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ザロンチンシロップ5%

抗てんかん剤

1mL 6.7円

添付文書番号

1139001Q1042_2_02

企業コード

672212

作成又は改訂年月

2022年8月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

871139

薬効分類名

抗てんかん剤

承認等

販売名

ザロンチンシロップ5%

販売名コード

1139001Q1042

販売名英字表記

ZARONTIN SYRUP

販売名ひらがな

ざろんちんしろっぷ5%

承認番号等

承認番号
22000AMX01470

販売開始年月

1964年9月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
5年

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

エトスクシミド

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
  2. 重篤な血液障害のある患者[症状を悪化させることがある。]

組成・性状

組成

ザロンチンシロップ5%
有効成分
1mL中
エトスクシミド(日局)  50mg
添加剤
クエン酸ナトリウム水和物、安息香酸ナトリウム、サッカリンナトリウム水和物、白糖、グリセリン、pH調節剤、香料、バニリン、エチルバニリン、プロピレングリコール、赤色三号、黄色五号

製剤の性状

ザロンチンシロップ5%
外観
だいだい色~だいだい赤色澄明の粘性の液

効能又は効果

  • 定型欠神発作(小発作)
  • 小型(運動)発作[ミオクロニー発作、失立(無動)発作、点頭てんかん(幼児けい縮発作、BNSけいれん等)]

用法及び用量

エトスクシミドとして、通常成人1日0.45~1.0gを2~3回に分割経口投与する。小児は1日0.15~0.6gを1~3回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

重要な基本的注意

  1. 混合発作型では、単独投与により大発作の誘発又は増悪を招くことがある。
  2. 連用中は定期的に肝・腎機能、血液検査を行うことが望ましい。
  3. 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
  4. 羞明が起こることがあるので、定期的に視力検査を行うことが望ましい。

特定の背景を有する患者に関する注意

腎機能障害患者

薬物の体内蓄積による副作用の発現に注意すること。一般に排泄が遅延する傾向がある。

肝機能障害患者

薬物の体内蓄積による副作用の発現に注意すること。一般に排泄が遅延する傾向がある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。胎盤を通過することが報告されており、本剤を妊娠中に投与された患者において、口唇裂等を有する児を出産したとの報告がある。また、新生児に離脱症状又は鎮静症状が認められたとの報告がある。

授乳婦

授乳しないことが望ましい。ヒト乳汁中に移行することが報告されている。

高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
バルプロ酸ナトリウム
本剤の血中濃度が上昇することがある。
本剤の代謝が阻害されると考えられる。
フェニトイン
フェニトインの血中濃度が上昇することがある。
本剤によりフェニトインの代謝が抑制されると考えられる。
カルバマゼピン、ルフィナミド
本剤の血中濃度が低下することがある。
本剤の代謝が促進されると考えられる。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson Syndrome)(頻度不明)
    発熱、皮膚・粘膜の発疹又は紅斑、壊死性結膜炎等の症状があらわれることがある。
  2. SLE様症状(頻度不明)
    発熱、紅斑、筋肉痛、関節炎、関節痛、リンパ節腫脹、胸部痛等があらわれることがある。
  3. 再生不良性貧血(頻度不明)、汎血球減少(頻度不明)

その他の副作用

頻度不明
過敏症
猩紅熱様・麻疹様・中毒疹様発疹、光線過敏症
血液
白血球減少、好酸球増多、顆粒球減少
精神神経系
眠気、めまい、頭痛、妄想、運動失調、注意力・集中力・反射運動能力等の低下、抑うつ、幻覚、夜驚、焦躁多動、攻撃性、多幸感、疲労感
羞明
消化器
食欲不振、悪心・嘔吐、腹痛、下痢、胃痙攣
その他
しゃっくり

その他の注意

臨床使用に基づく情報
海外で実施された複数の抗てんかん薬における、てんかん、精神疾患等を対象とした199のプラセボ対照臨床試験の検討結果において、自殺念慮及び自殺企図の発現のリスクが、抗てんかん薬の服用群でプラセボ群と比較して約2倍高く(抗てんかん薬服用群:0.43%、プラセボ群:0.24%)、抗てんかん薬の服用群では、プラセボ群と比べ1000人あたり1.9人多いと計算された(95%信頼区間:0.6-3.9)。また、てんかん患者のサブグループでは、プラセボ群と比べ1000人あたり2.4人多いと計算されている。

薬物動態

血中濃度

健康成人にエトスクシミド1gを経口投与した際に、生物学的半減期は約60時間であった(外国人データ)。
小児5例にエトスクシミド500mgを経口投与した際に、投与後3~7時間で最高血中濃度に達し、生物学的半減期は、33.4時間であった(外国人データ)。

代謝

エトスクシミドは、発現系ミクロソームを用いた実験より、主としてCYP3A4によって代謝されることが示唆された(in vitro)。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

本剤の一般臨床試験は、15施設243例の患者を対象に実施された。総有効率66.3%(161/243例)で、定型欠神発作(小発作)、小型(運動)発作、混合小発作に対する有効率は、それぞれ88.0%(95/108例)、36.3%(33/91例)、75.0%(33/44例)であった,,

薬効薬理

作用機序
視床のT型Ca2+チャネルの抑制が考えられる。
抗痙攣作用
ラットを用い、ペンテトラゾール(95mg/kg皮下投与)により誘発した間代性痙攣発作に対して、125mg/kg(経口)の用量で筋痙攣を完全に抑制し、この抗痙攣作用は、トリメタジオンの作用に類似している。
脳波
特有の脳波(3/sec spike & wave)を呈する定型欠神発作の脳波所見を改善する。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
エトスクシミド(Ethosuximide)
化学名
(2RS)-2-Ethyl-2-methylsuccinimide
分子式
C7H11NO2
分子量
141.17
性状
白色のパラフィン状の固体又は粉末で、においはないか、又は僅かに特異なにおいがある。
メタノール、エタノール(95)、ジエチルエーテル又はN,N-ジメチルホルムアミドに極めて溶けやすく、水に溶けやすい。
化学構造式
融点
約48℃

包装

500mL[瓶]

主要文献

1
Kuhnz W, et al.:Br J Clin Pharmacol. 1984;18(5):671-677
2
Dill WA, et al.:Abstr Pap Am Chem Soc. 1965;30N
3
Buchanan RA, et al.:J Clin Pharmacol. 1969;9(6):393-398
4
Bachmann K, et al.:Xenobiotica 2003;33(3):265-276
5
大田原俊輔ほか:小児科臨床 1964;17(8):1084-1092
6
岸 嘉典ほか:脳と神経 1965;17(8):831-840
7
水野 隆ほか:小児の精神と神経 1965;5(3):177-183
8
Chen G, et al.:Epilepsia 1963;4:66-76
9
丸山 博ほか:小児外科・内科 1972;4(4):415-424

文献請求先及び問い合わせ先

ファイザー株式会社 製品情報センター
〒151-8589 東京都渋谷区代々木3-22-7
学術情報ダイヤル 0120-664-467
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製造販売
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