作成又は改訂年月
**
2019年4月改訂
(第4版)
*
2018年1月改訂
日本標準商品分類番号
日本標準商品分類番号等
薬効分類名
承認等
販売名
ファムシクロビル錠250mg「KN」
販売名コード
承認・許可番号
22900AMX00869000
FAMCICLOVIR Tablets 250mg「KN」
薬価基準収載年月
販売開始年月
貯法・使用期限等
貯法:
室温保存、気密容器(「取扱い上の注意」の項参照)
使用期限:
外箱に表示
規制区分
処方箋医薬品
注意−医師等の処方箋により使用すること
組成
成分・含量
1錠中、ファムシクロビル250mg含有
添加物
ヒドロキシプロピルセルロース
デンプングリコール酸ナトリウム
ステアリン酸マグネシウム
ヒプロメロース
酸化チタン
マクロゴール6000
カルナウバロウ
性状
性状 | 白色円形のフィルムコーティング錠 |
大きさ | 直径:約9.1mm 厚さ:約4.4mm 重量:約280mg |
外形 | |
識別コード | ファムシクロビル 250 KN |
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販売名
ファムシクロビル錠500mg「KN」
販売名コード
承認・許可番号
22900AMX00870000
FAMCICLOVIR Tablets 500mg「KN」
薬価基準収載年月
販売開始年月
貯法・使用期限等
貯法:
室温保存、気密容器(「取扱い上の注意」の項参照)
使用期限:
外箱に表示
規制区分
処方箋医薬品
注意−医師等の処方箋により使用すること
組成
成分・含量
1錠中、ファムシクロビル500mg含有
添加物
ヒドロキシプロピルセルロース
デンプングリコール酸ナトリウム
ステアリン酸マグネシウム
ヒプロメロース
酸化チタン
マクロゴール6000
カルナウバロウ
性状
性状 | 白色楕円形の割線入りのフィルムコーティング錠 |
大きさ | 長径:約15.6mm 短径:約7.6mm 厚さ:約5.7mm 重量:約560mg |
外形 | |
識別コード | ファムシクロビル 500 KN |
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一般的名称
禁忌
効能又は効果/用法及び用量
単純疱疹
通常、成人にはファムシクロビルとして1回250mgを1日3回経口投与する。
帯状疱疹
通常、成人にはファムシクロビルとして1回500mgを1日3回経口投与する。
用法及び用量に関連する使用上の注意
腎機能障害患者
腎機能障害のある患者では投与間隔をあけて減量することが望ましい。腎機能に応じた本剤の投与量及び投与間隔の目安は下表のとおりである。[「慎重投与」、「高齢者への投与」及び「過量投与」の項参照]
腎機能に応じた本剤の減量の目安注)
クレアチニンクリアランス(mL/分):≧60
単純疱疹の治療:1回250mgを1日3回
帯状疱疹の治療:1回500mgを1日3回
クレアチニンクリアランス(mL/分):40-59
単純疱疹の治療:1回250mgを1日3回
帯状疱疹の治療:1回500mgを1日2回
クレアチニンクリアランス(mL/分):20-39
単純疱疹の治療:1回250mgを1日2回
帯状疱疹の治療:1回500mgを1日1回
クレアチニンクリアランス(mL/分):<20
単純疱疹の治療:1回250mgを1日1回
帯状疱疹の治療:1回250mgを1日1回
注)外国人における成績をもとに設定した。
血液透析患者
血液透析患者には本剤250mgを透析直後に投与する。なお、次回透析前に追加投与は行わない。
*使用上の注意
慎重投与
腎機能障害のある患者[腎クリアランスの低下に伴い、高い血中濃度が持続するおそれがあるので、投与間隔をあけて減量するなど注意すること。(「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「過量投与」の項参照)]
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
重要な基本的注意
本剤の投与は、発病初期に近いほど効果が期待できるので、早期に投与を開始すること。なお、目安として、帯状疱疹の治療においては皮疹出現後5日以内に投与を開始することが望ましい。
本剤は、原則として単純疱疹の治療においては5日間、また、帯状疱疹の治療においては7日間使用すること。改善の兆しが見られないか、あるいは悪化する場合には、速やかに他の治療に切り替えること。
本剤は、免疫機能の低下(造血幹細胞移植、臓器移植、HIV感染による)を伴う患者に対する有効性及び安全性は確立していない。
意識障害等があらわれることがあるので、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意するよう患者に十分に説明すること。
相互作用
併用注意
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
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プロベネシド | 本剤の活性代謝物であるペンシクロビルはプロベネシドと併用した場合、排泄が抑制され、ペンシクロビルの血漿中濃度半減期の延長及び血漿中濃度曲線下面積が増加するおそれがある。 | 本剤の活性代謝物であるペンシクロビルは主として腎臓の尿細管分泌により排泄されることから、プロベネシドによりペンシクロビルの排泄が抑制される可能性がある。 |
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副作用
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
精神神経症状(頻度不明):
錯乱、幻覚、意識消失、痙攣、せん妄、脳症などがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。錯乱は主に高齢者であらわれることが報告されている。
重篤な皮膚障害(頻度不明):
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑等の重篤な皮膚反応があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
*急性腎障害(頻度不明):
急性腎障害があらわれることがあるので、腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症(頻度不明):
筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
ショック、アナフィラキシー(頻度不明):
ショック、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、蕁麻疹、血圧低下、呼吸困難等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
重大な副作用(類薬)
類薬で、以下の副作用が報告されている。観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少、播種性血管内凝固症候群(DIC)、血小板減少性紫斑病
精神神経症状:
意識障害(昏睡)、妄想、てんかん発作、麻痺等。
呼吸抑制、無呼吸
間質性肺炎
肝炎、肝機能障害、黄疸
急性膵炎
その他の副作用
次のような症状があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 頻度不明 |
精神神経系 | 頭痛、傾眠、めまい、鎮静、失見当識、意識障害 |
腎臓 | 尿中蛋白陽性、BUN増加、尿中血陽性、尿失禁、血中クレアチニン増加、尿円柱、尿中白血球、尿中赤血球 |
血液 | 白血球数増加、白血球数減少、赤血球数減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少、好酸球増加、血小板数増加、血小板減少症、好中球減少、好中球増加、単球増加、リンパ球増加、リンパ球減少、ヘマトクリット増加 |
肝臓 | ALT(GPT)増加、AST(GOT)増加、LDH増加、尿中ウロビリノーゲン増加、γ‐GTP増加、ALP増加、黄疸 |
消化器 | 下痢、悪心、腹部不快感、腹痛、口渇、嘔吐、口唇乾燥、胃炎、白色便、便秘、口内炎、食欲減退 |
過敏症注) | 発疹、蕁麻疹、そう痒症 |
皮膚 | 白血球破砕性血管炎注) |
循環器 | 高血圧、動悸 |
その他 | CK(CPK)増加、血中カリウム増加、倦怠感、発熱、尿糖陽性、浮腫、総蛋白減少、咳嗽、異常感、筋力低下、CK(CPK)減少、口腔咽頭痛、胸部不快感 |
高齢者への投与
本剤は主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多く、高い血中濃度が持続するおそれがあるため、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に投与する場合には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
授乳婦に対しては、本剤投与中は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)において乳汁中に移行することが報告されている。]
小児等への投与
*低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(低出生体重児、新生児、乳児、幼児に対しては使用経験がなく、小児に対しては使用経験が少ない)。
過量投与
*ファムシクロビルの過量投与に関する情報は少ない。過量投与した場合には、適宜、対症療法及び支持療法を行うこと。腎機能低下の程度に応じ適切な減量を行わなかった腎機能障害患者において、急性腎障害が報告されている。なお、活性代謝物であるペンシクロビル(血漿中では大部分がペンシクロビルとして存在する)は透析可能であり、4時間の血液透析により血漿中濃度は約75%減少する。
適用上の注意
薬剤交付時:
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
服用時:
本剤は主薬の苦味を防ぐため、コーティングを施しているので、錠剤をつぶすことなく服用させること。
その他の注意
ラット及びイヌにそれぞれ10週間、6ヵ月間経口投与した結果、ラットでは500mg/kg/日以上の投与で、イヌでは150mg/kg/日以上の投与で、精子濃度の低下、精巣の重量減少・萎縮が認められた。また、ヒトにおいて行われた、1回250mg1日2回18週間反復投与試験では、精子に対する影響は認められていない。
ラット及びマウスに2年間経口投与した結果、600mg/kg/日投与で雌ラットに乳腺腺がんの出現率の増加がみられた。
ペンシクロビルは、マウスリンパ腫培養細胞を用いた試験で、1000μg/mL以上で染色体異常の頻度を有意に増加させ、ヒトリンパ球を用いた試験では、250μg/mL以上で染色体異常の頻度を増加させた。また、マウスの小核試験では、骨髄毒性を示す500mg/kg以上を静脈内投与したときに、小核を有する多染性赤血球の出現率を増加させた。
薬物動態
<生物学的同等性試験>
ファムシクロビル錠250mg「KN」
ファムシクロビル錠250mg「KN」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ファムシクロビル250mg)健康成人男性に絶食単回経口投与して血漿中活性代謝物ペンシクロビル濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された(図1、表1)。
1)図1 活性代謝物ペンシクロビルの血漿中濃度推移
ファムシクロビル錠500mg「KN」
ファムシクロビル錠500mg「KN」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠及び2錠(ファムシクロビル500mg)健康成人男性に絶食単回経口投与して血漿中活性代謝物ペンシクロビル濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された(図2、表2)。
2)図2 活性代謝物ペンシクロビルの血漿中濃度推移
薬物動態の表
| 判定パラメータ | 判定パラメータ | 参考パラメータ | 参考パラメータ |
| AUC0→8h(μg・h/mL) | Cmax(μg/mL) | tmax(h) | t1/2(h) |
ファムシクロビル錠250mg「KN」 | 3.56±0.92 | 1.44±0.53 | 1.1±0.5 | 2.2±0.6 |
標準製剤 (錠剤、250mg製剤) | 3.51±1.08 | 1.42±0.55 | 0.9±0.4 | 2.2±0.2 |
| 判定パラメータ | 判定パラメータ | 参考パラメータ | 参考パラメータ |
| AUC0→8h(μg・h/mL) | Cmax(μg/mL) | tmax(h) | t1/2(h) |
ファムシクロビル錠500mg「KN」 | 6.90±1.76 | 2.82±0.75 | 0.8±0.3 | 2.1±0.2 |
標準製剤 (錠剤、250mg製剤×2) | 7.07±2.04 | 2.88±0.89 | 0.8±0.2 | 2.1±0.2 |
薬効薬理
ファムシクロビルの活性代謝物であるペンシクロビルは、HSVまたはVZV感染細胞において、ウイルスのチミジンキナーゼによりリン酸化される。ペンシクロビル三リン酸はウイルスDNAポリメラーゼの競合的阻害薬として働く。3)
有効成分に関する理化学的知見
一般名:
ファムシクロビル(famciclovir)
化学名:
[2-(acetyloxymethyl)-4-(2-aminopurine-9-yl)-butyl]acetate
分子式:
C14H19N5O4
分子量:
321.33
性状:
白色〜微黄色の結晶性の粉末である。
メタノール、エタノール(95)に溶けやすく、水にやや溶けにくい。
融点:
102〜105℃
構造式:
**取扱い上の注意
アルミピロー開封後、光を避けて保存すること。本剤は光により変色することがある。変色したものは使用しないこと。
**<安定性試験>4)
ファムシクロビル錠250mg「KN」
最終包装製品を用いた加速試験(40℃、75%RH、6ヵ月)の結果、通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。
ファムシクロビル錠500mg「KN」
最終包装製品を用いた長期保存試験(25℃、60%RH、3年間)の結果、通常の市場流通下において3年間安定であることが確認された。
包装
ファムシクロビル錠250mg「KN」 : 42錠(6錠×7)(PTP)
ファムシクロビル錠500mg「KN」 : 21錠(3錠×7)(PTP)
主要文献及び文献請求先
主要文献
小林化工株式会社・社内資料(生物学的同等性試験)
小林化工株式会社・社内資料(生物学的同等性試験)
グッドマン・ギルマン薬理書 第12版、2078(2013)
小林化工株式会社・社内資料(安定性試験)
文献請求先
主要文献欄に記載の文献・社内資料は下記にご請求下さい。
小林化工株式会社 安全管理部
〒919-0603 福井県あわら市矢地5-15
フリーダイヤル 0120-37-0690 TEL 0776-73-0911
FAX 0776-73-0821
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売元
小林化工株式会社
福井県あわら市矢地5-15