作成又は改訂年月
**
2020年3月改訂
(第12版)
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2015年1月改訂
日本標準商品分類番号
日本標準商品分類番号等
薬効分類名
承認等
販売名
アシクロビル顆粒40%「タカタ」
販売名コード
承認・許可番号
22600AMX00060
ACICLOVIR
薬価基準収載年月
販売開始年月
貯法・使用期限等
貯法
気密容器に入れ、室温保存
使用期限
外箱等に表示(3年)
基準名
規制区分
処方箋医薬品
(注意−医師等の処方箋により使用すること)
組成
成分・分量
1g中
アシクロビル:400mg
添加物
乳糖水和物、トウモロコシデンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、アスパルテーム(L-フェニルアラニン化合物)、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム
性状
禁忌
本剤の成分あるいはバラシクロビル塩酸塩に対し過敏症の既往歴のある患者
効能又は効果
効能又は効果に関連する使用上の注意
小児の性器ヘルペスの再発抑制においては、体重40kg以上に限り投与すること。
成人における性器ヘルペスの再発抑制に対する適応はない。
効能又は効果/用法及び用量
通常、成人には1回アシクロビルとして200mg(0.5g)を1日5回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
○造血幹細胞移植における単純ヘルペスウイルス感染症(単純疱疹)の発症抑制
通常、成人には1回アシクロビルとして200mg(0.5g)を1日5回造血幹細胞移植施行7日前より施行後35日まで経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
通常、成人には1回アシクロビルとして800mg(2g)を1日5回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
通常、小児には体重1kg当たり1回アシクロビルとして20mg(0.05g)を1日4回経口投与する。ただし、1回最高用量は200mg(0.5g)とする。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
○造血幹細胞移植における単純ヘルペスウイルス感染症(単純疱疹)の発症抑制
通常、小児には体重1kg当たり1回アシクロビルとして20mg(0.05g)を1日4回造血幹細胞移植施行7日前より施行後35日まで経口投与する。ただし、1回最高用量は200mg(0.5g)とする。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
通常、小児には体重1kg当たり1回アシクロビルとして20mg(0.05g)を1日4回経口投与する。ただし、1回最高用量は800mg(2g)とする。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
通常、小児には体重1kg当たり1回アシクロビルとして20mg(0.05g)を1日4回経口投与する。ただし、1回最高用量は800mg(2g)とする。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
通常、小児には体重1kg当たり1回アシクロビルとして20mg(0.05g)を1日4回経口投与する。ただし、1回最高用量は200mg(0.5g)とする。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
腎障害のある患者又は腎機能の低下している患者、高齢者では、精神神経系の副作用があらわれやすいので、投与間隔を延長するなど注意すること。なお、本剤の投与間隔の目安は下記のとおりである。(参考)注)なお、腎障害を有する小児患者における本剤の投与量、投与間隔調節の目安は確立していない。(「慎重投与」、「重要な基本的注意」、「高齢者への投与」及び「過量投与」の項参照)
クレアチニンクリアランス(mL/min/1.73m2):>25
単純疱疹の治療:1回200mgを1日5回
帯状疱疹の治療:1回800mgを1日5回
クレアチニンクリアランス(mL/min/1.73m2):10〜25
単純疱疹の治療:1回200mgを1日5回
帯状疱疹の治療:1回800mgを1日3回
クレアチニンクリアランス(mL/min/1.73m2):<10
単純疱疹の治療:1回200mgを1日2回
帯状疱疹の治療:1回800mgを1日2回
注)外国人における成績である。
使用上の注意
慎重投与
腎障害のある患者[精神神経症状等があらわれやすい。](〈用法・用量に関連する使用上の注意〉及び「重要な基本的注意」の項参照)
肝障害のある患者[肝障害が増悪するおそれがある。]
高齢者[精神神経症状等があらわれやすい。](〈用法・用量に関連する使用上の注意〉、「重要な基本的注意」及び「高齢者への投与」の項参照)
小児(「小児等への投与」の項参照)
重要な基本的注意
本剤の投与は、発病初期に近いほど効果が期待できるので、早期に投与を開始することが望ましい。なお、原則として帯状疱疹の治療においては皮疹出現後5日以内に、また、水痘の治療においては皮疹出現後3日以内に投与を開始すること。
単純疱疹の治療においては本剤を5日間使用し、改善の兆しが見られないか、あるいは悪化する場合には、他の治療に切り替えること。ただし、初発型性器ヘルペスは重症化する場合があるため、本剤を10日間まで使用可能とする。
水痘の治療においては本剤を5日間使用し、また、帯状疱疹の治療においては本剤を7日間使用し、改善の兆しが見られないか、あるいは悪化する場合には、他の治療に切り替えること。
本剤は、主として免疫機能の低下を伴わない患者に適応される。悪性腫瘍、自己免疫疾患などの免疫機能の低下した患者には、アシクロビル注射剤の点滴静脈内投与等を考慮すること。
本剤による性器ヘルペスの再発抑制療法は、性器ヘルペスの発症を繰り返す患者(免疫正常患者においては、おおむね年6回以上の頻度で再発する者)に対して行うこと。また、本剤を1年間投与後、投与継続の必要性について検討することが推奨される。
本剤の曝露量が増加した場合には、精神神経症状や腎機能障害が発現する危険性が高い。腎障害のある患者又は腎機能が低下している患者、高齢者においては、本剤の投与間隔を調節し、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。なお、一般に精神神経症状は本剤の投与中止により回復する。(<用法・用量に関連する使用上の注意>及び「過量投与」の項参照)
腎障害のある患者又は腎機能が低下している患者、高齢者等の脱水症状を起こしやすいと考えられる患者では、本剤の投与中は適切な水分補給を行うこと。(「高齢者への投与」の項参照)
意識障害等があらわれることがあるので、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には、注意するよう患者に十分に説明すること。なお、腎機能障害患者では、特に意識障害等があらわれやすいので、患者の状態によっては従事させないよう注意すること。(〈用法・用量に関連する使用上の注意〉の項参照)
相互作用
併用注意
注)特に腎機能低下の可能性がある患者(高齢者等)には、慎重に投与すること。
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
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プロベネシド | 本剤の排泄が抑制され、本剤の平均血漿中半減期が18%延長し、平均血漿中濃度曲線下面積が40%増加するとの報告がある。注) | プロベネシドは尿細管分泌に関わるOAT1及びMATE1を阻害するため、本剤の腎排泄が抑制されると考えられる。 |
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シメチジン | アシクロビルの排泄が抑制され、アシクロビルの平均血漿中濃度曲線下面積が27%増加するとの報告がある。(バラシクロビル塩酸塩でのデータ)注) | シメチジンは尿細管分泌に関わるOAT1、MATE1及びMATE2-Kを阻害するため、アシクロビルの腎排泄が抑制されると考えられる。 |
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ミコフェノール酸 モフェチル | 本剤及びミコフェノール酸 モフェチル代謝物の排泄が抑制され、両方の平均血漿中濃度曲線下面積が増加するとの報告がある。注) | 本剤とミコフェノール酸 モフェチル代謝物が尿細管分泌で競合すると考えられる。 |
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テオフィリン | 本剤との併用によりテオフィリンの中毒症状があらわれることがある。 | 機序は不明であるが、本剤がテオフィリンの代謝を阻害するためテオフィリンの血中濃度が上昇することが考えられる。 |
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副作用
副作用等発現状況の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
重大な副作用
次のような症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
アナフィラキシーショック、アナフィラキシー(呼吸困難、血管浮腫等)
頻度不明
汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少、播種性血管内凝固症候群(DIC)、血小板減少性紫斑病
頻度不明
**急性腎障害、尿細管間質性腎炎
頻度不明
精神神経症状
頻度不明
意識障害(昏睡)、せん妄、妄想、幻覚、錯乱、痙攣、てんかん発作、麻痺、脳症等
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)
頻度不明
呼吸抑制、無呼吸
頻度不明
間質性肺炎
頻度不明
肝炎、肝機能障害、黄疸
頻度不明
急性膵炎
頻度不明
その他の副作用
次のような症状があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
過敏症注)
頻度不明
発熱、発疹、水疱、紅斑、蕁麻疹、そう痒、固定薬疹、光線過敏症
血液
頻度不明
貧血、白血球増多、好酸球増多、リンパ球増多、血小板増多、顆粒球減少、血小板減少、好塩基球増多、リンパ球減少、出血、紫斑
肝臓
頻度不明
肝腫大、肝機能検査値異常(AST(GOT)、ALT(GPT)等の上昇)
腎臓・泌尿器
頻度不明
BUN上昇、血清クレアチニン値上昇、血尿、尿円柱、蛋白尿、膿尿、排尿困難、乏尿、結晶尿、尿閉
消化器
頻度不明
下痢、軟便、嘔気、嘔吐、腹痛、胃痛、心窩部痛、胃不快感、消化不良、食欲不振、舌炎、胃炎、口渇、便秘、鼓腸放屁
精神神経系
頻度不明
振戦、めまい、感情鈍麻、傾眠、眠気、意識障害、見当識障害、情動失禁、うつ状態、そう状態、集中力障害、徘徊、離人症、興奮、健忘、多弁、不眠、不安、言語障害、独語、異常感覚、運動失調、歩行異常、不随意運動、れん縮、しびれ感、眼振等
循環器
頻度不明
動悸、頻脈、不整脈、胸痛、血圧上昇、血圧低下
筋骨格
頻度不明
関節痛、筋肉痛
全身症状
頻度不明
頭痛、悪寒、発熱、全身倦怠感、失神、蒼白、ほてり、浮腫、脱力感、筋力低下
その他
頻度不明
血清トリグリセライド値上昇、尿糖、咽頭炎、血清アルブミン低下、血清カリウム値上昇、AG比低下、血清コレステロール値上昇、肺炎、呼吸困難、喘鳴、胸水、疼痛、難聴、結膜炎、視力異常、味覚障害、脱毛、発汗、低ナトリウム血症、血清蛋白低下
注)症状があらわれた場合には、投与を中止すること。(太字)
高齢者への投与
本剤は、主として腎臓から排泄されるが、高齢者では、腎機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続するおそれがあるので、投与間隔を調節し、患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。(<用法・用量に関連する使用上の注意>及び「重要な基本的注意」の項参照)
また、本剤の投与中は適切な水分補給を行うこと。
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[動物実験(ラット)の妊娠10日目に、母動物に腎障害のあらわれる大量(200mg/kg/day以上)を皮下投与した実験では、胎児に頭部及び尾の異常が認められたと報告されている。]
授乳中の婦人には、本剤投与中は授乳を避けさせること。[ヒト母乳中への移行が報告されている。]
小児等への投与
低出生体重児及び新生児に対する安全性は確立していない。(使用経験が少ない。)
過量投与
徴候、症状
アシクロビルを数日間経口過量投与された際には、胃腸管症状(嘔気、嘔吐等)及び精神神経症状(頭痛、錯乱等)の発現が認められている。過量静脈内投与の場合は、血清クレアチニン及びBUNの上昇に続き腎不全の発現が認められている。また、過量静脈内投与後に、精神神経症状(錯乱、幻覚、興奮、てんかん発作、昏睡等)が認められている。
処置
患者の状態を注意深く観察すること。血液透析により、アシクロビルを血中より効率的に除去することができるので、過量投与により症状が発現した場合は、処置の一つとして血液透析を考慮すること。
その他の注意
骨髄小核試験において、高用量(マウス腹腔内投与、180mg/kg以上)で染色体異常の誘発性を疑わせる所見が得られている。[Ames試験、マウス優性致死試験等では陰性であったが、マウスに180、360、720mg/kgを腹腔内1回投与した骨髄小核試験では、小核出現頻度に用量相関性の有意な増加が認められた。]
薬物動態
生物学的同等性試験1)
本剤と標準製剤(顆粒、40%)をクロスオーバー法により、健康成人男子24名にそれぞれ0.5g(アシクロビルとして200mg)を空腹時に単回経口投与し、投与前、投与後0.5、1、1.5、2、2.5、3、4、6、8及び12時間に前腕静脈から採血した。LC/MS/MSにより測定したアシクロビルの血漿中濃度の推移及びパラメータは次のとおりであり、統計解析にて90%信頼区間を求めた結果、判定パラメータの対数値の平均値の差はlog0.8〜log1.25の範囲にあり、両剤の生物学的同等性が確認された。
*溶出挙動2)
本剤は、日本薬局方医薬品各条に定められたアシクロビル顆粒の溶出規格に適合していることが確認されている。
薬効薬理
アシクロビルは、抗ウイルス薬であり、ヘルペス群ウイルス感染細胞内でウイルス誘導のチミジンキナーゼにより酸化されて活性型のアシクロビル三リン酸となり、ウイルスDNAポリメラーゼを阻害すると共にウイルスのDNAに取り込まれてウイルスのDNA鎖形成を阻害する。正常細胞では活性化を受けないので、正常細胞への毒性は極めて低い。3)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
アシクロビル[日局]
Aciclovir
化学名
2-Amino-9-[(2-hydroxyethoxy)methyl]-1,9-dihydro-6H-purin-6-one
略号
ACV
構造式
分子式
C8H11N5O3
分子量
225.20
性状
白色〜微黄白色の結晶性の粉末である。
水に溶けにくく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくい。
0.1mol/L塩酸試液又は希水酸化ナトリウム試液に溶ける。
取扱い上の注意
安定性試験4)
最終包装製品を用いた長期保存試験(室温、36ヵ月)の結果、3年間安定であることが確認された。
包装
アシクロビル顆粒40%「タカタ」
分包:0.5g×50包
バラ包装:100g(プラスチック瓶)
主要文献及び文献請求先
主要文献
1
田中孝典他:診療と新薬,38(11):1001,2001.
2
*高田製薬(株)社内資料(溶出性)
3
日本薬局方解説書編集委員会編:第十七改正 日本薬局方解説書(廣川書店)C-40,2016.
4
高田製薬(株)社内資料(安定性)
文献請求先
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求下さい。
高田製薬株式会社 文献請求窓口
〒336-8666 さいたま市南区沼影1丁目11番1号
電話 0120-989-813
FAX 048-816-4183
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所
製造販売
高田製薬株式会社
さいたま市西区宮前町203番地1