医療従事者の為の最新医療ニュースや様々な情報・ツールを提供する医療総合サイト

閲覧履歴

オパイリン錠250mg

非ステロイド性消炎・鎮痛・解熱剤

1錠 12円

添付文書番号

1141004F1086_1_10

企業コード

400059

作成又は改訂年月

2022年8月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

871141

薬効分類名

非ステロイド性消炎・鎮痛・解熱剤

承認等

販売名

オパイリン錠125mg

販売名コード

1141004F1086

販売名英字表記

OPYRIN tablets 125mg

販売名ひらがな

おぱいりんじょう125mg

承認番号等

承認番号
21800AMX10095000

販売開始年月

1967年8月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
5年

規制区分

劇薬

販売名

オパイリン錠250mg

販売名コード

1141004F2058

販売名英字表記

OPYRIN tablets 250mg

販売名ひらがな

おぱいりんじょう250mg

承認番号等

承認番号
21800AMX10096000

販売開始年月

1984年6月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
5年

規制区分

劇薬

一般的名称

フルフェナム酸アルミニウム製剤

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 消化性潰瘍のある患者[消化性潰瘍を悪化させるおそれがある。]
  2. 重篤な血液の異常のある患者[副作用として血液障害が報告されているため、血液の異常を悪化させるおそれがある。]
  3. 重篤な肝機能障害のある患者
  4. 重篤な腎機能障害のある患者
  5. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  6. アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[喘息発作を誘発させるおそれがある。]

組成・性状

組成

オパイリン錠125mg
有効成分
1錠中 フルフェナム酸アルミニウム  125mg
添加剤
結晶セルロース
ヒドロキシプロピルスターチ
ポリソルベート80
ヒドロキシプロピルセルロース
ステアリン酸マグネシウム
硬化油
ヒプロメロース
酸化チタン
カルナウバロウ
パラフィン
ポリビニルアルコール(部分けん化物)
ショ糖脂肪酸エステル
軽質無水ケイ酸
オパイリン錠250mg
有効成分
1錠中 フルフェナム酸アルミニウム  250mg
添加剤
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース
結晶セルロース
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム
カルメロースカルシウム
ポリソルベート80
ヒドロキシプロピルセルロース
ステアリン酸マグネシウム
硬化油
ポリビニルアルコール(部分けん化物)
ヒプロメロース
酸化チタン
カルナウバロウ
パラフィン
ショ糖脂肪酸エステル
軽質無水ケイ酸

製剤の性状

オパイリン錠125mg
剤形白色フィルムコーティング錠
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
約9mm
大きさ(厚さ)
約4.3mm
質量約250mg
識別コードT135
オパイリン錠250mg
剤形白色フィルムコーティング錠
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
約10mm
大きさ(厚さ)
約5.0mm
質量約375mg
識別コードT137

効能又は効果

  • 下記疾患の消炎、鎮痛、解熱
    関節リウマチ、変形性関節症、変形性脊椎症、腰痛症、肩胛関節周囲炎、関節炎、症候性神経痛
  • 下記疾患の消炎、鎮痛
    抜歯後、歯髄炎、歯根膜炎
  • 下記炎症性疾患の消炎
    膀胱炎、前立腺炎、帯状疱疹、湿疹・皮膚炎、紅斑症、各科領域の手術後ならびに外傷後の炎症性反応
  • 下記疾患の解熱・鎮痛
    急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)

用法及び用量

効能・効果
用法・用量
関節リウマチ、変形性関節症、変形性脊椎症、腰痛症、肩胛関節周囲炎、関節炎、症候性神経痛の消炎、鎮痛、解熱
通常、成人にはフルフェナム酸アルミニウムとして1回125~250mgを1日3回経口投与する。また、頓用する場合には、1回フルフェナム酸アルミニウムとして、250mgとする。なお、年齢、症状により適宜増減する。
抜歯後、歯髄炎、歯根膜炎の消炎、鎮痛
膀胱炎、前立腺炎、帯状疱疹、湿疹・皮膚炎、紅斑症、各科領域の手術後ならびに外傷後の炎症性反応の消炎
急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)の解熱・鎮痛
通常、成人にはフルフェナム酸アルミニウムとして、1回250mgを頓用する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、原則として1日2回までとし、1日最大750mgを限度とすること。また、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。

用法及び用量に関連する注意

他の消炎鎮痛剤との併用は避けることが望ましい。

重要な基本的注意

  1. 消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
  2. 慢性疾患(関節リウマチ、変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。
    • 長期投与する場合には定期的に尿検査、血液検査及び肝機能検査等を行うこと。
    • 薬物療法以外の療法も考慮すること。
  3. 急性疾患に対し本剤を用いる場合には次の事項を考慮すること。
    • 急性炎症、疼痛、発熱の程度を考慮し投与すること。
    • 原則として長期投与を避けること。
    • 原因療法があればこれを行うこと。
  4. 過度の体温下降、虚脱、四肢冷却等があらわれることがあるので、特に高熱を伴う小児及び高齢者又は消耗性疾患の患者においては、投与後の患者の状態に十分注意すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

合併症・既往歴等のある患者

  1. 消化性潰瘍の既往歴のある患者
    消化性潰瘍を再発させるおそれがある。
  2. 非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍のある患者で、本剤の長期投与が必要であり、かつミソプロストールによる治療が行われている患者
    本剤を継続投与する場合には、十分経過を観察し、慎重に投与すること。ミソプロストールは非ステロイド性消炎鎮痛剤により生じた消化性潰瘍を効能・効果としているが、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もある。
  3. 血液の異常又はその既往歴のある患者(重篤な血液の異常のある患者を除く)
    血液の異常を悪化又は再発させるおそれがある。
  4. 出血傾向のある患者
    血小板機能低下が起こることがあるため、出血傾向を助長させるおそれがある。
  5. 気管支喘息の患者(アスピリン喘息又はその既往歴のある患者を除く)
    喘息発作を誘発させるおそれがある。
  6. 潰瘍性大腸炎の患者
    症状を悪化させるおそれがある。
  7. クローン病の患者
    症状を悪化させるおそれがある。
  8. 感染症を合併している患者
    必要に応じて適切な抗菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に投与すること。感染症を不顕性化するおそれがある。

腎機能障害患者

  1. 重篤な腎機能障害のある患者
    投与しないこと。腎血流量を低下させ、腎機能障害を悪化させるおそれがある。
  2. 腎機能障害又はその既往歴のある患者(重篤な腎機能障害のある患者を除く)
    腎血流量を低下させ、腎機能障害を悪化又は再発させるおそれがある。

肝機能障害患者

  1. 重篤な肝機能障害のある患者
    投与しないこと。副作用として肝機能障害が報告されているため、肝機能障害を悪化させるおそれがある。
  2. 肝機能障害又はその既往歴のある患者(重篤な肝機能障害のある患者を除く)
    肝機能障害を悪化又は再発させるおそれがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。投与する際には、必要最小限にとどめ、適宜羊水量を確認するなど慎重に投与すること。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。妊娠末期のラットに投与した実験で、胎児の動脈管収縮が報告されている。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行するとの報告がある。

小児等

  1. 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
  2. 副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に投与すること。

高齢者

副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に投与すること。

相互作用

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
クマリン系抗凝血剤
〔ワルファリンカリウム等〕
クマリン系抗凝血剤(ワルファリンカリウム等)の作用を増強するおそれがあるので、減量するなど注意すること。
タンパク結合部位での競合により、クマリン系抗凝血剤の非結合型濃度が上昇すると考えられている。
リチウム製剤
〔炭酸リチウム〕
血中濃度を上昇させ、リチウム中毒を起こすおそれがあるので、血中のリチウム濃度に注意し、必要があれば減量すること。
本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成阻害作用により、炭酸リチウムの腎排泄が減少するためと考えられている。
チアジド系利尿剤
〔ヒドロクロロチアジド等〕
チアジド系利尿剤の作用を減弱するおそれがあるので、減量するなど注意すること。
本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成阻害作用により、水、ナトリウムの腎排泄が減少するためと考えられている。
コレスチラミン
本剤の血中濃度が低下するおそれがある。
コレスチラミンの薬物吸着作用により、コレスチラミンと本剤が消化管内で結合して、本剤の吸収率が低下すると考えられている。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 出血性大腸炎(頻度不明)

その他の副作用

0.1~1%未満
0.1%未満
頻度不明
精神神経系
めまい・ふらつき
頭痛・頭重感
ねむけ
消化器
胃腸障害
腹痛・胃痛
胃部不快感
下痢
嘔気
食欲不振
悪心
口内炎・舌のあれ
便秘
軟便
消化不良
嘔吐
胸やけ
腹部膨満感
胃重感
血液
溶血性貧血
白血球減少
紫斑病
血小板機能低下(出血時間の延長)
過敏症
発疹
そう痒感
皮膚炎
肝臓
AST・ALT上昇
Al-P上昇
その他
浮腫・腫脹感
倦怠感
排尿痛
発現頻度は承認・効能追加時の国内臨床試験及び再評価終了時までの製造販売後の調査結果を合わせて算出した。

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

その他の注意

臨床使用に基づく情報
非ステロイド性消炎鎮痛剤を長期間投与されている女性において、一時的な不妊が認められたとの報告がある。

薬物動態

血中濃度

健康成人にフルフェナム酸アルミニウム250mgを食後単回経口投与した場合、血中濃度パラメータは以下のとおりであった 。
Cmax
(μg/mL)
Tmax
(hr)
AUC
(μg・hr/mL)
成人(n=12)
7.85
3.00
47.54
なお、本剤に含まれるアルミニウムは、血中及び尿中のいずれにも検出されなかった 。

分布

ラットに14C-フルフェナム酸アルミニウムを経口投与した場合、12時間後の放射活性は、血液と肝に最も高く、次いで腎、肺、副腎、心の順であった。特定組織への残存は認められなかった 。

代謝

本剤は消化管内でフルフェナム酸とアルミニウムに解離し、遊離したフルフェナム酸が吸収される。
健康成人にフルフェナム酸200mgを経口投与した場合、フェニル基に水酸基1又は2個が導入された3種の代謝物が認められた(外国人のデータ)。また、尿中に排泄された未変化体及び代謝物の一部はグルクロン酸抱合体であった 。

排泄

健康成人にフルフェナム酸アルミニウム250mgを食後単回経口投与した場合、72時間でフルフェナム酸30.47mgが尿中に排泄された 。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

  1. 国内臨床試験
    承認・効能追加時及び再評価終了時までの二重盲検比較試験を含む国内臨床試験の成績を疾患ごとに合算した有効率は以下のとおりである,,,,
    疾患名
    有効率(%)【有効以上】
    関節リウマチ
    58.9(346/587)
    変形性関節症
    59.1(143/242)
    変形性脊椎症
    49.4(133/269)
    腰痛症
    60.3(316/524)
    肩胛関節周囲炎
    64.2(120/187)
    関節炎
    69.7(202/290)
    症候性神経痛
    62.0(127/205)
    抜歯後疼痛及び炎症
    82.8(1451/1752)
    歯髄炎
    83.1(630/758)
    歯根膜炎
    79.5(778/979)
    膀胱炎
    75.0(84/112)
    前立腺炎
    81.1(43/53)
    帯状疱疹
    84.6(335/396)
    湿疹・皮膚炎
    79.6(284/357)
    紅斑症
    84.6(225/266)
    各科領域の手術後ならびに外傷後の炎症性反応
    72.6(291/401)
    急性上気道炎
    70.1(190/271)
    承認用量と異なる症例を含む。

薬効薬理

作用機序
非ステロイド性抗炎症剤に共通するプロスタグランジン生合成阻害作用が考えられる 。
抗炎症作用
モルモット紫外線紅斑抑制作用はフェニルブタゾンより強く、ラットカラゲニン浮腫抑制作用はフェニルブタゾン、アスピリンより強い 。
また、ラットクロトン油肉芽嚢への滲出液貯留、綿球肉芽腫増殖及びアジュバント関節炎に対しても抑制作用が認められる,
ラット実験的歯髄炎に対する抗炎症作用はインドメタシンより強く、フェニルブタゾンと同等である 。
鎮痛作用
マウス酢酸Writhing法、ラットRandall-Selitto法においてはメフェナム酸と同等、マウス熱板法においてはアミノピリン、フェニルブタゾンと同等の鎮痛効果を示す 。また、ラットアジュバント関節炎及びイヌ尿酸関節炎による炎症性疼痛に対しても抑制作用が認められている,
解熱効果
ウサギにおいて、正常体温には影響しないが、TTG(発熱物質)による異常体温には解熱作用を示す 。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
フルフェナム酸アルミニウム(flufenamate aluminum)
化学名
aluminium 2-[[3-(trifluoromethyl)phenyl]-amino]benzoate
分子式
C42H27AlF9N3O6
分子量
867.65
性状
わずかに緑色を帯びた淡黄色の粉末で、においはなく、味はわずかに苦い。アセトンに極めて溶けやすく、エタノール(99.5)又はクロロホルムに溶けやすく、エタノール(95)に極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。
化学構造式
融点
120℃付近より褐変しはじめ250℃まで昇温しても融解しない。

包装

〈オパイリン錠125mg〉
PTP 100錠[10錠×10]
〈オパイリン錠250mg〉
PTP 100錠[10錠×10]

主要文献

1
景山孝正:基礎と臨床. 1984 ; 18 (12) : 6478-6490
2
野津隆司ほか:基礎と臨床. 1977 ; 11 (10) : 2745-2758
3
Glazko AJ.:Ann Phys Med.1966 ; Suppl : 23-26
4
津山直一ほか:臨床評価. 1977 ; 5 (3) : 493-533
5
広畑和志ほか:基礎と臨床. 1974 ; 8 (7) : 2214-2230
6
永井 隆ほか:基礎と臨床. 1974 ; 8 (1) : 198-206
7
青木虎吉ほか:基礎と臨床. 1973 ; 7 (13) : 3407-3416
8
輿石義晴ほか:Prog Med.1984 ; 4 (3) : 791-805
9
Flower RJ, et al.:Biochem Pharmacol.1974 ; 23 : 1439-1450
10
丸山穂高ほか:東邦医会誌. 1969 ; 16 (5) : 558-565
11
藤平栄一ほか:リウマチ. 1968 ; 8 (2) : 14-22
12
田村豊幸ほか:基礎と臨床. 1975 ; 9 (6) : 1241-1249
13
笹島道忠ほか:応用薬理. 1978 ; 15 (4) : 619-625
14
藤平栄一:応用薬理. 1971 ; 5 (2) : 169-183
15
Fujihira E, et al.:Chem Pharm Bull. 1971 ; 19 (7) : 1506-1508
16
社内資料(解熱効果に関する資料)

文献請求先及び問い合わせ先

大正製薬株式会社 メディカルインフォメーションセンター
〒170-8633 東京都豊島区高田3-24-1
電話 0120-591-818

製造販売業者等

製造販売
大正製薬株式会社
東京都豊島区高田3-24-1

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

MESSAGE

MESSAGE

LABEL