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閲覧履歴

ユリノーム錠50mg

尿酸排泄薬

1錠 13.1円

添付文書番号

3949002F1053_2_02

企業コード

480008

作成又は改訂年月

2022年1月改訂
(第1版)

日本標準商品分類番号

873949

薬効分類名

尿酸排泄薬

承認等

販売名

ユリノーム錠25mg

販売名コード

3949002F1053

販売名英字表記

Urinorm Tablets 25mg

販売名ひらがな

ゆりのーむじょう25mg

承認番号等

承認番号
21600AMZ00587000

販売開始年月

1984年6月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

処方箋医薬品 注1)
注1)注意―医師等の処方箋により使用すること

販売名

ユリノーム錠50mg

販売名コード

3949002F2114

販売名英字表記

Urinorm Tablets 50mg

販売名ひらがな

ゆりのーむじょう50mg

承認番号等

承認番号
21600AMZ00586000

販売開始年月

1979年4月

貯法、有効期間

貯法
室温保存
有効期間
3年

規制区分

処方箋医薬品 注2)
注2)注意―医師等の処方箋により使用すること

一般的名称

ベンズブロマロン製剤

警告

  1. 劇症肝炎等の重篤な肝障害が主に投与開始6ヶ月以内に発現し、死亡等の重篤な転帰に至る例も報告されているので、投与開始後少なくとも6ヶ月間は必ず、定期的に肝機能検査を行うこと。また、患者の状態を十分観察し、肝機能検査値の異常、黄疸が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
  2. 副作用として肝障害が発生する場合があることをあらかじめ患者に説明するとともに、食欲不振、悪心・嘔吐、全身倦怠感、腹痛、下痢、発熱、尿濃染、眼球結膜黄染等があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、直ちに受診するよう患者に注意を行うこと。

禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 肝障害のある患者
  2. 腎結石を伴う患者[尿中尿酸排泄量の増大により、腎結石の症状を悪化させるおそれがある。]
  3. 高度の腎機能障害のある患者
  4. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性
  5. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

組成・性状

組成

ユリノーム錠25mg
有効成分
(1錠中)
日本薬局方ベンズブロマロン  25mg
添加剤
ヒドロキシプロピルセルロース
タルク
ステアリン酸マグネシウム
トウモロコシデンプン
乳糖水和物
ユリノーム錠50mg
有効成分
(1錠中)
日本薬局方ベンズブロマロン  50mg
添加剤
ヒドロキシプロピルセルロース
タルク
ステアリン酸マグネシウム
トウモロコシデンプン
乳糖水和物

製剤の性状

ユリノーム錠25mg
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
6.5mm
大きさ(厚さ)
2.1mm
質量100mg
識別コードTO-082 25
色・剤形
白色の裸錠(割線入り)
ユリノーム錠50mg
外形
表面
裏面
側面
大きさ
大きさ(直径)
7.5mm
大きさ(厚さ)
2.4mm
質量150mg
識別コードTO-082 50
色・剤形
白色~淡黄色の裸錠(割線入り)

効能又は効果

下記の場合における高尿酸血症の改善
痛風、高尿酸血症を伴う高血圧症

用法及び用量

〈ユリノーム錠25mg〉
痛風
通常成人1日1回1錠または2錠(ベンズブロマロンとして25mgまたは50mg)を経口投与し、その後維持量として1回2錠を1日1~3回(ベンズブロマロンとして50~150mg)経口投与する。
なお、年令、症状により適宜増減する。
高尿酸血症を伴う高血圧症
通常成人1回2錠を1日1~3回(ベンズブロマロンとして50~150mg)経口投与する。
なお、年令、症状により適宜増減する。
〈ユリノーム錠50mg〉
痛風
通常成人1日1回1/2錠または1錠(ベンズブロマロンとして25mgまたは50mg)を経口投与し、その後維持量として1回1錠を1日1~3回(ベンズブロマロンとして50~150mg)経口投与する。
なお、年令、症状により適宜増減する。
高尿酸血症を伴う高血圧症
通常成人1回1錠を1日1~3回(ベンズブロマロンとして50~150mg)経口投与する。
なお、年令、症状により適宜増減する。

重要な基本的注意

  1. 投与開始前に肝機能検査を実施し、肝障害のないことを確認すること。
  2. 本剤の投与にあたっては、重篤な肝障害が主に投与開始6ヶ月以内に発現しているので、投与開始後少なくとも6ヶ月間は必ず定期的な検査を行うこと。また、投与開始後6ヶ月以降も定期的に肝機能検査を行うこと。
  3. 急性痛風発作がおさまるまで、本剤の投与を開始しないこと。
  4. 本剤の血中尿酸低下作用は著しく、本剤の投与初期に痛風発作を誘発することがある。
  5. 尿が酸性の場合、患者に尿酸結石及びこれに由来する血尿、腎仙痛等の症状を起こしやすいので、これを防止するため、水分の摂取による尿量の増加及び尿のアルカリ化をはかること。
    なお、この場合には、患者の酸・塩基平衡に注意すること。

特定の背景を有する患者に関する注意

腎機能障害患者

  1. 高度の腎機能障害のある患者
    投与しないこと。効果が期待できないことがある。

肝機能障害患者

投与しないこと。肝障害を悪化させることがある。

妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験で催奇形作用が報告されている。

授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

本剤は、主として肝代謝酵素CYP2C9によって代謝される。また、CYP2C9の阻害作用をもつ。

併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
クマリン系抗凝血薬
ワルファリン 
クマリン系抗凝血薬の作用を増強することがあるので、プロトロンビン時間を測定するなど観察を十分に行い、注意すること。
本剤は、CYP2C9を阻害するため、CYP2C9によって代謝されるクマリン系抗凝血薬の血中濃度を上昇させるなどの機序が考えられる。
抗結核薬
ピラジナミド
本剤の効果が減弱することがある。
ピラジナミドが腎尿細管における尿酸の分泌を抑制することが知られているため、本剤の効果が減弱することが考えられる。
サリチル酸製剤
アスピリン等
本剤の効果が減弱することがある。
サリチル酸製剤は尿酸の排泄を抑制することが知られているため、本剤の効果が減弱することが考えられる。

副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

重大な副作用

  1. 重篤な肝障害(頻度不明)
    劇症肝炎等の重篤な肝障害、黄疸があらわれることがある。
    なお、使用実態下における安全性および有効性に関する調査において、肝障害(重篤症例)の発現頻度は0.09%であった[4,659例中4例]。

その他の副作用

0.1%以上
0.1%未満
頻度不明
過敏症
そう痒感、発疹、蕁麻疹
顔面発赤、紅斑
光線過敏症
肝臓
AST上昇、ALT上昇
Al-P上昇
黄疸
消化器
胃部不快感、胃腸障害、下痢、軟便、胸やけ
胃痛、腹痛、悪心、口内の荒れ
その他
浮腫、心窩部不快感、頭痛

適用上の注意

薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

その他の注意

非臨床試験に基づく情報
ラットに長期間経口投与(50mg/kg/day(臨床用量の約17倍)、104週間)したところ、肝細胞癌が発生したとの報告がある。

薬物動態

血中濃度

健康成人男子(6例)に本剤(50mg錠)2錠(ベンズブロマロンとして100mg)注)を空腹時に単回経口投与した時の、薬物動態パラメータならびに未変化体及び6-ヒドロキシ体の血漿中濃度は以下の通りであった。
健康成人男子(6例)に本剤(50mg錠)2錠注)を空腹時に単回経口投与した時の未変化体及び6-ヒドロキシ体の薬物動態パラメータ
Cmax
(μg/mL)
Tmax
(hr)
AUC0-∞
(μg・hr/mL)
T1/2
(hr)
未変化体
2.3
±0.8
2.7
±1.0
15.9
±3.3
5.4
±1.9
6-ヒドロキシ体
1.7
±0.4
4.8
±1.3
39.9
±4.4
18.0
±2.9
平均値±標準偏差
健康成人男子(6例)に本剤(50mg錠)2錠注)を空腹時に単回経口投与した時の未変化体及び6-ヒドロキシ体の血漿中濃度 (平均値±標準偏差)
※マイナスの標準偏差値は非表示

代謝

  1. ヒトにおける成績
    (1)健康成人男子(6例)に本剤(50mg錠)2錠(ベンズブロマロンとして100mg)注)を空腹時に単回経口投与した時の、血漿中及び尿中の主要代謝物は、6-ヒドロキシ体であった。
    (2)外国人患者にベンズブロマロン製剤100mg注)を経口投与した結果、胆汁中に2種類のヒドロキシ体が検出されたとの報告がある。
  2. in vitro試験の成績
    (1)ヒトP450発現系ミクロゾームを用いたin vitro試験において、ベンズブロマロンは主にCYP2C9によって代謝された。
    (2)ヒト肝ミクロゾームを用いたin vitro阻害実験の結果、ベンズブロマロンは主にCYP2C9を阻害した。

排泄

健康成人男子(6例)に本剤(50mg錠)2錠(ベンズブロマロンとして100mg)注)を空腹時に単回経口投与した時の、尿中6-ヒドロキシ体濃度は、投与0~24時間で平均約0.54μg/mLであり、投与後72時間までの6-ヒドロキシ体の尿中排泄率は、投与量の約1.2%であった。また、投与後72時間まで、尿中に未変化体はほとんど検出されなかった。
注)通常、成人における本剤の1回投与量は25mgまたは50mgである。

臨床成績

有効性及び安全性に関する試験

疾患名
有効率%(有効例/症例数)
1日投与量
25mg
50mg
100mg
150mg
痛風
75.2
(85/113)
94.3
(100/106)
96.2
(177/184)
76.3
(29/38)
88.7
(391/441)
高血圧症
を伴う高
尿酸血症
66.7
(30/45)
92.8
(77/83)
92.8
(90/97)
87.8
(43/49)
87.6
(240/274)
72.8
(115/158)
93.7
(177/189)
95.0
(267/281)
82.8
(72/87)
88.3
(631/715)
※血清尿酸値正常化率

薬効薬理

作用機序
本剤は、尿細管における尿酸の再吸収を特異的に抑制し、尿酸の尿中への排泄を促進させ、血清尿酸値を低下させると考えられる。
血清尿酸値低下作用
本剤を痛風患者に投与した結果、血清尿酸値の低下と尿酸クリアランスの上昇を認めたが、クレアチニンクリアランスはほとんど変化しなかった。また、血清尿酸値の低下とほぼ平行する尿酸プールの縮小を認めたが、尿酸の一日産生量には著変はなかった。従って、本剤は尿酸の尿中への排泄を選択的に促進するものと考えられる。
ペニシリン、フェノールスルフォフタレイン負荷試験
本剤を健康成人に投与し、ペニシリン、フェノールスルフォフタレインの尿中排泄及び血中濃度を指標として本剤の尿細管における作用を検討したところ、本剤はこれらの尿中排泄及び血中濃度にはほとんど影響を及ぼさなかったことから、プロベネシドとは異なり尿細管における尿酸の再吸収のみを抑制するものと考えられる(外国人データ)。
尿酸トランスポーター(URAT1)阻害作用
糸球体で濾過された尿酸は、腎臓近位尿細管管腔側に存在する尿酸トランスポーター(URAT1)によって再吸収される。
ベンズブロマロン及びベンズブロマロンの主要代謝物である6-ヒドロキシ体は、URAT1による尿酸の取込みを阻害する,in vitro)。
すなわち、ベンズブロマロン及び6-ヒドロキシ体はURAT1による尿酸の再吸収を抑制することにより、尿酸の尿中排泄を促進し、血中尿酸値を低下させるものと考えられる。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称
ベンズブロマロン(Benzbromarone)
化学名
3, 5-Dibromo-4-hydroxyphenyl 2-ethylbenzo[b]furan-3-yl ketone
分子式
C17H12Br2O3
分子量
424.08
性状
ベンズブロマロンは白色~淡黄色の結晶性の粉末である。
N,N-ジメチルホルムアミドに極めて溶けやすく、アセトンに溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
希水酸化ナトリウム試液に溶ける。
化学構造式
融点
149~153℃
分配係数
1.Britton-Robinsonの広域緩衝液/クロロホルム
 pH2,4,6,7.4,8:0,pH10:0.08,pH11:0.64
2.0.1mol/L NaOH/クロロホルム=146.3(pH13)
3.0.01mol/L NaOH/クロロホルム=13.0(pH12)

取扱い上の注意

光によって着色するため、アルミピロー包装開封後は遮光して保存すること。

包装

〈ユリノーム錠25mg〉
100錠[PTP(10錠×10)]
1,000錠[PTP(10錠×100)]
〈ユリノーム錠50mg〉
100錠[PTP(10錠×10)]
500錠[PTP(10錠×50)]
1,000錠[PTP(10錠×100)]
1,000錠[バラ]

主要文献

1
及川寿浩ほか:新薬と臨床.2004;53(6):682-691
2
及川寿浩ほか:痛風と核酸代謝.2011;35(1):19-30
3
Walter-Sack I,et al.:Eur J Med Res.1998;3(1-2):45-49
4
中村徹ほか:リウマチ.1971;11(4):342-348
5
Politta G,et al.:Schweiz Rundschau Med(Praxis).1973;62(44):1345-1350
6
Enomoto A,et al.:Nature.2002;417(6887):447-452
7
及川寿浩ほか:新薬と臨床.2005;54(6):645-650

文献請求先及び問い合わせ先

トーアエイヨー株式会社 信頼性保証部
〒330-0834 さいたま市大宮区天沼町2-293-3
電話 0120-387-999

製造販売業者等

製造販売元
トーアエイヨー株式会社
福島県福島市飯坂町湯野字田中1番地

先発薬

後発薬

                                                                                                                                                                                                       

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