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Dubourg J., et al.:Diabetes Obes Metab. 2022;24(4):609-619
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第十七改正日本薬局方解説書 廣川書店 2016;C4521-C4524
経口血糖降下剤
1錠 9.8円
有効成分 | 1錠中 ブホルミン塩酸塩 50mg |
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添加剤 | 乳糖水和物、バレイショデンプン、アラビアゴム末、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、酸化チタン、カルナウバロウ |
剤形 | 割線入りのフィルムコーティング錠 |
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色調 | 白色 |
外形 | 表面 裏面 側面 |
大きさ | 大きさ(直径) 7.1 mm 大きさ(厚さ) 2.9 mm |
質量 | 103 mg |
本体コード | NN113 |
包装コード | NN113 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
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ヨード造影剤 | 症状は全身倦怠、疲労感、脱力感で意識が混濁する。悪心・嘔吐・下痢等の胃腸症状がある。 ヨード造影剤を用いて検査を行う場合は、本剤の投与を一時的に中止すること。緊急に検査を行う必要がある場合には、患者の状態を注意深く観察し、血中乳酸値の上昇、血液pHの低下等に注意すること。 | 腎機能を低下させ、本剤の腎排泄を低下させる。 |
腎毒性の強い抗生物質 ゲンタマイシン 等 | 症状は全身倦怠、疲労感、脱力感で意識が混濁する。悪心・嘔吐・下痢等の胃腸症状がある。 患者の状態を注意深く観察し、血中乳酸値の上昇、血液pHの低下等に注意すること。 発症の前駆症状があらわれた時には直ちに投与を中止すること。 | 腎機能を低下させ、本剤の腎排泄を低下させる。 |
利尿作用を有する薬剤 利尿剤 SGLT2阻害剤 等 | 脱水により乳酸アシドーシスを起こすことがある。脱水症状があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。 | 利尿作用を有する薬剤により、体液量が減少し脱水状態になることがある。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
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糖尿病用薬 インスリン製剤 スルホニルウレア系薬剤 速効型インスリン分泌促進剤 α-グルコシダーゼ阻害剤 チアゾリジン系薬剤 DPP-4阻害剤 GLP-1受容体作動薬 SGLT2阻害剤 イメグリミン塩酸塩 等 | 血糖降下作用の増強による低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、発汗、動悸、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙攣等)が起こることがある。 血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。特に、β-遮断剤と併用する場合にはプロプラノロール等非選択性薬剤は避けることが望ましい。 | これらの薬剤の血糖降下作用による。 |
蛋白同化ステロイド | 血糖降下作用の増強による低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、発汗、動悸、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙攣等)が起こることがある。 血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。特に、β-遮断剤と併用する場合にはプロプラノロール等非選択性薬剤は避けることが望ましい。 | 機序不明 |
サリチル酸剤 アスピリン 等 | 血糖降下作用の増強による低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、発汗、動悸、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙攣等)が起こることがある。 血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。特に、β-遮断剤と併用する場合にはプロプラノロール等非選択性薬剤は避けることが望ましい。 | 血中蛋白との結合抑制、サリチル酸剤の血糖降下作用による。 |
β-遮断剤 プロプラノロール 等 | 血糖降下作用の増強による低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、発汗、動悸、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙攣等)が起こることがある。 血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。特に、β-遮断剤と併用する場合にはプロプラノロール等非選択性薬剤は避けることが望ましい。 | 糖新生抑制、アドレナリンによる低血糖からの回復抑制、低血糖に対する交感神経症状抑制による。 |
モノアミン酸化酵素阻害剤 | 血糖降下作用の増強による低血糖症状(脱力感、高度の空腹感、発汗、動悸、振戦、頭痛、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、意識障害、痙攣等)が起こることがある。 血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。特に、β-遮断剤と併用する場合にはプロプラノロール等非選択性薬剤は避けることが望ましい。 | インスリン分泌促進、糖新生抑制による。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
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アドレナリン | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。 血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 末梢でのブドウ糖の取り込み抑制、肝臓での糖新生促進による。 |
副腎皮質ホルモン | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。 血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 肝臓での糖新生促進、末梢組織でのインスリン感受性低下による。 |
甲状腺ホルモン | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。 血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 腸管でのブドウ糖吸収促進、グルカゴンの分泌促進、カテコラミンの作用増強、肝臓での糖新生促進による。 |
卵胞ホルモン | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。 血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 機序不明。 コルチゾール分泌変化、組織での糖利用変化、成長ホルモンの過剰産生、肝機能の変化等が考えられる。 |
経口避妊薬 | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。 血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 耐糖能を低下させ、本剤の血糖降下作用を減弱させると考えられる。 |
利尿剤 | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。 血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | インスリン分泌の抑制、末梢でのインスリン感受性の低下による。 |
ピラジナミド | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。 血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 機序不明。 血糖値のコントロールが難しいとの報告がある。 |
イソニアジド | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。 血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 糖質代謝の障害による血糖値上昇及び耐糖能異常による。 |
ニコチン酸 | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。 血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | 肝臓でのブドウ糖の同化抑制による。 |
フェノチアジン系薬剤 | 血糖降下作用の減弱による高血糖症状(嘔気・嘔吐、脱水、呼気のアセトン臭等)が起こることがある。 血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。 | インスリン遊離抑制、副腎からのアドレナリン遊離による。 |
薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
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イメグリミン塩酸塩 | 消化器症状の発現に注意すること。 | 特に併用初期に多く発現する傾向が認められている。 |
0.1~5%未満 | 0.1%未満 | 頻度不明 | |
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消化器注) | 食欲不振、悪心・嘔吐、下痢、便秘等 | ||
血液 | 貧血、白血球減少、血小板減少 | ||
過敏症 | 発疹等 | ||
肝臓 | 肝機能異常 | ||
代謝異常 | ケトーシス | ||
その他 | 全身倦怠感、頭痛、頭重、眠気 |