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セフジトレンピボキシル細粒小児用10%「トーワ」

経口用セフェム系抗生物質製剤

1g 128.5円

作成又は改訂年月

※※
2021年12月改訂
(第11版、副作用の項)
2020年9月改訂
(第10版)

日本標準商品分類番号

876132

日本標準商品分類番号等

2010年3月

薬効分類名

経口用セフェム系抗生物質製剤

承認等

販売名

セフジトレンピボキシル細粒小児用10%「トーワ」

販売名コード

6132015C1081

承認・許可番号

21900AMZ00040
CEFDITOREN PIVOXIL FINE GRANULES FOR PEDIATRIC 10% “TOWA”

薬価基準収載年月

2007年7月

販売開始年月

2007年7月

使用期限等

貯 法
遮光・室温保存、気密容器(「取扱い上の注意」の項参照)
使用期限
外箱、ラベルに記載

基準名

日本薬局方
セフジトレン ピボキシル細粒

規制区分

処方箋医薬品注1)
注1)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

1g中の有効成分
日局 セフジトレン ピボキシル…100mg(力価)
添加物
白糖、グリセリン脂肪酸エステル、ヒプロメロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、アスパルテーム(L-フェニルアラニン化合物)、サッカリンNa水和物、タルク、クエン酸水和物、塩化Na、香料、デキストリン、アラビアガム、トコフェロール、黄色5号

性状

だいだい色の細粒で、芳香を有し、味は甘味、わずかな酸味及びわずかな苦味がある。1包0.5gの分包品もある。

一般的名称

セフジトレン ピボキシル細粒

禁忌

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

原則禁忌

セフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

※効能・効果に関連する使用上の注意

咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、中耳炎、副鼻腔炎への使用にあたっては、「抗微生物薬適正使用の手引き」1)を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。
(1)小児
<適応菌種>
セフジトレンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、百日咳菌、ペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、プレボテラ属、アクネ菌
 
<適応症>
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、肛門周囲膿瘍、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、中耳炎、副鼻腔炎、歯周組織炎、顎炎、猩紅熱、百日咳
 
(2)成人(嚥下困難等により錠剤の使用が困難な場合)
<適応菌種>
セフジトレンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、ペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、プレボテラ属、アクネ菌
 
<適応症>
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎、肛門周囲膿瘍、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、胆嚢炎、胆管炎、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、眼瞼膿瘍、涙嚢炎、麦粒腫、瞼板腺炎、中耳炎、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎

用法・用量

(1)小児
<肺炎、中耳炎、副鼻腔炎の場合>
通常、小児にはセフジトレン ピボキシルとして1回3mg(力価)/kgを1日3回食後に経口投与する。
なお、必要に応じて1回6mg(力価)/kgまで投与できるが、成人での上限用量の1回200mg(力価)1日3回(1日600mg(力価))を超えないこととする。
<上記以外の疾患の場合>
通常、小児にはセフジトレン ピボキシルとして1回3mg(力価)/kgを1日3回食後に経口投与する。
なお、年齢及び症状に応じて適宜増減するが、成人での上限用量の1回200mg(力価)1日3回(1日600mg(力価))を超えないこととする。
 
(2)成人(嚥下困難等により錠剤の使用が困難な場合)
通常、成人にはセフジトレン ピボキシルとして1回100mg(力価)を1日3回食後に経口投与する。
なお、年齢及び症状に応じて適宜増減するが、重症又は効果不十分と思われる場合は、1回200mg(力価)を1日3回食後に経口投与する。

用法・用量に関連する使用上の注意

本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
高度の腎障害のある患者には、投与間隔をあけて使用すること。(「慎重投与」の項参照)
本剤は小児用製剤であるが、嚥下困難等により錠剤の使用が困難な場合には成人に使用することができる。その場合は、セフジトレン ピボキシル錠の添付文書を参照すること。

使用上の注意

慎重投与

ペニシリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者
本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者
高度の腎障害のある患者[血中濃度が持続する。]
経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者[ビタミンK欠乏症状があらわれることがあるので観察を十分に行うこと。]
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

重要な基本的注意

ショックを起こすおそれがあるので、十分な問診を行うこと。
本剤を含むピボキシル基を有する抗生物質(セフジトレン ピボキシル、セフカペン ピボキシル塩酸塩水和物、セフテラム ピボキシル、テビペネム ピボキシル)の投与により、ピバリン酸(ピボキシル基を有する抗生物質の代謝物)の代謝・排泄に伴う血清カルニチン低下が報告されている。また、小児(特に乳幼児)においては、ピボキシル基を有する抗生物質の投与により、低カルニチン血症に伴う低血糖があらわれることがあるので、ピボキシル基を有する抗生物質の投与に際してはカルニチンの低下に注意すること。血清カルニチンが低下する先天性代謝異常であることが判明した場合には投与しないこと。(「副作用」の項参照)
3歳未満で1回6mg(力価)/kgを1日3回投与した場合、下痢・軟便の発現頻度が高いので、これらの症状が認められた場合には症状に応じて対症療法等の適切な処置を行うこと。(「小児等への投与」の項参照)

副作用

副作用等発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用(頻度不明)

ショック、アナフィラキシーを起こすことがあるので、観察を十分に行い、不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗等の異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
※※中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線像異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
黄疸、AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-Pの著しい上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
無顆粒球症、溶血性貧血があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
低カルニチン血症に伴う低血糖が、小児(特に乳幼児)に対してピボキシル基を有する抗生物質を投与した症例であらわれることがあるので、痙攣、意識障害等の低血糖症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項参照)

その他の副作用

過敏症注2)
頻度不明
発疹、蕁麻疹、紅斑、そう痒、発熱、リンパ節腫脹、関節痛
血液注3)
頻度不明
好酸球増多、顆粒球減少、血小板減少
肝臓注3)
頻度不明
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、黄疸、Al-P上昇
腎臓
頻度不明
BUN上昇、血中クレアチニン上昇、蛋白尿
消化器
頻度不明
下痢、軟便、嘔気、胃不快感、腹痛、腹部膨満感、悪心、嘔吐
菌交代症
頻度不明
口内炎、カンジダ症
ビタミン欠乏症
頻度不明
ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)
その他
頻度不明
頭痛、めまい、浮腫、しびれ
投与期間が長い患者では、臨床検査値異常(AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、好酸球増多等)の発現率が高くなる傾向がみられる注4)
注2)症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注3)観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
注4)このような患者には、定期的に検査を行うなど注意すること。

高齢者への投与

高齢者とそれ以外の成人では副作用に差がみられなかったが、一般に高齢者では生理機能が低下しているので、次の点に注意して、投与間隔を変更するなどして投与すること。
本剤は腎機能低下患者で排泄に遅延が認められているので、高齢者では血中濃度が高く推移する可能性がある。
類薬で、高齢者ではビタミンK欠乏による出血傾向があらわれるとの報告がある。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。また、妊娠後期にピボキシル基を有する抗生物質を投与された妊婦と、その出生児において低カルニチン血症の発現が報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない。
3歳未満で1回6mg(力価)/kgを1日3回投与した場合、下痢・軟便の発現頻度が高いので、注意すること。(「重要な基本的注意」の項参照)

臨床検査結果に及ぼす影響

テステープ反応を除くベネディクト試薬、フェーリング試薬による尿糖検査では偽陽性を呈することがあるので注意すること。
直接クームス試験陽性を呈することがあるので注意すること。

薬物動態

生物学的同等性試験
セフジトレンピボキシル細粒小児用10%「トーワ」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ0.6g(セフジトレン ピボキシルとして60mg(力価))健康成人男子(n=12)に絶食単回経口投与して活性代謝物であるセフジトレンの血漿中濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された2)
 
 
(Mean±S.D., n=12)
 
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
 
溶出挙動
セフジトレンピボキシル細粒小児用10%「トーワ」は、日本薬局方外医薬品規格第3部に定められたセフジトレン ピボキシル細粒の溶出規格に適合していることが確認されている3)

薬効薬理

吸収時に腸管壁でセフジトレンとなり抗菌力をあらわす。各種細菌のペニシリン結合たん白(PBP)への親和性が高く、細菌細胞壁の合成を阻害することにより、殺菌的に作用する。

有効成分に関する理化学的知見

構造式:
一般名:セフジトレン ピボキシル(Cefditoren Pivoxil)
化学名:2,2-Dimethylpropanoyloxymethyl(6R,7R)-7-[(Z)-2-(2-aminothiazol-4-yl)-2-(methoxyimino)acetylamino]-3-[(1Z)-2-(4-methylthiazol-5-yl)ethenyl]-8-oxo-5-thia-1-azabicyclo[4.2.0]oct-2-ene-2-carboxylate
分子式:C25H28N6O7S3
分子量:620.72
性 状:淡黄白色〜淡黄色の結晶性の粉末である。メタノールにやや溶けにくく、アセトニトリル又はエタノ−ル(95)に溶けにくく、ジエチルエーテルに極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。希塩酸に溶ける。

取扱い上の注意

注意
防湿のため、瓶入製剤は調剤後必ず密栓すること。瓶入製剤を分包した場合は光、湿気を避けて保存すること。また、分包製剤は湿気を避けて保存し、服用時に開封するよう指示すること。
安定性試験
最終包装製品を用いた長期保存試験(25℃、相対湿度60%、24ヵ月)の結果、性状及び含量等は規格の範囲内であり、セフジトレンピボキシル細粒小児用10%「トーワ」は通常の市場流通下において2年間安定であることが確認された4)

包装

セフジトレンピボキシル細粒小児用10%「トーワ」: 0.5g×120包、100g(バラ)

主要文献及び文献請求先

主要文献

1
厚生労働省健康局結核感染症課編:抗微生物薬適正使用の手引き
2
陶 易王ほか:新薬と臨牀,56(6),856,2007
3
東和薬品株式会社 社内資料:溶出試験
4
東和薬品株式会社 社内資料:安定性試験

※文献請求先・製品情報お問い合わせ先

東和薬品株式会社 学術部DIセンター
〒570-0081 大阪府守口市日吉町2丁目5番15号
0120-108-932 FAX 06-7177-7379
https://med.towayakuhin.co.jp/medical/

製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

製造販売元
東和薬品株式会社
大阪府門真市新橋町2番11号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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