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サラゾスルファピリジン腸溶錠250mg「日医工」

抗リウマチ剤

1錠 10.7円

作成又は改訂年月

**
2020年6月改訂
(第4版)
*
2017年4月改訂

日本標準商品分類番号

876219

薬効分類名

抗リウマチ剤

承認等

販売名

サラゾスルファピリジン腸溶錠250mg「日医工」

販売名コード

6219001H2060

承認・許可番号

22400AMX00539000
Salazosulfapyridine

薬価基準収載年月

2012年6月

販売開始年月

2012年6月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存
使用期限
外箱等に表示の使用期限内に使用すること

規制区分

処方箋医薬品
(注意−医師等の処方箋により使用すること)

組成

有効成分
1錠中
サラゾスルファピリジン
250mg
添加物
乳糖,リン酸水素カルシウム,硬化油,ポビドン,カルメロース,ステアリン酸マグネシウム,ヒプロメロースフタル酸エステル,プロピレングリコール,タルク

製剤の性状

剤形円形のフィルムコーティング錠(腸溶錠)
色調黄色〜黄褐色
外形
表面
裏面
側面
直径(mm)9.7
厚さ(mm)5.0
質量(mg)340.5
本体コード70
包装コード70

販売名

サラゾスルファピリジン腸溶錠500mg「日医工」

販売名コード

6219001H1072

承認・許可番号

22400AMX00394000
Salazosulfapyridine

薬価基準収載年月

2012年6月

販売開始年月

2012年6月

貯法・使用期限等

貯法
室温保存
使用期限
外箱等に表示の使用期限内に使用すること

規制区分

処方箋医薬品
(注意−医師等の処方箋により使用すること)

組成

有効成分
1錠中
サラゾスルファピリジン
500mg
添加物
乳糖,リン酸水素カルシウム,硬化油,ポビドン,デンプングリコール酸ナトリウム,ステアリン酸マグネシウム,無水ケイ酸,ヒプロメロースフタル酸エステル,クエン酸トリエチル,カルナウバロウ

製剤の性状

剤形楕円形のフィルムコーティング錠(腸溶錠)
色調黄色〜黄褐色
外形
表面
裏面
側面
直径(mm)18.3×9.8
厚さ(mm)5.2
質量(mg)655
本体コード71
包装コード71

一般的名称

サラゾスルファピリジン腸溶錠

禁忌

サルファ剤又はサリチル酸製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
新生児,低出生体重児(「小児等への投与」の項参照)

効能又は効果

関節リウマチ

用法及び用量

本剤は,消炎鎮痛剤などで十分な効果が得られない場合に使用すること。通常,サラゾスルファピリジンとして成人1日投与量1gを朝食及び夕食後の2回に分割経口投与する。

使用上の注意

慎重投与

血液障害のある患者
肝障害のある患者
腎障害のある患者
気管支喘息のある患者[急性発作が起こるおそれがある。]
急性間歇性ポルフィリン症の患者[急性発作が起こるおそれがある。]
グルコース-6-リン酸脱水素酵素(G-6-PD)欠乏患者[溶血が起こるおそれがある。]
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人,授乳婦(「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照)
他の薬物に対し過敏症の既往歴のある患者
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

重要な基本的注意

本剤は,関節リウマチの治療に十分な経験を持つ医師のもとで使用すること。
本剤は,通常1〜2ヵ月後に効果が得られるので,臨床効果が発現するまでは,従来より投与している消炎鎮痛剤は継続して併用することが望ましい。
サラゾスルファピリジン腸溶性製剤の臨床試験において,1日投与量2gでは1gに比し副作用発現率が有意に高かったことから,本剤の投与に際しては用法・用量を厳守すること。
本剤投与開始前には,必ず血液学的検査(白血球分画を含む血液像),肝機能検査及び腎機能検査を実施すること。投与中は臨床症状を十分観察するとともに,定期的に(投与開始後最初の3ヵ月間は2週間に1回,次の3ヵ月間は4週間に1回,その後は3ヵ月ごとに1回),血液学的検査及び肝機能検査を行うこと。また,腎機能検査についても定期的に行うこと。

相互作用

併用注意

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
スルホニルアミド系経口糖尿病用剤
スルホニルウレア系経口糖尿病用剤
低血糖を発症するおそれがあるので,これらの薬剤の用量を調節するなど注意すること。代謝抑制又は蛋白結合の置換により,作用が増強される。
クマリン系抗凝血剤併用薬の血中濃度が上昇し,プロトロンビン時間が延長するおそれがあるので,これらの薬剤の用量を調節するなど注意すること。併用薬の代謝が抑制される。
葉酸葉酸の吸収が低下し,大赤血球症,汎血球減少を来す葉酸欠乏症を起こすおそれがあるので,葉酸欠乏症が疑われる場合は,葉酸を補給すること。機序不明
ジゴキシンジゴキシンの吸収が低下するおそれがある。機序不明
アザチオプリン
メルカプトプリン
白血球減少等の骨髄抑制があらわれるおそれがある。本剤はこれらの薬剤の代謝酵素であるチオプリンメチルトランスフェラーゼを阻害するとの報告がある。

副作用

副作用等発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

1
再生不良性貧血,汎血球減少症,無顆粒球症,血小板減少,貧血(溶血性貧血,巨赤芽球性貧血(葉酸欠乏)等),播種性血管内凝固症候群(DIC)
頻度不明
再生不良性貧血,汎血球減少症,無顆粒球症,血小板減少,貧血(溶血性貧血,巨赤芽球性貧血(葉酸欠乏)等),播種性血管内凝固症候群(DIC)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
2
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),紅皮症型薬疹
頻度不明
中毒性表皮壊死融解症,皮膚粘膜眼症候群,紅皮症型薬疹があらわれることがあるので,観察を十分に行い,このような症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
3
過敏症症候群,伝染性単核球症様症状
頻度不明
過敏症症候群,伝染性単核球症様症状があらわれることがあるので,観察を十分に行い,次のような症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。初期症状として発疹,発熱,感冒様症状がみられ,さらにリンパ節腫脹,肝機能障害,肝腫,白血球増加,好酸球増多,異型リンパ球出現等を伴う重篤な過敏症状が遅発性にあらわれることがある。
なお,これらの症状は,薬剤を中止しても再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
4
間質性肺炎,薬剤性肺炎,PIE症候群,線維性肺胞炎
頻度不明
間質性肺炎,薬剤性肺炎,PIE症候群,線維性肺胞炎があらわれることがあるので,発熱,咳嗽,喀痰,呼吸困難等の呼吸器症状があらわれた場合には投与を中止し,速やかに胸部X線検査,血液検査等を実施し,適切な処置を行うこと。
5
急性腎障害,ネフローゼ症候群,間質性腎炎
頻度不明
急性腎障害,ネフローゼ症候群,間質性腎炎があらわれることがあるので,定期的に検査を行うなど観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
6
消化性潰瘍(出血,穿孔を伴うことがある),S状結腸穿孔
頻度不明
消化性潰瘍(出血,穿孔を伴うことがある),S状結腸穿孔があらわれることがあるので,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
7
脳症
頻度不明
脳症があらわれることがあるので,観察を十分に行い,意識障害,痙攣等があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
8
無菌性髄膜(脳)炎
頻度不明
無菌性髄膜(脳)炎(頸部(項部)硬直,発熱,頭痛,悪心,嘔吐あるいは意識混濁等)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,このような症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
9
心膜炎,胸膜炎
頻度不明
心膜炎,胸膜炎があらわれることがあるので,呼吸困難,胸部痛,胸水等があらわれた場合には投与を中止し,速やかに心電図検査,胸部X線検査等を実施し,適切な処置を行うこと。
10
SLE様症状
頻度不明
SLE様症状があらわれることがあるので,観察を十分に行い,このような症状があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
11
劇症肝炎,肝炎,肝機能障害,黄疸
頻度不明
AST(GOT),ALT(GPT)の著しい上昇等を伴う肝炎,肝機能障害,黄疸があらわれることがある。また,肝不全,劇症肝炎に至るおそれがあるので,定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
12
ショック,アナフィラキシー
頻度不明
ショック,アナフィラキシーがあらわれることがあるので,観察を十分に行い,発疹,血圧低下,呼吸困難等の異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

その他の副作用

 頻度不明
血液注1)白血球減少,免疫グロブリン減少,顆粒球減少,異型リンパ球出現,好酸球増多
肝臓注1)AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇
腎臓注1)尿路結石,浮腫,蛋白尿,BUN上昇,血尿,腫脹,糖尿
皮膚脱毛
消化器膵炎,口腔咽頭痛,悪心・嘔吐,腹痛,口内炎,胃不快感,食欲不振,便秘,腹部膨満感,下痢,口唇炎,胸やけ,舌炎,口渇
過敏症注1)光線過敏症,血清病,発疹,そう痒感,顔面潮紅,紅斑,蕁麻疹
精神神経系抑うつ,頭痛,末梢神経炎,めまい,うとうと状態,耳鳴
その他精子数及び精子運動性の可逆的な減少注2),発熱,倦怠,味覚異常,心悸亢進,筋肉痛,胸痛,関節痛,嗅覚異常
注1)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
注2)2〜3ヵ月の休薬により回復するとの報告がある。

高齢者への投与

高齢者では,少量(0.5g,1日1回,夕食後)から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら,慎重に投与すること。[サラゾスルファピリジン腸溶性製剤の臨床試験において高齢者に消化器系,肝臓系及び腎臓系の副作用の発現率が高い傾向が認められる。]

妊婦,産婦,授乳婦等への投与

妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい。[本剤の動物実験では催奇形作用は認められていないが,他のサルファ剤(スルファメトピラジン等)では催奇形作用が認められている。また本剤の代謝物の胎盤通過により,新生児に高ビリルビン血症を起こすことがある。]
授乳婦
授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが,やむを得ず投与する場合は授乳を中止させること。[母乳中に移行し,乳児に血便又は血性下痢があらわれたとの報告がある。]

小児等への投与

新生児,低出生体重児には投与しないこと。[高ビリルビン血症を起こすことがある。]
小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

**臨床検査結果に及ぼす影響

本剤投与中の患者において,ALT,AST,CK-MB,GLDH,血中アンモニア,血中チロキシン及び血中グルコース等の測定値がみかけ上増加又は減少することがあるため,これらの検査結果の解釈は慎重に行うこと。サラゾスルファピリジン並びに代謝物5-アミノサリチル酸及びスルファピリジンは,NAD(H)又はNADP(H)を使用した340nm付近の紫外線吸光度測定に干渉する可能性があり,検査方法により検査結果に及ぼす影響が異なることが報告されている。

過量投与

サラゾスルファピリジンの過量投与時の一般的な症状,処置は次のとおりである。
症状
悪心・嘔吐,胃腸障害,腹痛,精神神経系症状(傾眠,痙攣等)
処置
症状に応じて,催吐,胃洗浄,寫下,尿のアルカリ化,強制利尿(腎機能が正常な場合),血液透析等を行う。

適用上の注意

薬剤交付時
本剤は腸溶性製剤であり,かんだり,砕いたりせずに服用するように指導すること。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

その他の注意

動物実験(ラット)で甲状腺腫及び甲状腺機能異常を起こすことが報告されている。
本剤の成分により皮膚,爪及び尿・汗等の体液が黄色〜黄赤色に着色することがある。また,ソフトコンタクトレンズが着色することがある。

薬物動態

生物学的同等性試験
サラゾスルファピリジン腸溶錠500mg「日医工」と標準製剤を,クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(サラゾスルファピリジンとして500mg)を健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中サラゾスルファピリジン濃度を測定し,得られた薬物動態パラメータ(AUC,Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果,log(0.8)〜log(1.25)の範囲内であり,両剤の生物学的同等性が確認された。1)
また,サラゾスルファピリジン腸溶錠250mg「日医工」は,「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成12年2月14日 医薬審第64号及び平成18年11月24日 薬食審査発第1124004号)」に基づき,サラゾスルファピリジン腸溶錠500mg「日医工」を標準製剤としたとき,溶出挙動が等しく,生物学的に同等とみなされた。1)
(<サラゾスルファピリジン腸溶錠500mg「日医工」>参照)

血漿中濃度並びにAUC,Cmax等のパラメータは,被験者の選択,体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
溶出挙動
サラゾスルファピリジン腸溶錠250mg「日医工」及びサラゾスルファピリジン腸溶錠500mg「日医工」は,日本薬局方外医薬品規格第3部に定められたサラゾスルファピリジン腸溶錠(250mg,500mg)の溶出規格に適合していることが確認されている。2)
<サラゾスルファピリジン腸溶錠500mg「日医工」>
判定パラメータ
AUC0→24
(μg・hr/mL)
判定パラメータ
Cmax
(μg/mL)
参考パラメータ
Tmax
(hr)
参考パラメータ
t1/2
(hr)
サラゾスルファピリジン腸溶錠500mg「日医工」64.5±50.48.3±6.16.1±1.36.2±2.1
標準製剤
(腸溶錠,500mg)
61.0±49.07.8±5.65.5±1.26.1±2.3
(1錠投与,Mean±S.D., n=18)

薬効薬理

サラゾスルファピリジンは腸内細菌の作用で5-アミノサリチル酸とスルファピリジンに分解する。5-アミノサリチル酸が活性代謝物と考えられており,腸管の粘膜下結合組織に蓄積し,抗炎症作用を発現する。また,T細胞及びマクロファージにも作用して炎症を抑制することで抗リウマチ作用も示す。活性酸素の消去,LTB4生合成の抑制,肥満細胞からのヒスタミン遊離抑制,血小板活性化因子の生合成抑制,インターロイキン1-βの産生抑制の関与が認められている。3)
(LTB4:ロイコトリエンB4

有効成分に関する理化学的知見

一般名
サラゾスルファピリジン(Salazosulfapyridine)
化学名
2-Hydroxy-5-[4-(pyridin-2-ylsulfamoyl)phenylazo]benzoic acid
構造式
分子式
C18H14N4O5S
分子量
398.39
性状
黄色〜黄褐色の微細な粉末で,におい及び味はない。
ピリジンにやや溶けにくく,エタノール(95)に溶けにくく,水,クロロホルム又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
水酸化ナトリウム試液に溶ける。
融点
240〜249℃(分解)

取扱い上の注意

安定性試験
本品につき加速試験(40℃,相対湿度75%,6ヵ月)を行った結果,サラゾスルファピリジン腸溶錠250mg「日医工」及びサラゾスルファピリジン腸溶錠500mg「日医工」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。4)

包装

サラゾスルファピリジン腸溶錠250mg「日医工」
100錠(10錠×10;PTP)
サラゾスルファピリジン腸溶錠500mg「日医工」
100錠(10錠×10;PTP)
500錠(10錠×50;PTP)

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
日医工ファーマ株式会社 社内資料:生物学的同等性試験
2
日医工ファーマ株式会社 社内資料:溶出試験
3
第十七改正日本薬局方解説書 C-1925,廣川書店,東京(2016)
4
日医工ファーマ株式会社 社内資料:安定性試験

文献請求先

主要文献欄に記載の文献・社内資料は下記にご請求下さい。
 日医工株式会社 お客様サポートセンター
 〒930-8583 富山市総曲輪1丁目6番21
 フリーダイアル(0120)517-215
 Fax(076)442-8948

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

*販売元
日医工株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21
*製造販売元(輸入元)
日医工ファーマ株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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