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スンベプラカプセル100mg

抗ウイルス剤/HCV NS3/4Aプロテアーゼ阻害剤

1カプセル 2847.4円

作成又は改訂年月

**
2017年3月改訂
(第11版)
2016年5月改訂

日本標準商品分類番号

87625

日本標準商品分類番号等

2015年3月
2014年7月

薬効分類名

抗ウイルス剤/HCV NS3/4Aプロテアーゼ阻害剤

承認等

販売名

スンベプラカプセル100mg

販売名コード

6250039M1027

承認・許可番号

22600AMX00765000
Sunvepra Capsules

薬価基準収載年月

2014年9月

販売開始年月

2014年9月

貯法・使用期限等

貯法
遮光・室温保存
使用期限
2年(使用期限の年月は外箱に記載されています。)

規制区分

劇薬
処方箋医薬品
注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

スンベプラカプセル100mgは1カプセル中アスナプレビル100mgを含有する。
なお,添加剤として,中鎖脂肪酸トリグリセリド,カプリル酸カプリン酸モノグリセリド,ポリソルベート80及びジブチルヒドロキシトルエン,また,カプセル本体にゼラチン,トウモロコシデンプン由来糖アルコール液,濃グリセリン及び酸化チタンを含有する。

性状

色・剤形白色〜微黄色
軟カプセル
内容物澄明な液
形状
サイズ長径:14.9mm
短径:9.3mm
重さ781mg
識別コードBMS
711

一般的名称

アスナプレビルカプセル

警告

本剤は,ウイルス性肝疾患の治療に十分な知識・経験を持つ医師のもとで,本剤の投与が適切と判断される患者に対してのみ投与すること。

禁忌

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
中等度以上(Child-Pugh分類B又はC)の肝機能障害又は非代償性肝疾患のある患者[本剤の血中濃度が上昇する。](「薬物動態」の項参照)
**次の薬剤を使用中の患者:イトラコナゾール,フルコナゾール,ホスフルコナゾール,ボリコナゾール,ミコナゾール(経口又は注射剤),クラリスロマイシン,エリスロマイシン,ジルチアゼム,ベラパミル塩酸塩,コビシスタットを含有する製剤,テラプレビル,リトナビル,アタザナビル硫酸塩,インジナビル硫酸塩エタノール付加物,サキナビルメシル酸塩,ダルナビルエタノール付加物,ネルフィナビルメシル酸塩,ホスアンプレナビルカルシウム水和物,ロピナビル/リトナビル,オムビタスビル水和物/パリタプレビル水和物/リトナビル,リファンピシン,リファブチン,フェニトイン,ホスフェニトインナトリウム水和物,カルバマゼピン,フェノバルビタール,デキサメタゾン全身投与,モダフィニル,エファビレンツ,エトラビリン,ネビラピン,ボセンタン水和物,セイヨウオトギリソウ(St. John’s Wort,セント・ジョーンズ・ワート)含有食品,シクロスポリン,フレカイニド,プロパフェノン(「相互作用」の項参照)

効能又は効果

効能又は効果に関連する使用上の注意

本剤の使用に際しては,HCV RNAが陽性であることを確認すること。また,肝予備能,臨床症状等により,非代償性肝硬変でないことを確認すること。
ウイルス性肝疾患の治療に十分な知識・経験を持つ医師が臨床成績の内容を熟知した上で,投与の可否を判断すること。(「その他の注意」,「臨床成績」の項参照)なお,インターフェロンを含む治療法のうち,他のプロテアーゼ阻害剤による既治療患者に対する投与経験はない。これらの患者に対しては,前治療の種類,前治療に対する反応性,耐性変異の有無,患者の忍容性等を考慮すること。
セログループ1(ジェノタイプ1)のC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善

用法及び用量

通常,成人にはアスナプレビルとして1回100mgを1日2回経口投与する。
本剤はダクラタスビル塩酸塩と併用し,投与期間は24週間とする。

用法及び用量に関連する使用上の注意

投与開始時は,本剤及びダクラタスビル塩酸塩を同時に投与し,投与開始後は用量の変更及び投与の中断をしないこと。ただし,副作用の発現により投与の継続が困難な場合には,本剤及びダクラタスビル塩酸塩を同時に中断すること。投与再開の可否については,リスクとベネフィットを考慮して慎重に判断し,投与を再開する場合は,本剤及びダクラタスビル塩酸塩を同時に再開すること。
本剤投与中は,血中HCV RNA量を測定すること。ウイルス学的ブレイクスルー(投与中に血中HCV RNA量が最低値から1log10を超えて増加)が発現した場合は,本剤及びダクラタスビル塩酸塩の投与中止を考慮すること。

使用上の注意

慎重投与

重度の腎機能障害患者[血液透析を行っていない場合,本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。](「薬物動態」の項参照)
*B型肝炎ウイルス感染の患者又は既往感染者[再活性化するおそれがある。](「重要な基本的注意」の項参照)

重要な基本的注意

本剤は,ダクラタスビル塩酸塩と併用するため,ダクラタスビル塩酸塩の添付文書に記載されている,警告,禁忌,併用禁忌,重要な基本的注意,重大な副作用等の「使用上の注意」を必ず確認すること。
肝機能障害,肝予備能低下があらわれ,肝不全に至ることがあるので,投与開始12週目までは少なくとも2週ごと,それ以降は4週ごとに肝機能検査を行うこと。肝機能の悪化が認められた場合には,より頻回に検査を行い,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。また,肝酵素上昇の有無にかかわらず,黄疸,腹水,肝性脳症等を伴う肝不全があらわれることがあるので,患者の状態を十分に観察し,異常が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。(「重大な副作用」の項参照)
*B型肝炎ウイルス感染の患者又は既往感染者(HBs抗原陰性,かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)において,C型肝炎直接型抗ウイルス薬を投与開始後,C型肝炎ウイルス量が低下する一方B型肝炎ウイルスの再活性化が報告されている。本剤投与に先立って,B型肝炎ウイルス感染の有無を確認すること。B型肝炎ウイルス感染の患者又は既往感染者に本剤を投与する場合は,HBV DNA量等のB型肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど,B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。

相互作用

**本剤は,CYP3A,P糖蛋白(P-gp)及び有機アニオントランスポーター(OATP)1B1の基質である。また,CYP2D6,OATP1B1及び1B3,P-gpに対する阻害作用及びCYP3A4の誘導作用を有する。(「薬物動態」の項参照)

併用禁忌

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
 **イトラコナゾール(イトリゾール)
フルコナゾール(ジフルカン)
ホスフルコナゾール(プロジフ)
ボリコナゾール(ブイフェンド)
ミコナゾール(経口又は注射剤)(フロリード)
本剤の血中濃度が上昇する。
肝臓に関連した有害事象が発現し,また重症化するおそれがある。
これらの薬剤の強力又は中程度のCYP3Aの阻害作用により,本剤の代謝が阻害される。
 クラリスロマイシン(クラリス)
エリスロマイシン(エリスロシン)
本剤の血中濃度が上昇する。
肝臓に関連した有害事象が発現し,また重症化するおそれがある。
これらの薬剤の強力又は中程度のCYP3Aの阻害作用により,本剤の代謝が阻害される。
 ジルチアゼム(ヘルベッサー)
ベラパミル塩酸塩(ワソラン)
本剤の血中濃度が上昇する。
肝臓に関連した有害事象が発現し,また重症化するおそれがある。
これらの薬剤の強力又は中程度のCYP3Aの阻害作用により,本剤の代謝が阻害される。
 **コビシスタットを含有する製剤(スタリビルド,ゲンボイヤ本剤の血中濃度が上昇する。
肝臓に関連した有害事象が発現し,また重症化するおそれがある。
これらの薬剤の強力又は中程度のCYP3Aの阻害作用により,本剤の代謝が阻害される。
 **テラプレビル(テラビック)本剤の血中濃度が上昇する。
肝臓に関連した有害事象が発現し,また重症化するおそれがある。
これらの薬剤の強力又は中程度のCYP3Aの阻害作用により,本剤の代謝が阻害される。
 **リトナビル(ノービア)
アタザナビル硫酸塩(レイアタッツ)
インジナビル硫酸塩エタノール付加物(クリキシバン)
サキナビルメシル酸塩(インビラーゼ)
ダルナビルエタノール付加物(プリジスタ)
ネルフィナビルメシル酸塩(ビラセプト)
ホスアンプレナビルカルシウム水和物(レクシヴァ)
ロピナビル/リトナビル(カレトラ)
オムビタスビル水和物/パリタプレビル水和物/リトナビル(ヴィキラックス)
本剤の血中濃度が上昇する。肝臓に関連した有害事象が増加し,また重症化するおそれがある。これらの薬剤のCYP3A及び/又はOATP1B1の阻害作用により,本剤の代謝が阻害される。
 リファンピシン(リファジン)
リファブチン(ミコブティン)
本剤の血中濃度が低下し,治療効果を減弱させるおそれがある。(「薬物動態」の項参照)これらの薬剤の強力な又は中程度のCYP3A誘導作用により,本剤の代謝が促進される。
 **フェニトイン(アレビアチン)
ホスフェニトインナトリウム水和物(ホストイン)
カルバマゼピン(テグレトール)
フェノバルビタール(フェノバール)
本剤の血中濃度が低下し,治療効果を減弱させるおそれがある。(「薬物動態」の項参照)これらの薬剤の強力な又は中程度のCYP3A誘導作用により,本剤の代謝が促進される。
 デキサメタゾン全身投与(デカドロン)本剤の血中濃度が低下し,治療効果を減弱させるおそれがある。(「薬物動態」の項参照)これらの薬剤の強力な又は中程度のCYP3A誘導作用により,本剤の代謝が促進される。
 モダフィニル(モディオダール)本剤の血中濃度が低下し,治療効果を減弱させるおそれがある。(「薬物動態」の項参照)これらの薬剤の強力な又は中程度のCYP3A誘導作用により,本剤の代謝が促進される。
 **エファビレンツ(ストックリン)
エトラビリン(インテレンス)
ネビラピン(ビラミューン)
本剤の血中濃度が低下し,治療効果を減弱させるおそれがある。(「薬物動態」の項参照)これらの薬剤の強力な又は中程度のCYP3A誘導作用により,本剤の代謝が促進される。
 ボセンタン水和物(トラクリア)本剤の血中濃度が低下し,治療効果を減弱させるおそれがある。(「薬物動態」の項参照)これらの薬剤の強力な又は中程度のCYP3A誘導作用により,本剤の代謝が促進される。
 セイヨウオトギリソウ(St. John’s Wort,セント・ジョーンズ・ワート)含有食品本剤の血中濃度が低下し,治療効果を減弱させるおそれがある。(「薬物動態」の項参照)これらの薬剤の強力な又は中程度のCYP3A誘導作用により,本剤の代謝が促進される。
 シクロスポリン(サンディミュン)本剤の肝臓への取り込みが減少し,本剤の治療効果を減弱させるおそれがある。シクロスポリンは,OATP1B1を阻害する。
 フレカイニド(タンボコール)
プロパフェノン(プロノン)
これらの薬剤の血中濃度が上昇し,不整脈が起こるおそれがある。本剤のCYP2D6阻害作用により,これらの薬剤(治療域が狭いCYP2D6の基質)の代謝が阻害される。

併用注意

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
 **デキストロメトルファン臭化水素酸塩
メトプロロール
これらの薬剤の血中濃度が上昇する。(「薬物動態」の項参照)
本剤とこれらの薬剤を併用する場合には,患者の状態を十分に観察し,必要に応じてこれらの薬剤の減量を考慮すること。
本剤のCYP2D6の阻害作用により,これらの薬剤の代謝が阻害される。
 ジゴキシンジゴキシンの血中濃度が上昇する。(「薬物動態」の項参照)
ジゴキシンを併用する場合には,ジゴキシンの血中濃度をモニタリングし,投与量を調節すること。
本剤のP-gpの阻害作用により,ジゴキシンのバイオアベイラビリティが増加及び/又は排泄が阻害される。
 ミダゾラムミダゾラムの血中濃度が低下するので,注意すること。(「薬物動態」の項参照)本剤の弱いCYP3A4の誘導作用により,ミダゾラムの代謝が促進される。
 HMG-CoA還元酵素阻害剤
 ロスバスタチン
 アトルバスタチン
 フルバスタチン
 シンバスタチン
 ピタバスタチン
 プラバスタチン
これらの薬剤の血中濃度が上昇するので,注意すること。(「薬物動態」の項参照)本剤は,OATP1B1及び1B3を介したこれらの薬剤の肝臓への取り込みを阻害する。
 エチニルエストラジオール含有製剤
 エチニルエストラジオール-ノルゲスチメート(国内未承認)等
エチニルエストラジオール及びノルエルゲストロミン[ノルゲスチメート(国内未承認)の活性代謝物]の血中濃度が低下するおそれがある。(「薬物動態」の項参照)本剤の弱いCYP3A4の誘導作用により,エチニルエストラジオールの代謝が促進される。
ノルゲスチメートとの相互作用の機序は不明である。

副作用

副作用等発現状況の概要

本剤及びダクラタスビル塩酸塩を併用した国内臨床試験において,396例中241例(60.9%)に副作用が認められた。主な副作用は,ALT(GPT)増加69例(17.4%),AST(GOT)増加57例(14.4%),頭痛45例(11.4%),発熱40例(10.1%)等であった。(効能追加承認時)
本剤及びダクラタスビル塩酸塩の併用で認められた副作用は,以下のとおりである。

重大な副作用

肝機能障害,肝不全
ALT(GPT)増加(8.6%注1)),AST(GOT)増加(5.6%注1)),血中ビリルビン増加(0.5%注2)),プロトロンビン時間延長,アルブミン低下等があらわれ,黄疸,腹水,肝性脳症等を伴う肝不全に至ることがある。投与開始12週目までは少なくとも2週ごと,それ以降は4週ごとに肝機能検査を行うこと。肝機能の悪化が認められた場合には,より頻回に検査を行い,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。ALT(GPT)が基準値上限10倍以上に上昇した場合には,直ちに投与を中止し,再投与しないこと。(「重要な基本的注意」の項参照)
注1)基準値上限5倍超
注2)基準値上限2.5倍超
多形紅斑(頻度不明)
多形紅斑があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
血小板減少(頻度不明):
血小板減少があらわれることがあるので,定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行い,異常が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
間質性肺炎(頻度不明):
間質性肺炎があらわれることがあるので,咳嗽,呼吸困難,発熱,肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には,胸部X線,胸部CT,血清マーカー等の検査を実施すること。間質性肺炎が疑われた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

その他の副作用

次のような副作用があらわれた場合には,症状に応じて適切な処置を行うこと。
皮膚
5%未満
発疹,そう痒症,脱毛症
血液
5%以上又は頻度不明
好酸球増加症(7.1%)
血液
5%未満
貧血
全身症状
5%以上又は頻度不明
発熱(10.1%),倦怠感(6.1%)
全身症状
5%未満
疲労,悪寒
精神・神経系
5%以上又は頻度不明
頭痛(11.4%)
精神・神経系
5%未満
不眠症
消化器
5%以上又は頻度不明
下痢(5.8%),悪心(5.6%)
消化器
5%未満
食欲減退,腹部不快感,便秘,上腹部痛,口内炎,腹部膨満,嘔吐
肝臓
5%以上又は頻度不明
ALT(GPT)増加(17.4%),AST(GOT)増加(14.4%),胆のう炎
肝臓
5%未満
血中ビリルビン増加,γ-GTP増加,血中ALP増加
循環器
5%未満
高血圧
筋・骨格系
5%未満
関節痛,筋骨格硬直
呼吸器
5%未満
鼻咽頭炎,口腔咽頭痛
その他
5%未満
リパーゼ増加,血中アルブミン減少,血中リン減少
発現頻度は,本剤及びダクラタスビル塩酸塩を併用した国内臨床試験の成績に基づき算出した。自発報告において認められた副作用は,頻度不明とした。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

本剤はダクラタスビル塩酸塩と併用するため,妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[ダクラタスビル塩酸塩の動物実験で胚・胎児致死作用及び催奇形性作用等が認められている。]
本剤の動物実験(マウス,ラット及びウサギ)では,ヒト曝露量の193倍に相当する曝露量でラット出生児の生存率低下,体重及び摂餌量の減少が認められている。ヒト曝露量の76倍に相当する曝露量では,ラット出生児への影響は認められなかった1)
授乳中の婦人に投与することを避け,やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[動物実験(ラット)で,乳汁中に移行することが報告されている2)。]

小児等への投与

低出生体重児,新生児,乳児,幼児又は小児に対する安全性及び有効性は確立していない。[使用経験がない。]

過量投与

本剤の過量投与に対する解毒剤はない。過量投与時の処置には,バイタルサインのモニタリングや臨床症状の観察等の一般的な支持療法を行う。本剤は分子量が大きく血漿蛋白結合率が高いため,透析は本剤の血中濃度減少に有効ではない。

適用上の注意

薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

その他の注意

本剤及びダクラタスビル塩酸塩の併用療法において,ジェノタイプ1aのC型慢性肝炎患者に対する有効性は確立していない。
なお,海外で実施された臨床試験において,ジェノタイプ1(1a及び1b)のC型慢性肝炎患者のうち,過去のペグインターフェロン アルファ及びリバビリンとの併用療法で無効となった患者(null responder)を対象として,本剤及びダクラタスビル塩酸塩を24週間併用投与したとき,投与終了24週後のHCV RNA陰性化の割合は36.4%(4/11例)であり,そのうちジェノタイプ1aの患者では22.2%(2/9例)であった3)

薬物動態

血中濃度及び薬物動態パラメータ
単回投与(日本人のデータ)4)
健康成人男性に,空腹時にアスナプレビル懸濁液200,400,600,900及び1200mg注)を単回経口投与したときの薬物動態パラメータを下表に示す。
(表1参照)
反復投与(日本人のデータ)4)
健康成人男性に,空腹時にアスナプレビルの硬カプセル200,400及び600mg注)を1日2回14日間反復経口投与したとき,投与5日目までに定常状態に達した。AUC(TAU)の累積係数は1.79〜2.38であった。
図:アスナプレビル反復経口投与14日目における血漿中濃度推移

(表2参照)
食事の影響(外国人のデータ)5)
健康成人を対象にアスナプレビルの軟カプセル100mgを高脂肪食(951kcal,脂肪54.7g)摂取後に投与したとき,空腹時に投与した場合に比べて吸収速度が上昇したが,アスナプレビルのバイオアベイラビリティに与える臨床的に重大な影響はなく,AUC及びCmaxはそれぞれ20%及び34%上昇した。アスナプレビルのTmaxは空腹時投与では約2.5時間であったのに対し,食事摂取後投与では約1.5時間であった。
製剤間のバイオアベイラビリティ(外国人のデータ)6)
錠剤(200mg食後投与)に対する軟カプセル(200mg空腹時投与)のバイオアベリラビリティを評価した。AUC及びCmaxの幾何平均値比(カプセル/錠剤)はそれぞれ2.227及び4.087で,カプセルのバイオアベイラビリティは高かった。
分布(外国人のデータ)7)
C型慢性肝炎患者におけるアスナプレビルの血漿蛋白結合率は99%以上で,試験した用量範囲(200mg〜600mg注)を1日2回)で用量に依存しなかった。健康成人に[14C]標識アスナプレビル100μgを静脈投与したときの定常状態分布容積(Vss)の推定値は194Lであった。
代謝・排泄(in vitro及び外国人のデータ)8), 9)
非臨床試験において,アスナプレビルは主にCYP3Aを介して酸化代謝されること,またOATP1B1及び2B1の基質であることが示された。
健康成人に[14C]標識アスナプレビルを単回経口投与したとき,総放射能の84%が糞便中に回収され(主に代謝物,未変化体:7.5%),1%未満が尿中に回収された(主に代謝物)。血漿中に循環している放射能のうち,大部分が未変化体として存在し,代謝物はわずかであった。また,いずれの代謝物もアスナプレビル反復投与後の未変化体及び代謝物の総曝露量の10%未満であった。
肝機能障害患者(外国人のデータ)10)
HCVに感染していない肝機能が正常な被験者及び肝機能障害被験者を対象として,アスナプレビルの硬カプセル200mgを1日2回7日間反復投与したときのアスナプレビルの薬物動態を評価した。軽度(Child-Pugh分類A)の肝機能障害被験者ではアスナプレビルの薬物動態に及ぼす影響は小さかった。アスナプレビルの定常状態におけるAUC及びCmaxは,肝機能が正常な被験者に比べて中等度(Child-Pugh分類B)の肝機能障害被験者ではそれぞれ9.8倍及び5.0倍,重度(Child-Pugh分類C)の肝機能障害被験者ではそれぞれ32.1倍及び22.9倍に著しく上昇した。
**腎機能障害患者(外国人のデータ)11),12)
HCVに感染していない腎機能が正常な被験者(クレアチニンクリアランス(CLcr)90mL/min以上)及び末期腎不全で血液透析を行っている被験者にアスナプレビルの軟カプセル100mgを1日2回7日間反復投与した。アスナプレビルのAUCは腎機能が正常な被験者に比べて末期腎不全被験者の方が10.1%低くCmaxは28.6%高かった。
HCVに感染していない腎機能が正常な被験者及び腎機能障害被験者を対象に,アスナプレビル,ダクラタスビル塩酸塩及びベクラブビル塩酸塩の配合錠を用いたときの薬物動態を評価した(表3)。
血液透析を行っていない重度の腎機能障害被験者では,腎機能が正常な被験者と比較してアスナプレビルのAUCが約2倍に増加した。また,末期腎不全被験者に血液透析を行った直後のアスナプレビルのCmax及びAUCは,腎機能が正常な被験者に比べてそれぞれ11%及び16%低かった。
C型慢性肝炎患者(日本人のデータ,ダクラタスビル塩酸塩との併用投与時)13)
C型慢性肝炎患者にアスナプレビルの軟カプセル(100mgを1日2回)及びダクラタスビル(60mgを1日1回)を24週間併用投与した。アスナプレビルは投与後速やかに吸収され,投与14日目のTmaxは1.99時間,Cmaxは647.2ng/mL,AUCは2155ng・h/mLであった。
**相互作用
in vitro試験成績
アスナプレビルはCYP3Aの基質であることから,CYP3Aの中程度又は強い誘導剤を併用投与した場合,アスナプレビルの血中濃度が低下し,また,CYP3Aの中程度又は強い阻害剤を投与した場合には,アスナプレビルの血中濃度が増加する可能性がある。アスナプレビルは,P-gpの基質である。OATP1B1はアスナプレビルの肝臓への取り込みに関与することから,OATPの強い阻害剤を併用投与した場合,アスナプレビルの肝臓への取り込みの減少に伴って血中濃度が増加し,また,薬効標的臓器である肝臓における治療効果が低下する可能性がある。
アスナプレビルはCYP2D6の中程度の阻害作用(IC50値:5.7μmol/L),OATP1B1及び1B3(IC50値:0.3〜3.0μmol/L)並びにP-gp(IC50値:50.6μmol/L)の弱い阻害作用及びCYP3Aの弱い誘導作用を有する。アスナプレビルは,CYP1A2,2C9及び2C19を阻害しなかった(IC50値:>40μmol/L)。アスナプレビルは,OAT1,OAT3及びOCT1の弱い阻害作用を有する(IC50値:11.8〜77.6μmol/L)。
臨床試験成績(外国人のデータ)
(〈併用薬がアスナプレビルの薬物動態に及ぼす影響〉、〈アスナプレビルが併用薬の薬物動態に及ぼす影響〉の表参照)
心電図に及ぼす影響(外国人のデータ)27)
健康成人を対象に,アスナプレビルがQTc間隔に及ぼす影響をプラセボ及び陽性対照のTQT試験で検討した。アスナプレビルの軟カプセル300mg注)の1日2回投与では,プラセボで調整したQTc(Fridericiaの補正)に統計学的に有意な変化はなかった。また,アスナプレビルの血漿中濃度とQTc変化との間に有意な相関はなかった。
注)本剤の承認された用法及び用量は,アスナプレビルとして1回100mgを1日2回経口投与である。
表1:アスナプレビルを単回経口投与したときの薬物動態パラメータ
薬物動態パラメータ200mg
(6例)
400mg
(6例)
600mg
(6例)
900mg
(6例)
1200mg
(6例)
Cmax
(ng/mL)
68.3
(81)
811.5
(47)
448.3
(153)
703.6
(110)
727.7
(147)
AUC(INF)
(ng・h/mL)
570.6
(67)
2492.3
(43)
1870.7
(102)
2793.5
(89)
2726.0
(137)
CLT/F
(L/h)
350.5
(67)
160.5
(78)
320.7
(58)
322.2
(90)
440.2
(147)
Tmax
(h)※※
4.00
(4.0-6.0)
3.50
(3.0-4.0)
4.00
(2.5-4.0)
4.00
(3.0-6.0)
2.75
(1.5-4.0)
T-HALF
(h)※※※
19.64
(8.01)
15.43
(2.19)
17.13
(3.00)
21.16
(11.57)
15.68
(7.75)
:幾何平均値(変動係数),※※:中央値(最小値,最大値),※※※:平均値(標準偏差)
CLT/F:経口クリアランス
表2:アスナプレビルを反復経口投与したときの薬物動態パラメータ
薬物動態パラメータ200mg(6例)
1日目
200mg(6例)
14日目
400mg(6例)
1日目
400mg(6例)
14日目
600mg(6例)
1日目
600mg(6例)
14日目
Cmax
(ng/mL)
123.0
(34)
310.2
(65)
139.2
(69)
624.9
(63)
277.3
(46)
889.0
(62)
AUC(TAU)
(ng・h/mL)
450.1
(24)
804.1
(34)
569.3
(60)
1357.0
(52)
1028.4
(41)
2229.6
(54)
Cmin
(ng/mL)
12.0
(39)
10.1
(47)
12.0
(46)
9.4
(56)
19.4
(30)
14.9
(49)
Tmax
(h)※※
2.50
(2.5, 3.0)
2.50
(2.0, 4.0)
2.75
(2.0, 4.0)
2.25
(1.5, 3.0)
3.00
(2.5, 4.0)
2.50
(1.5, 3.0)
:幾何平均値(変動係数),※※:中央値(最小値,最大値)
表3:薬物動態パラメータに対する腎機能障害の影響
腎障害の重症度
(CLcr:mL/min)
軽度
(60〜90未満)a,cN=8
中等度
(30〜60未満)a,cN=7
重度
(30未満)
透析なしa,c
N=8
末期腎不全
透析あり
透析直後a,d
N=8
末期腎不全
透析あり
透析2日後b,d
N=8
腎機能が正常な被験者のCmaxに対する幾何平均値比
(90%信頼区間)
1.29
(0.98, 1.69)
1.65
(1.26, 2.17)
1.88
(1.43, 2.47)
0.89
(0.45, 1.73)
0.50
(0.26, 0.98)
腎機能が正常な被験者のAUCに対する幾何平均値比
(90%信頼区間)
1.33
(1.11, 1.59)
1.76
(1.47, 2.11)
2.03
(1.69, 2.43)
0.84
(0.52, 1.35)
0.67
(0.42, 1.08)
a:アスナプレビル(200mg),ダクラタスビル(30mg)及びbeclabuvir(75mg)の配合錠及びbeclabuvir 75mgを1日2回反復投与時の10日目における薬物動態パラメータ
b:アスナプレビル(200mg),ダクラタスビル(30mg)及びbeclabuvir(75mg)の配合錠及びbeclabuvir 75mgを1日2回反復投与時の12日目における薬物動態パラメータ
c:腎機能が正常な被験者(N=8)並びに軽度,中等度及び重度の腎機能障害被験者より得られた結果を用いた回帰分析より推定
d:腎機能が正常な被験者(N=8)に対する末期腎不全被験者の薬物動態パラメータの幾何平均値比を推定
〈併用薬がアスナプレビルの薬物動態に及ぼす影響〉
併用薬の投与量アスナプレビルの投与量注)例数アスナプレビルの薬物動態パラメータ比
併用時/非併用時
(90%信頼区間)
AUC
アスナプレビルの薬物動態パラメータ比
併用時/非併用時
(90%信頼区間)
Cmax
ダクラタスビル14)
30mg QD
200mg
BIDa
260.87
(0.73, 1.04)b
0.58
(0.45, 0.76)b
エスシタロプラム15)
10mg QD
100mg
BID
160.92
(0.76, 1.12)
0.87
(0.65, 1.18)
ケトコナゾール16)
200mg BID
200mg
BIDc
199.65
(8.64, 10.77)
6.92
(5.92, 8.09)
セルトラリン15)
50mg QD
100mg
BID
180.88
(0.70, 1.11)
0.94
(0.70, 1.28)
リトナビル17)
100mg 単回投与
10mg
単回投与
(空腹時)d
64.81
(4.01, 5.77)
5.22
(2.83, 9.61)
リファンピシン18)
600mg 単回投与
200mg
単回投与
(空腹時)c
2014.81
(11.22, 19.53)
21.11
(14.27, 31.24)
リファンピシン18)
600mg QD
600mg
BIDc
200.79
(0.56, 1.09)
0.95
(0.60, 1.50)
QD:1日1回投与,BID:1日2回投与
a:硬カプセル
b:投与量600mgに補正
c:錠剤
d:懸濁液
**〈アスナプレビルが併用薬の薬物動態に及ぼす影響〉
併用薬の投与量アスナプレビルの投与量注)例数併用薬の薬物動態パラメータ比
併用時/非併用時
(90%信頼区間)
AUC
併用薬の薬物動態パラメータ比
併用時/非併用時
(90%信頼区間)
Cmax
ダクラタスビル14)
30mg QD
200mg
BIDa
261.20
(1.11, 1.30)b
1.07
(0.97, 1.18)b
エスシタロプラム15)
10mg QD
100mg
BID
160.95
(0.91, 0.98)
0.97
(0.92, 1.02)
オメプラゾール19)
40mg 単回投与
200mg
BIDc
180.80d
(0.69, 0.94)
0.96
(0.79, 1.16)
カフェイン19)
200mg 単回投与
200mg
BIDc
190.96
(0.89, 1.04)
0.95
(0.91, 1.00)
経口避妊薬20)
エチニルエストラジオール
0.035mg QD
ノルゲスチメート
0.180/0.215/0.250mg QD
600mg
BIDc
17エチニルエストラジオール
0.72
(0.67, 0.78)
エチニルエストラジオール
0.75
(0.67, 0.85)
経口避妊薬20)
エチニルエストラジオール
0.035mg QD
ノルゲスチメート
0.180/0.215/0.250mg QD
600mg
BIDc
17ノルエルゲストロミン
0.66
(0.62, 0.70)
ノルエルゲストロミン
0.71
(0.65, 0.77)
経口避妊薬21)
エチニルエストラジオール
0.030mg QD
酢酸ノルエチステロン
1.5mg QD
ダクラタスビル
60mg QD
100mg
BID
36エチニルエストラジオール
0.86
(0.83, 0.89)
エチニルエストラジオール
0.93
(0.86, 0.99)
経口避妊薬21)
エチニルエストラジオール
0.030mg QD
酢酸ノルエチステロン
1.5mg QD
ダクラタスビル
60mg QD
100mg
BID
37ノルエチステロン
1.02
(0.94, 1.11)
ノルエチステロン
0.93
(0.85, 1.01)
ジゴキシン22)
0.5mg 単回投与
200mg
BIDc
161.30
(1.21, 1.40)
1.09
(0.97, 1.22)
ジゴキシン23)
0.25mg 単回投与
ダクラタスビル
60mg QD
100mg
BID
161.29
(1.20, 1.39)
1.77
(1.50, 2.07)
セルトラリン15)
50mg QD
100mg
BID
180.79
(0.67, 0.94)
0.81
(0.67, 0.97)
デキストロメトルファン19)
30mg 単回投与
200mg
BIDc
173.94e
(3.09, 5.03)
2.72
(2.10, 3.53)
ミダゾラム19), 24)
5mg 単回投与
600mg
BIDa
180.56
(0.50, 0.64)
0.66
(0.57, 0.77)
ミダゾラム19), 24)
5mg 単回投与
200mg
BIDc
190.71
(0.67, 0.75)
0.79
(0.73, 0.87)
メサドン25)
40-120mg QD
100mg
BID
150.94
(0.84, 1.05)
1.00
(0.89, 1.12)
ロサルタン19)
25mg 単回投与
200mg
BIDc
180.89
(0.81, 0.98)
1.63
(1.35, 1.97)
ロスバスタチン26)
10mg 単回投与
200mg
BIDc
201.41
(1.26, 1.57)
1.95
(1.47, 2.58)
メトプロロール
50mg 単回
200mgf
BID
201.71
(1.49, 1.97)
1.40
(1.20, 1.64)
QD:1日1回投与,BID:1日2回投与
a:硬カプセル
b:投与量60mgに補正
c:錠剤
d:15例
e:16例
**f:アスナプレビル200mg,ダクラタスビル30mg及びベクラブビル75mgを含有する配合錠

臨床成績

国内第3相臨床試験成績
インターフェロン(IFN)を含む治療法に不適格の未治療/不耐容患者,及び前治療無効患者(AI447026)28)
ジェノタイプ1bのC型慢性肝炎患者のうち,インターフェロン製剤の単独療法,又はリバビリンとの併用療法に不適格の未治療あるいは不耐容(IFNを含む治療法に不適格の未治療/不耐容)患者,及び過去のインターフェロン製剤及びリバビリンとの併用療法で無効となった(前治療無効)患者を対象として,アスナプレビル及びダクラタスビル塩酸塩を24週間併用投与する臨床試験を実施した。
投与終了24週後にHCV RNAが定量下限未満であった患者の割合(SVR24達成割合)は,IFNを含む治療法に不適格の未治療/不耐容患者では87.4%(118/135例),前治療無効患者では80.5%(70/87例),合計(両患者集団を含む)では84.7%(188/222例)であった。また,代償性肝硬変のない患者では合計84.0%(168/200例),代償性肝硬変のある患者では合計90.9%(20/22例)であった。
インターフェロン(IFN)を含む治療法に適格の未治療患者及び前治療再燃患者(AI447031)30)
ジェノタイプ1bのC型慢性肝炎患者のうち,インターフェロン治療が可能な未治療(IFNを含む治療法に適格の未治療)患者を対象として,アスナプレビル及びダクラタスビル塩酸塩,あるいはテラプレビル,ペグインターフェロンアルファ2b及びリバビリンを24週間投与する比較試験を実施した。主要評価項目である投与終了12週後にHCV RNAが定量下限未満であった患者の割合(SVR12達成割合)は,アスナプレビル及びダクラタスビル塩酸塩併用投与群では89.1%(106/119例,95%信頼区間:83.5%, 94.7%),テラプレビル,ペグインターフェロン アルファ2b及びリバビリン併用投与群では62.2%(69/111例,95%信頼区間:53.1%, 71.2%)であった。

ジェノタイプ1bのC型慢性肝炎患者のうち,インターフェロンを含む治療後に再燃した(前治療再燃)患者を対象として,アスナプレビル及びダクラタスビル塩酸塩を24週間併用投与したときのSVR12達成割合は95.5%(21/22例)であった。
投与前のNS5A耐性置換aとSVR24達成割合(表6)
表4:SVR24達成割合(AI447026)
 IFNを含む治療法に不適格の未治療/不耐容患者a前治療無効患者合計
全患者87.4%
(118/135)
80.5%
(70/87)
84.7%
(188/222)
 null responder-81.3%
(39/48)
-
 partial responder-77.8%
(28/36)
-
代償性肝硬変b   
 なし87.1%
(108/124)
78.9%
(60/76)
84.0%
(168/200)
 あり90.9%
(10/11)
90.9%
(10/11)
90.9%
(20/22)
年齢   
 65歳未満83.6%
(61/73)
78.3%
(47/60)
81.2%
(108/133)
 65歳以上91.9%
(57/62)
85.2%
(23/27)
89.9%
(80/89)
a:貧血,好中球減少症,血小板減少症,うつ病,その他の合併症又は高齢のため,インターフェロンを含む治療を受けることができない患者/インターフェロン又はリバビリンの副作用のため,12週間未満で治療を中止した患者
b:肝硬変は肝生検又は腹腔鏡で診断され,それらが行われなかった患者では,γ-グロブリン値,ヒアルロン酸値及び血小板数を用いた判別式29)により診断された
表5:SVR達成割合(AI447031)
 IFNを含む治療法に適格の未治療患者前治療再燃患者合計
SVR12
達成割合
89.1%
(106/119)
95.5%
(21/22)
90.1%
(127/141)
SVR24
達成割合
86.6%
(103/119)
90.9%
(20/22)
87.2%
(123/141)
(表6)
 AI447026b
IFNを含む治療法に不適格の未治療/不耐容患者
AI447026b
前治療
無効患者
AI447031c
IFNを含む治療法に適格の未治療患者
AI447031c
前治療
再燃患者
合計
Y93H
なし
95.3%
(102/107)
85.7%
(66/77)
97.9%
(93/95)
93.8%
(15/16)
93.6%
(276/295)
Y93H
あり
47.6%
(10/21)
33.3%
(3/9)
17.6%
(3/17)
100%
(1/1)
35.4%
(17/48)
L31
I/M/V
なし
88.1%
(111/126)
85.0%
(68/80)
86.0%
(92/107)
100%
(16/16)
87.2%
(287/329)
L31
I/M/V
ありd
50.0%
(1/2)
16.7%
(1/6)
80.0%
(4/5)
0%
(0/1)
42.9%
(6/14)
a:ABI 3730XL DNA Analyzer(ダイレクト シークエンス法)を使用
b:投与前にアミノ酸配列が得られた214例のSVR24達成割合
c:投与前にアミノ酸配列が得られた129例のSVR24達成割合
d:AI447026試験ではL31 M/V,AI447031試験ではL31 I/Mが検出された

薬効薬理

作用機序31),32)
アスナプレビルは,HCV NS3/4Aプロテアーゼ阻害剤である。NS3/4Aプロテアーゼは,ウイルス複製に必要な成熟したウイルス蛋白産生のためのHCVポリ蛋白プロセシングに関与する。
抗ウイルス活性31)〜34)
生化学的試験において,アスナプレビルはHCVジェノタイプ1(1a及び1b)のNS3/4Aプロテアーゼに対して強力な阻害作用を示し(IC50値:1a 0.7〜1.8nmol/L,1b 0.3nmol/L),ジェノタイプ2(2a及び2b)に対する阻害作用は弱かった(IC50値:2a 15nmol/L,2b 78nmol/L)。HCVレプリコンアッセイにおいて,アスナプレビルはジェノタイプ1a,1b及び2aのレプリコンに対してそれぞれEC50値4nmol/L,1.2nmol/L,及び230nmol/Lの阻害作用を示した。
また,HCVレプリコンアッセイを用いた併用試験において,アスナプレビルは,ダクラタスビル,インターフェロン アルファ又はリバビリンとの併用で,相加又は相乗効果を示した。
薬剤耐性35)
ジェノタイプ1bのC型慢性肝炎患者を対象にアスナプレビル及びダクラタスビル塩酸塩を併用投与した臨床試験において,SVR24未達成の患者では,無効時点で,概してアスナプレビルに対する耐性置換(NS3-D168の置換)がダクラタスビルに対する耐性置換(NS5A-Y93及び/又はL31の置換)とともに検出された。
HCVレプリコン細胞をアスナプレビル存在下で培養した結果,アスナプレビルに対する耐性が生じた。耐性化したジェノタイプ1bレプリコンのNS3プロテアーゼドメインの遺伝子を解析した結果,活性部位のアミノ酸残基に変異が認められ,NS3プロテアーゼのD168のA,G,H,V又はYへの置換が耐性の原因であることが確認された。これらの置換を有するジェノタイプ1bの組換えレプリコンに対するEC50値は野生型の16〜280倍であった。
交差耐性31),36)
アスナプレビルの耐性置換を有するHCVレプリコンは,NS5A阻害剤のような異なる作用機序を有する直接作用型抗ウイルス剤に対して十分な感受性を有していた。テラプレビル投与によりHCV RNAが陰性化しなかったC型慢性肝炎患者において検出されたV36及びT54のNS3におけるアミノ酸置換は,アスナプレビルの抗HCV活性に軽微な影響しか及ぼさなかったが,R155K,V36M+R155K及びA156T/Vでは,アスナプレビルの抗HCV活性が1/55〜1/6に低下した。また,シメプレビルの主要な耐性置換はNS3のF43,Q80,R155,A156及びD168で認められ,これらの置換に対するアスナプレビルのEC50値は,シメプレビルのEC50値の約1/26〜1/2であった。

有効成分に関する理化学的知見

一般名:
アスナプレビル(Asunaprevir)
化学名:
1,1-Dimethylethyl{(2S)-1-[(2S,4R)-4-({7-chloro-4-methoxyisoquinolin-1-yl}oxy)-2-({(1R,2S)-1-[(cyclopropanesulfonyl)carbamoyl]-2-ethenylcyclopropyl}carbamoyl)pyrrolidin-1-yl]-3,3-dimethyl-1-oxobutan-2-yl}carbamate
分子式:
C35H46ClN5O9S
分子量:
748.29
構造式:
性状:
アスナプレビルは白色〜微黄白色の粉末である。アセトニトリル又はジメチルスルホキシドに極めて溶けやすく,エタノール(99.5)にやや溶けにくく,水にほとんど溶けない。

承認条件

医薬品リスク管理計画を策定の上,適切に実施すること。

包装

スンベプラカプセル100mg:28カプセル(14カプセル×2)PTP

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
社内資料:ラットを用いた出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験
2
社内資料:授乳ラットを用いた組織分布試験
3
Lok AS et al. N Engl J Med 2012;366(3):216-224.
4
Shiozaki T et al. Int J Clin Pharmacol Ther, 2015;53(4):292-300.
5
社内資料:食事の影響を検討した試験
6
社内資料:バイオアベイラビリティ及び食事の影響を検討した試験
7
社内資料:C型慢性肝炎患者を対象に薬物動態及び抗ウイルス効果を検討した試験
8
社内資料:薬物動態及び代謝についての非臨床試験
9
社内資料:マスバランス試験
10
**Eley T et al. Antivir Ther. 2015;20(1):29-37.
11
社内資料:腎機能障害患者を対象とした試験
12
社内資料:腎機能障害患者を対象としたアスナプレビル,ダクラタスビル及びベクラブビルの配合錠の試験
13
社内資料:C型慢性肝炎患者を対象としたアスナプレビル及びダクラタスビルの併用試験
14
社内資料:アスナプレビル及びダクラタスビルの併用試験
15
社内資料:エスシタロプラム及びセルトラリンとの薬物相互作用試験
16
社内資料:ケトコナゾールとの薬物相互作用試験
17
社内資料:リトナビルとの薬物相互作用試験
18
社内資料:リファンピシンとの薬物相互作用試験
19
社内資料:カクテル基質を用いた薬物相互作用試験
20
社内資料:ノルゲスチメートを含む経口避妊薬との薬物相互作用試験
21
社内資料:ノルエチステロンを含む経口避妊薬,ダクラタスビル及びアスナプレビル併用療法との薬物相互作用試験
22
社内資料:ジゴキシンとの薬物相互作用試験
23
社内資料:ジゴキシン,ダクラタスビル及びアスナプレビル併用療法との薬物相互作用試験
24
社内資料:ミダゾラムとの薬物相互作用試験
25
社内資料:メサドンとの薬物相互作用試験
26
Bronowicki JP et al. J Hepatol. 2014;61(6):1220-1227.
27
社内資料:QTc間隔に関する試験
28
Kumada H et al. Hepatology 2014;59(6):2083-2091.
29
Ikeda K et al. Hepatology Research 2000;18(3):252-266.
30
社内資料:C型慢性肝炎未治療患者及び再燃患者を対象とした臨床試験
31
社内資料:作用機序に関する試験
32
McPhee F et al. Antimicrob Agents Chemother 2012;56(10):5387-5396.
33
社内資料:In vitroにおける効力検討試験
34
社内資料:In vitroにおけるリバビリンとの併用試験
35
McPhee F et al. Antimicrob Agents Chemother 2012;56(7):3670-3681.
36
社内資料:臨床発現耐性に対するin vitro抗ウイルス活性試験

文献請求先

「主要文献」に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社 メディカル情報部
(住所)東京都新宿区西新宿6―5―1
(TEL)0120-093-507

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社
東京都新宿区西新宿6-5-1

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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