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サルポグレラート塩酸塩錠100mg「ケミファ」

5-HT2ブロッカー

1錠 32.8円

添付文書番号

3399006F1174_1_08

企業コード

530213

作成又は改訂年月

2024年3月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

873399

薬効分類名

5-HT2ブロッカー

承認等

販売名

サルポグレラート塩酸塩錠50mg「ケミファ」

販売名コード

3399006F1174

販売名英字表記

Sarpogrelate Hydrochloride Tablets 50mg“Chemiphar”

販売名ひらがな

さるぽぐれらーとえんさんえんじょう50mg「けみふぁ」

承認番号等

承認番号
22100AMX02163000

販売開始年月

2009年11月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
サルポグレラート塩酸塩錠

販売名

サルポグレラート塩酸塩錠100mg「ケミファ」

販売名コード

3399006F2170

販売名英字表記

Sarpogrelate Hydrochloride Tablets 100mg“Chemiphar”

販売名ひらがな

さるぽぐれらーとえんさんえんじょう100mg「けみふぁ」

承認番号等

承認番号
22100AMX01855000

販売開始年月

2009年11月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

基準名

日本薬局方
サルポグレラート塩酸塩錠

一般的名称

サルポグレラート塩酸塩

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 出血している患者(血友病、毛細血管脆弱症、消化管潰瘍、尿路出血、喀血、硝子体出血等)[出血を更に増強する可能性がある。]
  2. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性

組成・性状

組成

サルポグレラート塩酸塩錠50mg「ケミファ」
有効成分
(1錠中)
(日局)サルポグレラート塩酸塩  50.0mg
添加剤
D-マンニトール、結晶セルロース、クエン酸水和物、ヒドロキシプロピルセルロース、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、タルク、マクロゴール6000、酸化チタン、カルナウバロウ
サルポグレラート塩酸塩錠100mg「ケミファ」
有効成分
(1錠中)
(日局)サルポグレラート塩酸塩  100.0mg
添加剤
D-マンニトール、バレイショデンプン、無水クエン酸、カルメロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール6000、タルク、酸化チタン、カルナウバロウ

製剤の性状

サルポグレラート塩酸塩錠50mg「ケミファ」
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
6.6mm
大きさ(厚さ)
3.2mm
質量99mg
識別コードNCP 33D
性状
白色のフィルムコーティング錠
サルポグレラート塩酸塩錠100mg「ケミファ」
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
8.6mm
大きさ(厚さ)
4.5mm
質量260mg
識別コードNCP 33E
性状
割線入りの白色のフィルムコーティング錠

効能又は効果

慢性動脈閉塞症に伴う潰瘍、疼痛および冷感等の虚血性諸症状の改善

用法及び用量

サルポグレラート塩酸塩として、通常成人1回100mgを1日3回食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

重要な基本的注意

本剤投与中は定期的に血液検査を行うことが望ましい。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 月経期間中の患者
    出血を増強するおそれがある。
  2. 出血傾向並びにその素因のある患者
    出血傾向を増強するおそれがある。

腎機能障害患者

  1. 重篤な腎障害のある患者
    排泄に影響するおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)で胚胎児死亡率増加及び新生児生存率低下が報告されている。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

低用量(例えば150mg/日)より投与を開始するなど、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に腎、肝等の生理機能が低下していることが多く、高い血中濃度が持続するおそれがある。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
抗凝固剤
 ワルファリン等
出血傾向を増強するおそれがある。
相互に作用を増強する。
血小板凝集抑制作用を有する薬剤
 アスピリン
 チクロピジン塩酸塩
 シロスタゾール等
出血傾向を増強するおそれがある。
相互に作用を増強する。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 脳出血、消化管出血(いずれも0.1%未満)
    脳出血、吐血や下血等の消化管出血があらわれることがある。
  2. 血小板減少(頻度不明)
  3. 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
    AST、ALT、ALP、γ−GTP、LDHの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがある。
  4. 無顆粒球症(頻度不明)

その他の副作用

0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
発疹、発赤
丘疹、そう痒
紅斑、蕁麻疹
肝臓
肝機能障害(ビリルビン、AST、ALT、ALP、γ−GTP、LDHの上昇等)
出血傾向
出血(鼻出血、皮下出血等)
消化器
嘔気、胸やけ、腹痛、便秘
異物感(食道)、食欲不振、腹部膨満感、下痢
嘔吐、口内炎
循環器
心悸亢進
息切れ、胸痛、ほてり
精神神経系
頭痛
眠気、味覚異常、めまい
腎臓
蛋白尿、尿潜血、BUN上昇、クレアチニン上昇
血液
貧血
血小板減少
白血球減少
その他
血清中性脂肪の上昇、血清コレステロールの上昇、血清アルブミンの減少、尿糖、尿沈渣
体重の増加、浮腫、倦怠感、血清カルシウムの減少
しびれ感、発熱、咽頭痛、咽頭不快感、咽頭灼熱感

副作用の共通の注釈

注)発現頻度は、製造販売後調査の結果を含む。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

薬物動態

血中濃度

  1. 生物学的同等性試験
    〈サルポグレラート塩酸塩錠50mg「ケミファ」〉
    サルポグレラート塩酸塩錠50mg「ケミファ」とアンプラーグ錠50mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(サルポグレラート塩酸塩として50mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。
    判定パラメータ
    参考パラメータ
    AUC0→3
    (μg・hr/mL)
    Cmax
    (μg/mL)
    Tmax
    (hr)
    t1/2
    (hr)
    0.240±0.066
    0.391±0.172
    0.43±0.10
    0.76±0.33
    アンプラーグ錠50mg
    0.239±0.087
    0.399±0.158
    0.41±0.11
    0.65±0.18
    (Mean±S.D., n=20)
    〈サルポグレラート塩酸塩錠100mg「ケミファ」〉
    サルポグレラート塩酸塩錠100mg「ケミファ」とアンプラーグ錠100mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(サルポグレラート塩酸塩として100mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)についてAUCは対数値の平均値の差の90%信頼区間において生物学的同等性の判定基準に適合し、さらにCmaxも対数値の平均値の差がlog(0.90)~log(1.11)の範囲内であり、且つ、溶出試験で溶出挙動が類似していると判定されたことから、両剤の生物学的同等性が確認された。
    判定パラメータ
    参考パラメータ
    AUC0→6
    (μg・hr/mL)
    Cmax
    (μg/mL)
    Tmax
    (hr)
    t1/2
    (hr)
    0.510±0.312
    0.652±0.415
    0.67±0.57
    0.65±0.36
    アンプラーグ錠100mg
    0.443±0.155
    0.583±0.333
    0.68±0.59
    0.62±0.22
    (Mean±S.D., n=30)
    (※:n=29)
    血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

吸収

健康成人における経口吸収率は尿、糞中への未変化体及び代謝物の排泄率より50%以上と推定される。

分布

  1. 組織への移行性
    雄性ラットに14C-サルポグレラート塩酸塩を20mg/kg経口投与したとき、大部分の組織中放射能濃度は15~30分で最高値に達し、肝臓、腎臓及び肺に血漿中より高い放射能の分布が認められたが、他の組織中濃度は血漿中濃度と同等かもしくは低値であった。
  2. 蛋白結合率
    ヒト血清:95%以上(in vitro、限外ろ過法)。

代謝

サルポグレラート塩酸塩は脱エステル化された後、代謝物は複数のチトクロームP450分子種(CYP1A2、CYP2B6、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP3A4)で代謝される。

排泄

健康成人6例にサルポグレラート塩酸塩を100mg単回経口投与したとき、投与後24時間までに未変化体は尿及び糞中に認められなかったが、大部分が抱合型代謝物として尿中に排泄された。また、尿中及び糞中への合計排泄率はそれぞれ44.5%及び4.2%であった。
注)本剤の承認用法は1日3回食後経口投与である。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内第Ⅲ相比較試験
    慢性動脈閉塞症を対象に100mg錠を1回1錠1日3回6週間毎食後に経口投与した二重盲検比較試験において、有用度は64.3%(45/70例)(有用以上)、90.0%(63/70例)(やや有用以上)であった。
    副作用発現頻度は2.6%(2/76例)であった。副作用の内訳は腹痛、嘔気、消化管出血いずれも1.3%(1/76例)であった。

薬効薬理

作用機序
サルポグレラート塩酸塩は血小板及び血管平滑筋における5-HT2(セロトニン)レセプターに対する特異的な拮抗作用を示す。その結果、抗血小板作用及び血管収縮抑制作用を示す,,,
血小板凝集抑制作用
  1. 健康成人及び慢性動脈閉塞症患者において、セロトニンとコラーゲン同時添加による血小板凝集を抑制する,ex vivo試験)。
  2. In vitroの試験(ヒト、ウサギ、ラット)においてコラーゲンによる血小板凝集及びADP又はアドレナリンによる血小板の二次凝集を抑制する。
    また、コラーゲンによる血小板凝集はセロトニンにより増強されるが、この増強された血小板凝集を抑制する。
抗血栓作用
  1. 末梢動脈閉塞症モデル(ラウリン酸注入によるラット末梢動脈閉塞)における病変の進展を抑制する。
  2. 動脈血栓モデル(血管内皮損傷によるマウス動脈血栓、ポリエチレンチューブ置換ラット動脈血栓)における血栓の形成を抑制する。
血管収縮抑制作用
ラットの血管平滑筋を用いたin vitroの試験において、セロトニンによる血管平滑筋の収縮を抑制する。
また、血小板凝集に伴い血管平滑筋が収縮するが、この収縮を抑制する。
微小循環改善作用
慢性動脈閉塞症患者の経皮的組織酸素分圧及び皮膚表面温度を上昇させる。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
サルポグレラート塩酸塩(Sarpogrelate Hydrochloride)
化学名
(2RS)-1-Dimethylamino-3-{2-[2-(3-methoxyphenyl)ethyl]phenoxy}propan-2-yl hydrogen succinate monohydrochloride
分子式
C24H31NO6・HCl
分子量
465.97
性状
白色の結晶性の粉末である。水又はエタノール(99.5)に溶けにくい。0.01mol/L塩酸試液に溶ける。水溶液(1→100)は旋光性を示さない。結晶多形が認められる。
化学構造式

包装

〈サルポグレラート塩酸塩錠50mg「ケミファ」〉
100錠[10錠(PTP)×10、乾燥剤入り]
〈サルポグレラート塩酸塩錠100mg「ケミファ」〉
100錠[10錠(PTP)×10、乾燥剤入り]

主要文献

1
日本ケミファ株式会社:生物学的同等性に関する資料(社内資料)
2
小松貞子, 他: 薬物動態. 1991; 6(3): 353-375
3
小松貞子, 他: 薬物動態. 1991; 6(3): 377-398
4
丹羽卓朗, 他: 薬理と治療. 1991; 19: S749-756
5
第十八改正日本薬局方解説書 廣川書店 2021: C2091-2095
6
古川欽一, 他: 臨床医薬. 1991; 7(8): 1747-1770
7
原 啓人, 他: Thromb Haemost. 1991; 65(4): 415-420
8
原 啓人, 他: 薬理と治療. 1991; 19: S611-618
9
土橋洋史, 他: J Pharmacobiodyn. 1991; 14(8): 461-466
10
丸山恵子, 他: J Pharmacobiodyn. 1991; 14(4): 177-181
11
山口 寛, 他: 臨床医薬. 1991; 7(6): 1235-1241
12
磯貝行秀, 他: 臨床医薬. 1991; 7(6): 1227-1233
13
原 啓人, 他: Arzneimittelforschung. 1991; 41(6): 616-620
14
原 啓人, 他: Thromb Haemost. 1991; 66(4): 484-488
15
伊藤勝朗, 他: 臨床医薬. 1991; 7(6): 1243-1251

文献請求先及び問い合わせ先

日本ケミファ株式会社 安全管理部
〒101-0032 東京都千代田区岩本町2丁目2-3
TEL 0120-47-9321 03-3863-1225
FAX 03-3861-9567

製造販売業者等

製造販売元
日本ケミファ株式会社
東京都千代田区岩本町2丁目2-3

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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