響を喘息又はCOPDを基礎疾患にもつインフルエンザウイルス感染患者を対象にプラセボを対照として評価した。肺機能の指標として、試験期間中の朝と夜の最大呼気流量(PEFR)の変化量(患者測定)と1秒量(FEV1.0)(1日目、6日目、28日目に医療機関にて測定)を用いた。ザナミビル吸入中の最大呼気流量(PEFR)の平均値は、プラセボに比し良好に推移し、投与開始後6日目及び28日目で肺機能が投与開始前より1秒量(FEV1.0)あるいは最大呼気流量(PEFR)が20%を超えて低下した患者の頻度はザナミビル群とプラセボ群間に差はみられなかった。
海外におけるハイリスク患者での臨床試験成績
ハイリスクと定義されている患者(65歳以上、慢性呼吸器疾患、高血圧を除く心循環器系疾患、糖尿病、免疫不全状態のいずれかに該当)の集団を、南半球、欧州及び北米の臨床第III相試験(3試験)、欧州及び北米で実施された小児臨床試験、南半球での臨床第II相試験、予防検討のための家族内予防試験(予防試験に組み入れの後インフルエンザウイルス感染症に罹患した患者)から抽出し、ザナミビル20mg/日吸入投与群について、投与された全例及びインフルエンザウイルスの感染が確認された症例につきプラセボを対照として比較した。
ザナミビル群の発熱、頭痛、筋肉痛、咽頭痛及び咳の5症状の全ての症状が軽減に要する日数は、プラセボ群に比し、投与された全例で1.5日(p=0.046)、インフルエンザウイルスの感染が確認された症例で2.5日(p=0.015)の有意な短縮がみられた。(表10参照)
また、抗生物質による治療を必要とする二次的な合併症の発現率は、投与された全例では、ザナミビル群で16%(24/154)に対し、プラセボ群では25%(41/167)、インフルエンザウイルスの感染が確認された集団では、ザナミビル群で13%(14/105)に対しプラセボ群では24%(29/122)であり、ザナミビル群における発現率は有意に低かった(投与された全例p=0.042、インフルエンザウイルスの感染が確認された症例p=0.045)。(表11参照)
有害事象の発現率は、ザナミビル群で39%(60/154)、プラセボ群で43%(72/167)であった。最も多くみられた事象は「喘息症状の悪化/喘息症状の増加」であり、ザナミビル群で7%(11/154)、プラセボ群で14%(24/167)であった。(表12参照)
また、ハイリスク患者のうち慢性呼吸器疾患を有している集団(ザナミビル群109例、プラセボ群113例)での有害事象の発現率は、ザナミビル群で41%(45/109)、プラセボ群で45%(51/113)、65 歳以上の高齢者の集団(ザナミビル群36例、プラセボ群40例)においては、ザナミビル群で39%(14/36)、プラセボ群で45%(18/40)と、いずれの集団においてもザナミビル群はプラセボ群を上回らなかった。
海外における小児を対象とした臨床試験成績3)
5〜12歳までの小児を対象とした治療投与試験を、成人を対象とした治療投与試験と同様の用法・用量(ザナミビル20mg/日吸入、5日間投与)で実施した。主要評価項目であるインフルエンザ主要症状の軽減[体温(耳内)37.8℃未満、咳「なし」又は「軽度」、筋肉痛・関節痛、咽頭痛、熱感・悪寒及び頭痛「なし/少々症状あるが気にならない」の状態が24時間以上持続した場合を軽減と定義]までに要した日数(中央値)は、インフルエンザウイルスの感染が確認された集団において、ザナミビル投与群がプラセボ投与群に比し有意に短かった(p<0.001)。(表13参照)
海外予防試験成績
家族内における感染予防(海外)
家族内においてインフルエンザウイルス感染症患者が確認されてから、家族全員(5歳以上)をザナミビル10mg1日1回又はプラセボ1日1回、10日間吸入のいずれかに割り付け、予防効果を比較した。その結果、インフルエンザ様症状の発現(口腔体温37.8℃以上又は発熱感、咳、頭痛、咽頭痛、筋肉痛のうち2つ以上の症状の発現)及びインフルエンザウイルス感染が確認された患者が1例以上認められた家族の割合は、以下のとおりであった。(表14参照)
同一地域に居住している被験者における感染予防(海外)
インフルエンザウイルス感染症の発生が認められている地域を対象に、ザナミビル10mg1日1回又はプラセボ1日1回、28日間吸入のいずれかに割り付け、予防効果を比較した。その結果、インフルエンザ様症状の発現(口腔体温37.8℃以上又は発熱感、咳、頭痛、咽頭痛、筋肉痛のうち2つ以上の症状の発現)及びインフルエンザウイルス感染が確認された患者の割合は、以下のとおりであった。(表15参照)
介護施設内における感染予防(海外)
インフルエンザウイルス感染症の発生が認められている介護施設の入所者を対象に、ザナミビル10mg1日1回又は対照群1日1回、14日間投与のいずれかに割り付け、予防効果を比較した。その結果、新たな症状又は症候を発現し、インフルエンザウイルス感染が確認された患者の割合は、以下のとおりであった。(表16参照)
<本邦にて実施された製造販売後調査成績>
使用成績調査
インフルエンザウイルス感染症の治療に関する使用成績調査における安全性及び有効性は以下のとおりである。
(表17参照)
特定使用成績調査
治療
インフルエンザウイルス感染症に対する本剤の有効性を確認するために、インフルエンザ迅速診断キットの検査結果が陽性であった15歳以上の成人患者及び15歳未満の小児患者を対象とした特定使用成績調査をそれぞれ実施した。インフルエンザ主要症状軽減及び解熱の所要日数(中央値)は以下のとおりである。(表18参照)
予防
インフルエンザウイルス感染症の予防に関する有効性を確認するために、インフルエンザを発症している患者の同居家族あるいは共同生活者を対象とした調査を行った。その結果、本剤予防投与群及び非本剤予防投与群でのインフルエンザ発症率注1はそれぞれ1.13%(3/266例)及び5.06%(16/316例)であった。
注1:発熱(37.5℃以上)、さむけ・発汗、頭痛、のどの痛み、筋肉又は関節の痛み、咳のうち2症状以上が継続して1.5日以上みられ、かつ迅速診断キット陽性の患者の割合

臨床成績の表

表3 インフルエンザ症状(発熱、頭痛及び筋肉痛)の軽減率(国内治療試験:成人):累積軽減率(n=軽減人数)
薬剤群初診日2日目3日目4日目5日目6日目7日目8日目9日目
プラセボ
(n=107)
0.9
(n=1)
10.3
(n=10)
27.1
(n=18)
56.1
(n=31)
74.8
(n=20)
86.0
(n=12)
87.9
(n=2)
93.5
(n=6)
96.3
(n=3)
ザナミビル20mg/日群
(n=101)
4.0
(n=4)
13.9
(n=10)
32.7
(n=19)
62.4
(n=30)
78.2
(n=16)
86.1
(n=8)
94.1
(n=8)
97.0
(n=3)
97.0
(n=0)
ザナミビル40mg/日群
(n=110)
0.0
(n=0)
13.6
(n=15)
35.5
(n=24)
58.2
(n=25)
78.2
(n=22)
87.3
(n=10)
90.0
(n=3)
94.6
(n=5)
94.6
(n=0)
表4 インフルエンザ症状(発熱、頭痛、筋肉痛、咳及び咽頭痛)の軽減率(国内治療試験:成人):累積軽減率(n=軽減人数)
薬剤群初診日2日目3日目4日目5日目6日目7日目8日目9日目
プラセボ
(n=54)
0.0
(n=0)
3.7
(n=2)
5.6
(n=1)
20.4
(n=8)
35.2
(n=8)
46.3
(n=6)
57.4
(n=6)
61.1
(n=2)
64.8
(n=2)
ザナミビル20mg/日群
(n=55)
0.0
(n=0)
3.6
(n=2)
14.6
(n=6)
25.5
(n=6)
32.7
(n=4)
45.5
(n=7)
60.0
(n=8)
69.1
(n=5)
78.2
(n=5)
ザナミビル40mg/日群
(n=63)
0.0
(n=0)
6.4
(n=4)
20.6
(n=9)
33.3
(n=8)
52.4
(n=12)
66.7
(n=9)
74.6
(n=5)
79.4
(n=3)
84.1
(n=3)
表5 インフルエンザ症状の軽減に要した日数(中央値)の解析結果(海外治療試験:成人)
実施地域南半球欧州北米
無作為化症例数455例356例777例
治験計画書から逸脱した症例数64例
(14%)
18例
(5%)
90例
(12%)
投与された全例P6.5日
Z5.0日
p=0.011
455例
P7.5日
Z5.0日
p<0.001
356例
P6.0日
Z5.5日
p=0.228
777例
インフルエンザウイルスの感染が確認された集団P6.0日
Z4.5日
p=0.004
321例
P7.5日
Z5.0日
p<0.001
277例
P6.0日
Z5.0日
p=0.078
569例
※P:プラセボ、Z:ザナミビル20mg/日
表6 インフルエンザ症状の軽減に要した日数(中央値)(海外治療試験:成人)
解析集団/実施地域軽減に要した日数の中央値
ザナミビル20mg/日群
軽減に要した日数の中央値
プラセボ群
投与された全例  
南半球5.0日(n=227)6.5日(n=228)
欧州5.0日(n=174)7.5日(n=182)
北米5.5日(n=412)6.0日(n=365)
インフルエンザウイルスの感染が確認された集団  
南半球4.5日(n=161)6.0日(n=160)
欧州5.0日(n=136)7.5日(n=141)
北米5.0日(n=312)6.0日(n=257)
表7 ウイルス型別のインフルエンザ症状の軽減に要した日数(中央値)(海外治療試験:成人)
インフルエンザウイルスの型ザナミビル20mg/日群プラセボ群日数の差
A型5.0日(n=544)6.5日(n=493)1.5日
B型4.5日(n=63)6.5日(n=64)2.0日
表8 咳と発熱の軽減に要した日数(中央値)及び合併症の併発率(海外治療試験:成人)
実施地域咳の軽減日
ザナミビル20mg/日群
咳の軽減日
プラセボ群
発熱の軽減日
ザナミビル20mg/日群
発熱の軽減日
プラセボ群
合併症併発率
ザナミビル20mg/日群
合併症併発率
プラセボ群
南半球3.0日3.8日1.0日1.5日24%30%
欧州3.0日4.0日1.5日2.0日24%33%
北米3.0日4.5日1.5日1.5日15%22%
呼吸器系、循環器系、耳鼻咽頭部位の感染及びその他の合併症の併発率
表9 インフルエンザ症状の軽減に要した日数(中央値)(海外治療試験:慢性呼吸器疾患を有する患者)
解析集団ザナミビル20mg/日群プラセボ群日数の差P値
試験薬を割り付けた全例6.0日(n=262)7.0日(n=263)1.0日0.123
インフルエンザウイルスの感染が確認された集団5.5日(n=160)7.0日(n=153)1.5日0.009
表10 インフルエンザ症状の軽減に要した日数(中央値)(海外治療試験:ハイリスク患者)
解析集団ザナミビル20mg/日群プラセボ群日数の差P値
投与された全例5.5日(n=154)7.0日(n=167)1.5日0.046
インフルエンザウイルスの感染が確認された集団5.0日(n=105)7.5日(n=122)2.5日0.015
表11 抗生物質による治療を必要とする合併症の発現率(海外治療試験:ハイリスク患者)
解析集団ザナミビル20mg/日群プラセボ群相対リスクP値
投与された全例16%(24/154)25%(41/167)0.630.042
インフルエンザウイルスの感染が確認された集団13%(14/105)24%(29/122)0.570.045
表12 いずれかの群で5例以上発現した有害事象(海外治療試験:ハイリスク患者)
有害事象プラセボ群
n=167
ザナミビル20mg/日群
n=154
有害事象発現例数72(43%)60(39%)
 喘息症状の悪化/喘息症状の増加24(14%)11(7%)
 気管支炎11(7%)7(5%)
 嘔吐5(3%)5(3%)
 めまい3(2%)5(3%)
 肺炎1(<1%)6(4%)
 下気道感染症5(3%)0
 咳6(4%)0
表13 インフルエンザ症状の軽減に要した日数(中央値)(海外治療試験:小児)
解析集団ザナミビル20mg/日群プラセボ群日数の差P値
(95%信頼区間)
インフルエンザウイルスの感染が確認された症例4.0日(n=164)5.25日(n=182)1.25日<0.001(0.5,2.0)
表14 インフルエンザウイルス感染症患者が1例以上認められた家族の割合(海外予防試験)
試験ザナミビル10mg/日群プラセボ群P値
NAI300104%(7/169家族)19%(32/168家族)<0.001
NAI300314%(10/245家族)19%(46/242家族)<0.001
表15 インフルエンザウイルス感染症患者の割合(海外予防試験)
試験ザナミビル10mg/日群プラセボ群P値
NAIA30052.0%(11/553)6.1%(34/554)<0.001
NAI300340.2%(4/1678)1.4%(23/1685)<0.001
NAIA3005:共通の大学に属する18歳以上の者を対象とした試験。
NAI30034:共通のコミュニティーに属する高齢者(65歳以上)、糖尿病を有する患者、慢性呼吸器疾患又は慢性心疾患患者等のハイリスク患者を対象とした試験。
表16 インフルエンザウイルス感染症患者の割合(海外予防試験)
試験ザナミビル10mg/日群対照群P値
NAIA30034%(7/184)8%(16/191)0.085
NAIA30046%(15/240)9%(23/249)0.355
NAIA3003:A型インフルエンザウイルスに対してリマンタジン、B型インフルエンザウイルスに対してプラセボを投与。
NAIA3004:A型インフルエンザウイルス及びB型インフルエンザウイルスのいずれに対してもプラセボを投与。
表17
 有効性注2
解析対象全症例97.2%(4041/4159)
ハイリスク患者以外97.2%(3643/3747)
ハイリスク患者注196.6%(398/412)
ハイリスク因子
高齢者(65歳以上)
96.7%(204/211)
ハイリスク因子
慢性呼吸器疾患(気管支喘息、COPDを含む)
96.0%(169/176)
ハイリスク因子
循環器系疾患(高血圧を除く)
100.0%(28/28)
ハイリスク因子
糖尿病
98.0%(50/51)
ハイリスク因子
慢性腎不全
100.0%(3/3)
年齢
〜5歳未満
100.0%(44/44)
年齢
5歳〜15歳未満
98.1%(418/426)
年齢
15歳〜65歳未満
97.0%(3375/3478)
注1:インフルエンザウイルス感染症が重症化しやすいとされるリスク因子
注2:「有効」、「無効」、「判定不能」のうち、調査担当医師が「有効」と判定した症例
表18
評価項目所要日数(中央値)
成人(15歳以上)
所要日数(中央値)
小児(2〜15歳未満)
インフルエンザ主要症状注1軽減3日(n=421)2日(n=334)
解熱2日(n=387)2日(n=430)
注1:インフルエンザ主要症状:さむけ・発汗、頭痛、のどの痛み、筋肉又は関節の痛み、咳

薬効薬理

in vitroでの有効性
A型あるいはB型インフルエンザウイルスを感染させたMadin Darbyイヌ腎臓細胞に対して、ザナミビルは用量依存的な抗ウイルス作用を示し、そのIC50値はA型に対して0.004μM〜16μM、B型に対して0.005μM〜1.3μM、IC90値はA型に対して0.065μM〜>100μM、B型に対して0.065μM〜8.6μMであった。
動物モデルでの有効性
A型あるいはB型インフルエンザウイルスを鼻腔内に接種し感染させたマウスに対し、ザナミビルの鼻腔内投与はマウス肺中のウイルス力価を用量依存的に低下させた4)。また、A型あるいはB型インフルエンザウイルスを鼻腔内に接種し感染させたフェレットに対して、ザナミビルの鼻腔内投与は鼻腔内洗浄液中のウイルス力価を用量依存的に低下させ、発熱を抑制した5)
作用機序
ザナミビルは、インフルエンザウイルス表面に存在する酵素ノイラミニダーゼの選択的な阻害薬であり6)、A型インフルエンザウイルスで知られている全てのサブタイプのノイラミニダーゼ及びB型インフルエンザウイルスのノイラミニダーゼを阻害した7),8)。ウイルスノイラミニダーゼは新しく産生されたウイルスが感染細胞から遊離するのに必要であり、さらに、ウイルスが粘膜を通って気道の上皮細胞に接近するのにも必要である可能性がある。ザナミビルは細胞外から作用し、この酵素を阻害することで気道の上皮細胞から感染性のインフルエンザウイルスが遊離するのを阻害し、A型及びB型インフルエンザウイルスの感染の拡大を阻止すると考えられる。
耐性
急性インフルエンザウイルス感染に対するザナミビルの効果を検討した海外第II相9)及び第III相臨床試験10)並びに予防効果を検討した海外臨床試験11)で、300例以上の患者から分離したインフルエンザウイルス株においてザナミビルに対する感受性の低下した株は認められなかった。これまでのところ、B型インフルエンザウイルス感染症の免疫力の低下した小児にザナミビルを2週間投与した1症例において、ザナミビル耐性株発現の報告がある12)
国内において成人及び小児患者を対象にザナミビルに耐性を示すインフルエンザウイルス出現に関する調査を行った(2001年〜2005年シーズン:成人、2006年〜2009年シーズン:小児)。その結果、本剤投与前又は投与後に分離・同定した580例の患者のインフルエンザウイルス株のIC50値より、ザナミビル耐性が示唆される株は認められなかった。

有効成分に関する理化学的知見

一般名
ザナミビル水和物(Zanamivir Hydrate)
化学名
(+)-(4S,5R,6R)-5-acetylamino-4-guanidino-6-[(1R,2R)-1,2,3-trihydroxypropyl]-5,6-dihydro-4H-pyran-2-carboxylic acid hydrate
分子式
C12H20N4O7・xH2O
構造式
性状
白色の粉末である。
水にやや溶けにくく、エタノール(99.5)、アセトニトリル又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
0.0075mol/L硫酸溶液にやや溶けにくい。
放・吸湿性である。
分配係数(logP)
ザナミビルは両性イオンを形成するため、分配係数の測定は不可能だった。

取扱い上の注意

保険給付上の注意
本剤は「A型又はB型インフルエンザウイルス感染症の発症後の治療」の目的で使用した場合にのみ保険給付されます。

承認条件

本剤の耐性化の調査結果は、随時、規制当局に報告すること。

包装

リレンザ:(4ブリスター×5)×1

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
Cass LMR, et al.:Clin Pharmacokinet, 36(Suppl.1), 1-11(1999)
2
Daniel MJ, et al.: Clin Pharmacokinet, 36(Suppl.1), 41-50(1999)
3
Hedrick JA, et al.: Pediatr Infect Dis J, 19, 410-417 (2000)
4
Ryan DM, et al.:Antimicrob Agents Chemother,38,2270-2275(1994)
5
Ryan DM, et al.:Antimicrob Agents Chemother,39,2583-2584(1995)
6
von Itzstein M, et al.:Nature,363,418-423(1993)
7
Woods JM, et al.:Antimicrob Agents Chemother,37,1473-1479(1993)
8
Gubareva LV, et al.:Virology,212,323-330(1995)
9
Barnett JM, et al.:Antimicrob Agents Chemother,44,78-87(2000)
10
Boivin G, et al.:J Infect Dis, 181, 1471-1474 (2000)
11
Hayden FG, et al.:N Engl J Med, 343, 1282-1289 (2000)
12
Gubareva LV,et al.:J Infect Dis,178,1257-1262(1998)

文献請求先

グラクソ・スミスクライン株式会社
*東京都港区赤坂1-8-1
カスタマー・ケア・センター
*TEL:0120-561-007(9:00〜17:45/土日祝日及び当社休業日を除く)
FAX:0120-561-047(24時間受付)

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

*製造販売元(輸入)
グラクソ・スミスクライン株式会社
東京都港区赤坂1-8-1
http://jp.gsk.com

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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