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アムロジピンOD錠10mg「TCK」

高血圧症・狭心症治療剤、持続性Ca拮抗剤

1錠 16.2円

作成又は改訂年月

2012年10月作成
(第1版)

日本標準商品分類番号

872171

薬効分類名

高血圧症・狭心症治療剤
持続性Ca拮抗剤

承認等

販売名

アムロジピンOD錠10mg「TCK」

販売名コード

2171022F6080

承認・許可番号

22400AMX01351000
AMLODIPINE OD Tablets 10mg 「TCK」

薬価基準収載年月

2012年12月

販売開始年月

2012年12月

貯法・使用期限等

貯法
気密容器、室温保存
使用期限
外装に表示

基準名

日本薬局方
アムロジピンベシル酸塩口腔内崩壊錠

規制区分

劇薬
処方せん医薬品
注意−医師等の処方せんにより使用すること

組成

有効成分の名称
アムロジピンベシル酸塩
含量
1錠中アムロジピンベシル酸塩(日局)13.87mg(アムロジピンとして10mg)
添加物
D-マンニトール、結晶セルロース、クロスポビドン、アスパルテーム(L-フェニルアラニン化合物)、l-メントール、ステアリン酸Mg、黄色5号

性状

色・剤形淡橙色・素錠(割線入り)
外形
直径(mm)8.5
厚さ(mm)4.7
重量(mg)250
識別コードTU 233

一般的名称

アムロジピンベシル酸塩口腔内崩壊錠

禁忌

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
ジヒドロピリジン系化合物に対し過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

効能又は効果に関連する使用上の注意

本剤は効果発現が緩徐であるため、緊急な治療を要する不安定狭心症には効果が期待できない

効能又は効果/用法及び用量

高血圧症、狭心症

用法及び用量

○高血圧症
通常、成人にはアムロジピンとして2.5〜5mgを1日1回経口投与する。
なお、症状に応じ適宜増減するが、効果不十分な場合には1日1回10mgまで増量することができる。
○狭心症
通常、成人にはアムロジピンとして5mgを1日1回経口投与する。
なお、症状に応じ適宜増減する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

本剤は口腔内で崩壊するが、口腔粘膜から吸収されることはないため、唾液又は水で飲み込むこと。(「適用上の注意」の項参照)

使用上の注意

慎重投与

過度に血圧の低い患者[さらに血圧が低下するおそれがある。]
肝機能障害のある患者[本剤は主として肝臓で代謝されるため、血中濃度半減期の延長及び血中濃度-時間曲線下面積(AUC)が増大することがある。高用量(10mg)において副作用の発現率が高まる可能性があるので、増量時には慎重に投与すること。]
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
重篤な腎機能障害のある患者[一般的に腎機能障害のある患者では、降圧に伴い腎機能が低下することがある。]

重要な基本的注意

降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
本剤は血中濃度半減期が長く投与中止後も緩徐な降圧効果が認められるので、本剤投与中止後に他の降圧剤を使用するときは、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

相互作用

相互作用の概略

本剤の代謝には主として薬物代謝酵素CYP3A4が関与していると考えられている。

併用注意

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
降圧作用を有する薬剤相互に作用を増強するおそれがある。慎重に観察を行うなど注意して使用する。相互に作用を増強するおそれがある。
CYP3A4阻害剤(エリスロマイシン、ジルチアゼム、リトナビル、イトラコナゾール等)エリスロマイシン及びジルチアゼムとの併用により、本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。本剤の代謝が競合的に阻害される可能性が考えられる。
CYP3A4誘導剤(リファンピシン等)本剤の血中濃度が低下するおそれがある。本剤の代謝が促進される可能性が考えられる。
グレープフルーツジュース本剤の降圧作用が増強されるおそれがある。同時服用をしないように注意すること。グレープフルーツに含まれる成分が本剤の代謝を阻害し、本剤の血中濃度が上昇する可能性が考えられる。
シンバスタチンシンバスタチン80mg(国内未承認の高用量)との併用により、シンバスタチンのAUCが77%上昇したとの報告がある。機序不明。

副作用

副作用等発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
血小板減少、白血球減少(いずれも頻度不明)
血小板減少又は白血球減少があらわれることがあるので、検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
房室ブロック(頻度不明)
房室ブロック(初期症状:徐脈、めまい等)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

肝臓
(頻度不明)
ALT(GPT)、AST(GOT)の上昇、肝機能障害、ALP、LDHの上昇、γ-GTP上昇、黄疸、腹水
循環器
(頻度不明)
浮腫注1)、ほてり(熱感、顔面潮紅等)、動悸、血圧低下、胸痛、期外収縮、洞房又は房室ブロック、洞停止、心房細動、失神、徐脈
精神・神経系
(頻度不明)
眩暈・ふらつき、頭痛・頭重、眠気、振戦、末梢神経障害、気分動揺、不眠
消化器
(頻度不明)
心窩部痛、便秘、嘔気・嘔吐、口渇、消化不良、下痢・軟便、排便回数増加、口内炎、腹部膨満、胃腸炎、膵炎
筋・骨格系
(頻度不明)
筋緊張亢進、筋痙攣、背痛、関節痛、筋肉痛
泌尿・生殖器
(頻度不明)
BUN上昇、クレアチニン上昇、頻尿・夜間頻尿、尿管結石、尿潜血陽性、尿中蛋白陽性、勃起障害、排尿障害
代謝異常
(頻度不明)
血清コレステロール上昇、CK(CPK)上昇、高血糖、糖尿病、尿中ブドウ糖陽性
血液
(頻度不明)
赤血球、ヘモグロビン、白血球の減少、白血球増加、紫斑、血小板減少
過敏症注2)
(頻度不明)
発疹、そう痒、蕁麻疹、光線過敏症、多形紅斑、血管炎、血管浮腫
口腔注2)
(頻度不明)
(連用により)歯肉肥厚
その他
(頻度不明)
全身けん怠感、しびれ、脱力感、耳鳴、鼻出血、味覚異常、疲労、咳、発熱、視力異常、呼吸困難、異常感覚、多汗、血中カリウム減少、女性化乳房、脱毛、鼻炎、体重増加、体重減少、疼痛、皮膚変色
その他の副作用の注意
上記のような副作用が認められた場合には、必要に応じ、減量、投与中止等の適切な処置を行うこと。
注1)10mgへの増量により高頻度に認められたとの報告がある。
注2)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

高齢者への投与

高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされていること及び高齢者での体内動態試験で血中濃度が高く、血中濃度半減期が長くなる傾向が認められているので、低用量(2.5mg/日)から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[動物実験で妊娠末期に投与すると妊娠期間及び分娩時間が延長することが認められている。]
授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせること。[動物実験で母乳中へ移行することが認められている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない。(使用経験が少ない)

過量投与

症状
過度の末梢血管拡張により、ショックを含む著しい血圧低下と反射性頻脈を起こすことがある。
処置
心・呼吸機能のモニターを行い、頻回に血圧を測定する。著しい血圧低下が認められた場合は、四肢の挙上、輸液の投与等、心血管系に対する処置を行う。症状が改善しない場合は、循環血液量及び排尿量に注意しながら昇圧剤の投与を考慮する。本剤は蛋白結合率が高いため、透析による除去は有効ではない。
また、本剤服用直後に活性炭を投与した場合、本剤のAUCは99%減少し、服用2時間後では49%減少したことから、本剤過量投与時の吸収抑制処置として活性炭投与が有効であると報告されている。

適用上の注意

分割後
分割後は早めに使用すること。分割後やむを得ず保存する場合には、湿気、光を避けて保存すること。
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、さらには穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]
本剤をPTPシートから取り出して保存する場合は、湿気、光を避けて保存するよう指導すること。
服用時
本剤は舌の上にのせ唾液を湿潤させ、唾液のみで服用可能である。また、水で服用することもできる。

その他の注意

因果関係は明らかでないが、本剤による治療中に心筋梗塞や不整脈(心室性頻拍を含む)がみられたとの報告がある。

薬物動態

生物学的同等性試験
アムロジピンOD錠10mg「TCK」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成18年11月24日薬食審査発第1124004号)」に基づき、アムロジピンOD錠5mg「TCK」を標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた。1)

薬効薬理

ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬としての作用を示すが、作用の発現が緩徐で持続的であるという特徴を有する。ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬は膜電位依存性L型カルシウムチャネルに特異的に結合し、細胞内へのカルシウムの流入を減少させることにより、冠血管や末梢血管の平滑筋を弛緩させる。非ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬(ベラパミルやジルチアゼム)と比較すると、血管選択性が高く、心収縮力や心拍数に対する抑制作用は弱い。2)

有効成分に関する理化学的知見

一般名
アムロジピンベシル酸塩(Amlodipine Besilate)
化学名
3-Ethyl 5-methyl (4RS )-2-[(2-aminoethoxy) methyl]-4-(2-chlorophenyl)-6-methyl-1,4-dihydropyridine-3,5-dicarboxylate monobenzenesulfonate
分子式
2025ClN・C
分子量
567.05
融点
約198℃(分解)
構造式
性状
白色〜帯黄白色の結晶性の粉末である。
メタノールに溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けやすく、水に溶けにくい。
メタノール溶液(1→100)は旋光性を示さない。

取扱い上の注意

安定性試験
加速試験(40℃、相対湿度75%、6ヵ月)の結果、アムロジピンOD錠10mg「TCK」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。3)

包装

100錠(PTP)

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
辰巳化学株式会社:生物学的同等性試験
2
第十六改正日本薬局方解説書、廣川書店
3
辰巳化学株式会社:安定性試験

文献請求先

主要文献に記載の社内資料につきましては下記にご請求下さい。
辰巳化学株式会社 薬事・学術課
〒921-8164 金沢市久安3丁目406番地
TEL 076-247-2132
FAX 076-247-5740

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
辰巳化学株式会社
金沢市久安3丁目406番地

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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