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ガスコンドロップ内用液2%

消化管内ガス駆除剤胃内有泡性粘液除去剤

1mL 3.5円

添付文書番号

2318001B1037_1_04

企業コード

230034

作成又は改訂年月

2023年3月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

872318

薬効分類名

消化管内ガス駆除剤胃内有泡性粘液除去剤

承認等

販売名

ガスコン錠40mg

販売名コード

2318001F1063

販売名英字表記

GASCON Tablets 40mg

販売名ひらがな

がすこんじょう40mg

承認番号等

承認番号
13900AZZ05494000

販売開始年月

1965年6月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

販売名

ガスコン錠80mg

販売名コード

2318001F3023

販売名英字表記

GASCON Tablets 80mg

販売名ひらがな

がすこんじょう80mg

承認番号等

承認番号
15900AMZ00011000

販売開始年月

1984年9月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

販売名

ガスコン散10%

販売名コード

2318001B1037

販売名英字表記

GASCON Powders 10%

販売名ひらがな

がすこんさん10%

承認番号等

承認番号
21900AMX00025000

販売開始年月

1962年12月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

販売名

ガスコンドロップ内用液2%

販売名コード

2318001Q1080

販売名英字表記

GASCON DROP Oral Liquid 2%

販売名ひらがな

がすこんどろっぷないようえき2%

承認番号等

承認番号
21900AMX00013000

販売開始年月

1962年10月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

一般的名称

ジメチコン製剤

組成・性状

組成

ガスコン錠40mg
有効成分
  1錠中ジメチルポリシロキサン40mg
添加剤
結晶セルロース、ヒドロタルサイト、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、カルメロースカルシウム、ポリソルベート80、硬化油、無水ケイ酸
ガスコン錠80mg
有効成分
  1錠中ジメチルポリシロキサン80mg
添加剤
結晶セルロース、ヒドロタルサイト、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、白糖、カルメロースカルシウム、ポリソルベート80、ソルビタン脂肪酸エステル、硬化油、無水ケイ酸
ガスコン散10%
有効成分
  1g中ジメチルポリシロキサン100mg
添加剤
乳糖水和物、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、メチルセルロース、ポリソルベート80、無水ケイ酸
ガスコンドロップ内用液2%
有効成分
  1mL中ジメチルポリシロキサン 20mg
添加剤
ポリソルベート80、ソルビタン脂肪酸エステル、カルメロースナトリウム、無水ケイ酸、エタノール、パラオキシ安息香酸エチル、ジブチルヒドロキシトルエン、サッカリンナトリウム水和物、香料、グリセリン

製剤の性状

ガスコン錠40mg
剤形素錠
色調白色
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
8.6mm
大きさ(厚さ)
約4.15mm
質量約220mg
識別コード
ガスコン錠80mg
剤形素錠
色調白色
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
10.1mm
大きさ(厚さ)
約4.9mm
質量約370mg
識別コード
ガスコン散10%
剤形散剤
色調白色の粉末
ガスコンドロップ内用液2%
剤形乳剤
色調白濁液

効能又は効果

  • 胃腸管内のガスに起因する腹部症状の改善
  • 胃内視鏡検査時における胃内有泡性粘液の除去
  • 腹部X線検査時における腸内ガスの駆除

用法及び用量

〈胃腸管内のガスに起因する腹部症状の改善に使用する場合〉
ジメチルポリシロキサンとして、通常成人1日120~240mgを食後又は食間の3回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈胃内視鏡検査時における胃内有泡性粘液の除去に使用する場合〉
検査15~40分前にジメチルポリシロキサンとして、通常成人40~80mgを約10mLの水とともに経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈腹部X線検査時における腸内ガスの駆除に使用する場合〉
検査3~4日前よりジメチルポリシロキサンとして、通常成人1日120~240mgを食後又は食間の3回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

その他の副作用

0.1~5%未満
0.1%未満
消化器
軟便、胃部不快感、下痢、腹痛
嘔吐、嘔気、食欲不振、胃部重圧感
その他
頭痛
注)発現頻度は、再評価結果を含む。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
〈錠〉
14.1.1 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
〈ドロップ内用液〉
14.1.2 振とう後使用すること。

薬物動態

吸収

Wistar系雄性ラットにジメチルポリシロキサンを500mg/kg経口投与した場合、血中には検出されなかった。

分布

Wistar系雄性ラットにジメチルポリシロキサンを500mg/kg経口投与した場合、投与1~3時間後に肝臓中に痕跡量検出されたのみで血中及び他の臓器中には検出されなかった。

代謝

ラット糞中の代謝物を検討すると、糞中に含まれるのはジメチルポリシロキサンそのものであり、未変化のままで排泄されている。

排泄

Wistar系雄性ラットにジメチルポリシロキサンを500mg/kg経口投与した場合、ジメチルポリシロキサンの胃・小腸の通過はすみやかであり、投与後6時間以内に約50%、12~24時間で約90%が糞中に排泄された。尿中からは検出されず、ほとんどすべて糞中へ排泄される。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

〈胃腸管内のガスに起因する腹部症状の改善〉
  1. 国内比較臨床試験
    腹部膨満感などの胃腸の不定愁訴を有する患者を対象に、ジメチルポリシロキサン錠240mg/日(1回80mgを1日3回)投与群57例とプラセボ投与群58例の二重盲検比較試験を行った。全般改善度を、著明改善、中等度改善、軽度改善、不変、悪化の5段階区分にて評価した結果、中等度改善以上の改善率は投与1週後でジメチルポリシロキサン群46.3%、プラセボ群19.6%、投与2週後でジメチルポリシロキサン群50.0%、プラセボ群33.3%であり、投与1週後における改善率はプラセボ群と比較してジメチルポリシロキサン群が有意に高かった。副作用発現割合はジメチルポリシロキサン群1.8%(1/57例)、プラセボ群3.5%(2/58例)であった。認められた副作用は下痢1例であった。
〈胃内視鏡検査時における胃内有泡性粘液の除去〉
  1. 国内比較臨床試験
(1) 胃カメラ撮影を行う患者を対象に、ジメチルポリシロキサンドロップ2mL(ジメチルポリシロキサンとして40mg(水10mLにて服用))投与群100例及び非投与群100例における比較試験を行った。その結果、投与群では非投与群に比し顕著な消泡効果を認めた。胃内有泡性粘液に対しては、服用後30~40分で顕著な効果が現れた。レンズ面粘液付着防止に関しては、服用後30分~40分が最も有効で、時間の経過とともにその効果は減退の傾向にあった。副作用は認められなかった。
(2) 胃内視鏡検査を行う患者を対象に、ジメチルポリシロキサンドロップ2mL(ジメチルポリシロキサンとして40mg)投与群100例及び非投与群100例における比較試験を行った。胃内有泡性粘液の妨害がほとんどなかったものは、非投与群48%に対し、投与群97%であった。レンズ面の粘液付着のほとんどなかったものは、非投与群56%に対し、投与群92%であった。副作用は認められなかった。
(3) 胃カメラ撮影を行う患者を対象に、ジメチルポリシロキサン錠40mg投与群126例及び非投与群597例における比較試験を行った。胃内有泡性粘液が全く認められないものは、非投与群46.2%に対し、投与群85.7%であった。レンズ面の粘液付着率は、非投与群14.5%に対し、投与群5.6%であった。
〈腹部X線検査時における腸内ガスの駆除〉
  1. 国内比較臨床試験
(1) 胃レントゲン検査を行う患者を対象に、ジメチルポリシロキサンドロップ2~6mL(ジメチルポリシロキサンとして40~120mg)投与群注)63例及び非投与群60例における比較試験を行った。レリーフ現出能において良好なものの比率は仰臥位像では非投与群38.3%に対し、投与群57.1%で有意差が認められた。腹臥位像では非投与群45.0%に対し、投与群60.3%で有意差はなかった。円形透亮像については両像ともに非投与群に比し有意差が認められた。
(2) 経口胆嚢造影患者を対象に、ジメチルポリシロキサン錠240mg1回投与群26例及びジメチルポリシロキサン錠320mg/日(分4)3日間投与群注)35例における比較試験を行った。気泡の数及び大きさの変化よりみた腸内気泡の減少のみられた症例の割合は3日投与群57.1%に対し、1回投与群0%であった。胆嚢像と気泡の重なりのみられなかったものは、3日投与群82.8%に対し、1回投与群61.6%であった。副作用は認められなかった。
注)腹部X線検査時における腸内ガスの駆除に使用する場合の本剤の承認されている用法及び用量は、「検査3~4日前よりジメチルポリシロキサンとして、通常成人1日120~240mgを食後又は食間の3回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。」である。

薬効薬理

作用機序
小さなガス気泡の表面張力を低下させることにより破裂させ、一つの遊離気体に合体させることにより、微量で強力な消泡作用を示すことが認められている(in vitro)。
消泡作用
人工腸液にラウロイルサルコシンソーダを添加して発泡させた後、ジメチルポリシロキサンを添加した結果、消泡作用が認められた(in vitro)。
胃内有泡性粘液除去作用
アカゲザル胃表面の走査電顕による観察において胃内壁付着粘液の除去作用が報告されている(in vitro)。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ジメチコン(Dimeticone)(JAN)
化学名
Dimethylpolysiloxane
分子式
CH3[(CH3)2SiO]nSi(CH3)3
性状
本品は無色澄明の粘性の液である。本品はジエチルエーテル、ヘキサン又はテトラエトキシシランに混和する。本品は水又はエタノール(95)にほとんど溶けない。
化学構造式

包装

〈ガスコン錠40mg〉
100錠[10錠(PTP)×10]、1000錠[10錠(PTP)×100]、1000錠[アルミラミネート袋、バラ]
〈ガスコン錠80mg〉
100錠[10錠(PTP)×10]、1000錠[10錠(PTP)×100]、1000錠[アルミラミネート袋、バラ]
〈ガスコン散10%〉
100g[アルミラミネート袋、バラ]
1kg[アルミラミネート袋、バラ]
〈ガスコンドロップ内用液2%〉
300mL[ポリエチレン製ボトル]

主要文献

1
有坂常男:基礎と臨床.1975;9(3):447-451[文献参照番号][19424]
2
小口源一郎ほか:臨床と研究.1973;50(9):2778-2789[文献参照番号][00397]
3
春日井達造ほか:診療と新薬.1975;12(4):1095-1100[文献参照番号][00399]
4
大沢清ほか:診療と新薬.1975;12(4):1101-1102[文献参照番号][00400]
5
米島作三郎ほか:診断と治療.1962;50(12):2177-2179[文献参照番号][00402]
6
上田巖ほか:東京医科大学雑誌.1964;22(1-2):121-129[文献参照番号][00403]
7
吉川達也ほか:診療と新薬.1975;12(8):1813-1817[文献参照番号][00408]
8
社内資料:シリコーン(ジメチルポリシロキサン)の消泡効果[文献参照番号][21613]
9
勝健一ほか:日本消化器病学会雑誌.1971;68(9):907-922[文献参照番号][00391]

文献請求先及び問い合わせ先

キッセイ薬品工業株式会社 くすり相談センター
〒112-0002 東京都文京区小石川3丁目1番3号
フリーダイヤル:0120-007-622

製造販売業者等

製造販売元
キッセイ薬品工業株式会社
松本市芳野19番48号

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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