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閲覧履歴

カレトラ配合内用液

抗ウイルス化学療法剤

1mL 147.4円

作成又は改訂年月

**
2017年5月改訂
(第8版)
*
2016年8月改訂

日本標準商品分類番号

87625

日本標準商品分類番号等

2013年4月
2000年9月

薬効分類名

抗ウイルス化学療法剤

承認等

販売名

カレトラ配合内用液

販売名コード

6250101S1035

承認・許可番号

22100AMX00434000
Kaletra

薬価基準収載年月

2009年9月

販売開始年月

2000年12月

貯法・使用期限等

貯法
気密容器,遮光・2〜8℃ (冷蔵庫) 保存
使用期限
ラベル,ケースに記載

規制区分

劇薬
処方箋医薬品注)
注) 注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

成分・含量
1mL中 ロピナビル80mg・リトナビル20mg
添加物
エタノール,プロピレングリコール,サッカリンナトリウム水和物,ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40,ポビドン,グリセリン,トウモロコシシロップ,塩化ナトリウム,クエン酸ナトリウム水和物,アセスルファムカリウム,無水クエン酸,l−メントール,ベンジルアルコール,バニリン,香料

性状

色・剤形淡黄色〜だいだい色の澄明な液体

一般的名称

ロピナビル・リトナビル(Lopinavir・Ritonavir)

禁忌

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
**次の薬剤を投与中の患者:ピモジド,エルゴタミン酒石酸塩,ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩,エルゴメトリンマレイン酸塩,メチルエルゴメトリンマレイン酸塩,ミダゾラム,トリアゾラム,バルデナフィル塩酸塩水和物,シルデナフィルクエン酸塩(レバチオ),タダラフィル(アドシルカ),ブロナンセリン,アゼルニジピン,リバーロキサバン,リオシグアト,ボリコナゾール,グラゾプレビル水和物〔「相互作用」の項参照〕
*腎機能又は肝機能障害のある患者で,コルヒチンを投与中の患者〔「相互作用」の項参照〕

効能又は効果/用法及び用量

効能又は効果

HIV感染症

用法及び用量

通常,成人にはロピナビル・リトナビルとして1回400mg・100mg (5mL) を1日2回食後に経口投与する.
通常,小児には,体重7kg以上15kg未満で1kgあたり12mg・3mg,15kg以上40kg以下で1kgあたり10mg・2.5mgを1日2回食後に経口投与する.最大投与量は400mg・100mg (5mL) 1日2回投与とする.

用法及び用量に関連する使用上の注意

本剤の吸収を高めるため,食後に服用すること.
併用薬剤の用法・用量,使用上の注意については,それらの薬剤の製品情報を参照すること.

使用上の注意

慎重投与

肝機能障害のある患者〔本剤は主に肝臓で代謝されるため,高い血中濃度が持続するおそれがある.また,B型肝炎,C型肝炎,トランスアミナーゼの上昇を合併している患者では肝機能障害を増悪させるおそれがある.〕
血友病及び著しい出血傾向を有する患者〔HIVプロテアーゼ阻害薬にて治療中の血友病の患者において突発性の出血性関節症をはじめとする出血事象の増加が報告されている.〕
器質的心疾患及び心伝導障害 (房室ブロック等) のある患者,PR間隔を延長させる薬剤 (ベラパミル塩酸塩,アタザナビル硫酸塩等) を使用中の患者〔本剤は軽度の無症候性PR間隔の延長が認められている (「薬物動態」の項参照).〕

重要な基本的注意

本剤の使用に際しては,患者又はそれに代わる適切な者に,次の事項についてよく説明し同意を得た後,使用すること.
本剤はHIV感染症の根本的治療薬ではないことから,日和見感染を含むHIV感染症の進展に伴う疾病を発症し続ける可能性があるので,本剤投与開始後の身体状況の変化については,すべて担当医に報告すること.
本剤の長期投与による影響については,現在のところ不明であること.
本剤による治療が,性的接触又は血液汚染等による他者へのHIV感染の危険を減少させることは明らかではないこと.
本剤投与開始後,担当医の指示なしに用量を変更したり,服用を中止したりしないこと.
本剤は併用薬剤と相互作用を起こすことがあるため,服用中のすべての薬剤を担当医に報告すること (「相互作用」の項参照).また,本剤で治療中に新たに他の薬剤を服用する場合,事前に担当医に相談すること.
本剤はエタノール42.4%を含有する.本剤の成人1日用量 (10mL) ではエタノール約4.3mLに相当するので,自動車の運転等危険を伴う作業をする際には注意すること (「相互作用」の項参照).
本剤は,チトクロームP450 (CYP3A) に対する競合的阻害作用により,種々の薬剤との相互作用が報告されている.経口抗凝血剤 (ワルファリンカリウム等),免疫抑制剤 (シクロスポリン,タクロリムス水和物等) 等治療域の狭い他の薬剤を併用する場合,併用薬剤の血中濃度のモニターや診察の回数を増やすなど慎重に投与すること (「相互作用」の項及び「薬物動態」の項参照).
HIVプロテアーゼ阻害薬にて治療中の患者において糖尿病の発症や悪化,もしくは高脂血症(コレステロール,トリグリセリドの上昇)が報告されているので,定期的な検査等を行うこと.
本剤の使用例で著しいトリグリセリド上昇を伴う膵炎が報告されている.血清リパーゼ,アミラーゼ,トリグリセリド等の定期的な検査を行うこと.
本剤は肝臓で代謝されるため,特に肝機能障害のある患者では本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるので定期的に肝機能検査値や薬物血中濃度測定等を行い,慎重に投与すること.また肝機能障害のない患者においても使用期間の長短を問わず定期的な肝機能検査値等の測定を行い,観察を十分に行うこと.
抗HIV薬の使用により,体脂肪の再分布/蓄積があらわれることがあるので,異常が認められた場合には適切な処置を行うこと.
HIVプロテアーゼ阻害薬にて治療中の血友病の患者において突発性の出血性関節症をはじめとする出血事象の増加が報告されている.
本剤を含む抗HIV薬の多剤併用療法を行った患者で,免疫再構築症候群が報告されている.投与開始後,免疫機能が回復し,症候性のみならず無症候性日和見感染(マイコバクテリウムアビウムコンプレックス,サイトメガロウイルス,ニューモシスチス等によるもの)等に対する炎症反応が発現することがある.また,免疫機能の回復に伴い自己免疫疾患(甲状腺機能亢進症,多発性筋炎,ギラン・バレー症候群,ブドウ膜炎等)が発現するとの報告があるので,これらの症状を評価し,必要時には適切な治療を考慮すること.

相互作用

本剤は肝チトクロームP450 (CYP) のアイソザイムであるCYP3Aとの親和性が強い (in vitro ).主にCYP3Aで代謝される薬剤を本剤と併用することにより,併用薬剤の代謝を競合的に阻害し,併用薬剤の血中濃度を上昇させることがある.一方でCYP3Aを誘導する薬剤を本剤と併用すると,本剤の血中濃度が低下することがある.また,CYP3Aを阻害する薬剤との併用で本剤の血中濃度が上昇することがある.
他の薬剤との相互作用は,可能なすべての組み合わせについて検討されているわけではないので,併用に際しては用量に留意して慎重に投与すること (「薬物動態」の項参照).

併用禁忌

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ピモジド[オーラップ]不整脈のような重篤な又は生命に危険を及ぼすような事象を起こすおそれがある.本剤のチトクロームP450に対する競合的阻害作用により,併用した場合これらの薬剤の血中濃度が大幅に上昇することが予測される.
エルゴタミン酒石酸塩[クリアミン]
ジヒドロエルゴタミンメシル酸塩[ジヒデルゴット等]
エルゴメトリンマレイン酸塩[エルゴメトリン]
メチルエルゴメトリンマレイン酸塩[メテルギン等]
血管攣縮などの重篤な又は生命に危険を及ぼすような事象を起こすおそれがある.本剤のチトクロームP450に対する競合的阻害作用により,併用した場合これらの薬剤の血中濃度が大幅に上昇することが予測される.
ミダゾラム[ドルミカム等]
トリアゾラム[ハルシオン等]
過度の鎮静や呼吸抑制を起こすおそれがある.本剤のチトクロームP450に対する競合的阻害作用により,併用した場合これらの薬剤の血中濃度が大幅に上昇することが予測される.
バルデナフィル塩酸塩水和物[レビトラ]
シルデナフィルクエン酸塩[レバチオ]
タダラフィル[アドシルカ]
低血圧などの重篤な又は生命に危険を及ぼすような事象を起こすおそれがある.本剤のチトクロームP450に対する競合的阻害作用により,併用した場合これらの薬剤の血中濃度が大幅に上昇することが予測される.
ブロナンセリン[ロナセン]
アゼルニジピン[カルブロック等]
リバーロキサバン[イグザレルト]
これら薬剤の血中濃度上昇により,重篤な又は生命に危険を及ぼすような事象を起こすおそれがある.本剤のチトクロームP450に対する競合的阻害作用により,併用した場合これらの薬剤の血中濃度が大幅に上昇することが予測される.
リオシグアト[アデムパス]ケトコナゾールとの併用によりリオシグアトの血中濃度が上昇し,クリアランスが低下したとの報告がある.本剤のチトクロームP450阻害作用及びリトナビルのトランスポーター(P-gp, BCRP)阻害作用により同様の相互作用を発現するおそれがある.
ボリコナゾール[ブイフェンド]リトナビルとの併用でボリコナゾールの血中濃度が低下したとの報告がある.リトナビルのチトクロームP450の誘導作用によるものと考えられている.
**グラゾプレビル水和物[グラジナ]グラゾプレビルの血中濃度が上昇したとの報告がある.ロピナビルのOATP1B阻害作用によるものと考えられている.

併用注意

※経口剤は国内未発売
薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
シルデナフィルクエン酸塩[バイアグラ]
タダラフィル[シアリス,ザルティア]
これら薬剤の血中濃度が上昇し,低血圧,失神,視覚障害や勃起持続等のこれら薬剤の副作用が発現するおそれがある.本剤がCYP3Aによるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するため.
シンバスタチン
アトルバスタチンカルシウム水和物
これら薬剤の血中濃度が上昇し,これら薬剤の副作用が発現しやすくなるおそれがある.特にシンバスタチンとの併用はなるべく避けること.本剤がCYP3Aによるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するため.
イトラコナゾール
ケトコナゾール
これら薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある.高用量 (200mg/日をこえる) 投与は避けること.本剤がCYP3Aによるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するため.
*ジヒドロピリジン骨格を有するCa拮抗剤 (フェロジピン,ニフェジピン,ニカルジピン塩酸塩等)
リファブチン
サルメテロールキシナホ酸塩
ダサチニブ
ニロチニブ
ビンカアルカロイド系抗悪性腫瘍剤 (ビンブラスチン硫酸塩,ビンクリスチン硫酸塩等)
ボセンタン水和物
コルヒチン
クエチアピンフマル酸塩
シメプレビルナトリウム
これら薬剤の血中濃度が上昇し,これら薬剤の副作用が発現しやすくなるおそれがある.
腎機能又は肝機能障害のある患者においては,コルヒチンと本剤を併用しないこと.
本剤がCYP3Aによるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するため.
クラリスロマイシン腎機能障害のある患者ではクラリスロマイシンの血中濃度が上昇するおそれがある.本剤がCYP3Aによるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するため.
シクロスポリン
タクロリムス水和物
エベロリムス
これら薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある.治療域のモニタリングを行うことが望ましい.本剤がCYP3Aによるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するため.
トラゾドン塩酸塩トラゾドンの血中濃度が上昇し,副作用が発現しやすくなるおそれがある.トラゾドンの減量を考慮すること.本剤がCYP3Aによるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するため.
**フルチカゾンプロピオン酸エステル
ブデソニド
トリアムシノロンアセトニド
これら薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある.これら薬剤との併用において,クッシング症候群,副腎皮質機能抑制等が報告されているので,併用は治療上の有益性がこれらの症状発現の危険性を上回ると判断される場合に限ること.本剤がCYP3Aによるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するため.
フェンタニル
フェンタニルクエン酸塩
フェンタニルの血中濃度が上昇し,副作用が発現しやすくなるおそれがある.副作用 (呼吸抑制等) に対する十分なモニタリングを行うことが望ましい.本剤がCYP3Aによるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するため.
**オムビタスビル水和物・パリタプレビル水和物・リトナビルパリタプレビルの血中濃度が上昇するおそれがある.本剤と同時に投与しないこと.本剤がCYP3Aによるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するため.
アミオダロン塩酸塩
ベプリジル塩酸塩水和物
リドカイン塩酸塩
キニジン硫酸塩水和物
フレカイニド酢酸塩
プロパフェノン塩酸塩
これら薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある.血中濃度のモニタリングを行うことが望ましい.本剤が肝薬物代謝酵素によるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するためと考えられている.
ジゴキシンジゴキシンの血中濃度が上昇するおそれがある.血中濃度のモニタリングを行うことが望ましい.リトナビルのP-gp阻害作用によるものと考えられている.
アファチニブマレイン酸塩アファチニブの血中濃度が上昇し,副作用が発現しやすくなるおそれがある.本剤はアファチニブと同時かアファチニブ投与後に投与すること.リトナビルのP-gp阻害作用によるものと考えられている.
ロスバスタチンカルシウムロスバスタチンの血中濃度が上昇し,ロスバスタチンの副作用が発現しやすくなるおそれがある.主としてロピナビルのOATP1B1阻害作用によるものと考えられている.リトナビルのBCRP阻害作用も関与している可能性がある.
セイヨウオトギリソウ(St. John's Wort, セント・ジョーンズ・ワート) 含有食品本剤の代謝が促進され血中濃度が低下するおそれがあるので,本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること.セイヨウオトギリソウにより誘導された肝薬物代謝酵素 (チトクロームP450) が本剤の代謝を促進し,クリアランスを上昇させるためと考えられている.
リファンピシン本剤の血中濃度が低下し,治療効果を減弱させるおそれがある.併用はなるべく避けること.これら薬剤がCYP3Aを誘導するため.
カルバマゼピン
フェノバルビタール
デキサメタゾン
ロピナビルの血中濃度が低下するおそれがある.これら薬剤がCYP3Aを誘導するため.
フェニトインロピナビル及びフェニトインの血中濃度が低下するおそれがある.相互に肝薬物代謝酵素を誘導するためと考えられている.
ワルファリンカリウムワルファリンの血中濃度に影響を与えることがある.INRのモニタリングを行うことが望ましい.肝薬物代謝酵素の関与が考えられるが機序不明.
テラプレビルテラプレビルの血中濃度が低下するおそれがある.肝薬物代謝酵素の関与が考えられるが機序不明.
**エルバスビルエルバスビルの血中濃度が上昇したとの報告がある.肝薬物代謝酵素の関与が考えられるが機序不明.
エチニルエストラジオール
エストラジオール安息香酸エステル
これら薬剤の血中濃度が低下するおそれがある.
エストロゲンをベースとする避妊剤と併用する場合は,他の避妊法に変更するか避妊法を追加する必要がある.
本剤がこれら薬剤の肝薬物代謝酵素を誘導するためと考えられている.
ラモトリギン
バルプロ酸ナトリウム
これら薬剤の血中濃度が低下するおそれがある.本剤がグルクロン酸抱合を促進するためと考えられている.
メサドン塩酸塩これら薬剤の血中濃度が低下するおそれがある.機序不明
ジスルフィラム,シアナミド,メトロニダゾール等のジスルフィラム様作用を有する薬剤ジスルフィラムあるいはシアナミド−アルコール反応を起こすおそれがある.本剤はエタノール42.4%を含有するため.
<抗HIV薬との相互作用>

1)ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬 (NRTI)
ジドブジン
アバカビル硫酸塩
これら薬剤の血中濃度を低下させるおそれがある.臨床的な影響は不明である.本剤がグルクロン酸抱合を誘導するためと考えられている.
テノホビルテノホビルの血中濃度が上昇し,腎機能障害等の副作用があらわれやすくなるおそれがある.機序不明
2)非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬 (NNRTI)
ネビラピン
エファビレンツ
ロピナビルの血中濃度が低下するおそれがある.これら薬剤がCYP3Aを誘導するため.
リルピビリン塩酸塩リルピビリンの血中濃度が上昇したとの報告がある.リルピビリンの用量調節の必要性は認められていない.本剤がCYP3Aによるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するため.
エトラビリンエトラビリンの血中濃度が低下したとの報告がある.エトラビリンの用量調節の必要性は認められていない.リトナビルの肝薬物代謝酵素誘導作用によるものと考えられている.
3)HIVプロテアーゼ阻害薬
インジナビル
サキナビル
これら薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある.本剤がCYP3Aにおけるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するため.
ネルフィナビルネルフィナビルの血中濃度が上昇するおそれがある.
ロピナビルの血中濃度が低下するおそれがある.
本剤がCYP3Aにおけるネルフィナビルの代謝を競合的に阻害するため.
ロピナビル血中濃度低下の機序は不明.
ホスアンプレナビルアンプレナビルの血中濃度が低下するおそれがある.
併用に関する推奨用量は確立されていない.
肝薬物代謝酵素の関与が考えられるが機序不明.
4)その他の抗HIV薬
マラビロクマラビロクの血中濃度が上昇するおそれがある.本剤がCYP3Aにおけるこれら薬剤の代謝を競合的に阻害するため.

副作用

副作用等発現状況の概要

承認時
海外で行われた第III相及び第III相臨床試験(総症例2,154例)において認められた主な副作用は下痢,嘔気,嘔吐,腹痛等であった.多くは軽度〜中等度であった.
再審査終了時
使用成績調査での総症例1,184例中649例(54.8%),1,344件に副作用が認められた.主な副作用(5%以上)は高脂血症211例(17.8%),下痢130例(11.0%),血中トリグリセリド増加99例(8.4%),悪心72例(6.1%),高トリグリセリド血症67例(5.7%)であった.

重大な副作用

高血糖,糖尿病
(頻度不明)
高血糖,糖尿病及び糖尿病の悪化があらわれることがある.〔HIVプロテアーゼ阻害薬にて治療中の患者に糖尿病,糖尿病の悪化及び高血糖があらわれたとの報告がある.一部の例ではインスリン又は経口糖尿病薬の投与開始や用量調節が必要となった.一部では糖尿病性ケトアシドーシスがあらわれている.HIVプロテアーゼ阻害薬を中止した例の一部では,高血糖が持続した.〕
膵炎
(頻度不明)
膵炎があらわれることがある.〔嘔気,嘔吐,腹痛等の臨床症状や血清リパーゼ,アミラーゼ,トリグリセリド等の検査値異常があらわれた場合は膵炎を疑うこと.〕
出血傾向
(頻度不明)
HIVプロテアーゼ阻害薬にて治療中の血友病の患者において突発性の出血性関節症をはじめとする出血事象の増加が報告されている.このような症状があらわれた場合には血液凝固因子を投与するなど適切な処置を行うこと.
肝機能障害,肝炎
(頻度不明)
肝機能障害,肝炎があらわれることがあるので,観察を十分に行うこと.
徐脈性不整脈
(頻度不明)
徐脈性不整脈 (洞徐脈,洞停止,房室ブロック) があらわれることがある.
中毒性表皮壊死融解症 (Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群 (Stevens-Johnson症候群),多形紅斑
(頻度不明)
中毒性表皮壊死融解症,皮膚粘膜眼症候群,多形紅斑があらわれることがある.
重大な副作用の注意
以上のような症状があらわれた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと.これら副作用との因果関係は確立されていない.

その他の副作用

全身症状
2%以上
頭痛
全身症状
2%未満
無力症,疼痛,背部痛,胸痛,悪寒,嚢胞,浮腫,末梢性浮腫,顔面浮腫,発熱,インフルエンザ,倦怠感,ウイルス感染,細菌感染,過敏症,肥大,薬物過敏症,免疫再構築症候群,四肢痛,顔面腫脹
全身症状
頻度不明
体脂肪の再分布/蓄積 (胸部,体幹部の脂肪増加,末梢部の脂肪減少,野牛肩)
循環器
2%未満
深部静脈血栓症,高血圧,心悸亢進,血栓性静脈炎,血管炎,血管障害,心房細動,起立性低血圧,静脈瘤,心筋梗塞,血管拡張,狭心症,三尖弁閉鎖不全症
消化器
2%以上
下痢,嘔気,腹痛,嘔吐,アミラーゼ上昇,鼓腸
消化器
2%未満
消化不良,食欲不振,胆嚢炎,便秘,口内乾燥,嚥下障害,腸炎,おくび,食道炎,大便失禁,胃炎,胃腸炎,出血性腸炎,食欲亢進,唾液腺炎,口内炎,潰瘍性口内炎,異常便,腹部膨満感,小腸炎,歯周炎,胆管炎,上腹部痛,リパーゼ上昇,腹部不快感,下腹部痛,十二指腸炎,胃潰瘍,胃食道逆流性疾患,痔核,直腸出血
肝臓 
2%以上
肝機能検査異常,ビリルビン値上昇
肝臓 
2%未満
黄疸,肝腫大
血液 
2%以上
血小板減少,好中球減少
血液 
2%未満
貧血,白血球減少症,リンパ節症,脾腫,ヘモグロビン減少
代謝・栄養
2%以上
総コレステロール上昇,トリグリセリド上昇,ナトリウム低下,ナトリウム上昇
代謝・栄養
2%未満
後天性リポジストロフィー,ビタミン欠乏症,脱水,耐糖能低下,乳酸性アシドーシス,肥満,体重減少,血中尿酸上昇,無機リン低下,CK (CPK) 上昇
内分泌系
2%未満
クッシング症候群,甲状腺機能低下,女性型乳房,乳房腫大
筋骨格
2%未満
筋肉痛,関節痛,骨関節炎,骨壊死
精神神経系
2%未満
不眠,異夢,激越,健忘,不安,運動失調,錯乱状態,抑うつ,浮動性めまい,回転性めまい,ジスキネジア,感情不安定,脳症,緊張亢進,リビドー減退,神経過敏,ニューロパチー,末梢性ニューロパチー,感覚異常,末梢神経炎,傾眠,思考異常,振戦,無感情,脳梗塞,痙攣,顔面神経麻痺,片頭痛,錐体外路症状,失見当識,気分動揺,平衡障害
皮膚 
2%未満
発疹,ざ瘡,脱毛,皮膚乾燥,剥脱性皮膚炎,せつ腫症,斑状丘疹性皮疹,爪疾患,そう痒,良性皮膚腫瘍,皮膚変色,多汗症,湿疹,脂漏,皮膚潰瘍,蜂巣炎,毛包炎,脂肪腫症,アレルギー性皮膚炎,特発性毛細血管炎,皮膚肥厚
呼吸器
2%未満
呼吸困難,肺水腫,副鼻腔炎,咽頭炎,喘息,鼻炎,気管支炎,気管支肺炎
感覚器
2%未満
視覚障害,眼疾患,中耳炎,味覚異常,耳鳴,聴覚過敏
泌尿器・生殖器
2%未満
射精障害,男性性腺機能低下,腎結石,尿異常,腎炎,無月経,会陰膿瘍,血尿,尿臭異常,月経過多,クレアチニンクリアランス低下
その他の副作用の注意
以上の症状があらわれた場合には,症状に応じて適切な処置を行うこと.上記の頻度は海外第III相及び第III相臨床試験(総症例2,154例)において認められた副作用の発現率をあらわす.頻度不明は自発報告における副作用である.

高齢者への投与

高齢者における薬物動態については十分な検討がなされていない.高齢者への投与に際しては生理機能の低下及び合併症,併用薬剤等に注意すること.

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること.〔動物実験 (ラット) では,ロピナビルとリトナビル (2:1) を最大耐量で投与し,推奨臨床用量で到達しうる濃度よりやや低い血中濃度に到達させたが,妊孕性への影響は認めなかった.
妊娠動物 (ラット及びウサギ) にロピナビル・リトナビルを投与した試験では,投与に関連した形成異常を認めなかった.ラットにおける検討では,母動物に毒性があらわれる用量 (100mg/kg/日・50mg/kg/日) において,発生毒性 (吸収胚,胎児生存率の低下,胎児体重の低下,骨格変異及び骨化遅延の発現率上昇) が認められた.周産期ラットにおいては発生毒性 (生後21日目までの胎児生存率低下) が認められた.ウサギにおける検討では,母動物に毒性があらわれる用量 (80mg/kg/日・40mg/kg/日) において,発生毒性を認めなかった.〕
授乳婦に投与する場合には,授乳を中止させること.〔米国疾病管理センター (CDC) は,HIV伝播を避けるため,HIV陽性の母親は授乳を避けるよう勧告している.ロピナビルは乳汁に移行することが報告されている (ラット).ヒト乳汁への本剤の移行は不明である.〕

小児等への投与

6ヵ月未満の乳児に対する安全性は確立していない.12歳未満のHIV感染症小児に対する使用経験は少ないが,有害事象の発生状況においては成人との差は認められていない.
特に新生児や乳児においては本剤に含有されるエタノールやプロピレングリコール (エタノールはプロピレングリコールの代謝を阻害する) の代謝能が低いため,十分注意すること.

過量投与

本剤の過量投与では,急性アルコール中毒を起こす可能性がある.本剤は添加物としてエタノール42.4% (v/v) 及びプロピレングリコール15.3% (w/v) が含有されているので,特に小児においては十分注意すること.
本剤のヒトにおける急性過量投与の経験は少ない.過量投与時には副作用の発現に注意するとともに,患者のバイタルサインのモニタリングや臨床状態の観察などの一般的な支持療法を行う.必要に応じて催吐や胃洗浄を行い,未吸収の薬剤を除去する.活性炭を未吸収薬剤の除去に使用しても良い.
有効成分ロピナビル・リトナビルの蛋白結合率が高いため,透析による除去効果は低い.本剤に含有されるエタノール及びプロピレングリコールは透析によって除去できる.

適用上の注意

本剤は,冷蔵庫内 (2〜8℃) で保存すること.なお,携帯の目的で一時的に冷蔵庫外に出す場合,25℃以上を避けること.

その他の注意

HIVプロテアーゼ阻害薬 (特に逆転写酵素阻害薬との併用例において) によりCK (CPK) 上昇,筋肉痛,筋炎,まれに横紋筋融解症を発現したとの報告がある.
長期がん原性試験で,最大耐量 (通常用量ロピナビル・リトナビル400/100mg1日2回投与のヒトにおけるロピナビルの暴露量のほぼ2倍) を投与したマウスで肝腫瘍の軽度の増加が認められている.

薬物動態

<外国人による成績 (参考)>
薬物動態
男性健康被験者及びHIV陽性患者に対しリトナビルの併用の有無によりロピナビルの薬物動態を検討したところ,健康被験者−患者間で差を認めなかった.ロピナビルは主にCYP3Aにより代謝される.リトナビルはCYP3Aにおけるロピナビルの代謝を競合的に阻害することでロピナビルの血中濃度を上昇させる.ロピナビル・リトナビル400mg・100mg BIDを投与したHIV陽性患者におけるロピナビルの定常期血中濃度は,リトナビル濃度の15〜20倍であった.(ロピナビルの各パラメータ: AUC=160μg・hr/mL,Cmax=9.58±4.41μg/mL,Cmin=3.83±3.44μg/mL,Tmax=3±2hr)リトナビルの血中濃度は,リトナビル600mg BIDを投与した場合の血中濃度の7%未満であった.ロピナビルのin vitroEC50は,リトナビルの約10分の1である.すなわち本剤の抗ウイルス活性は,ロピナビルによるものである.
HIV陽性成人患者21名に対し,ロピナビル・リトナビル400mg・100mgを1日2回,3〜4週間にわたり投与した場合のロピナビルとリトナビルの定常状態血中濃度の平均値を下図に示す.

食事が経口投与に及ぼす影響
脂肪含量が中等度の食事 (500〜682kcal,22.7〜25.1%は脂肪由来) の後にロピナビル・リトナビル3カプセル (400mg・100mg) を単回投与した場合,ロピナビルのAUCが48%,Cmaxが23%上昇した (空腹時投与との比較).高脂肪食 (872kcal,55.8%が脂肪由来) の摂取後のカプセル剤投与ではAUCは97%,Cmaxは43%上昇した (空腹時投与との比較).本剤は食後投与すること.
分布
定常期におけるロピナビルの血漿蛋白結合率は約98〜99% (血漿遊離分画 (Fu): 約1〜2%) である.ロピナビルは,α1-酸性糖蛋白質 (AAG) とアルブミンに結合するが,親和性はAAGの方が高い1).ロピナビル・リトナビル400mg・100mg BIDの投与後に認められる濃度範囲では,定常期におけるロピナビルの血漿蛋白結合率は一定であり,健康被験者とHIV陽性患者との間に差は認められていない.
代謝2), 3)
ヒト肝ミクロソームを用いたin vitro 試験で,ロピナビルは主に酸化代謝を受けることが示された.ロピナビルはCYPのアイソザイムのうち,主としてCYP3Aにより代謝される.リトナビルはCYP3Aと強い親和性を示し,CYP3Aによるロピナビルの代謝を阻害するためロピナビルの血中濃度が上昇する.健康被験者に14C標識ロピナビルを用いたロピナビル・リトナビル400mg・100mgを単回投与した場合,血中放射活性の89%が未変化体に由来した.ロピナビルの酸化代謝物は,ヒトでは少なくとも13種類認められている.4-oxo体及び4-水酸化体のエピマー各2種が抗ウイルス活性をもつ代謝物であるが,その量は血中の総放射活性物量のごく一部である.リトナビルは代謝酵素を誘導して自らの代謝を誘導するため,ロピナビルの代謝も誘導すると考えられる.反復投与を開始するとロピナビルの血中濃度は徐々に低下し約10〜16日後に安定する.
排泄
14C標識ロピナビル・リトナビルの400mg・100mgを単回投与した場合,10.4±2.3%が尿中へ,82.6±2.5%が糞中へ排泄された.また,未変化体約2.2%が尿中へ,19.8%が糞中へ排泄された.反復投与した場合は,投与したロピナビルの3%未満が未変化体として尿中に排泄された.投与間隔を12時間とした場合のロピナビルの半減期(T1/2) は平均5〜6時間,見かけの経口クリアランス (CL/F) は6.4±4.4L/hrであった.
軽度〜中等度の肝機能障害患者における薬物動態4)
HIVとHCVに感染している軽度〜中等度の肝機能障害患者 (n=12) と肝機能障害のないHIV感染症患者 (n=12)に対する薬物動態臨床試験 (ロピナビル・リトナビル400mg・100mg BID) において,肝機能障害患者群では非肝機能障害患者群と比較して,ロピナビルのAUCが約30%,Cmaxが約20%上昇し,蛋白結合率は低下した (HIV・HCV感染患者: 99.09%,HIV・非肝機能障害患者: 99.31%).なお,重度の肝機能障害患者における臨床試験は行われていない.
薬物相互作用3)
本剤は,主としてCYP3Aにより代謝される.本剤に含まれるリトナビルはCYP3Aと特に強い親和性を示し,主にCYP3A (3A4,3A5,3A7) で代謝される薬剤の代謝を競合的に阻害する.臨床用量で得られる濃度の範囲ではCYP2D6,CYP2C9,CYP2C19,CYP2E1,CYP2B6,CYP1A2を阻害しない.また,自らの代謝を誘導し,CYP及びグルクロン酸抱合で代謝される一部の併用薬剤の代謝も促進させることが明らかにされている (in vivo ).CYP3Aを誘導する薬剤は,ロピナビルのクリアランスを上昇させ,ロピナビルの血中濃度を低下させると考えられる.

本剤と併用する可能性の高い薬剤について,それら薬剤の薬物動態への影響を以下に示す.(薬物動態の表1 併用薬がロピナビルの薬物動態に及ぼす影響、薬物動態の表2 ロピナビル・リトナビルが併用薬の薬物動態に及ぼす影響参照)
他の抗HIV薬との併用
ラルテグラビル:臨床的に影響のある相互作用は認められていない.
心電図に対する影響
健康成人39例に本剤400mg・100mg BID及び800mg・200mgBIDを3日間 (4回) 投与したときのQTcF間隔変化の最大平均値 (及び95%上限信頼限界値) はそれぞれ3.6 (6.3) msec及び13.1 (15.8) msecであった.QTcF間隔がベースラインから60msec以上変化したか500msecを超えた例はなかった.また,3日目において軽度のPR間隔延長が認められた.最大PR間隔は286msecであった.
※本剤の承認配合比と異なる.

薬物動態の表

表1 併用薬がロピナビルの薬物動態に及ぼす影響
併用薬併用薬の用量 (mg)ロピナビル・リトナビルの用量 (mg)nロピナビル薬物動態の変化率
(併用薬併用/非併用時)
  
    CmaxAUCCmin
アンプレナビル750BID,10日400・100 BID,21日120.720.620.43
アトルバスタチン20QD,4日400・100 BID,14日120.900.900.92
エファビレンツ1600QHS,9日400・100 BID,9日11,70.970.810.61
ケトコナゾール200単回400・100 BID,16日120.890.870.75
ネルフィナビル1000BID,10日400・100 BID,21日130.790.730.62
ネビラピン200BID,定常 (1年以上)2400・100 BID,定常 (1年以上)22,190.810.730.49
ネビラピン7mg/kgもしくは4mg/kgQD,2週; BID1週3300・75mg/m2BID,3週12,150.860.780.45
オメプラゾール40QD,5日400・100BID,10日121.081.071.03
オメプラゾール40QD,5日800・200QD,10日120.940.920.71
ラニチジン150単回400・100BID,10日120.980.980.93
ラニチジン150単回800・200QD,10日110.980.960.85
プラバスタチン20QD,4日400・100 BID,14日120.980.950.88
リファブチン150QD,10日400・100 BID,20日141.081.171.20
リファンピシン6600QD,10日400・100 BID,20日220.450.250.01
リファンピシン6600QD,14日800・200 BID,9日4101.020.840.43
リファンピシン6600QD,14日400・400 BID,9日590.930.981.03
リトナビル2100BID,3-4週400・100 BID,3-4週8,211.281.462.16
テラプレビル750TID,10日400・100 BID,20日120.961.061.14
特に断りのない限りすべて健康被験者におけるカプセル剤又は液剤の試験である
1.リトナビルの薬物動態はエファビレンツ併用の影響を受けない
2.HIV陽性成人患者の試験
3.HIV陽性患児 (6ヵ月齢〜12歳) の試験
4.漸増投与800・200BID (533・133BID×1日,667・167BID×1日,800・200BID×7日) と400・100 BID×10日との比較
5.漸増投与400・400BID (400・200BID×1日,400・300BID×1日,400・400BID×7日) と400・100 BID×10日との比較
6.標準用量の本剤との併用は推奨されない
※ 平行法による検討 (n: ロピナビル・リトナビル+併用薬投与例,ロピナビル・リトナビル単独投与例)
† 錠剤による試験
表2 ロピナビル・リトナビルが併用薬の薬物動態に及ぼす影響
併用薬併用薬の用量 (mg)ロピナビル・リトナビルの用量 (mg)n併用薬の薬物動態変化率
(本剤併用/非併用時)
  
    CmaxAUCCmin
アンプレナビル1750BID,10日併用 対
1200BID,14日単独
400・100 BID,21日111.121.724.57
アトルバスタチン20QD,4日400・100 BID,14日124.675.882.28
エファビレンツ600QHS,9日400・100 BID,9日11,120.910.840.84
エチニルエストラジオール35μgQD,21日400・100 BID,14日120.590.580.42
インジナビル1600BID,10日併用/食後 対
800TID,5日単独/空腹
400・100 BID,15日130.710.913.47
ケトコナゾール200単回400・100 BID,16日121.133.04N/A
ラモトリギン100BID,12日対100BID,8日単独400・100 BID,12日180.540.50.44
ラモトリギン200BID,9日対100BID,8日単独400・100 BID,9日151.030.910.79
マラビロク300BID400・100 BID111.973.959.24
メサドン5単回400・100 BID,10日110.550.47N/A
ネルフィナビル1
M8代謝物
1000BID,10日併用 対
1250BID,14日単独
400・100 BID,21日130.93
2.36
1.07
3.46
1.86
7.49
ネビラピン200QD,14日; 200BID,6日400・100 BID,20日5,61.051.081.15
ノルエチンドロン1QD,21日400・100 BID,14日120.840.830.68
プラバスタチン20QD,4日400・100 BID,14日121.261.33N/A
リファブチン150QD,10日併用 対
300QD,10日単独
400・100 BID,10日122.123.034.90
25-O脱アセチルリファブチン150QD,10日併用 対
300QD,10日単独
400・100 BID,10日1223.647.594.9
リファブチン+25-O脱アセチルリファブチン2150QD,10日併用 対
300QD,10日単独
400・100 BID,10日123.465.739.53
テラプレビル750TID,10日400・100 BID,20日120.470.460.48
サキナビル1800BID,10日併用 対
1200TID,5日単独
400・100 BID,15日146.349.6216.74
サキナビル11200BID,5日併用 対
1200TID,5日単独
400・100 BID,20日106.449.9116.54
特に断りのない限りすべて健康被験者におけるカプセル剤又は液剤の試験である
1.用量補正は行っていない
2.用量補正後の合計
※ 平行法による検討 (n:ロピナビル・リトナビル+併用薬投与例,併用薬単独投与例)
N/A:データなし

臨床成績

<外国人による成績(参考)>
試験863 (カプセル剤):
抗HIV薬治療未経験の成人HIV感染症患者653例を対象として,ロピナビル・リトナビル (LPV/r) 400mg・100mg BID,サニルブジン (d4T) 及びラミブジン (3TC) の併用群,もしくはネルフィナビル (NFV) 750mg TID,サニルブジン及びラミブジンの併用群に無作為に割り付け,多施設二重盲検試験を実施した.開始時の平均CD4リンパ球数は259cells/mm3(2〜949cells/mm3) で,平均血中HIV RNA量は4.9log10copies/mL(2.6〜6.8log10copies/mL) であった.
第48週の血中HIV RNA量が400copies/mL未満であった患者の比率は,LPV/r群75%,NFV群62%であった.
血中HIV RNA量が50copies/mL未満であった患者の比率はLPV/r群67%,NFV群52%であった.CD4リンパ球数は,開始時に比べ,LPV/r群で207cells/mm3,NFV群で195cells/mm3増加した.

48週までの治療反応の経過は次図の通り.



48週までの治療反応の内訳と中止理由は次の通り.(臨床成績の表参照)
試験7205)(カプセル剤):
HIV感染症患者100例を対象として,ロピナビル・リトナビル (LPV/r) の各用量群 (第I群: 200mg・100mgBID及び400mg・100mg BID,第II群: 400mg・100mg BID及び400mg・200mgBID) に割り付け,ラミブジン (150mg BID) とサニルブジン (40mg BID) を併用する多施設二重盲検試験を実施した.48〜72週が経過した時点で,患者はすべてLPV/r 400mg・100mg BIDのオープンラベル臨床試験に移行した.試験開始時の平均CD4リンパ球数は338cells/mm3(3〜918cells/mm3),平均血中HIV RNA量は4.9log10copies/mL(3.3〜6.3log10copies/mL) であった.
360週間後,血中HIV RNA量が400 (50) copies/mL未満であった患者は,61% (59%) であり,CD4リンパ球数は501cells/mm3増加した.360週間の投与期間中,39例が脱落し,このうち15例 (15%) は有害事象による中止,1例 (1%) は死亡による中止であった.
試験765 (カプセル剤):
HIVプロテアーゼ阻害薬を1剤使用した経験があるが非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬 (NNRTI) 治療未経験のHIV感染症患者70名を対象として,ロピナビル・リトナビル (LPV/r) の各用量群 (400mg・100mg BID,400mg・200mgBID) に割り付け,ネビラピン (200mg BID) と2剤のヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬 (NRTI) を併用する多施設二重盲検試験を実施した.試験開始時における平均CD4リンパ球数は372cells/mm3(72〜807cells/mm3),平均血中HIV RNA量は4.0log10copies/mL(2.9〜5.8log10copies/mL) であった.
144週後,血中HIV RNA量が400 (50) copies/mL未満であった患者は,54% (50%) であり,CD4リンパ球数は両群平均で212cells/mm3増加した.144週間の投与期間中,27例 (39%) が脱落し,このうち,9例 (13%) は有害事象による中止,2例 (3%) は死亡による中止例であった.
試験9406)(液剤):
出生後6ヵ月以上12歳以下のHIV感染症小児100例,抗HIV化学療法未経験者44例,経験者56例,(共にNNRTIの使用経験なし)を,ロピナビル・リトナビル (LPV/r)230mg/m2・57.5mg/m2BID及び300mg/m2・75mg/m2BIDの2群にわけ,逆転写酵素阻害薬 (未経験群はサニルブジンとラミブジンを併用し,経験群はネビラピンに加え2剤までのヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬) を併用投与した.試験開始時における平均CD4リンパ球数は838cells/mm3で平均血中HIV RNA量は4.7log10copies/mLであった.
48週後,未経験群で80%,経験群で71%の患者で血中HIV RNA量が400copies/mL未満に減少した.CD4リンパ球数は未経験群で平均して404cells/mm3,経験群で284cells/mm3増加した.48週の投与期間中2例が脱落した.この試験結果により,6ヵ月以上12歳以下の小児では,ネビラピンを併用しない場合はLPV/r230mg/m2・57.5mg/m2BID,ネビラピンを併用する場合はLPV/r300mg/m2・57.5mg/m2BIDが成人におけるLPV/r400・100mgBIDの投与 (ネビラピンを併用しない場合) に相当するロピナビル血中濃度を得られると考えられた.
※本剤の承認配合比と異なる.

臨床成績の表

結果LPV/r+d4T+3TC
n=326
NFV+d4T+3TC
n=327
レスポンダー175%62%
ウイルス学的失敗
 (ウイルスリバウンド)
 (VL<400copies/mLに抑制不能)
9%
 (7%)
 (2%)
25%
 (15%)
 (9%)
死亡2%1%
有害事象による中止4%4%
その他の理由による中止210%8%
1.血中HIV RNA(VL)<400copies/mL
2.追跡不能,脱落,コンプライアンス不良,プロトコール違反等

薬効薬理

作用機序
本剤はロピナビルとリトナビルの配合剤である.ロピナビルはHIVプロテアーゼの活性を阻害し,HIVプロテアーゼによるgag -pol ポリ蛋白質の開裂を抑制することで,感染性を持つ成熟したHIVの産生を抑制する.リトナビルは,CYP3Aによるロピナビルの代謝を競合的に阻害し,ロピナビルの血中濃度の上昇をもたらす.本剤の抗ウイルス活性は,ロピナビルによるものである (「薬物動態」の項参照).
本剤はHIVプロテアーゼに対する選択的親和性を有し,ヒトのアスパルティックプロテアーゼに対してはほとんど阻害作用を示さない.
抗ウイルス作用 (in vitro)
HIV標準株による感染後早期のリンパ芽球細胞株及び臨床分離株に感染した末梢血リンパ球細胞におけるロピナビルの抗ウイルス作用を検討した.ヒト血清非存在下では,5種類のHIV-1標準株に対するロピナビルの平均EC50は10〜27nM (0.006〜0.017μg/mL) であり7),6種類のHIV-1臨床分離株に対するロピナビルの平均EC50は4〜11nM (0.003〜0.007μg/mL) であった.50%ヒト血清存在下ではHIV-1標準株に対するロピナビルの平均EC50は65〜289nM (0.04〜0.18μg/mL) であり,7〜11倍の効力低下がみられた.
薬剤耐性
ロピナビルに対する感受性が低下したHIV-1変異株を分離し,ロピナビル単独,あるいは臨床投与時の血中濃度でのロピナビルとリトナビルの存在下にHIV-1のin vitro 継代培養を行った.継代培養で分離された株の表現型と遺伝子型を検討したところ,リトナビルの存在はロピナビル耐性株の出現に影響を及ぼさないことが示唆された (in vitro ).
交差耐性:
HIVプロテアーゼ阻害薬 (PI) 間で観察される交差耐性は多様であった.本剤の治療によってロピナビルに対する感受性が低下したウイルスの交差耐性に関する情報はほとんど得られていない.
ロピナビルに対する表現型耐性の増加を認めたPI使用歴のある4例から得られた分離株は本剤投与前からリトナビル,インジナビル,ネルフィナビルに対する交差耐性が維持されていたか,本剤投与後に交差耐性を獲得した.リバウンドしたすべてのウイルスはアンプレナビルに対する感受性を十分に維持していたか,弱い感受性の低下が認められたにとどまった (ロピナビルの最大99倍と比較し,アンプレナビルでは最大8.5倍).ウイルスのリバウンドを経験した被験者のうち,サキナビルの使用経験のない被験者由来の2株は,サキナビルに対する感受性を維持していた.
ロピナビル・リトナビルを含む併用療法を開始した抗レトロウイルス療法経験患者における抗ウイルス作用減少と遺伝子型との関連:
HIVプロテアーゼにアミノ酸置換 (L10F/I/R/V,K20M/N/R,L24I,L33F,M36I,I47V,G48V,I54L/T/V,V82A/C/F/S/T,I84V) が3以上存在すると本剤のウイルス学的反応に影響を及ぼすことがわかっている.複数の本剤臨床試験におけるHIVプロテアーゼ阻害薬 (PI) 耐性変異数と併用療法におけるウイルス学的反応との関係は以下の通りであった.(薬効薬理の表参照)
HIVプロテアーゼ阻害薬 (PI) 既使用例における抗ウイルス作用:
ロピナビルに対するin vitro 感受性低下の臨床的意義を検討するため,複数のPIによる治療にもかかわらず血中HIV RNA量が1,000copies/mLを超えた患者56名に対し本剤を投与し,ウイルスの遺伝子型と表現型を評価した.開始時に分離した56株に対するロピナビルのEC50は,野性株に対するEC50の0.5〜96倍であった.48週間にわたり本剤,エファビレンツ及びヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬を投与した後,血中HIV RNA量が400copies/mL以下となった患者は,開始時ロピナビル感受性が10倍以下,10倍超〜40倍未満,及び40倍以上の患者群でそれぞれ93% (25/27),73% (11/15),25% (2/8) であった.また,これら開始時ロピナビル感受性患者群で血中のHIV RNA量が50copies/mL以下となった患者は,それぞれ81% (22/27),60% (9/15),25% (2/8) であった.
本剤投与中の耐性ウイルスの選択:
227例の抗レトロウイルス療法未経験者及びHIVプロテアーゼ阻害薬 (PI) 既使用例を対象にした第II相臨床試験では,12〜100週間にわたり本剤を服用した後にウイルス量が定量可能 (>400copies/mL) であった患者のうち4例の分離株は,試験開始時の分離株に比べ,ロピナビルに対する感受性が著しく低下していた.試験開始時におけるこれら患者4例すべての分離株には,PI耐性に関連する変異が少なくとも4箇所認められた.また,ウィルスリバウンド後では,全ての分離株で変異数が増加しており,PI耐性に関連する変異も含まれていた.しかし,現時点ではデータが不十分なため本剤投与患者における変異パターンがロピナビルによるものかどうかは同定できていない.

薬効薬理の表

PI耐性変異数1
(試験開始時)
ウイルス学的反応(HIV RNA <400copies/mL)が認められた割合(48週時)
試験8888)
(1種類のPI治療経験者2,NNRTI未経験者)n=130
ウイルス学的反応(HIV RNA <400copies/mL)が認められた割合(48週時)
試験765
(1種類のPI治療経験者3,NNRTI未経験者)n=56
ウイルス学的反応(HIV RNA <400copies/mL)が認められた割合(48週時)
試験9579)
(複数のPI治療経験者4,NNRTI未経験者)n=50
0〜276/103(74%)34/45(76%)19/20(95%)
3〜513/26(50%)8/11(73%)18/26(69%)
6以上0/1(0%)N/A1/4(25%)
1.本分析で検討した置換には,L10F/I/R/V,K20M/N/R,L24I,L33F,M36I,I47V,G48V,I54L/T/V,V82A/C/F/S/T,I84Vが含まれる
2.IDV43%,NFV42%,RTV10%,SQV15%
3.IDV41%,NFV38%,RTV4%,SQV16%
4.IDV86%,NFV54%,RTV80%,SQV70%

有効成分に関する理化学的知見

構造式
一般名
ロピナビル (Lopinavir) [JAN]
化学名
(-)-(2S )-N-{ (1S , 3S , 4S )-1-benzyl-4-[2-(2, 6-dimethylphenoxy) acetylamino]-3-hydroxy-5-phenylpentyl}-3-methyl-2-(2-oxotetrahydropyrimidin-1-yl) butyramide
分子式
C37H48N4O5
分子量
628.80
性状
白色〜淡黄褐色の粉末で,柔らかい塊を含むこともある.
構造式
一般名
リトナビル (Ritonavir) [JAN]
化学名
(+)-5-thiazolylmethyl[(αS )-α-[(1S , 3S )-1-hydroxy-3-[(2S )-2-[3-[(2-isopropyl-4-thiazolyl) methyl]-3-methylureido]-3-methylbutyramido]-4-phenylbutyl] phenethyl] carbamate
分子式
C37H48N6O5S2
分子量
720.94
性状
白色〜淡黄褐色の粉末で,柔らかい塊を含むこともある.

包装

カレトラ配合内用液:160mL/瓶×1

主要文献及び文献請求先

主要文献

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Peng, JZ., et al.: J. Clin. Pharmacol., 2006; 46, 265-274
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