医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

閲覧履歴

バキソ軟膏0.5%

経皮用抗炎症・鎮痛剤

1g 6.5円

添付文書番号

2649730M1069_2_04

企業コード

400022

作成又は改訂年月

2022年11月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872649

薬効分類名

経皮用抗炎症・鎮痛剤

承認等

販売名

バキソ軟膏0.5%

販売名コード

2649730M1069

販売名英字表記

BAXO Ointment

販売名ひらがな

ばきそなんこう0.5%

承認番号等

承認番号
21900AMX00125000

販売開始年月

1986年11月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

ピロキシカム

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[重篤な喘息発作を誘発又は再発させるおそれがある。]

組成・性状

組成

バキソ軟膏0.5%
有効成分
日局 ピロキシカム
添加剤
カルボキシビニルポリマー、プロピレングリコール、エタノール、ベンジルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、ジイソプロパノールアミン
含量
1g中 5.0mg

製剤の性状

バキソ軟膏0.5%
識別コード
色・剤形
淡黄色澄明のゲル状軟膏

効能又は効果

下記疾患並びに症状の鎮痛・消炎
変形性関節症
肩関節周囲炎
腱・腱鞘炎、腱周囲炎
上腕骨上顆炎(テニス肘等)
筋肉痛(筋・筋膜炎等)
外傷後の腫脹・疼痛

用法及び用量

本品の適量を1日数回患部に塗擦する。

重要な基本的注意

  1. 消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく、対症療法であることに留意すること。
  2. 慢性疾患(変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には薬物療法以外の療法も考慮すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 気管支喘息のある患者(アスピリン喘息又はその既往歴のある患者を除く)
    喘息発作を誘発させるおそれがある。
  2. 皮膚感染症のある患者
    感染を伴う炎症に対して用いる場合には適切な抗菌剤又は抗真菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に使用すること。皮膚の感染症を不顕性化するおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。他の非ステロイド性消炎鎮痛剤の外皮用剤を妊娠後期の女性に使用し、胎児動脈管収縮が起きたとの報告がある。また、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に使用すること。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1~1%未満注)
0.1%未満注)
頻度不明
皮膚
(局所)
湿疹・皮膚炎、そう痒感
発赤、発疹、粃糠様落屑
過敏症
光線過敏症
注)臨床試験と承認後の使用成績調査を合算した発現頻度

適用上の注意

薬剤使用時の注意
  1. 眼及び粘膜に使用しないこと。
  2. 表皮が損傷している場合に使用すると一過性の刺激感を起こすことがあるので注意すること。
  3. 密封包帯法で使用しないこと。

薬物動態

血中濃度

  1. 単回投与
    健康成人の背部に本剤3g(ピロキシカム15mg相当量)を8時間塗擦したときのピロキシカム最高血中濃度は、146.8ng/mL(23時間後)であった(n=8) 。

分布

変形性関節症患者の膝関節部に塗擦した場合、ピロキシカムは、関節液中に高濃度に分布した 。また、整形外科的疾患患者に塗擦した場合、適用部位の各組織に速やかに浸透し、2~24時間後の皮膚、皮下脂肪及び筋肉の各組織内ピロキシカム濃度は、血漿中よりも高濃度を示した 。

代謝

ピロキシカムは、主として肝代謝酵素CYP2C9で代謝される。 本剤3gを8時間塗擦したとき、尿中排泄の大部分は5’-ヒドロキシピロキシカム及びその抱合体で、経口投与時と類似の代謝を受けて排泄された(n=8) 。

排泄

本剤3gを8時間塗擦したとき、8日目までのピロキシカム及びその代謝物の尿中累積排泄率は約3.4%であった(n=6)。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内臨床試験
    変形性関節症に対する二重盲検比較試験並びに筋肉痛、外傷後の腫脹・疼痛、肩関節周囲炎、腱・腱鞘炎、上腕骨上顆炎に対する比較試験及び一般臨床試験において、本剤の有用性が認められている(総症例995例),,,,
    疾患名
    中等度改善以上
    軽度改善以上
    変形性関節症
    57.3%(204/356)
    82.3%(293/356)
    肩関節周囲炎
    47.4%( 64/135)
    82.2%(111/135)
    腱・腱鞘炎、腱周囲炎
    60.8%( 76/125)
    85.6%(107/125)
    上腕骨上顆炎
    47.5%( 58/122)
    77.9%( 95/122)
    筋肉痛
    60.0%( 84/140)
    82.9%(116/140)
    外傷後の腫脹・疼痛
    72.6%( 85/117)
    94.0%(110/117)

薬効薬理

作用機序
アラキドン酸代謝におけるシクロオキシゲナーゼを阻害し、炎症・疼痛に関与するプロスタグランジンの生合成を抑制することによるものと考えられている 。
抗炎症作用
ピロキシカム0.5%軟膏はモルモット紫外線紅斑、ラットカラゲニン浮腫、クロトン油浮腫及び打撲浮腫の急性炎症に対し、インドメタシン1%軟膏と同等の抗炎症作用が認められている。また、クロトン油関節炎及びアジュバント関節炎に対してもインドメタシン1%軟膏と同等の腫脹抑制効果が認められている 。
鎮痛作用
ピロキシカム0.5%軟膏はラットの酵母による炎症性疼痛(Randall Selitto法)、アジュバント関節痛及びマウス酢酸Writhing法に対し著明な鎮痛効果を示し、インドメタシン1%軟膏とほぼ同程度である 。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ピロキシカム(Piroxicam)
化学名
4-Hydroxy-2-methyl-N-(pyridin-2-yl) -2H- 1,2-benzothiazine-3-carboxamide 1,1-dioxide
分子式
C15H13N3O4S
分子量
331.35
性状
白色~淡黄色の結晶性の粉末である。アセトニトリル又はエタノール(99.5)に溶けにくく、水にほとんど溶けない。
結晶多形が認められる。
化学構造式
融点
約200℃(分解)
分配係数
pH1~10における水-クロロホルムの分配係数
pH
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
分配係数
90
90
90
≧100
≧100
≧100
60
15
1.2
0.2

包装

25g×10本(チューブ)

主要文献

1
厚生省薬務局:医薬品研究.1994;25(8):719-722
2
金沢真雄ほか:医学と薬学.1984;11(6):1689-1694
3
佐々木孝ほか:医学と薬学.1984;12(5):1617-1625
4
菅原幸子ほか:医学と薬学.1984;12(4):1233-1238
5
景山孝正ほか:薬理と治療.1984;12(7):3047-3063
6
長屋郁郎ほか:薬理と治療.1984;12(12):5487-5505
7
藤巻悦夫ほか:薬理と治療.1984;12(12):5451-5469
8
青木虎吉ほか:薬理と治療.1984;12(12):5433-5449
9
杉岡洋一ほか:薬理と治療.1984;12(12):5471-5485
10
Carty,T.J.,et al.:Prostaglandins.1980;19(5):671-682
11
石河醇一ほか:薬理と治療.1985;13(2):717-725

文献請求先及び問い合わせ先

富士フイルム富山化学株式会社 製品情報センター
〒104-0031 東京都中央区京橋2-14-1 兼松ビル
電話番号 0120-502-620

製造販売業者等

製造販売元
富士フイルム富山化学株式会社
〒104-0031 東京都中央区京橋2-14-1 兼松ビル

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

MESSAGE

MESSAGE

LABEL