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ニッパスカルシウム顆粒100%

抗結核剤

1g 30.5円

添付文書番号

6221002D1049_1_06

企業コード

400315

作成又は改訂年月

2023年3月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

876221

薬効分類名

抗結核剤

承認等

販売名

ニッパスカルシウム顆粒100%

販売名コード

6221002D1049

販売名英字表記

NIPPAS CALCIUM Granules

販売名ひらがな

にっぱすかるしうむかりゅう

承認番号等

承認番号
21800AMX10278

販売開始年月

1954年4月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
2年

基準名

日本薬局方
パラアミノサリチル酸カルシウム顆粒

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

パラアミノサリチル酸カルシウム水和物顆粒

禁忌(次の患者には投与しないこと)

高カルシウム血症の患者[本剤はカルシウム塩であり、本剤投与により症状を悪化させるおそれがある。]

組成・性状

組成

ニッパスカルシウム顆粒100%
有効成分
(1g中)日局 パラアミノサリチル酸カルシウム水和物  1g

製剤の性状

ニッパスカルシウム顆粒100%
性状・剤形
白色~灰褐色・顆粒剤

効能又は効果

〈適応菌種〉
パラアミノサリチル酸に感性の結核菌
〈適応症〉
肺結核及びその他の結核症

用法及び用量

通常成人には、パラアミノサリチル酸カルシウムとして1日量10~15gを2~3回に分けて経口投与する。
年齢、症状により適宜増減する。
なお、他の抗結核薬と併用することが望ましい。

重要な基本的注意

  1. 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
  2. 本剤を含む抗結核薬による治療で、薬剤逆説反応を認めることがある。治療開始後に、既存の結核の悪化又は結核症状の新規発現を認めた場合は、薬剤感受性試験等に基づき投与継続の可否を判断すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 血液障害のある患者
    血液障害が悪化するおそれがある。
  2. 薬物過敏症の既往歴のある患者

腎機能障害患者

腎機能障害が悪化するおそれがある。また、排泄遅延により本剤の作用が増強するおそれがある。

肝機能障害患者

肝機能障害が悪化するおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。アミノサリチル酸製剤とイソニアジドを併用投与されている患者で、奇形児の出現率が高いとする疫学的調査がある。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中へ移行するとの報告がある。

高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
経口抗凝血剤
ワルファリン
抗凝血作用が増強することがある。
異常が認められた場合には、抗凝血剤を減量するなど適切な処置を行う。
本剤は肝のプロトロンビン形成抑制作用がある。また、ワルファリンの血中濃度を上昇させる。
フェニトイン
フェニトインの血中濃度が上昇し、作用が増強することがある。
異常が認められた場合には、フェニトインを減量するなど適切な処置を行う。
フェニトインの代謝酵素(チトクロームP450)を阻害する。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 無顆粒球症、溶血性貧血(いずれも頻度不明)
  2. 肝炎、黄疸(いずれも頻度不明)
    肝炎、黄疸等があらわれることがある。

その他の副作用

頻度不明
過敏症
発熱、皮膚症状
血液
白血球減少、血小板減少
甲状腺
甲状腺機能障害又は甲状腺腫
肝臓
AST、ALTの上昇
腎臓
蛋白尿
消化器
食欲不振、悪心、胃部不快感、下痢
注)発現頻度は再評価結果を含む。

薬物動態

血中濃度

健康成人にパラアミノサリチル酸カルシウム水和物を4g経口投与したとき、投与後約1時間で最高血中濃度(90μg/mL)に達し、以後0.91時間の半減期で減少する注)、

排泄

健康成人にパラアミノサリチル酸カルシウム水和物を4g経口投与したとき、24時間までに投与量の約98%が尿中へ排泄され、そのうちの約57%はアセチル化体である注)、
注)本剤の承認された剤形は顆粒である。

薬効薬理

作用機序
パラアミノサリチル酸(PAS)の抗結核菌作用に、パラアミノ安息香酸(PABA)が拮抗することから、サルファ剤と同様PASも菌のPABAと競合し、葉酸代謝を阻害するという考え方がある。
一方PABAは抗菌スペクトルが著しく狭く、PABAとPASの共存下で結核菌の発育を抑制することから、PABA競合説を否定する考え方もある。
抗菌作用
ヒト型結核菌に対し静菌作用を示す。
協力作用
SM(ストレプトマイシン)あるいはINH(イソニアジド)との併用で試験管内抗菌力、血中抗菌作用及び耐性上昇遅延等の協力効果を示す。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
パラアミノサリチル酸カルシウム水和物(Calcium Paraaminosalicylate Hydrate)
化学名
Monocalcium 4-amino-2-oxidobenzoate hemiheptahydrate
分子式
C7H5CaNO3・3 1/2H2O
分子量
254.25
性状
白色又は僅かに着色した粉末で、味は僅かに苦い。水に極めて溶けにくく、メタノール又はエタノール(99.5)にほとんど溶けない。光によって徐々に褐色になる。
化学構造式

取扱い上の注意

容器開封後は湿気、光を避けて保存すること。

包装

1kg[乾燥剤入り]

主要文献

1
Wan SH, et al.: J Pharm Sci. 1974; 63(5): 708-711
2
熊谷 洋, 他: 臨床薬理学大系. 1964; 10: 56-65

文献請求先及び問い合わせ先

田辺三菱製薬株式会社 くすり相談センター
〒541-8505 大阪市中央区道修町3-2-10
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製造販売業者等

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