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ジルチアゼム塩酸塩錠30mg「日医工」

Ca拮抗剤

1錠 5.7円

作成又は改訂年月

**
2020年3月改訂
(第4版)
*
2016年2月改訂

日本標準商品分類番号

872171

薬効分類名

Ca拮抗剤

承認等

販売名

ジルチアゼム塩酸塩錠30mg「日医工」

販売名コード

2171006F1348

承認・許可番号

22400AMX00909000
Diltiazem Hydrochloride

薬価基準収載年月

2012年12月

販売開始年月

2012年12月

貯法・使用期限等

 貯法
室温保存,遮光保存
 使用期限
外箱等に表示の使用期限内に使用すること

規制区分

 処方箋医薬品
(注意−医師等の処方箋により使用すること)

組成

 ジルチアゼム塩酸塩錠30mg「日医工」

1錠中ジルチアゼム塩酸塩30mgを含有する。
添加物として乳糖,メタクリル酸コポリマーL,硬化油を含有する。

製剤の性状

白色の素錠(徐放性)である。
表面裏面側面質量
(mg)
直径
(mm)
厚さ
(mm)
本体
コード
包装
コード
1908.03.5771771

販売名

ジルチアゼム塩酸塩錠60mg「日医工」

販売名コード

2171006F2140

承認・許可番号

22400AMX00910000
Diltiazem Hydrochloride

薬価基準収載年月

2012年12月

販売開始年月

2012年12月

貯法・使用期限等

 貯法
室温保存
 使用期限
外箱等に表示の使用期限内に使用すること

規制区分

 処方箋医薬品
(注意−医師等の処方箋により使用すること)

組成

 ジルチアゼム塩酸塩錠60mg「日医工」

1錠中ジルチアゼム塩酸塩60mgを含有する。
添加物として乳糖,硬化油,ヒプロメロースフタル酸エステル,ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール,ステアリン酸マグネシウム,タルクを含有する。

製剤の性状

白色の素錠(徐放性)である。
表面裏面側面質量
(mg)
直径
(mm)
厚さ
(mm)
本体
コード
包装
コード
1858.03.6781781

一般的名称

ジルチアゼム塩酸塩錠

禁忌

重篤なうっ血性心不全の患者[心不全症状を悪化させるおそれがある。]
2度以上の房室ブロック,洞不全症候群(持続性の洞性徐脈(50拍/分未満),洞停止,洞房ブロック等)のある患者[本剤の心刺激生成抑制作用,心伝導抑制作用が過度にあらわれるおそれがある。]
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照)
**アスナプレビルを含有する製剤,イバブラジン塩酸塩,ロミタピドメシル酸塩を投与中の患者(「相互作用」の項参照)

効能又は効果

○狭心症,異型狭心症
○本態性高血圧症(軽症〜中等症)

用法及び用量

 ○狭心症,異型狭心症
通常,成人にはジルチアゼム塩酸塩として1回30mgを1日3回経口投与する。効果不十分な場合には,1回60mgを1日3回まで増量することができる。
 ○本態性高血圧症(軽症〜中等症)
通常,成人にはジルチアゼム塩酸塩として1回30〜60mgを1日3回経口投与する。
なお,年齢,症状により適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

うっ血性心不全の患者[心不全症状を悪化させるおそれがある。]
高度の徐脈(50拍/分未満)又は1度の房室ブロックのある患者[本剤の心刺激生成抑制作用,心伝導抑制作用が過度にあらわれるおそれがある。]
過度に血圧の低い患者[血圧を更に低下させるおそれがある。]
重篤な肝・腎機能障害のある患者[薬物の代謝,排泄が遅延し,作用が増強するおそれがある。]

重要な基本的注意

カルシウム拮抗剤の投与を急に中止したとき,症状が悪化した症例が報告されているので,本剤の休薬を要する場合は徐々に減量し,観察を十分に行うこと。
また,患者に医師の指示なしに服薬を中止しないように注意すること。
降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので,高所作業,自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
他の抗不整脈薬(リン酸ジソピラミド)でテルフェナジンとの併用によりQT延長,心室性不整脈を起こしたとの報告がある。

相互作用

本剤は主として代謝酵素チトクロームP450 3A4(CYP3A4)で代謝される。

**併用禁忌

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
アスナプレビル
(スンベプラ)
ダクラタスビル塩酸塩/アスナプレビル/ベクラブビル塩酸塩
(ジメンシー)
アスナプレビルの血中濃度が上昇する。
肝胆道系の副作用が発現し,また重症化するおそれがある。
本剤がCYP3Aを阻害することにより,左記薬剤の代謝が阻害される。
イバブラジン塩酸塩
(コララン)
過度の徐脈があらわれることがある。本剤がCYP3Aを阻害することにより,左記薬剤の代謝が阻害され,血中濃度が上昇する。
左記薬剤の心拍数減少作用を相加的に増強する。
ロミタピドメシル酸塩
(ジャクスタピッド)
ロミタピドメシル酸塩の血中濃度が著しく上昇するおそれがある。本剤がCYP3Aを阻害することにより,左記薬剤の代謝が阻害される。

併用注意

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
降圧作用を有する薬剤
 降圧剤,
 硝酸剤等
降圧作用が増強することがある。
定期的に血圧を測定し,用量を調節する。
相加的に作用(降圧作用)を増強させると考えられる。
β遮断剤
 ビソプロロールフマル酸塩,
 プロプラノロール塩酸塩,
 アテノロール等
徐脈,房室ブロック,洞房ブロック等があらわれることがある。
定期的に脈拍数を測定し,必要に応じて心電図検査を行い,異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する。
相加的に作用(心刺激生成・伝導抑制作用,陰性変力作用,降圧作用)を増強させると考えられる。
特にジギタリス製剤との3剤併用時には注意を要する。
ラウオルフィア製剤
 レセルピン等
徐脈,房室ブロック,洞房ブロック等があらわれることがある。
定期的に脈拍数を測定し,必要に応じて心電図検査を行い,異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する。
相加的に作用(心刺激生成・伝導抑制作用,陰性変力作用,降圧作用)を増強させると考えられる。
特にジギタリス製剤との3剤併用時には注意を要する。
ジギタリス製剤
 ジゴキシン,
 メチルジゴキシン
徐脈,房室ブロック等があらわれることがある。
また,これらの不整脈を含めジギタリス製剤の血中濃度上昇による中毒症状(悪心・嘔吐,頭痛,めまい,視覚異常等)があらわれることがある。
定期的にジギタリス中毒の有無の観察,心電図検査を行い,必要に応じてジギタリス製剤の血中濃度を測定し,異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する。
相加的に作用(心刺激生成・伝導抑制作用)を増強させると考えられる。特にβ遮断剤との3剤併用時には注意を要する。
また,本剤はジギタリス製剤の血中濃度を上昇させると考えられる。
抗不整脈薬
 アミオダロン塩酸塩,
 メキシレチン塩酸塩等
徐脈,房室ブロック,洞停止等があらわれることがある。
定期的に脈拍数を測定し,必要に応じて心電図検査を行い,異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する。
相加的に作用(心刺激生成・伝導抑制作用)を増強させると考えられる。
フィンゴリモド塩酸塩フィンゴリモド塩酸塩の投与開始時に併用すると重度の徐脈や心ブロックが認められることがある。共に徐脈や心ブロックを引き起こすおそれがある。
アプリンジン塩酸塩両剤の血中濃度上昇による症状(徐脈,房室ブロック,洞停止,振戦,めまい,ふらつき等)があらわれることがある。
定期的に臨床症状を観察し,必要に応じて心電図検査を行い,異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する。
共通の代謝酵素(チトクロームP450)に影響を及ぼし合い,両剤の血中濃度を上昇させると考えられる。
ジヒドロピリジン系Ca拮抗剤
 ニフェジピン,
 アムロジピンベシル酸塩等
ジヒドロピリジン系Ca拮抗剤の血中濃度上昇による症状(降圧作用の増強等)があらわれることがある。
定期的に臨床症状を観察し,異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する。
これらの薬剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより,これらの薬剤の血中濃度を上昇させると考えられる。
シンバスタチンシンバスタチンの血中濃度上昇による横紋筋融解症やミオパシーが発現することがある。
定期的に臨床症状を観察し,異常が認められた場合には投与を中止する。
これらの薬剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより,これらの薬剤の血中濃度を上昇させると考えられる。
トリアゾラムトリアゾラムの血中濃度上昇による症状(睡眠時間の延長等)があらわれることがある。
定期的に臨床症状を観察し,異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する。
これらの薬剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより,これらの薬剤の血中濃度を上昇させると考えられる。
ミダゾラムミダゾラムの血中濃度上昇による症状(鎮静・睡眠作用の増強等)があらわれることがある。
定期的に臨床症状を観察し,異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する。
これらの薬剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより,これらの薬剤の血中濃度を上昇させると考えられる。
カルバマゼピンカルバマゼピンの血中濃度上昇による症状(眠気,悪心・嘔吐,眩暈等)があらわれることがある。
定期的に臨床症状を観察し,異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する。
これらの薬剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより,これらの薬剤の血中濃度を上昇させると考えられる。
セレギリン塩酸塩セレギリン塩酸塩の作用,毒性が増強することがある。
定期的に臨床症状を観察し,異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する。
これらの薬剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより,これらの薬剤の血中濃度を上昇させると考えられる。
テオフィリンテオフィリンの血中濃度上昇による症状(悪心・嘔吐,頭痛,不眠等)があらわれることがある。
定期的に臨床症状を観察し,異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する。
これらの薬剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより,これらの薬剤の血中濃度を上昇させると考えられる。
シロスタゾールシロスタゾールの作用が増強することがある。
定期的に臨床症状を観察し,異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する。
これらの薬剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより,これらの薬剤の血中濃度を上昇させると考えられる。
*アピキサバンアピキサバンの作用が増強することがある。
定期的に臨床症状を観察し,異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する。
これらの薬剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより,これらの薬剤の血中濃度を上昇させると考えられる。
ビノレルビン酒石酸塩ビノレルビン酒石酸塩の作用が増強することがある。
定期的に臨床症状を観察し,異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する。
これらの薬剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより,これらの薬剤の血中濃度を上昇させると考えられる。
シクロスポリンシクロスポリンの血中濃度上昇による症状(腎障害等)があらわれることがある。
定期的に臨床症状を観察し,また,シクロスポリンの血中濃度を測定し,異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する。
これらの薬剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより,これらの薬剤の血中濃度を上昇させると考えられる。
タクロリムス水和物タクロリムスの血中濃度上昇による症状(腎障害等)があらわれることがある。
定期的に臨床症状を観察し,また,タクロリムスの血中濃度を測定し,異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する。
これらの薬剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより,これらの薬剤の血中濃度を上昇させると考えられる。
フェニトインフェニトインの血中濃度上昇による症状(運動失調,めまい,眼振等)があらわれることがある。
定期的に臨床症状を観察し,異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する。
また,本剤の作用が低下することがある。
フェニトインの代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより,フェニトインの血中濃度を上昇させると考えられる。
また,フェニトインが本剤の代謝を促進することにより,本剤の血中濃度を低下させると考えられる。
シメチジン本剤の血中濃度上昇による症状(降圧作用の増強,徐脈等)があらわれることがある。
定期的に臨床症状を観察し,必要に応じて心電図検査を行い,異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する。
これらの薬剤が本剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより,本剤の血中濃度を上昇させると考えられる。
HIVプロテアーゼ阻害剤
 リトナビル,
 サキナビルメシル酸塩等
本剤の血中濃度上昇による症状(降圧作用の増強,徐脈等)があらわれることがある。
定期的に臨床症状を観察し,必要に応じて心電図検査を行い,異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する。
これらの薬剤が本剤の代謝酵素(チトクロームP450)を阻害することにより,本剤の血中濃度を上昇させると考えられる。
リファンピシン本剤の作用が低下することがある。
定期的に臨床症状を観察し,また,可能であれば本剤の血中濃度を測定し,異常が認められた場合には,他剤への変更あるいは本剤を増量するなどの適切な処置を行う。
リファンピシンが本剤の代謝酵素(チトクロームP450)を誘導することにより,本剤の血中濃度を低下させると考えられる。
麻酔剤
 イソフルラン,
 エンフルラン,
 ハロタン等
徐脈,房室ブロック,洞停止等があらわれることがある。
心電図をモニターし,異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する。
相加的に作用(心刺激生成・伝導抑制作用)を増強させると考えられる。
筋弛緩剤
 パンクロニウム臭化物,
 ベクロニウム臭化物等
筋弛緩剤の作用が増強することがある。
筋弛緩作用に注意し,異常が認められた場合には減量若しくは投与を中止する。
本剤が神経筋接合部において,シナプス前からのアセチルコリン放出を抑制させると考えられる。

副作用

副作用等発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用

 完全房室ブロック,高度徐脈(頻度不明)
完全房室ブロック,高度徐脈(初期症状:徐脈,めまい,ふらつき等)等があらわれることがあるので,異常が認められた場合には投与を中止し,アトロピン硫酸塩水和物,イソプレナリン等の投与や必要に応じて心臓ペーシング等の適切な処置を行うこと。
 うっ血性心不全(頻度不明)
うっ血性心不全があらわれることがあるので,異常が認められた場合には投与を中止し,強心剤の投与等の適切な処置を行うこと。
 皮膚粘膜眼症候群(Stevens‐Johnson症候群),中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),紅皮症(剥脱性皮膚炎),急性汎発性発疹性膿疱症(頻度不明)
皮膚粘膜眼症候群(Stevens‐Johnson症候群),中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),紅皮症(剥脱性皮膚炎),急性汎発性発疹性膿疱症があらわれることがあるので,紅斑,水疱,膿疱,そう痒,発熱,粘膜疹等があらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
 肝機能障害,黄疸(頻度不明)
AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。

その他の副作用

副作用が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 頻度不明
循環器徐脈,房室ブロック,顔面潮紅,めまい,洞停止,血圧低下,動悸,胸痛,浮腫,洞房ブロック
精神神経系倦怠感,頭痛,頭重感,こむらがえり,脱力感,眠気,不眠,パーキンソン様症状
肝臓AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇,黄疸,Al-P上昇,LDH上昇,γ-GTP上昇,肝腫大
過敏症発疹,そう痒,多形性紅斑様皮疹,蕁麻疹,光線過敏症,膿疱
消化器胃部不快感,便秘,腹痛,胸やけ,食欲不振,嘔気,軟便,下痢,口渇
血液血小板減少,白血球減少
その他歯肉肥厚,女性化乳房,しびれ

高齢者への投与

一般に高齢者では過度の降圧は好ましくないとされていることから,高齢者に使用する場合は,低用量から投与を開始するなど患者の状態を十分観察しながら慎重に投与することが望ましい。

妊婦,産婦,授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。[動物実験で催奇形作用(マウス:骨格異常,外形異常)及び胎児毒性(マウス,ラット:致死)が報告されている。]
授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが,やむを得ず投与する場合は,授乳を避けさせること。[母乳中へ移行することが報告されている。]

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない。

過量投与

 症状
過量投与により,徐脈,完全房室ブロック,心不全,低血圧等があらわれることがある。しかし,このような症状は副作用としても報告されている。
 処置
過量投与の場合は,本剤の投与を中止し,必要に応じて胃洗浄等により薬剤の除去を行うとともに,下記等の適切な処置を行うこと。
 徐脈,完全房室ブロック
アトロピン硫酸塩水和物,イソプレナリン等の投与や心臓ペーシングを適用すること。
 心不全,低血圧
強心剤,昇圧剤,輸液等の投与や補助循環を適用すること。

適用上の注意

 薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)
 服用時
かまずに服用すること。[徐放性が損なわれるおそれがある。]

薬物動態

 生物学的同等性試験
ジルチアゼム塩酸塩錠30mg「日医工」及び標準製剤を,クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ジルチアゼム塩酸塩として30mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中ジルチアゼム塩酸塩濃度を測定し,得られた薬物動態パラメータ(AUC,Cmax)について統計解析を行った結果,両剤の生物学的同等性が確認された。1)
また,ジルチアゼム塩酸塩錠60mg「日医工」及び標準製剤をそれぞれ1錠(ジルチアゼム塩酸塩として60mg)投与した場合においても,同様に両剤の生物学的同等性が確認された。1)





血漿中濃度並びにAUC,Cmax等のパラメータは,被験者の選択,体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
 溶出挙動
ジルチアゼム塩酸塩錠30mg「日医工」及びジルチアゼム塩酸塩錠60mg「日医工」は,日本薬局方外医薬品規格第3部に定められたジルチアゼム塩酸塩徐放錠(30mg錠,60mg錠)の溶出規格に適合していることが確認されている。2)

薬効薬理

非ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬である。膜電位依存性L型カルシウムチャネルに特異的に結合し,細胞内へのカルシウムの流入を減少させることにより,冠血管や末梢血管の平滑筋を弛緩させる。ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬と比較すると,心収縮力や心拍数に対する抑制作用が強い。3)

有効成分に関する理化学的知見

 一般名
ジルチアゼム塩酸塩(Diltiazem Hydrochloride)
 化学名
(2S,3S)-5-[2-(Dimethylamino)ethyl]-2-(4-methoxyphenyl)-4-oxo-2,3,4,5-tetrahydro-1,5-benzothiazepin-3-yl acetate monohydrochloride
 構造式
 分子式
C22H26N2O4S・HCl
 分子量
450.98
 性状
白色の結晶又は結晶性の粉末で,においはない。
ギ酸に極めて溶けやすく,水,メタノール又はクロロホルムに溶けやすく,アセトニトリルにやや溶けにくく,無水酢酸又はエタノール(99.5)に溶けにくく,ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
1.0gを水100mLに溶かした液のpHは4.3〜5.3ある。
 融点
210〜215℃(分解)

取扱い上の注意

 安定性試験
本品につき加速試験(40℃,相対湿度75%,6ヵ月)を行った結果,ジルチアゼム塩酸塩錠30mg「日医工」及びジルチアゼム塩酸塩錠60mg「日医工」は通常の市場流通下において3年間安定であることが推測された。4)

包装

ジルチアゼム塩酸塩錠30mg「日医工」
100錠(10錠×10;PTP)
1000錠(10錠×100;PTP)
1000錠(バラ)
ジルチアゼム塩酸塩錠60mg「日医工」
100錠(10錠×10;PTP)

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
日医工株式会社 社内資料:生物学的同等性試験
2
日医工株式会社 社内資料:溶出試験
3
第十七改正日本薬局方解説書 C-2336,廣川書店,東京(2016)
4
日医工株式会社 社内資料:安定性試験

文献請求先

主要文献欄に記載の文献・社内資料は下記にご請求下さい。
日医工株式会社 お客様サポートセンター
〒930‐8583 富山市総曲輪1丁目6番21
フリーダイアル(0120)517-215
Fax(076)442-8948

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
日医工株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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