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閲覧履歴

アモキシシリンカプセル125mg「トーワ」

合成ペニシリン製剤

1カプセル 10.1円

作成又は改訂年月

※※
2022年11月改訂
(第30版、重要な基本的注意の項等)
2020年9月改訂
(第29版)

日本標準商品分類番号

876131

日本標準商品分類番号等

−(アモキシシリンカプセル125mg「トーワ」)
2009年3月(アモキシシリンカプセル250mg「トーワ」)

−(アモキシシリンカプセル125mg「トーワ」)
2004年9月
2003年2月(アモキシシリンカプセル250mg「トーワ」)
(品質)2003年2月
2013年6月

薬効分類名

合成ペニシリン製剤

承認等

販売名

アモキシシリンカプセル125mg「トーワ」

販売名コード

6131001M1100

承認・許可番号

22300AMX00970
AMOXICILLIN CAPSULES 125mg“TOWA”

薬価基準収載年月

2011年11月

販売開始年月

2011年11月

使用期限等

貯 法
室温保存、
気密容器
使用期限
外箱に記載

基準名

日本薬局方
アモキシシリンカプセル

規制区分

処方箋医薬品注1)
注1)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

1カプセル中の有効成分
日局 アモキシシリン水和物…125mg(力価)
添加物
乳糖水和物、タルク、ステアリン酸Mg
カプセル本体:酸化チタン、ラウリル硫酸Na、ゼラチン

性状

白色の硬カプセル剤で、内容物は白色〜淡黄白色の粉末である。
外形
全長
号数
質量(mg)
約206

販売名

アモキシシリンカプセル250mg「トーワ」

販売名コード

6131001M2335

承認・許可番号

22000AMX02428
AMOXICILLIN CAPSULES 250mg“TOWA”

薬価基準収載年月

2009年3月

販売開始年月

1980年9月

使用期限等

貯 法
室温保存、
気密容器
使用期限
外箱に記載

基準名

日本薬局方
アモキシシリンカプセル

規制区分

処方箋医薬品注1)
注1)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

1カプセル中の有効成分
日局 アモキシシリン水和物…250mg(力価)
添加物
乳糖水和物、ステアリン酸Mg
カプセル本体:赤色3号、黄色5号、青色1号、ラウリル硫酸Na、ゼラチン、酸化チタン

性状

頭部茶色、本体白色の不透明な硬カプセル剤である。内容物は白色〜淡黄白色でわずかに特異な臭いがあり、苦味を有する粉末である。
外形
全長
号数
質量(mg)
約375

一般的名称

アモキシシリンカプセル

禁忌

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
伝染性単核症の患者[発疹の発現頻度を高めるおそれがある。]

原則禁忌

ペニシリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

効能・効果に関連する使用上の注意

※咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、中耳炎への使用にあたっては、「抗微生物薬適正使用の手引き」1)を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。
進行期胃MALTリンパ腫に対するヘリコバクター・ピロリ除菌治療の有効性は確立していない。
特発性血小板減少性紫斑病に対しては、ガイドライン等を参照し、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療が適切と判断される症例にのみ除菌治療を行うこと。
早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃以外には、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療による胃癌の発症抑制に対する有効性は確立していない。
ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に用いる際には、ヘリコバクター・ピロリが陽性であること及び内視鏡検査によりヘリコバクター・ピロリ感染胃炎であることを確認すること。
<適応菌種>
本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌、大腸菌、プロテウス・ミラビリス、インフルエンザ菌、ヘリコバクター・ピロリ、梅毒トレポネーマ
 
<適応症>
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、びらん・潰瘍の二次感染、乳腺炎、骨髄炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、精巣上体炎(副睾丸炎)、淋菌感染症、梅毒、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、涙嚢炎、麦粒腫、中耳炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎、猩紅熱、胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃MALTリンパ腫・特発性血小板減少性紫斑病・早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃におけるヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎

用法・用量

<ヘリコバクター・ピロリ感染を除く感染症>
成人:アモキシシリン水和物として、通常1回250mg(力価)を1日3〜4回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
小児:アモキシシリン水和物として、通常1日20〜40mg(力価)/kgを3〜4回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日量として最大90mg(力価)/kgを超えないこと。
<ヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎>
〇アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びプロトンポンプインヒビター併用の場合
通常、成人にはアモキシシリン水和物として1回750mg(力価)、クラリスロマイシンとして1回200mg(力価)及びプロトンポンプインヒビターの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。
なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。
〇アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びプロトンポンプインヒビター併用によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合
通常、成人にはアモキシシリン水和物として1回750mg(力価)、メトロニダゾールとして1回250mg及びプロトンポンプインヒビターの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。

用法・用量に関連する使用上の注意

本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
高度の腎障害のある患者では、血中濃度が持続するので、腎障害の程度に応じて投与量を減量し、投与の間隔をあけて使用すること。
本剤をヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に用いる場合、プロトンポンプインヒビターはランソプラゾールとして1回30mg、オメプラゾールとして1回20mg、ラベプラゾールナトリウムとして1回10mg、エソメプラゾールとして1回20mg又はボノプラザンとして1回20mgのいずれか1剤を選択する。

使用上の注意

慎重投与

セフェム系抗生物質に対し、過敏症の既往歴のある患者
本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者
高度の腎障害のある患者(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)
経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者[ビタミンK欠乏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行うこと。]
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

重要な基本的注意

※※ショック、アナフィラキシー、アレルギー反応に伴う急性冠症候群の発生を確実に予知できる方法はないが、事前に当該事象の既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質によるアレルギー歴は必ず確認すること。
本剤をヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に用いる際には、除菌治療に用いられる他の薬剤の添付文書に記載されている禁忌、慎重投与、重大な副作用等の使用上の注意を必ず確認すること。

相互作用

併用注意

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
ワルファリンカリウムワルファリンカリウムの作用が増強されるおそれがある。腸内細菌によるビタミンKの産生を抑制することがある。
経口避妊薬経口避妊薬の効果が減弱するおそれがある。腸内細菌叢を変化させ、経口避妊薬の腸肝循環による再吸収を抑制すると考えられている。
プロベネシド本剤の血中濃度を増加させる。本剤の尿細管分泌を阻害し、尿中排泄を低下させると考えられている。

副作用

副作用等発現状況の概要

<ヘリコバクター・ピロリ感染を除く感染症>
使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
<ヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎>
[胃潰瘍・十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症]
●アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びランソプラゾール併用の場合
承認時までに行われた試験では430例中217例(50.5%)に、市販後の使用成績調査では3,491例中318例(9.1%)に臨床検査値の異常変動を含む副作用が認められている。また、外国で行われた試験では548例中179例(32.7%)に臨床検査値の異常変動を含む副作用が認められている。
(再審査結果通知:2008年3月)
●アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びオメプラゾール併用の場合
承認時及び市販後臨床試験では513例中273例(53.2%)に、市販後の高齢者に対する特定使用成績調査では473例中40例(8.5%)に臨床検査値の異常変動を含む副作用が認められている。
(再審査結果通知:2009年3月)
●アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びラベプラゾールナトリウム併用の場合
承認時までに国内において臨床試験等の副作用発現頻度が明確となる試験を実施していない。
●アモキシシリン水和物、メトロニダゾール及びプロトンポンプインヒビター併用の場合
承認時までに国内において臨床試験等の副作用発現頻度が明確となる試験を実施していない。
[胃MALTリンパ腫・特発性血小板減少性紫斑病・早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃におけるヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎]
承認時までに国内において臨床試験等の副作用発現頻度が明確となる試験を実施していない。

重大な副作用(頻度不明)

ショック、アナフィラキシー:ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
※※アレルギー反応に伴う急性冠症候群:アレルギー反応に伴う急性冠症候群があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑、急性汎発性発疹性膿疱症、紅皮症(剥脱性皮膚炎):中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑、急性汎発性発疹性膿疱症、紅皮症(剥脱性皮膚炎)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、頭痛、関節痛、皮膚や粘膜の紅斑・水疱、膿疱、皮膚の緊張感・灼熱感・疼痛等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
顆粒球減少、血小板減少:顆粒球減少、血小板減少があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝障害:黄疸、AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
腎障害:急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
大腸炎:偽膜性大腸炎、出血性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
間質性肺炎、好酸球性肺炎:間質性肺炎、好酸球性肺炎があらわれることがあるので、咳嗽、呼吸困難、発熱等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT等の検査を実施すること。間質性肺炎、好酸球性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
無菌性髄膜炎:項部硬直、発熱、頭痛、悪心・嘔吐あるいは意識混濁等を伴う無菌性髄膜炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

<ヘリコバクター・ピロリ感染を除く感染症>
過敏症注2)
頻度不明
発疹、発熱、そう痒
血液
頻度不明
好酸球増多
消化器
頻度不明
下痢、悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛、黒毛舌
菌交代症
頻度不明
口内炎、カンジダ症
ビタミン欠乏症
頻度不明
ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)
その他
頻度不明
梅毒患者において、ヤーリッシュ・ヘルクスハイマー反応(発熱、全身けん怠感、頭痛等の発現、病変部の増悪)が起こることがある。
注2)発現した場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
<ヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎>
下記のような副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
消化器
5%以上
軟便(15.3%)、下痢(14.1%)、味覚異常
消化器
1〜5%未満
腹痛、口内炎、食道炎、腹部膨満感、便秘
消化器
1%未満
舌炎、悪心、口渇、胸やけ、胃食道逆流、嘔吐、食欲不振
消化器
頻度不明
十二指腸炎、痔核、黒毛舌
肝臓注3)
1〜5%未満
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、LDH上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇、ビリルビン上昇
血液注3)
1〜5%未満
好酸球増多、好中球減少、貧血、白血球増多
過敏症注4)
1〜5%未満
発疹
過敏症注4)
1%未満
そう痒
精神神経系
1%未満
頭痛、めまい、しびれ感、眠気、不眠、うつ状態
その他
1〜5%未満
尿蛋白陽性、トリグリセリド上昇、総コレステロール上昇・低下、尿糖陽性
その他
1%未満
尿酸上昇、けん怠感、発熱、QT延長、カンジダ症、動悸、霧視
その他
頻度不明
熱感、浮腫、血圧上昇
発現頻度は、胃潰瘍・十二指腸潰瘍におけるアモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びプロトンポンプインヒビター(ランソプラゾール又はオメプラゾール)併用除菌治療の承認時までの試験及び市販後臨床試験(合計943例)の成績に基づく。
注3)観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
注4)発現した場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

高齢者には次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。
高齢者では生理機能が低下していることが多く、副作用が発現しやすい。
高齢者ではビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦等:妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。なお、動物試験(ラット)において、アモキシシリン水和物(500mg/kg/日)、クラリスロマイシン(160mg/kg/日)及びランソプラゾール(50mg/kg/日)を併用投与すると、母動物での毒性の増強とともに胎児の発育抑制の増強が認められている。また、ラットにアモキシシリン水和物(400mg/kg/日以上)、クラリスロマイシン(50mg/kg/日以上)及びラベプラゾールナトリウム(25mg/kg/日)を4週間併用投与した試験で、雌で栄養状態の悪化が認められている。]
授乳婦:授乳中の女性への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせること。[母乳中へ移行することが報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない)

適用上の注意

薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

その他の注意

ラットにアモキシシリン水和物(2,000mg/kg/日)、ランソプラゾール(15mg/kg/日以上)を4週間併用経口投与した試験、及びイヌにアモキシシリン水和物(500mg/kg/日)、ランソプラゾール(100mg/kg/日)、クラリスロマイシン(25mg/kg/日)を4週間併用経口投与した試験で、アモキシシリン水和物を単独あるいは併用投与した動物に結晶尿が認められているが、結晶はアモキシシリン水和物が排尿後に析出したものであり、体内で析出したものではないことが確認されている。
ヘリコバクター・ピロリの除菌判定上の注意:ランソプラゾール等のプロトンポンプインヒビターやアモキシシリン水和物、クラリスロマイシン等の抗生物質及びメトロニダゾールの服用中や投与終了直後では、13C-尿素呼気試験の判定結果が偽陰性になる可能性があるため、13C-尿素呼気試験による除菌判定を行う場合には、これらの薬剤の投与終了後4週以降の時点で実施することが望ましい。

薬物動態

アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びランソプラゾール併用の場合
健康成人(6例)にアモキシシリン水和物として1回1,000mg(力価)注5)、クラリスロマイシンとして1回400mg(力価)及びランソプラゾールとして1回30mgの3剤を同時に経口投与した場合、アモキシシリン水和物の血中濃度パラメータは以下の通りである。
注5)アモキシシリン水和物としての承認用量は1回750mg(力価)であり、承認用量と異なる。(「用法・用量」の項参照)
 
Mean±S.D.
 
なお、3剤併用時の3剤各々の血中濃度は単独投与時の血中濃度とほぼ同様の推移を示す。
また、健常成人(7例)に3剤を同様の用量で同時に1日2回7日間反復経口投与した時、薬物動態に変化は認められていない。
 
アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びオメプラゾール併用の場合
健常成人にアモキシシリン水和物として1回750mg(力価)、クラリスロマイシンとして1回400mg(力価)及びオメプラゾールとして1回20mgの3剤を同時に1日2回7日間反復経口投与した場合、最終投与後のアモキシシリン水和物の血中濃度パラメータは以下の通りである。
n=11、Mean±S.D.、*:n=3
 
生物学的同等性試験
アモキシシリンカプセル125mg「トーワ」
アモキシシリンカプセル125mg「トーワ」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1カプセル(アモキシシリンとして125mg)健康成人男子(n=16)に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された2)
 
 
(Mean±S.D., n=16)
 
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
 
アモキシシリンカプセル250mg「トーワ」
<参考資料>
アモキシシリンカプセル250mg「トーワ」と標準製剤をクロスオーバー法によりそれぞれ1カプセル(アモキシシリン水和物として250mg(力価))雄性家兎(n=10)に絶食単回経口投与し、血漿中未変化体濃度について比較検討した結果、両製剤間の生物学的利用率には有意差は認められなかった3)
 
溶出挙動
アモキシシリンカプセル125mg「トーワ」及びアモキシシリンカプセル250mg「トーワ」は、日本薬局方医薬品各条に定められたアモキシシリンカプセルの溶出規格に適合していることが確認されている4)5)

臨床成績

アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びランソプラゾール併用の場合
ヘリコバクター・ピロリ陽性の胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の患者を対象とした除菌の臨床試験(アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びランソプラゾールの3剤療法)における除菌(培養法及び組織診断法の結果がいずれも陰性)率は以下の通りである。
 
・胃潰瘍における除菌率(7日間経口投与)
除菌率は基本解析対象集団を対象とした。( )内は例数。
 
・十二指腸潰瘍における除菌率(7日間経口投与)
除菌率は基本解析対象集団を対象とした。( )内は例数。
 
なお、米国及び英国で行われたヘリコバクター・ピロリ陽性の十二指腸潰瘍等に対する除菌の臨床試験注6)においても、同程度の成
績が認められている。
注6)各薬剤の投与量、投与期間は下記の通りであり、国内の承認用法・用量と異なる。(「用法・用量」の項参照)
米国:アモキシシリン水和物として1回1,000mg(力価)、クラリスロマイシンとして1回500mg(力価)及びランソプラゾールとして1回30mgの3剤を1日2回、10日間又は14日間経口投与
英国:アモキシシリン水和物として1回1,000mg(力価)、クラリスロマイシンとして1回250mg(力価)及びランソプラゾールとして1回30mgの3剤を1日2回、7日間経口投与
 
アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びオメプラゾール併用の場合
ヘリコバクター・ピロリ陽性の胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の患者を対象とした国内の臨床試験における除菌率は以下の通りである。
 
・胃潰瘍・十二指腸潰瘍における除菌率(7日間経口投与)
( )内は例数。
 
なお、海外において、活動期又は瘢痕期の十二指腸潰瘍患者、活動期の胃潰瘍患者を対象とした試験注7)においても、同程度の成績が得られている。
注7)各薬剤の投与量、投与期間は下記の通りであり、国内の承認用法・用量と異なる。(「用法・用量」の項参照) アモキシシリン水和物として1回1,000mg(力価)、クラリスロマイシンとして1回500mg(力価)及びオメプラゾールとして1回20mgの3剤を1日2回、7日間経口投与
 
ヘリコバクター・ピロリ陽性の胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の患者を対象とした国内の市販後臨床試験における除菌率は以下の通りである。
・胃潰瘍・十二指腸潰瘍における除菌率(7日間経口投与)
( )内は例数。

薬効薬理

抗菌作用
グラム陽性・陰性菌に作用し、抗菌スペクトルと試験管内抗菌力はアンピシリンとほぼ同等であるが、肺炎球菌に対する抗菌力は多少すぐれる。作用機序は細胞壁の合成阻害であり、多くの菌に殺菌的に作用し、アンピシリンより強く、耐性菌の生産するペニシリナーゼによってアンピシリンと同様に不活化される6)
ヘリコバクター・ピロリに対する作用
殺菌的な抗菌作用を示す。
アモキシシリン水和物とクラリスロマイシンとの併用における抗菌力には、相乗又は相加作用が認められ、いずれの菌株においても拮抗作用は認められていない。
 
ヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に対するアモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びプロトンポンプインヒビターの3剤療法
アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンともにランソプラゾールとの併用により、経口投与後の胃組織中濃度の上昇が認められる(ラット)。
プロトンポンプインヒビターの強力な胃酸分泌抑制作用により胃内pHを上昇させることにより、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの抗菌活性が高まると考えられる。

有効成分に関する理化学的知見

構造式:
一般名:アモキシシリン水和物(Amoxicillin Hydrate)
化学名:(2S,5R,6R)-6-[(2R)-2-Amino-2-(4-hydroxyphenyl)-acetylamino]-3,3-dimethyl-7-oxo-4-thia-1-azabicyclo[3.2.0]heptane-2-carboxylic acid trihydrate
分子式:C16H19N3O5S・3H2O
分子量:419.45
性 状:白色〜淡黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。水又はメタノールに溶けにくく、エタノール(95)に極めて溶けにくい。

取扱い上の注意

安定性試験
アモキシシリンカプセル125mg「トーワ」
最終包装製品を用いた加速試験(40℃、相対湿度75%、6ヵ月)の結果、アモキシシリンカプセル125mg「トーワ」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された7)
アモキシシリンカプセル250mg「トーワ」
<参考資料>
アモキシシリンカプセル250mg「トーワ」を机上放置試験、加温加湿試験及び散光下試験の各条件で外観試験、重量試験、含湿度試験、崩壊試験及び主薬定量を行ったところ、安定な薬剤であると考察された8)

包装

アモキシシリンカプセル125mg「トーワ」:100カプセル(PTP)
アモキシシリンカプセル250mg「トーワ」:100カプセル(PTP)

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
厚生労働省健康局結核感染症課編:抗微生物薬適正使用の手引き
2
東和薬品株式会社 社内資料:生物学的同等性試験(カプセル125mg)
3
東和薬品株式会社 社内資料:生物学的同等性試験(カプセル250mg)
4
東和薬品株式会社 社内資料:溶出試験(カプセル125mg)
5
東和薬品株式会社 社内資料:溶出試験(カプセル250mg)
6
第十六改正日本薬局方解説書, C-289, 2011
7
東和薬品株式会社 社内資料:安定性試験(カプセル125mg)
8
東和薬品株式会社 社内資料:安定性試験(カプセル250mg)

※文献請求先・製品情報お問い合わせ先

東和薬品株式会社 学術部DIセンター
〒570-0081 大阪府守口市日吉町2丁目5番15号
0120-108-932 FAX 06-7177-7379
https://med.towayakuhin.co.jp/medical/

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
東和薬品株式会社
大阪府門真市新橋町2番11号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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