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グリジールスカルプローション0.05%

外用合成副腎皮質ホルモン剤

1g 17.4円

添付文書番号

2646713Q1120_1_05

企業コード

300089

作成又は改訂年月

2024年2月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872646

薬効分類名

外用合成副腎皮質ホルモン剤

承認等

販売名

グリジールスカルプローション0.05%

販売名コード

2646713Q1120

販売名英字表記

GLYDIL SCALP LOTION0.05%

販売名ひらがな

ぐりじーるすかるぷろーしょんれいてんれいごぱーせんと

承認番号等

承認番号
22100AMX01606

販売開始年月

1992年9月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年6ヵ月

規制区分

劇薬

一般的名称

クロベタゾールプロピオン酸エステルローション

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 細菌・真菌・スピロヘータ・ウイルス皮膚感染症及び動物性皮膚疾患(疥癬・けじらみ等)[感染を悪化させるおそれがある。]
  2. 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
  3. 鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎[穿孔部位の治癒が遅れるおそれがある。また、感染のおそれがある。]
  4. 潰瘍(ベーチェット病は除く)、第2度深在性以上の熱傷・凍傷[皮膚の再生が抑制され、治癒が著しく遅れるおそれがある。]

組成・性状

組成

グリジールスカルプローション0.05%
有効成分
1g中
日局 クロベタゾールプロピオン酸エステル  0.5mg
添加剤
pH調節剤
イソプロパノール
カルボキシビニルポリマー

製剤の性状

グリジールスカルプローション0.05%
性状
本剤は無色の濁りのある液で、特異なにおいを有する。

効能又は効果

主として頭部の皮膚疾患
  • 湿疹・皮膚炎群
  • 乾癬

効能又は効果に関連する注意

皮膚感染を伴う湿疹・皮膚炎には使用しないことを原則とするが、やむを得ず使用する必要がある場合には、あらかじめ適切な抗菌剤(全身適用)、抗真菌剤による治療を行うか、又はこれらとの併用を考慮すること。

用法及び用量

通常1日1~数回適量を塗布する。なお、症状により適宜増減する。

重要な基本的注意

  1. 皮膚萎縮、ステロイド潮紅などの局所的副作用が発現しやすいので、特に顔面、頸、陰部、間擦部位の皮疹への使用には、適応症、症状の程度を十分考慮すること。
  2. 大量又は長期にわたる広範囲の使用(特に密封法(ODT))により、副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様な症状があらわれることがあるので、特別な場合を除き長期大量使用や密封法(ODT)を極力避けること。
  3. 本剤の使用により症状の改善がみられない場合又は症状の悪化をみる場合は使用を中止すること。
  4. 症状改善後は、速やかに他のより緩和な局所療法に転換すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。使用する必要がある場合には、大量又は長期にわたる広範囲の使用を避けること。動物実験(ラット)で催奇形作用が報告されている。

小児等

長期使用又は密封法(ODT)は避けること。発育障害を来すおそれがある。また、おむつは密封法(ODT)と同様の作用があるので注意すること。

高齢者

大量又は長期にわたる広範囲の密封法(ODT)等の使用に際しては特に注意すること。一般に、副作用があらわれやすい。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

眼圧亢進、緑内障、白内障(いずれも頻度不明)
眼瞼皮膚への使用に際し、あらわれることがある。大量又は長期にわたる広範囲の使用、密封法(ODT)により緑内障、白内障等の症状があらわれることがある。

その他の副作用

頻度不明
皮膚の感染症注1)
真菌症(カンジダ症、白癬等)、細菌感染症(伝染性膿痂疹、毛のう炎等)、ウイルス感染症
過敏症注2)
紅斑、発疹、蕁麻疹、そう痒、皮膚灼熱感、接触性皮膚炎
その他の皮膚症状
ステロイド皮膚注3)(皮膚萎縮、毛細血管拡張、紫斑)、色素脱失注3)、酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎注3)(ほほ、口囲等に潮紅、丘疹、膿疱、毛細血管拡張)、多毛注3)、ステロイドざ瘡、魚鱗癬様皮膚変化、一過性の刺激感、乾燥
その他
下垂体・副腎皮質系機能抑制注4)、中心性漿液性網脈絡膜症
注1)密封法(ODT)の場合に起こりやすい。このような症状があらわれた場合には、適切な抗真菌剤、抗菌剤等を併用し、症状が速やかに改善しない場合には、使用を中止すること。
注2)これらの症状は原疾患の症状に類似している場合がある。
注3)長期連用によりあらわれることがある。このような症状があらわれた場合には徐々にその使用を差し控え、副腎皮質ステロイドを含有しない薬剤に切り替えること。
注4)大量又は長期にわたる広範囲の使用、密封法(ODT)によりあらわれることがある。また、このような場合において、使用中止により急性副腎皮質機能不全に陥る危険性があるため、使用を中止する際は患者の状態を観察しながら徐々に減量すること。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
  1. 治療以外の目的(化粧下、ひげそり後など)には使用しないこと。
  2. 火気の近くでは使用しないこと。
薬剤投与時の注意
眼科用として使用しないこと。

その他の注意

臨床使用に基づく情報
乾癬患者に長期大量使用した場合、治療中あるいは治療中止後、乾癬性紅皮症、膿疱性乾癬等がみられたとの報告がある。

薬物動態

吸収

切除目的の腋臭症患者の腋窩皮膚に3H-クロベタゾールプロピオン酸エステル0.05%含有クリームを塗布(密封法(ODT))した後、オートラジオグラフィー法で表皮への取り込みを経時的に観察した結果、塗布後30分で既に表皮に取り込まれ、塗布後5時間で定常状態となり、この状態は塗布後24時間まで持続した。また外用剤除去24時間後も表皮内に貯留していた。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内第Ⅲ相試験
    湿疹皮膚炎、脂漏性皮膚炎、尋常性乾癬などの皮膚疾患を頭部に有する成人及び小児患者184例を対象とした非盲検試験において、0.05%クロベタゾールプロピオン酸エステルローションを適量、1日2~3回患部に滴下した時の0.05%クロベタゾールプロピオン酸エステルローションの有効率は、下表のとおりであった。なお、症例の約85%が24日以内の使用であった,
    疾患名
    有効率%(有効症例数/症例数)
    頭部の湿疹・皮膚炎群
    90.6(125/138)
    頭部の乾癬
    89.1(41/46)
    副作用発現頻度は、15.2%(28/184例)であった。その内訳は、刺激感26例、痤瘡様発疹1例及び瘙痒1例であった。

薬効薬理

作用機序
クロベタゾールプロピオン酸エステルは合成コルチコステロイドの一種であり、炎症性サイトカイン産生の抑制及びアラキドン酸代謝の阻害等のメカニズムを介して抗炎症作用を示すと考えられる。
血管収縮作用
クロベタゾールプロピオン酸エステルは健康成人皮膚における血管収縮試験においてフルオシノロンアセトニドの約18.7倍、ベタメタゾン吉草酸エステルの約5.2倍の血管収縮作用を示した。
肉芽腫抑制作用
クロベタゾールプロピオン酸エステルは副腎摘出ラットにおける綿球肉芽腫抑制試験においてヒドロコルチゾンの112.5倍、ベタメタゾン吉草酸エステルの約2.4倍の肉芽腫抑制作用を示した。
浮腫抑制作用
クロベタゾールプロピオン酸エステルはラットにおけるホルマリン浮腫及びカラゲニン浮腫抑制試験においてヒドロコルチゾンの約36~161倍、ベタメタゾン吉草酸エステルの約2~4倍の浮腫抑制作用を示した。
皮膚局所への影響
クロベタゾールプロピオン酸エステル0.05%含有軟膏及びクリームのラットにおける塗布部位の皮膚萎縮に及ぼす影響は、0.025%フルオシノロンアセトニドより軽度であった。
全身への影響
クロベタゾールプロピオン酸エステル0.05%含有軟膏及びクリームを成長期のラットの背部皮膚に塗布した結果、胸腺萎縮作用及び体重増加抑制に及ぼす影響は0.025%フルオシノロンアセトニドより軽度であった。
生物学的同等性試験
  1. Cotton pellet 肉芽腫法
    SD系雄性ラット(1群10匹)を用いたCotton pellet 肉芽腫法で、肉芽増殖抑制効果を検討した結果、とデルモベートスカルプローション0.05%間に有意差は認められなかった。
  2. カラゲニン足浮腫法
    Wistar系雄性ラット(1群16匹)を用いたカラゲニン足浮腫法で、カラゲニン誘発足浮腫抑制効果を検討した結果、とデルモベートスカルプローション0.05%間に有意差は認められなかった。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
クロベタゾールプロピオン酸エステル
(Clobetasol Propionate)
化学名
21-Chloro-9-fluoro-11β,17-dihydroxy-16β-methylpregna-1,4-diene-3,20-dione 17-propanoate
分子式
C25H32ClFO5
分子量
466.97
性状
白色~微黄白色の結晶性の粉末である。メタノール又はエタノール(99.5)にやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。光によって徐々に黄色になる。
化学構造式
融点
約196℃(分解)

包装

10g×10(プラスチック容器)

主要文献

1
倉本昌明ほか:基礎と臨床. 1975;9:3259-3283
2
Tan RS-H:Proc R Soc Med. 1974;67:719-720
3
竹田勇士ほか:西日本皮膚科. 1975;37:796-801
4
亀田洋:基礎と臨床.1976;10:313-317
5
末次敏之ほか:西日本皮膚科.1975;37:1016-1022
6
Munro DD, et al.:Br Med J. 1975;3:626-628
7
中村悦郎ほか:共立薬科大学研究年報. 1974;19:13-25
8
武田克之ほか:西日本皮膚科. 1977;39:775-784
9
社内資料:生物学的同等性試験

文献請求先及び問い合わせ先

佐藤製薬株式会社 医薬事業部
〒107‒0051 東京都港区元赤坂1丁目5番27号
フリーダイヤル:0120-310-656

製造販売業者等

製造販売元
佐藤製薬株式会社
東京都港区元赤坂1丁目5番27号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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