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レボフロキサシン点眼液0.5%「杏林」

広範囲抗菌点眼剤

1mL 28.1円

添付文書番号

1319742Q1152_1_07

企業コード

480209

作成又は改訂年月

2023年11月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

871319

薬効分類名

広範囲抗菌点眼剤

承認等

販売名

レボフロキサシン点眼液0.5%「杏林」

販売名コード

1319742Q1152

販売名英字表記

LEVOFLOXACIN Ophthalmic Solution 0.5%“KYORIN”

販売名ひらがな

れぼふろきさしんてんがんえき0.5%「きょーりん」

承認番号等

承認番号
22300AMX00658000

販売開始年月

2011年11月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
レボフロキサシン点眼液

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

レボフロキサシン点眼液

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 本剤の成分、オフロキサシン及びキノロン系抗菌剤に対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

レボフロキサシン点眼液0.5%「杏林」
有効成分
日局レボフロキサシン水和物 5mg
添加剤
塩化ナトリウム、pH調節剤

製剤の性状

レボフロキサシン点眼液0.5%「杏林」
識別コードKRM003
pH6.2~6.8
浸透圧比0.95~1.05(生理食塩液に対する比)
性状
微黄色~黄色澄明、無菌水性点眼剤

効能又は効果

〈適応菌種〉
本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、ミクロコッカス属、モラクセラ属、コリネバクテリウム属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、インフルエンザ菌、ヘモフィルス・エジプチウス(コッホ・ウィークス菌)、シュードモナス属、緑膿菌、ステノトロホモナス(ザントモナス)・マルトフィリア、アシネトバクター属、アクネ菌
〈適応症〉
眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、瞼板腺炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、眼科周術期の無菌化療法

効能又は効果に関連する注意

本剤におけるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に対する有効性は証明されていないので、MRSAによる感染症が明らかであり、臨床症状の改善が認められない場合、速やかに抗MRSA作用の強い薬剤を投与すること。

用法及び用量

通常、1回1滴、1日3回点眼する。なお、症状により適宜増減する。

重要な基本的注意

  1. 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。

特定の背景を有する患者に関する注意

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
    紅斑、発疹、呼吸困難、血圧低下、眼瞼浮腫等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

1%未満
頻度不明
眼刺激、結膜炎、眼のそう痒感
びまん性表層角膜炎等の角膜障害、眼痛、眼瞼炎
皮膚
蕁麻疹、発疹、そう痒

適用上の注意

薬剤交付時の注意
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
  • 薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
  • 他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。
  • 遮光して保存すること。

薬効薬理

作用機序
主な作用機序はDNAジャイレース(トポイソメラーゼⅡ)活性及びトポイソメラーゼⅣ活性の阻害による細菌のDNA合成阻害である。DNAジャイレース(トポイソメラーゼⅡ)活性とトポイソメラーゼⅣ活性のどちらを強く阻害するかは細菌によって異なる
生物学的同等性試験
  1. ウサギにおける眼組織内薬物動態
    レボフロキサシン点眼液0.5%「杏林」及びクラビット点眼液0.5%各50μL(レボフロキサシン水和物として0.25mg)をウサギに単回点眼し、眼房水中及び角膜中のレボフロキサシン濃度の統計解析を行った結果、すべての採取時間における眼組織中レボフロキサシン濃度について、両製剤間では有意差が認められなかった。(Studentのt検定、有意水準は両側5%)。
    図18-1 眼房水中のレボフロキサシン濃度推移
    図18-2 角膜中のレボフロキサシン濃度推移
  2. ウサギにおける角膜中の濃度の分散分析
    レボフロキサシン点眼液0.5%「杏林」及びクラビット点眼液0.5%50μLをそれぞれウサギに片眼ずつ点眼し、最高角膜中濃度を示す15分後の角膜を採取した。採取した角膜のレボフロキサシン濃度について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
    表18-1 角膜中濃度
    角膜中濃度(ng/g)
    レボフロキサシン点眼液0.5%「杏林」
    15551±6020
    クラビット点眼液0.5%
    13933±4643
    (Mean±S.D. , n=49)
  3. 実験的緑膿菌角膜感染症に対する治療効果
    緑膿菌を接種したウサギに対して、レボフロキサシン点眼液0.5%「杏林」、クラビット点眼液0.5%及び生理食塩液(対照群)を菌接種後6時間後から2時間ごとに1日6回、3日間点眼し、緑膿菌接種後7日目までの角膜混濁の度合い(スコア)の観察、並びに7日目の角膜より緑膿菌を分離培養した(各群10例)。対照群では、緑膿菌接種後からスコアが徐々に増加し、2日目以降観察終了時まで全例で角膜混濁が確認された。一方、レボフロキサシン点眼液0.5%「杏林」群及びクラビット点眼液0.5%群では、2日目以降スコアが低下し、点眼を中止した3日目以降もスコアの増加はみられず、1日目以降観察終了まで対照群と比較して有意な低値を示した。レボフロキサシン点眼液0.5%「杏林」群とクラビット点眼液0.5%群のスコアには、観察期間を通じて有意差が認められなかった。また対照群では全眼で緑膿菌の陽性を示したのに対して、レボフロキサシン点眼液0.5%「杏林」群及びクラビット点眼液0.5%群では全眼陰性を示した。
    レボフロキサシン点眼液0.5%「杏林」及びクラビット点眼液0.5%はいずれも緑膿菌による角膜混濁の増加を著明に抑制し、その治療効果に有意な差が認められなかったことからレボフロキサシン点眼液0.5%「杏林」はクラビット点眼液0.5%と生物学的に同等と判断された。
    図18-3 緑膿菌による角膜混濁の度合い(スコア)の推移

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
レボフロキサシン水和物(Levofloxacin Hydrate)
化学名
(3S)-9-Fluoro-3-methyl-10-(4-methylpiperazin-1-yl)-7-oxo-2,3-dihydro-7H-pyrido[1,2,3-de][1,4]benzoxazine-6-carboxylic acid hemihydrate
分子式
C18H20FN3O4・1/2H2O
分子量
370.38
性状
淡黄白色~黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。
酢酸(100)に溶けやすく、水又はメタノールにやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくい。
0.1mol/L塩酸試液に溶ける。
光によって徐々に暗淡黄白色になる。
融点:約226℃(分解)
化学構造式

取扱い上の注意

外箱開封後は、遮光して保存すること。

包装

プラスチック点眼容器 5mL×5本
プラスチック点眼容器 5mL×10本

主要文献

1
Kato, J. et al.:Cell 1990;63:393-404
2
Hoshino, K. et al.:Antimicrob. Agents Chemother. 1994;38:2623-2627
3
Akasaka, T. et al.:Antimicrob. Agents Chemother. 2001;45:2263-2268
4
Tanaka, M. et al.:Antimicrob. Agents Chemother. 1997;41:2362-2366
5
Onodera, Y. et al.:J. Antimicrob. Chemother. 1999;44:533-536
6
Onodera, Y. et al.:Antimicrob. Agents Chemother. 2002;46:1800-1804
7
キョーリンリメディオ株式会社社内資料:
レボフロキサシン点眼液0.5%「杏林」の生物学的同等性試験に関する資料

文献請求先及び問い合わせ先

キョーリンリメディオ株式会社 学術部
〒920-0017 金沢市諸江町下丁287番地1
TEL 0120-960189
FAX 0120-189099

製造販売業者等

製造販売元
キョーリンリメディオ株式会社
富山県南砺市井波885番地
販売元
杏林製薬株式会社
東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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